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来るのはいいけど突然くるなバカ!
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なにか報告があると言ったドロシーを置いて部屋に戻ると、自室の扉が開いていた。おかしい。先程ドロシーは確かに扉を閉めていた。勝手に侵入されたかと、ため息を吐く。こんな扱いでも公爵家の息子なのだぞ?
「誰だよ勝手に入ったの!!」
「メウィル~!久しぶり‼来ちゃった!」
「....、来るのは良いけど突然なんだよ!もう、ほんといい加減にしてエル...」
不法侵入したのは僕の幼馴染である『ネジクト・レイエル』。この国の王族で、僕の婚約者の弟だ。ついでに、婚約者は『ネジクト・アルト』と言う。ちなみにアルト様は僕のことが嫌いだと思う。
アルト様は僕よりも三歳も年上で、年齢が同じであるエルと先に仲良くなるのはほぼ必然だった。
「何の用なの?」
「一応お兄様からの伝言!と普通に遊びに来た~」
エルの頭に遠慮という言葉は頭ないらしい。さも自分の部屋かの様に、イスに座り本を読んでいる。もう怒りを通り越して呆れるしかない。
「伝言は?」
「”明日各国の次期王子の会食があるから紹介をする。来い”だって~」
「.....、用意できないんだけど!もう、なんなの!....もうやだぁぁ....」
「わー、可哀想なメウィル。そもそも、なんでお兄様の婚約者なの!僕の婚約者になってよぉ、大好きなのに。」
「できることなら僕も変えてほしいよ!アルト様優しくないし!!」
家族にも冷遇・婚約者にも冷遇。ここまでくると悲しみとかはもうない。
そのかわり、自分に優しくしてくれる人への依存が高くなっている気がする。ドロシーとエルはその筆頭だ。それに、実は僕、エルのことが恋愛的に好きだったりする。政略結婚なんてなくなってしまえばいいのに。
「お兄様も酷いと思わない?僕がメウィルのこと好きなの知ったうえでお使いさせるんだよ。」
「酷いと思う。」
「だよね!?」
両思いだってわかってるのに、結ばれることができないのがもどかしい。
エルの前だと、年相応の態度を取っている..、気がする。まぁ、そんなことを考えている時点で年相応ではないということは置いておこう。
そういえば、まだ扉を閉めていなかったのに、普通に叫んでしまった。
普段はいい子だから許してほしい..、とか無駄なことを考えながらゆっくり扉を閉める。すると、エルが立ち上がってじゃ僕のほうに向かってくる。なんだろ?と首をかしげていると、僕の頭をふわりと撫でた。
「うん、いい子、愛しい子だねメウィル。お兄様が我儘でごめんね、僕も準備手伝うよ。」
「....える、ありがと..、あのね、聞いてほしい。」
「なんでも聞くよ、でも座ろう?」
さらさらと撫でていた心地よい手が頭から離れて、僕の手をつかむ。
ゆっくりソファに誘導されて、そのまま肩に頭を乗せるような体制を取る。
「もうね、僕あきらめることにしたんだ。」
僕はゆっくり口を開いた。
「誰だよ勝手に入ったの!!」
「メウィル~!久しぶり‼来ちゃった!」
「....、来るのは良いけど突然なんだよ!もう、ほんといい加減にしてエル...」
不法侵入したのは僕の幼馴染である『ネジクト・レイエル』。この国の王族で、僕の婚約者の弟だ。ついでに、婚約者は『ネジクト・アルト』と言う。ちなみにアルト様は僕のことが嫌いだと思う。
アルト様は僕よりも三歳も年上で、年齢が同じであるエルと先に仲良くなるのはほぼ必然だった。
「何の用なの?」
「一応お兄様からの伝言!と普通に遊びに来た~」
エルの頭に遠慮という言葉は頭ないらしい。さも自分の部屋かの様に、イスに座り本を読んでいる。もう怒りを通り越して呆れるしかない。
「伝言は?」
「”明日各国の次期王子の会食があるから紹介をする。来い”だって~」
「.....、用意できないんだけど!もう、なんなの!....もうやだぁぁ....」
「わー、可哀想なメウィル。そもそも、なんでお兄様の婚約者なの!僕の婚約者になってよぉ、大好きなのに。」
「できることなら僕も変えてほしいよ!アルト様優しくないし!!」
家族にも冷遇・婚約者にも冷遇。ここまでくると悲しみとかはもうない。
そのかわり、自分に優しくしてくれる人への依存が高くなっている気がする。ドロシーとエルはその筆頭だ。それに、実は僕、エルのことが恋愛的に好きだったりする。政略結婚なんてなくなってしまえばいいのに。
「お兄様も酷いと思わない?僕がメウィルのこと好きなの知ったうえでお使いさせるんだよ。」
「酷いと思う。」
「だよね!?」
両思いだってわかってるのに、結ばれることができないのがもどかしい。
エルの前だと、年相応の態度を取っている..、気がする。まぁ、そんなことを考えている時点で年相応ではないということは置いておこう。
そういえば、まだ扉を閉めていなかったのに、普通に叫んでしまった。
普段はいい子だから許してほしい..、とか無駄なことを考えながらゆっくり扉を閉める。すると、エルが立ち上がってじゃ僕のほうに向かってくる。なんだろ?と首をかしげていると、僕の頭をふわりと撫でた。
「うん、いい子、愛しい子だねメウィル。お兄様が我儘でごめんね、僕も準備手伝うよ。」
「....える、ありがと..、あのね、聞いてほしい。」
「なんでも聞くよ、でも座ろう?」
さらさらと撫でていた心地よい手が頭から離れて、僕の手をつかむ。
ゆっくりソファに誘導されて、そのまま肩に頭を乗せるような体制を取る。
「もうね、僕あきらめることにしたんだ。」
僕はゆっくり口を開いた。
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