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第九節「人が結ぶ世界 白下の誓い 闇に消えぬ」
~そして戦士達は理解する 合~
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ドゥーラの本性はやはりアージの言った通りの残酷さだった。
人とは思えないその考え方はあの勇でさえ憤る程で。
もしちゃなが現れなければ今頃どうなっていた事か。
でもそのドゥーラはもう居ない。
なら後は怪我を負ったマヴォを連れて下山するだけだ。
だが、事はどうやらそう上手くいかないらしい。
「カ、ア、ウウッ……オ、オオッ!?」
倒れていたマヴォが突如、呻き声と共に身体を痙攣させ始めたのだ。
しかも白目まで剥き、口の縁から泡まで吹いて。
ショック症状である。
この症状は何かしらの要因で血圧などが低下し、身体機能に障害をもたらすというもの。
軽度ならば支障は無いが、重度となれば意識障害が呼吸不全、臓器不全にさえ陥る。
最悪の場合、死にさえ至る恐ろしい症状だ。
要因は主に、大量の出血や不整脈、心臓の障害など。
しかし時には心的ストレスによって健常者が引き起こす例もあるという。
マヴォの起因がまさにそう。
ドゥーラに腹内をまさぐられ、おまけに己の内臓まで見せつけられて。
その絶望が多大なストレスを生み、必要以上に心臓を酷使してしまったのだろう。
結果、重度のショック症状を引き起こしてしまった。
「マ、マヴォ!? クッ、このままでは不味いッ!!せめて傷口さえ塞げればッ!!」
もしこのまま悠長に麓へ連れ帰ろうとも恐らく手遅れ。
かといって急ごうにも、勇達の体力命力ではそこまで持たない。
医者を呼ぶなど以ての外で。
ただし、復帰する可能性が無いとも限らない。
マヴォもこれでアージと同じ強者だ。
心身バランスを整える為に、心に強く刻み込めばいい。
〝お前の身体は大丈夫だ〟と。
幸い、白目を剥いているが意識を完全に失った訳では無い。
震えた手でアージの手を握り、必死に抗おうとしている。
ドゥーラが離れた事で体の痺れが解けかけているのだろう。
だからキッカケが必要なのだ。
大丈夫だと言って見せられる身体が。
けれどアージが幾ら傷口を塞ごうとしても無駄だった。
開いた肉扉も、幾ら押し込もうがすぐに浮いてくるだけで。
蒼白となった皮と肉と筋肉がだらしなくはみ出て来る。
身体の痙攣に合わせて、ズルズルと。
「何故だ、どうしてだあッ!! 頼む、頼む傷よ塞がってくれぇえ!!」
そんな状況を前に、とうとうアージの顔にまで絶望が映り込む。
血を分けた大事な弟がこうして死にそうになっていて。
それに何をしようと助けられない、どうしようもないという。
それでアージ程の者が絶望を抱かない訳が無い。
故に〝もうダメか〟という諦めさえ脳裏に過る。
するとそんな時、ちゃなが勢いよく走り込んできていて。
「私なら何とか出来るかもしれません!」
また時間を掛けて覚悟を決めたのだろう。
機内でドゥーラに話し掛けた時と同じ様に。
今はもう自分にしかこの状況を乗り越える事が出来ないのだと言い聞かせて。
「そうか、田中さんならあの接合術が出来るかもしれないッ!!」
「なっ!? それは本当かッ!?」
そう、ちゃなならあの治療術が再現出来るかも知れない。
ただしあのドゥーラから教えて貰ったという、いわく付きの技術だが。
おまけに実践した事も無く、ぶっつけ本番でだ。
でも縋れるのはもうあの力しかない。
どのみち施さなくとも、放っておけばマヴォは死ぬ。
なら挑戦し、成功の可能性に賭けた方がずっといい。
勇ももうこれしか方法が無いと悟ったのだろう。
場をちゃなに託し、近寄ろうとしていた少女を抱えて離れていく。
これ以上小さな子供に凄惨な様子を見せない為にも。
最悪の結末となった時の事を考えて。
「頼む、やってくれ! 考え得る可能性があるならばッ!!」
「わかりました。 やってみますッ!!」
しかし〝最悪の事態にはさせない〟という強い想いが今のちゃなにはある。
内臓が見えるという衝撃的な状況にも耐えうる心持ちが。
例え血の気の引く様な光景だろうとも。
例え救いようの無い凄惨な状況だろうとも。
恐れず傷口に指をあてがい力を籠めよう。
今目の前に居る、救わなければならない命を救う為に。
ドゥーラが教えてくれた手段は言う限り難しい事では無かった。
ただ頭の中にイメージし、指を走らせるだけだという。
例えば筋肉は乾麺を太く束ねた物を。
例えば血管は沢山のストローに流れるイチゴジュースを。
例えば皮は鉄板の上で焼いた薄焼き卵の様なものを。
そんな具体的なイメージを作り込み、後は命力を籠めて指をなぞらせる。
目で見ない様にし、心で理解しながら。
ただそれだけだ。
そう言われた通りに、ちゃながマヴォの腹でゆっくりと指をなぞらせていく。
指の引いた後に淡い光の軌跡を残して。
するとどうだろう。
傷口が、みるみる塞がっていく。
淡い光が弾け、その跡から溶け合わさった傷が姿を現したのだ。
ちゃなもそれが実感としてわかるのだろう。
目を瞑りながらも微笑みを零していて。
裂け目くらいは手感でもわかるからか、曲がり角も難なく曲がって進んでいく。
ドゥーラが見せた物よりはずっと遅い。
けれど、その様相は確実にあの時と同じだ。
きちんと塞がっている。
きちんと繋がっている。
そんな実感がある。
だからちゃなは指を進め続けるのみ。
完全に全てを繋ぎきるまで集中し続けたまま。
アージが傷口を抑え、指の進む道を整えて。
ちゃながその傷口を着実に塞いでいく。
その姿をマヴォは見ていた。
掠れた意識の中で、間違い無くこう見えていたのだ。
一心に傷を塞ごうとしている、神々しい輝きを放ったちゃなの姿を。
―――彼女はまるで神話の、創世の女神様じゃあないか―――
意識が混濁しているからこそ、誇張している部分もあったのだろう。
たまたまそう見えただけで、ちゃなからはそこまで光を放っていなかったから。
でもそれだけで充分だった。
動揺しきった心を落ち着かせるだけなら。
たったそれだけで、マヴォの心はもう平常を取り戻していたのだ。
傷が塞ぎきる前に、アージが気付く前に。
そうとも気付かぬまま、傷口が末端へと向けて閉じられていく。
間も無く終わる、そんな実感の訪れと共に。
そうして傷口の末端を指先が過ぎ去った時―――遂にその時は訪れた。
「おお……!!」
「すごい、やりきった!!」
傷が完全に塞がれたのである。
溶けた傷痕だけを残し、どこをとっても穴は無く。
更には扉部分だった肌には血色が戻り始めて。
呼吸不全も既に収まり、安定した呼吸に戻っている。
きっとちゃなの姿を見て安心しきったのだろう。
勇達が振り向いた時にはもう、寝息を立てるマヴォの顔がそこに。
だからこそ皆、微笑まずには居られない。
「どうやら確認させるまでもなかった様だな」
「ふふっ、そうみたいですね」
何はともあれ峠は越えたから。
それだけで充分だったのだ。
勇達が喜びを分かち合うには。
「感謝する。 貴公らに出会えたおかげで弟を失わずに済んだ」
故にアージからの強い信頼とて勝ち取ろう。
そこには頭を深々と下げる兄熊の姿が。
生まれた世界は違えど、頭を下げる事の意味は同じなのだろう。
加えて呼び方もまた敬意が籠り、このままでは跪きさえしそうな勢いだ。
「いや、そもそも俺達がドゥーラさんを連れてきたのが原因な訳ですからね? か、かしこまらないでくださいよ」
「いや、これは兄として、武人として礼をだな……」
「「いやいや」」
もちろんこんな事態になったのは勇達にも非がある訳で。
なのにこう畏まられると、勇自身にも申し訳なさが生まれて堪らない。
そうして気付けば、マヴォの上で三者頭を下げ合うという、よくわからない光景がここに。
「そ、それよりも……まだ何かあるかわからないので念の為病院へ連れて行きましょう」
「『ビョウイン』とは……?」
「傷を専門的に治す場所です。 とはいえ俺達の技術じゃまだ魔者に治療を施せないんですケド。 ただ体を休めて栄養のある食べ物が食べられるので、療養するにはピッタリだと思います。 以前も同様の事で入院した魔者が居ましたから安心していいですよ」
しかし今はそんな問答をしている暇は無い。
傷をくっつけたとはいえ、体内をまさぐられた影響が出ないとも限らないから。
大事を取る為にも、一度本部へ連れ帰らなければ。
だからこそ勇が再び少女を背負って立ち上がる。
「じゃあマヴォさんをまずは麓まで連れて行きましょう。 俺に付いてきてくれますか?」
「了解した。 それなら願ったりだ。 マヴォは俺が背負っていこう」
「田中さん、疲れているかもしれないけど皆の誘導を頼む。 【常温膜域】で道を作って欲しいんだ」
「はい、がんばりますっ!」
マヴォを真に救う為にも。
アージに今の世界を教える為にも。
そして、意味のあったこの戦いに終止符を打つ為にも。
冬入りと言えど夜は早い。
既に日は暮れ、山の影に朱の斜陽を映している。
だからこそ、四人の刻む歩は少し速足で。
でも勇達の顔にもう迷いは無かった。
何もかもが終わり、後はもう帰るだけだから。
下りきればきっと全ては上手く行くのだと。
そう願う彼等の顔には、微笑みさえ浮かんでいて―――
人とは思えないその考え方はあの勇でさえ憤る程で。
もしちゃなが現れなければ今頃どうなっていた事か。
でもそのドゥーラはもう居ない。
なら後は怪我を負ったマヴォを連れて下山するだけだ。
だが、事はどうやらそう上手くいかないらしい。
「カ、ア、ウウッ……オ、オオッ!?」
倒れていたマヴォが突如、呻き声と共に身体を痙攣させ始めたのだ。
しかも白目まで剥き、口の縁から泡まで吹いて。
ショック症状である。
この症状は何かしらの要因で血圧などが低下し、身体機能に障害をもたらすというもの。
軽度ならば支障は無いが、重度となれば意識障害が呼吸不全、臓器不全にさえ陥る。
最悪の場合、死にさえ至る恐ろしい症状だ。
要因は主に、大量の出血や不整脈、心臓の障害など。
しかし時には心的ストレスによって健常者が引き起こす例もあるという。
マヴォの起因がまさにそう。
ドゥーラに腹内をまさぐられ、おまけに己の内臓まで見せつけられて。
その絶望が多大なストレスを生み、必要以上に心臓を酷使してしまったのだろう。
結果、重度のショック症状を引き起こしてしまった。
「マ、マヴォ!? クッ、このままでは不味いッ!!せめて傷口さえ塞げればッ!!」
もしこのまま悠長に麓へ連れ帰ろうとも恐らく手遅れ。
かといって急ごうにも、勇達の体力命力ではそこまで持たない。
医者を呼ぶなど以ての外で。
ただし、復帰する可能性が無いとも限らない。
マヴォもこれでアージと同じ強者だ。
心身バランスを整える為に、心に強く刻み込めばいい。
〝お前の身体は大丈夫だ〟と。
幸い、白目を剥いているが意識を完全に失った訳では無い。
震えた手でアージの手を握り、必死に抗おうとしている。
ドゥーラが離れた事で体の痺れが解けかけているのだろう。
だからキッカケが必要なのだ。
大丈夫だと言って見せられる身体が。
けれどアージが幾ら傷口を塞ごうとしても無駄だった。
開いた肉扉も、幾ら押し込もうがすぐに浮いてくるだけで。
蒼白となった皮と肉と筋肉がだらしなくはみ出て来る。
身体の痙攣に合わせて、ズルズルと。
「何故だ、どうしてだあッ!! 頼む、頼む傷よ塞がってくれぇえ!!」
そんな状況を前に、とうとうアージの顔にまで絶望が映り込む。
血を分けた大事な弟がこうして死にそうになっていて。
それに何をしようと助けられない、どうしようもないという。
それでアージ程の者が絶望を抱かない訳が無い。
故に〝もうダメか〟という諦めさえ脳裏に過る。
するとそんな時、ちゃなが勢いよく走り込んできていて。
「私なら何とか出来るかもしれません!」
また時間を掛けて覚悟を決めたのだろう。
機内でドゥーラに話し掛けた時と同じ様に。
今はもう自分にしかこの状況を乗り越える事が出来ないのだと言い聞かせて。
「そうか、田中さんならあの接合術が出来るかもしれないッ!!」
「なっ!? それは本当かッ!?」
そう、ちゃなならあの治療術が再現出来るかも知れない。
ただしあのドゥーラから教えて貰ったという、いわく付きの技術だが。
おまけに実践した事も無く、ぶっつけ本番でだ。
でも縋れるのはもうあの力しかない。
どのみち施さなくとも、放っておけばマヴォは死ぬ。
なら挑戦し、成功の可能性に賭けた方がずっといい。
勇ももうこれしか方法が無いと悟ったのだろう。
場をちゃなに託し、近寄ろうとしていた少女を抱えて離れていく。
これ以上小さな子供に凄惨な様子を見せない為にも。
最悪の結末となった時の事を考えて。
「頼む、やってくれ! 考え得る可能性があるならばッ!!」
「わかりました。 やってみますッ!!」
しかし〝最悪の事態にはさせない〟という強い想いが今のちゃなにはある。
内臓が見えるという衝撃的な状況にも耐えうる心持ちが。
例え血の気の引く様な光景だろうとも。
例え救いようの無い凄惨な状況だろうとも。
恐れず傷口に指をあてがい力を籠めよう。
今目の前に居る、救わなければならない命を救う為に。
ドゥーラが教えてくれた手段は言う限り難しい事では無かった。
ただ頭の中にイメージし、指を走らせるだけだという。
例えば筋肉は乾麺を太く束ねた物を。
例えば血管は沢山のストローに流れるイチゴジュースを。
例えば皮は鉄板の上で焼いた薄焼き卵の様なものを。
そんな具体的なイメージを作り込み、後は命力を籠めて指をなぞらせる。
目で見ない様にし、心で理解しながら。
ただそれだけだ。
そう言われた通りに、ちゃながマヴォの腹でゆっくりと指をなぞらせていく。
指の引いた後に淡い光の軌跡を残して。
するとどうだろう。
傷口が、みるみる塞がっていく。
淡い光が弾け、その跡から溶け合わさった傷が姿を現したのだ。
ちゃなもそれが実感としてわかるのだろう。
目を瞑りながらも微笑みを零していて。
裂け目くらいは手感でもわかるからか、曲がり角も難なく曲がって進んでいく。
ドゥーラが見せた物よりはずっと遅い。
けれど、その様相は確実にあの時と同じだ。
きちんと塞がっている。
きちんと繋がっている。
そんな実感がある。
だからちゃなは指を進め続けるのみ。
完全に全てを繋ぎきるまで集中し続けたまま。
アージが傷口を抑え、指の進む道を整えて。
ちゃながその傷口を着実に塞いでいく。
その姿をマヴォは見ていた。
掠れた意識の中で、間違い無くこう見えていたのだ。
一心に傷を塞ごうとしている、神々しい輝きを放ったちゃなの姿を。
―――彼女はまるで神話の、創世の女神様じゃあないか―――
意識が混濁しているからこそ、誇張している部分もあったのだろう。
たまたまそう見えただけで、ちゃなからはそこまで光を放っていなかったから。
でもそれだけで充分だった。
動揺しきった心を落ち着かせるだけなら。
たったそれだけで、マヴォの心はもう平常を取り戻していたのだ。
傷が塞ぎきる前に、アージが気付く前に。
そうとも気付かぬまま、傷口が末端へと向けて閉じられていく。
間も無く終わる、そんな実感の訪れと共に。
そうして傷口の末端を指先が過ぎ去った時―――遂にその時は訪れた。
「おお……!!」
「すごい、やりきった!!」
傷が完全に塞がれたのである。
溶けた傷痕だけを残し、どこをとっても穴は無く。
更には扉部分だった肌には血色が戻り始めて。
呼吸不全も既に収まり、安定した呼吸に戻っている。
きっとちゃなの姿を見て安心しきったのだろう。
勇達が振り向いた時にはもう、寝息を立てるマヴォの顔がそこに。
だからこそ皆、微笑まずには居られない。
「どうやら確認させるまでもなかった様だな」
「ふふっ、そうみたいですね」
何はともあれ峠は越えたから。
それだけで充分だったのだ。
勇達が喜びを分かち合うには。
「感謝する。 貴公らに出会えたおかげで弟を失わずに済んだ」
故にアージからの強い信頼とて勝ち取ろう。
そこには頭を深々と下げる兄熊の姿が。
生まれた世界は違えど、頭を下げる事の意味は同じなのだろう。
加えて呼び方もまた敬意が籠り、このままでは跪きさえしそうな勢いだ。
「いや、そもそも俺達がドゥーラさんを連れてきたのが原因な訳ですからね? か、かしこまらないでくださいよ」
「いや、これは兄として、武人として礼をだな……」
「「いやいや」」
もちろんこんな事態になったのは勇達にも非がある訳で。
なのにこう畏まられると、勇自身にも申し訳なさが生まれて堪らない。
そうして気付けば、マヴォの上で三者頭を下げ合うという、よくわからない光景がここに。
「そ、それよりも……まだ何かあるかわからないので念の為病院へ連れて行きましょう」
「『ビョウイン』とは……?」
「傷を専門的に治す場所です。 とはいえ俺達の技術じゃまだ魔者に治療を施せないんですケド。 ただ体を休めて栄養のある食べ物が食べられるので、療養するにはピッタリだと思います。 以前も同様の事で入院した魔者が居ましたから安心していいですよ」
しかし今はそんな問答をしている暇は無い。
傷をくっつけたとはいえ、体内をまさぐられた影響が出ないとも限らないから。
大事を取る為にも、一度本部へ連れ帰らなければ。
だからこそ勇が再び少女を背負って立ち上がる。
「じゃあマヴォさんをまずは麓まで連れて行きましょう。 俺に付いてきてくれますか?」
「了解した。 それなら願ったりだ。 マヴォは俺が背負っていこう」
「田中さん、疲れているかもしれないけど皆の誘導を頼む。 【常温膜域】で道を作って欲しいんだ」
「はい、がんばりますっ!」
マヴォを真に救う為にも。
アージに今の世界を教える為にも。
そして、意味のあったこの戦いに終止符を打つ為にも。
冬入りと言えど夜は早い。
既に日は暮れ、山の影に朱の斜陽を映している。
だからこそ、四人の刻む歩は少し速足で。
でも勇達の顔にもう迷いは無かった。
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そう願う彼等の顔には、微笑みさえ浮かんでいて―――
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