思い付き短編集

神谷 絵馬

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テンプレ転生かと思ったら...1

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前世、トラックに牽かれて死んでしまって...鬱蒼とした森にいたときはテンプレ転生かと思ったけど、ここって盗賊?夜盗?野盗?山賊?とか言われる人達の根城じゃない??
右往左往していた私を助けてくれた強面の方は、本物だったようです。



──────────

「えっと、こういう場合は、そうだ!水を探そう!
うん、水は大事だよね...あれ?でも、こう...サワサワとかチョロチョロとか、水の音しない気がするんだけど?
あぁ、どっちに歩く?
うー、耳を澄ましても聞こえるのは、ギャースって鳴いてる鳥さん?とか、ウギャウキャ鳴いてる猿?さんとか、ん?え?!なに?!」

「独り言にしてはでかいな。
こんな深くで迷子か?」

「え...あ、迷子、なのかな?
あの、起きたらここにいました。」

「...落ち人か。
死にたくなけりゃ付いてこい。」

「え、あ、はい!」

ガサゴソと背後にあった私の背丈ほどの草がかき分けられて、巨大な男の人が出てきました。
うわぁ、そういう稼業の方ですかね?
かなりの強面です。
え、そんなに大声でしたか?
無意識とは怖いな...。

「しかし、珍しいな...こんな人気の無い森深くに落ち人とは。」

「えっと、すみません!」

「ん?なんだ?」

「ハァ、ハァ、ハァ、ん。
少し、ゆっくり歩いていただけませんか?
靴が行方不明でして...歩きにくいのです。」

「...ふむ。」

「うぉぅあぁあぁぁーーー!!!」

「変な声を出すな。
靴が無いのなら運ぶ方が早いし、この方が運びやすい。
ん?お前、女か?」

「すみません。
えっと、私は女ですが?」

「髪の短い女もいるのだな。
お前は繕いは出来るか?」

「えっと、あまり得意ではありませんが...時間がかかっても怒らないのなら頑張ります!」

「あぁ、助かる。
最近敵に攻められてな...繕いの出来る人間は皆殺されてしまったんだ。」

「え.........。」

「俺の妻が向こうに行ってしまってな...内部情報があちらに漏れたらしい。
次、もしも会ったら確実に殺すが...。」

「...えっと、それは大変でしたよね...。
すみません、どんな言葉をかけても白々しい言葉にしかなりませんよね。」

「ん?構わない。
あぁ、安心してくれ。
後日、あちらのことも攻めておいたから...全壊させたから、もう攻めてはこない。」

「...全壊?」

「あぁ、全壊させた。
殺す気で行ったのだが、アイツの死体を確認できなかったから、まだしぶとく生きているかもな。」

「うわぁ、そういう裏切りとか平気でする人って、しぶといですよねぇ...。」

「?経験があるのか?
見るにまだ若いだろう...。」

「えっと、私、23歳ですよ?ちゃんと成人してます。」

「...は?」

「ですから、成人してます。
ちゃんと大人なんです。
あまり好きではありませんが、お酒も飲めますよ。
周囲からは飲むなと言われておりますが...。」

「......後でステータスを鑑定しても?
あぁ、俺が鑑定すると、名前と年齢しか見えないから。」

「そういうことなら構いませんが...。
やっぱり、未成年に見えていたのですね。」

縦抱きとか、これって子供抱っこじゃんか!
やっぱりね!完全に子供扱いだよ!
まぁ、小さいのは自覚してますよ?
145しかありませんからね。
この人、190はありそうだもん!
隣で見上げると首が痛くなるから、少し距離がほしくなっちゃう人だよね。





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