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【転移111日目】 所持金1043京0057兆7250億9294万ウェン 「安心しろ、二度と来ねーよ。」
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冒険は存在している。
発注者の俺が言うのだから間違いない。
世界には様々な謎や秘境がまだまだ残っており、冒険者達は命を賭けて挑んでいる。
戦闘や騒乱も頻繁に発生している。
ただ、俺の周囲にまで影響が及ぶことはほぼない。
皆が俺に危害が及ばないように配慮をしているからである。
身を護ってくれるのは良いのだが、とうとう報告すら上がって来なくなった。
・この州都では前日に派手な武力衝突があったらしい。
・数十名の死者が出たらしい。
。冒険者ギルドと州兵の間に何らかの遺恨があったらしい。
・地竜素材取得成功をきっかけに遺恨が再燃したらしい。
兵士達の噂話を盗み聞きして、ここまでは確かめた。
それ以上の事がわからない。
最近、本当にこういうケースが増えつつある。
明らかに俺に関係あるトラブルであるにも関わらず、誰も報告を上げないのだ。
『フェルナンさん。
王族もこういうものなのですか?」
以前から、「殿下はやめて欲しい」と頼まれていたので彼の事は他の四天王同様に《さん》付けで呼ぶことになった。
「あくまで陛下曰くですが…
部下というものは必ず嘘を吐くものだから、そういうつもりで居ろ。
彼らの言う所の報告とは、誇張と隠蔽のフィルターに厚く覆われている
とのことです。」
『でも、ルイ陛下は正確な情報を吸い上げている様に見えます。』
「陛下は抜き打ち視察を多用されますし、虚偽報告に対して毅然とペナルティーを与えますので
誤魔化す側にもリスクが大きいのです。
王太子時代にかなり苦労されたようで、その打開策として今のスタイルに落ち付かれたと伺っております。」
『フェルナンさん。
恐らく、前日に何らかの騒動があったはずです。
それを調べて貰えますか?』
「はい、喜んで。
…ただ、私が虚偽報告や事実隠蔽をしてしまうこともちゃんと織り込んで下さいね?」
『…あまり身内を疑いたくないのです。』
「じゃあヒルダ様の報告をそのまま真実としますか?」
『身内の発言だからこそ、厳格に精査されるべきです。』
「…賢明な姿勢です。
では、もう一つ補足させて下さい。
《複数の報告ルートを持つこと。》
これが嘘を吐かせないコツの一つです。
…私以外の誰かにも同じ命令を発して下さい。
それが組織を守るコツですので。」
…うーん。
性悪説的な運用をせざるを得ないのか。
権力ってそういうものなのか?
『ヒルダ、一つお願いがある。』
「はい、魔王様。
何なりとご命令下さいませ。」
『昨日、ここで起こった事件の詳細を知りたい。
調べてくれる?』
「畏まりました魔王様。
ただちに調査致します。」
ヒルダは公的な場では、俺を《魔王様》と呼ぶようになった。
宗教的な場では《大主教猊下》と呼ぶ。
そして部下の女兵士達にも徹底させているので、周囲も俺をそう呼ぶようになった。
エルデフリダが入れ知恵をしている所為か、生まれが低い癖に権力の築き方が妙に上手い。
信用は出来ないが、上手く折り合いを付けざるを得ない。
何せ相手は母なのである。
==========================
1時間後。
早速報告が上がって来る。
【州兵と冒険者ギルド州支部の間で刃傷沙汰が発生した。
原因は元々不仲だったところに
地竜素材の権利争いが発生してしまったこと。
特に賞金の分配権をどちらが保有するかで揉めている最中。
実際に地竜の牙を取得したのはギルド州支部所属の冒険者であるブルーノ・ブラック氏。
これを論拠に支部は賞金の所有権を主張。
一方、ダンジョンを管轄しているのは州政府であり、地下までの道路敷設や冒険者へのポーター付与も州兵が担っている。
今回もブラック氏のパーティーを州兵で構成されたポーター団が補佐しており、ダンジョン内戦闘も含めて多大な貢献を行っている。
当然、賞金の分配は州が主導すべきという主張。
そんな論争が収まらないまま先日。
口論の末にブラック氏が州兵に刺殺された。
それを切っ掛けに壮絶な斬り合いが発生。
州兵17名・冒険者11名の死者を出す騒ぎになった。】
なるほど。
ありそうな話である。
で、ここから報告が分岐する。
==========================
《フェルナン情報》
冒険者側が州兵を襲撃して地竜素材を奪おうとした。
現在は州知事への攻撃をほのめかしている為、やむなく警戒態勢を取っている。
先に手を出して来たのはブルーノ・ブラック一党。
《ヒルダ情報》
州兵が冒険者を襲撃して地竜素材を奪った。
州知事は口封じのために複数の冒険者を殺害。
州兵本部が表彰と偽ってブルーノ・ブラック氏を誘殺した。
==========================
どちらが正直者で、どちらが嘘つき。
等と言う幼稚な議論はしない。
《何故、取得情報が異なるのか?》
これを徹底して精査しなければならない。
照らし合わせを行うと、フェルナンのニュースソースが州兵中心だったことと、ヒルダのそれが冒険者中心だっただった事が判明した。
「事実がどうであれ、もはや水掛け論だね。
双方、かなり感情的になっている。」
周辺の兵士との雑談を終えて帰って来たドナルドが肩をすくめて言う。
『俺はどうすればいいですか?』
「決まってるでしょ?
この争乱に一切関わらない。」
『いやあ、正直驚いております。』
「うん、それでいい。」
『?』
「コメントだよ。
《突然の事で驚いている。
ともあれ亡くなられた方全員のご冥福をお祈りしたい。》
これで行きましょう。」
『大人の発言だけに徹すると。』
「そうしないと権力争いに利用されるよ?
嫌でしょ?」
『そもそも、自由都市に州兵というシステムが存在していたことを初めて知りましたから。
勉強不足ですみません。』
「いいいんだよ。
首都住民は大抵そうだから。
私もね?
州兵なんてものは田舎特有の制度で自分にはあまり関係ないって
今でも思っているから。」
結局。
周囲の提案通り、首は突っ込まない。
コメントも必要最低限しか出さない。
ただ宗教者として沈痛な顔で祈り続ける。
つまらないリアクションだが…
他に選択肢が無いのである。
さて、話は戻る。
俺に情報が上がって来ないのではなく、周囲が勝手に「特にリン・コリンズに上げる程ではない。」と判断してしまっている側面も強いのかも知れない。
「魔王様
それでしたら、どのような情報を聞きたがっているか
予め指定しておかなければ駄目ですよ。
少なくとも首長国王は代々そうしておりました。」
『なるほど。
俺は起こってる現象をダイジェストで知っておきたいんです。
個々の事件を精査する能力が自分に無いのは重々承知なのですが
あらましくらいは知っておきたいです。』
俺はもうすぐ帰る。
その為にも、妙な落とし穴や伏線は予め潰しておきたい。
ヒルダ以外に神経を使いたくないのだ。
==========================
予定よりやや遅れたが、正午過ぎに州議会に到着。
着いた瞬間に、州議会議員達が冒険者を糾弾する趣旨の話題をこちらに振って来て、かつ同調コメントを出すように要求してきた。
彼らの表情を見た瞬間に
《ああ、コイツらが横取りで手柄を盗もうとしたのだな》
と察する。
四天王やヒルダも同じ結論に行きついたらしく、アイコンタクトで「多分、コイツらが元凶ですね。」と伝えて来る。
独断で恐縮だが俺は体調不良を理由にすぐに議場を退出し、そのまま馬首を返させた。
議員達は慌てた表情で騒ぎ出したが俺達はそのまま馬車に戻り、どこにも挨拶せずに帰路に付いた。
『みんなゴメン!
勝手な判断をしてしまったと反省している!』
「いや、リンの判断が間違いだったとは思わないです。
あの雰囲気は明らかに貴方を闘争に巻き込もうとしてました。
寧ろ、即座に退出という判断をスピーディーに行ったのは正解ですよ。」
カインは特に賛同してくれる。
元冒険者だけあって、類似パターンを何度か見てきているとのこと。
『会長にもご迷惑をお掛けしました。』
「…コリンズさん。
見直しましたよ。
さっきのアレはベストな判断でした。
魔王の名に恥じない的確な振舞いです。」
『自由都市の慣例を破ってしまいました。
自分が依頼した高難易度討伐の顕彰を行わなかった事が広まったら…
周囲はどう思うでしょうか?』
「コリンズさん。
逆です。
世間にはアレコレ想像させましょう。
《わざわざ州都まで赴いたリン・コリンズが式典直前で帰ってしまった。
これは何を意味するのだろう?》
と。
貴方は決して治安要員や裁判官ではありません。
敢えて何も言わず追悼のコメントだけを出しておく。
これで良いのです。
後は違和感を感じた民衆が騒ぎ、その世論に押された治安機関が動くでしょう。」
『何か俺、騒動を巻き起こしているだけの気がします。』
「コリンズさん、それは違います。
騒動はあくまでコリンズさんの持つ権力を狙った人間が起こしているものなのです。
これは貴方以外の誰が権力者になっても、起こる現象です。
貴方は今みたいに、自分がベストだと思う行動をとって下さい。」
『…間違えた判断をしてしまうかも知れません。』
「コリンズさん、それは違います。
今ではもはや。
貴方の出した答えが正解なのです。」
『い、いや。
流石にそれは大袈裟なのでは。』
「でも、誰も貴方を咎めてないでしょう?
《式典を直前でキャンセルして挨拶もなしに無言で立ち去る。》
勿論、これは本来許されない行動です。
ですが貴方は魔王にして大主教。
この世界の最高権力者です。
なので貴方は誰からも咎められないのです。
後は、貴方の言動の意味を周囲全員が推し量って終わりです。」
『そんな曖昧なこと、理不尽じゃないですか?
権力者の気分で色々決まっちゃうなんて…』
「理不尽が嫌いなら、筋道の立った発表をして下さい。
気分ではなく論拠に基づいた行動だったのなら、理由を公表すべきだと思いますが?」
『いや、それが会長。
上手く言語化出来ないんですよ。
特にさっきは本能的に強い違和感を感じただけなので。』
「コリンズさん。
それこそ部下の方に任せましょう。
そこにおられるフェルナン殿下。
私もよくエッセイを読ませて頂いておりますが、折角高名な文人が側に居るのです。
意思伝達のプロじゃないですか。
じゃあ、頼りましょう。」
ピット会長はそうやって俺を教育してくれている。
本職の神様が人の使い方を指導してくれるのだからありがたい事である。
結局、フェルナンが何パターンか作文してくれた。
要約するとこうである。
【大規模な戦闘が州都内で発生し大量の死人が出ている異常事態を当日朝に確認した。
その状況で一方の当事者とだけ接触するのは、良識を欠いた対応であると判断した。
欠礼である事は重々承知だが、事態の収拾を待つべく一旦帰還させて貰った。
討伐報酬は当然支払うが、実際の作業者に渡したい。
中抜きは認めない。】
本当にこれが俺の意思かは分からないが、概ね趣旨に賛同だったので、これを公式見解にする。
「最後の【中抜きは認めない】
この部分にリン君の本音が凝縮されているね。」
『子供っぽいですかね。』
「いいんじゃない?
権力者の仕事って、自分の意見を表明する事だと思うよ?」
『俺って権力者なんですか?』
「だって誰からも指図されずに済む身分になったでしょ?」
『…あの母娘に毎日指図されてるんですが。』
「養子はどこもそうだよ。」
…そっかー。
どこもそうかぁ…
『あのポールさん。
州から出る前にアレやって行きますか?』
「何?
埋め合わせのつもり?」
『いい意味でうやむやになるかなあ…
と。』
「なるだろうね。
じゃあ、久しぶりにアレをやりますか?」
《356京8178兆ウェンの配当が支払われました。》
どっじゃーーーーーーーーーーーーーーーーん!!!!!
魔界でやった人間スクリンプラーを再現。
今回はドナルドも加わり、巨大な溜め池を水で満たした。
荒れ地を勝手に肥沃な農地に変えてしまう。
まあ、州の連中はこの農地で元を取ってくれ。
安心しろ、二度と来ねーよ。
「コリンズ君。
貴方、南洋に来ませんか?
この奇跡の豊穣を我が民に授けてやりたい。」
『会長がヒルダを説得して頂けるのなら。』
「あ、南洋は十分豊かです。
やはり人間、足るを知るべきですね。」
まあ、俺が会長でも似たように答えるよな。
==========================
「魔王様。
この光景を書き留めておいて宜しいですか?
可能なら各誌に投稿したいのですが。」
フェルナンの求めに快諾のポーズを取る。
あまりプロパガンダ染みた事はしたくないが、組織防衛上必要ではあるのだろう。
『フェルナンさん。
一点だけ教えて下さい。
地方と中央って…
やはり、嫌でも民度は違ってきますか?
挽回の方法はありませんか?』
「残念ながら、絶対的に異なります。
何故なら、国家は必ずエリートを首都に集めるからです。
挽回は可能です。
遷都先に選ばれれば、その土地にはエリートが流れ込み
強引に民度は引き上げられます。
但し、そこにいた庶民は高い確率で弾き出されます。」
『その庶民を救う方法ってありますか?』
「あります。
民度の低さを悪と捉えないことです。」
殿下とは何度この話を繰り返しただろう。
いや、歴史上何度も繰り返されてきたに違いない。
優れた人間は権力(この話題だと首都)に集う。
なので、権力の外縁には相対的に劣った人間が集まってしまうことは必然。
話はここからである。
劣った者は劣っているなりに、その条件下で上昇を図る。
当然、悪条件で権力の集結地に住む者もいるだろう。
(都会のコンビニでバイトする田舎者みたいに。)
また、その土地でささやかな地方権力を得る為の醜悪な闘争も自然に発生する。
それこそ今回のブラック氏殺害事件のように、である。
俺が《民度が低い》と表現していた状態は、この負け犬たちの不毛な敗者復活サバイバル戦を指していたのだろう。
俺の居た街は…
社会の二軍である首都の外縁である。
その負け犬の街の中でも、俺や父さんは更に負け犬だった。
そりゃあ、民度の低さを嫌う訳だよな。
だって俺はそこで勝てなかった人間だもの。
ソドムタウンの人間が馬鹿にしているブラック氏や州知事も、俺から見れば立派な勝ち組である。
皆が俺の穏当さを褒めてくれる。
感謝もしてくれる。
別に徳がある訳じゃないんだ。
俺みたいな絶対弱者は、穏健で法治的な社会以外では生きられないんだよ。
【複利】が奇跡という訳じゃない。
現に地球でも、複利で儲けている奴は古代バビロニアの頃から腐るほど居た。
俺のような絶対弱者が【複利】という最強能力を身に着けてしまった事こそが、社会上の奇跡なのである。
…これって意味はあるのかな?
偶然か?
『なあコレット。
どうして俺を見つけてくれたんだ?』
「?
最初に胡桃亭を見つけてくれたのはリンでしょう?」
『いや、そういう事ではなく。
俺の何が良かったんだ?』
「またその質問?
いつも答えてあげてるでしょ。
女は強い男が大好きなの。」
『俺は強くない。
身体も小さいし、頭も悪い。
顔も不細工だし、代々の貧乏人だ。
父親は死ぬまで田舎の訛が抜けずに笑われ続けていた。
俺は全然強くない。』
コレットは鼻で笑う。
「ねえ。
男の人が強いか弱いかなんて、私達が決めることなんだけど?」
…答えになってないな。
複利を引き当てた事による万能感がコレットを良いように誤解させたのだろうか。
『なあ、ヒルダ。
俺はカネだけの男だ。
もし俺が一文無しになったらどうする?』
「?
養いますよ?
養子なのですから当たり前でしょう?」
『いや、そういうことではなく!
俺からカネを取り上げたら、何の魅力も無いって話だよ。』
「?」
『不思議そうな顔をするなよ。
だからあ。
俺がこんなに偉そうにしているのは、カネ持ちだからであって。
それを失ったら、皆は手の平を返すだろって話!』
「?
でも、所持金が0ウェンになってもリンは再度勝てると確信しているじゃありませんか?」
『いやいや!
リカバリーに3か月くらい掛かるんだって!
…あ、ごめん。
今なら1月位でリカバリー出来ちゃうんだけど!』
「?
ええ、そうですよ。
それを私も含め皆が知っているから、貴方を主と仰ぐのです。」
『これはスキルだよ!
スキルが無くなるかも知れない!
カネが全部無くなって、スキルも無くなったら
流石に皆が愛想を尽かすだろう!』
「?
さっきから何を言っておられるのか分かりませんが…
既に貴方は周囲に義に篤い殿方を集めておられるではありませんか。
私はてっきり、その為の保険かと思っておりましたが。」
『いや!
友情は保険なんかじゃない!
俺は彼らが好きだから一緒に居るんだよ!』
「…もう答えは出ているではありませんか。
ここからは馬車が揺れます。
あまり動かれませんように。」
…わからん。
世の中の仕組みは周囲の教導もあり、朧げに理解出来てきた。
だが…
最後にこれだけが分からない。
何故、【複利】は俺を選んだ?
いや、そもそも利息って何なんだよ。
オマエ(天やら神やら)は俺に一体何をさせたいんだ?
発注者の俺が言うのだから間違いない。
世界には様々な謎や秘境がまだまだ残っており、冒険者達は命を賭けて挑んでいる。
戦闘や騒乱も頻繁に発生している。
ただ、俺の周囲にまで影響が及ぶことはほぼない。
皆が俺に危害が及ばないように配慮をしているからである。
身を護ってくれるのは良いのだが、とうとう報告すら上がって来なくなった。
・この州都では前日に派手な武力衝突があったらしい。
・数十名の死者が出たらしい。
。冒険者ギルドと州兵の間に何らかの遺恨があったらしい。
・地竜素材取得成功をきっかけに遺恨が再燃したらしい。
兵士達の噂話を盗み聞きして、ここまでは確かめた。
それ以上の事がわからない。
最近、本当にこういうケースが増えつつある。
明らかに俺に関係あるトラブルであるにも関わらず、誰も報告を上げないのだ。
『フェルナンさん。
王族もこういうものなのですか?」
以前から、「殿下はやめて欲しい」と頼まれていたので彼の事は他の四天王同様に《さん》付けで呼ぶことになった。
「あくまで陛下曰くですが…
部下というものは必ず嘘を吐くものだから、そういうつもりで居ろ。
彼らの言う所の報告とは、誇張と隠蔽のフィルターに厚く覆われている
とのことです。」
『でも、ルイ陛下は正確な情報を吸い上げている様に見えます。』
「陛下は抜き打ち視察を多用されますし、虚偽報告に対して毅然とペナルティーを与えますので
誤魔化す側にもリスクが大きいのです。
王太子時代にかなり苦労されたようで、その打開策として今のスタイルに落ち付かれたと伺っております。」
『フェルナンさん。
恐らく、前日に何らかの騒動があったはずです。
それを調べて貰えますか?』
「はい、喜んで。
…ただ、私が虚偽報告や事実隠蔽をしてしまうこともちゃんと織り込んで下さいね?」
『…あまり身内を疑いたくないのです。』
「じゃあヒルダ様の報告をそのまま真実としますか?」
『身内の発言だからこそ、厳格に精査されるべきです。』
「…賢明な姿勢です。
では、もう一つ補足させて下さい。
《複数の報告ルートを持つこと。》
これが嘘を吐かせないコツの一つです。
…私以外の誰かにも同じ命令を発して下さい。
それが組織を守るコツですので。」
…うーん。
性悪説的な運用をせざるを得ないのか。
権力ってそういうものなのか?
『ヒルダ、一つお願いがある。』
「はい、魔王様。
何なりとご命令下さいませ。」
『昨日、ここで起こった事件の詳細を知りたい。
調べてくれる?』
「畏まりました魔王様。
ただちに調査致します。」
ヒルダは公的な場では、俺を《魔王様》と呼ぶようになった。
宗教的な場では《大主教猊下》と呼ぶ。
そして部下の女兵士達にも徹底させているので、周囲も俺をそう呼ぶようになった。
エルデフリダが入れ知恵をしている所為か、生まれが低い癖に権力の築き方が妙に上手い。
信用は出来ないが、上手く折り合いを付けざるを得ない。
何せ相手は母なのである。
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1時間後。
早速報告が上がって来る。
【州兵と冒険者ギルド州支部の間で刃傷沙汰が発生した。
原因は元々不仲だったところに
地竜素材の権利争いが発生してしまったこと。
特に賞金の分配権をどちらが保有するかで揉めている最中。
実際に地竜の牙を取得したのはギルド州支部所属の冒険者であるブルーノ・ブラック氏。
これを論拠に支部は賞金の所有権を主張。
一方、ダンジョンを管轄しているのは州政府であり、地下までの道路敷設や冒険者へのポーター付与も州兵が担っている。
今回もブラック氏のパーティーを州兵で構成されたポーター団が補佐しており、ダンジョン内戦闘も含めて多大な貢献を行っている。
当然、賞金の分配は州が主導すべきという主張。
そんな論争が収まらないまま先日。
口論の末にブラック氏が州兵に刺殺された。
それを切っ掛けに壮絶な斬り合いが発生。
州兵17名・冒険者11名の死者を出す騒ぎになった。】
なるほど。
ありそうな話である。
で、ここから報告が分岐する。
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《フェルナン情報》
冒険者側が州兵を襲撃して地竜素材を奪おうとした。
現在は州知事への攻撃をほのめかしている為、やむなく警戒態勢を取っている。
先に手を出して来たのはブルーノ・ブラック一党。
《ヒルダ情報》
州兵が冒険者を襲撃して地竜素材を奪った。
州知事は口封じのために複数の冒険者を殺害。
州兵本部が表彰と偽ってブルーノ・ブラック氏を誘殺した。
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どちらが正直者で、どちらが嘘つき。
等と言う幼稚な議論はしない。
《何故、取得情報が異なるのか?》
これを徹底して精査しなければならない。
照らし合わせを行うと、フェルナンのニュースソースが州兵中心だったことと、ヒルダのそれが冒険者中心だっただった事が判明した。
「事実がどうであれ、もはや水掛け論だね。
双方、かなり感情的になっている。」
周辺の兵士との雑談を終えて帰って来たドナルドが肩をすくめて言う。
『俺はどうすればいいですか?』
「決まってるでしょ?
この争乱に一切関わらない。」
『いやあ、正直驚いております。』
「うん、それでいい。」
『?』
「コメントだよ。
《突然の事で驚いている。
ともあれ亡くなられた方全員のご冥福をお祈りしたい。》
これで行きましょう。」
『大人の発言だけに徹すると。』
「そうしないと権力争いに利用されるよ?
嫌でしょ?」
『そもそも、自由都市に州兵というシステムが存在していたことを初めて知りましたから。
勉強不足ですみません。』
「いいいんだよ。
首都住民は大抵そうだから。
私もね?
州兵なんてものは田舎特有の制度で自分にはあまり関係ないって
今でも思っているから。」
結局。
周囲の提案通り、首は突っ込まない。
コメントも必要最低限しか出さない。
ただ宗教者として沈痛な顔で祈り続ける。
つまらないリアクションだが…
他に選択肢が無いのである。
さて、話は戻る。
俺に情報が上がって来ないのではなく、周囲が勝手に「特にリン・コリンズに上げる程ではない。」と判断してしまっている側面も強いのかも知れない。
「魔王様
それでしたら、どのような情報を聞きたがっているか
予め指定しておかなければ駄目ですよ。
少なくとも首長国王は代々そうしておりました。」
『なるほど。
俺は起こってる現象をダイジェストで知っておきたいんです。
個々の事件を精査する能力が自分に無いのは重々承知なのですが
あらましくらいは知っておきたいです。』
俺はもうすぐ帰る。
その為にも、妙な落とし穴や伏線は予め潰しておきたい。
ヒルダ以外に神経を使いたくないのだ。
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予定よりやや遅れたが、正午過ぎに州議会に到着。
着いた瞬間に、州議会議員達が冒険者を糾弾する趣旨の話題をこちらに振って来て、かつ同調コメントを出すように要求してきた。
彼らの表情を見た瞬間に
《ああ、コイツらが横取りで手柄を盗もうとしたのだな》
と察する。
四天王やヒルダも同じ結論に行きついたらしく、アイコンタクトで「多分、コイツらが元凶ですね。」と伝えて来る。
独断で恐縮だが俺は体調不良を理由にすぐに議場を退出し、そのまま馬首を返させた。
議員達は慌てた表情で騒ぎ出したが俺達はそのまま馬車に戻り、どこにも挨拶せずに帰路に付いた。
『みんなゴメン!
勝手な判断をしてしまったと反省している!』
「いや、リンの判断が間違いだったとは思わないです。
あの雰囲気は明らかに貴方を闘争に巻き込もうとしてました。
寧ろ、即座に退出という判断をスピーディーに行ったのは正解ですよ。」
カインは特に賛同してくれる。
元冒険者だけあって、類似パターンを何度か見てきているとのこと。
『会長にもご迷惑をお掛けしました。』
「…コリンズさん。
見直しましたよ。
さっきのアレはベストな判断でした。
魔王の名に恥じない的確な振舞いです。」
『自由都市の慣例を破ってしまいました。
自分が依頼した高難易度討伐の顕彰を行わなかった事が広まったら…
周囲はどう思うでしょうか?』
「コリンズさん。
逆です。
世間にはアレコレ想像させましょう。
《わざわざ州都まで赴いたリン・コリンズが式典直前で帰ってしまった。
これは何を意味するのだろう?》
と。
貴方は決して治安要員や裁判官ではありません。
敢えて何も言わず追悼のコメントだけを出しておく。
これで良いのです。
後は違和感を感じた民衆が騒ぎ、その世論に押された治安機関が動くでしょう。」
『何か俺、騒動を巻き起こしているだけの気がします。』
「コリンズさん、それは違います。
騒動はあくまでコリンズさんの持つ権力を狙った人間が起こしているものなのです。
これは貴方以外の誰が権力者になっても、起こる現象です。
貴方は今みたいに、自分がベストだと思う行動をとって下さい。」
『…間違えた判断をしてしまうかも知れません。』
「コリンズさん、それは違います。
今ではもはや。
貴方の出した答えが正解なのです。」
『い、いや。
流石にそれは大袈裟なのでは。』
「でも、誰も貴方を咎めてないでしょう?
《式典を直前でキャンセルして挨拶もなしに無言で立ち去る。》
勿論、これは本来許されない行動です。
ですが貴方は魔王にして大主教。
この世界の最高権力者です。
なので貴方は誰からも咎められないのです。
後は、貴方の言動の意味を周囲全員が推し量って終わりです。」
『そんな曖昧なこと、理不尽じゃないですか?
権力者の気分で色々決まっちゃうなんて…』
「理不尽が嫌いなら、筋道の立った発表をして下さい。
気分ではなく論拠に基づいた行動だったのなら、理由を公表すべきだと思いますが?」
『いや、それが会長。
上手く言語化出来ないんですよ。
特にさっきは本能的に強い違和感を感じただけなので。』
「コリンズさん。
それこそ部下の方に任せましょう。
そこにおられるフェルナン殿下。
私もよくエッセイを読ませて頂いておりますが、折角高名な文人が側に居るのです。
意思伝達のプロじゃないですか。
じゃあ、頼りましょう。」
ピット会長はそうやって俺を教育してくれている。
本職の神様が人の使い方を指導してくれるのだからありがたい事である。
結局、フェルナンが何パターンか作文してくれた。
要約するとこうである。
【大規模な戦闘が州都内で発生し大量の死人が出ている異常事態を当日朝に確認した。
その状況で一方の当事者とだけ接触するのは、良識を欠いた対応であると判断した。
欠礼である事は重々承知だが、事態の収拾を待つべく一旦帰還させて貰った。
討伐報酬は当然支払うが、実際の作業者に渡したい。
中抜きは認めない。】
本当にこれが俺の意思かは分からないが、概ね趣旨に賛同だったので、これを公式見解にする。
「最後の【中抜きは認めない】
この部分にリン君の本音が凝縮されているね。」
『子供っぽいですかね。』
「いいんじゃない?
権力者の仕事って、自分の意見を表明する事だと思うよ?」
『俺って権力者なんですか?』
「だって誰からも指図されずに済む身分になったでしょ?」
『…あの母娘に毎日指図されてるんですが。』
「養子はどこもそうだよ。」
…そっかー。
どこもそうかぁ…
『あのポールさん。
州から出る前にアレやって行きますか?』
「何?
埋め合わせのつもり?」
『いい意味でうやむやになるかなあ…
と。』
「なるだろうね。
じゃあ、久しぶりにアレをやりますか?」
《356京8178兆ウェンの配当が支払われました。》
どっじゃーーーーーーーーーーーーーーーーん!!!!!
魔界でやった人間スクリンプラーを再現。
今回はドナルドも加わり、巨大な溜め池を水で満たした。
荒れ地を勝手に肥沃な農地に変えてしまう。
まあ、州の連中はこの農地で元を取ってくれ。
安心しろ、二度と来ねーよ。
「コリンズ君。
貴方、南洋に来ませんか?
この奇跡の豊穣を我が民に授けてやりたい。」
『会長がヒルダを説得して頂けるのなら。』
「あ、南洋は十分豊かです。
やはり人間、足るを知るべきですね。」
まあ、俺が会長でも似たように答えるよな。
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「魔王様。
この光景を書き留めておいて宜しいですか?
可能なら各誌に投稿したいのですが。」
フェルナンの求めに快諾のポーズを取る。
あまりプロパガンダ染みた事はしたくないが、組織防衛上必要ではあるのだろう。
『フェルナンさん。
一点だけ教えて下さい。
地方と中央って…
やはり、嫌でも民度は違ってきますか?
挽回の方法はありませんか?』
「残念ながら、絶対的に異なります。
何故なら、国家は必ずエリートを首都に集めるからです。
挽回は可能です。
遷都先に選ばれれば、その土地にはエリートが流れ込み
強引に民度は引き上げられます。
但し、そこにいた庶民は高い確率で弾き出されます。」
『その庶民を救う方法ってありますか?』
「あります。
民度の低さを悪と捉えないことです。」
殿下とは何度この話を繰り返しただろう。
いや、歴史上何度も繰り返されてきたに違いない。
優れた人間は権力(この話題だと首都)に集う。
なので、権力の外縁には相対的に劣った人間が集まってしまうことは必然。
話はここからである。
劣った者は劣っているなりに、その条件下で上昇を図る。
当然、悪条件で権力の集結地に住む者もいるだろう。
(都会のコンビニでバイトする田舎者みたいに。)
また、その土地でささやかな地方権力を得る為の醜悪な闘争も自然に発生する。
それこそ今回のブラック氏殺害事件のように、である。
俺が《民度が低い》と表現していた状態は、この負け犬たちの不毛な敗者復活サバイバル戦を指していたのだろう。
俺の居た街は…
社会の二軍である首都の外縁である。
その負け犬の街の中でも、俺や父さんは更に負け犬だった。
そりゃあ、民度の低さを嫌う訳だよな。
だって俺はそこで勝てなかった人間だもの。
ソドムタウンの人間が馬鹿にしているブラック氏や州知事も、俺から見れば立派な勝ち組である。
皆が俺の穏当さを褒めてくれる。
感謝もしてくれる。
別に徳がある訳じゃないんだ。
俺みたいな絶対弱者は、穏健で法治的な社会以外では生きられないんだよ。
【複利】が奇跡という訳じゃない。
現に地球でも、複利で儲けている奴は古代バビロニアの頃から腐るほど居た。
俺のような絶対弱者が【複利】という最強能力を身に着けてしまった事こそが、社会上の奇跡なのである。
…これって意味はあるのかな?
偶然か?
『なあコレット。
どうして俺を見つけてくれたんだ?』
「?
最初に胡桃亭を見つけてくれたのはリンでしょう?」
『いや、そういう事ではなく。
俺の何が良かったんだ?』
「またその質問?
いつも答えてあげてるでしょ。
女は強い男が大好きなの。」
『俺は強くない。
身体も小さいし、頭も悪い。
顔も不細工だし、代々の貧乏人だ。
父親は死ぬまで田舎の訛が抜けずに笑われ続けていた。
俺は全然強くない。』
コレットは鼻で笑う。
「ねえ。
男の人が強いか弱いかなんて、私達が決めることなんだけど?」
…答えになってないな。
複利を引き当てた事による万能感がコレットを良いように誤解させたのだろうか。
『なあ、ヒルダ。
俺はカネだけの男だ。
もし俺が一文無しになったらどうする?』
「?
養いますよ?
養子なのですから当たり前でしょう?」
『いや、そういうことではなく!
俺からカネを取り上げたら、何の魅力も無いって話だよ。』
「?」
『不思議そうな顔をするなよ。
だからあ。
俺がこんなに偉そうにしているのは、カネ持ちだからであって。
それを失ったら、皆は手の平を返すだろって話!』
「?
でも、所持金が0ウェンになってもリンは再度勝てると確信しているじゃありませんか?」
『いやいや!
リカバリーに3か月くらい掛かるんだって!
…あ、ごめん。
今なら1月位でリカバリー出来ちゃうんだけど!』
「?
ええ、そうですよ。
それを私も含め皆が知っているから、貴方を主と仰ぐのです。」
『これはスキルだよ!
スキルが無くなるかも知れない!
カネが全部無くなって、スキルも無くなったら
流石に皆が愛想を尽かすだろう!』
「?
さっきから何を言っておられるのか分かりませんが…
既に貴方は周囲に義に篤い殿方を集めておられるではありませんか。
私はてっきり、その為の保険かと思っておりましたが。」
『いや!
友情は保険なんかじゃない!
俺は彼らが好きだから一緒に居るんだよ!』
「…もう答えは出ているではありませんか。
ここからは馬車が揺れます。
あまり動かれませんように。」
…わからん。
世の中の仕組みは周囲の教導もあり、朧げに理解出来てきた。
だが…
最後にこれだけが分からない。
何故、【複利】は俺を選んだ?
いや、そもそも利息って何なんだよ。
オマエ(天やら神やら)は俺に一体何をさせたいんだ?
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