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読み切り短編{完結してるもの}
マザーは守りたい。2
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「団長、アンタは黙っていてください。
自分が何をしたのか、分かってますか?
シスター:ハビュエリアの捕縛に関しては、暫し待てという上からの命令が下っていましたよね?
それを無視して勝手に協会へと乗り込み、無実のマザー:グウェンダルをシスター:ハビュエリアと誤認して捕縛しただけでなく、協会や孤児院を破壊するなんて...馬鹿なんですか?
あぁ、貴方は馬鹿でしたね。
すみません......怒りで少々忘れておりました。」
あら、この方は...結構面白い方のようですね。
お腹の中が真っ黒...こういう騎士様もおられるのですね。
孤児院の敷地内に勝手に入って来ては、作業をしている子供達を
『小汚い穀潰し』
や
『何の役にも立てない餓鬼共』
などと、口汚く罵倒される騎士様方しか見たことがなかったからでしょうか?
騎士様方は、馬鹿の集まりなんだと思ってました。
これでは、私の嫌いな偏見ですね...すみません。
「マザー:グウェンダル、シスター:ハビュエリアは総本山へと向かっているのですね?」
シスター:ハビュエリアには、私が祈祷した護符を持たせましたから...今頃は無事に着いているでしょう。
念のため、子供達にも持たせておいて良かったです。
騎士様方が暴れられたのに、子供達は誰1人怪我をせずに済みましたから。
「はい、昨日出発しました。」
あらあら、渋い顔をしてどうしたのでしょう?
シスター:ハビュエリアが総本山へと行くのが、嫌なのでしょうか?
「そうですか...。」
説明はしてもらえないんですかね?
なんなら、呪っても良いのですよ?
ここにいる騎士様方全員を...若干面倒ですけど、そのくらいは構いません。
マザーやシスターは協会に勤める聖者とか言われますけど、怒らない訳ではありませんよ?
「あぁ、すみません。
シスター:ハビュエリアに、騎士団統轄より召喚状が出ております。」
あらら、召喚状?
うーん、どこから見ても本物のようです。
「騎士団統括からの召喚状ですか?
私が拝見してもよろしいでしょうか?」
嫌だと言われても、中身を確認しなければ事情を理解しきれませんので...良いですよね?
「はい、どうぞ。」
あら、許可をどうもありがとうございます。
さて、失礼いたしますね?
あぁ、そういうことなのね...あのボンクラの仕業ということかしら?
ウフフ......もしもそうなら、呪い殺しても足りないですねぇ。
何重に重ね掛けしてさしあげようかしら...とても悩みます。
「...............。
私をシスター:ハビュエリアと誤認しての捕縛だったようですが、誤認なさった理由をお聞きしても?」
中身を読んだから分かってますけど、一応の確認は大事なことです。
察してはいるけど、召喚状には相手の名前が無かったですしね。
「そちらにある通りです。
シスター:ハビュエリアが、王国騎士団所属の騎士であるラルクフォーレン・アドマンティスを愚弄したことについてです。」
あー、やっぱりあのボンクラが原因でしたか。
あのボンクラは、どんな呪いが良いのかしら?
掛けたい呪いが多すぎて、悩んでしまいますね...ウフフ。
「ラルクフォーレン・アドマンティス...?
あぁ、あの方ですか......。
あの方の言い分のみをお聞きになられて、シスター:ハビュエリアを捕縛しに参られたということなのですね?」
一応黙っていてくださる団長の顔色が真っ赤ッかでかなり怖いですね。
まぁ、私が身体停止をかけてますから、解こうと必死なのでしょう。
団長に口を挟まれるととても面倒なので...身体を停めさせていただきました。
口や喉も停めてますから、話せないでしょ?
「そうなります。」
圧の強い団長を苛立たしげに睨み付けてから、観念するように吐き捨てました。
そう言えば、この方のお名前をお聞きしてませんね。
せめて役職を教えてほしいものです。
「ラルクフォーレン・アドマンティスは、度々孤児院へと現れては、子供達に文字を教えていたシスター:ハビュエリアの邪魔をしておりました。
ラルクフォーレン・アドマンティスには、マザーである私から何度も止めるようにと話しましたが、止めませんでした。
『あれでは子供達の為にならないので、配置を変えてほしいのです。』
というシスター:ハビュエリアの申し出を受けて、私は、彼女に協会でのお仕事を割り振りました。
協会には、騎士様方とてお布施を頂けなければ入れませんから...抑止力となると考えたのです。
しかし、ラルクフォーレン・アドマンティスは、お布施を払ってまでシスター:ハビュエリアの邪魔をしに参りました。
シスター:ハビュエリアが廊下を掃き清めていれば葉っぱや泥を撒き散らし、像の前で神々へのお祈りをしていれば無遠慮に乗り込んできて話しかけてくるのです。
あの方を見ていると、虫酸が走りました。
あぁ、ラルクフォーレン・アドマンティスに、頭髪が少々禿げるという呪いをかけたのは私です。
協会総本山の許可を頂いてからかけましたので、文句がおありなのならばそちらにどうぞ?」
あらあら、まぁまぁ、騎士様方がとても驚いてますね。
揃いも揃って口をぽかーんと開けている様は、かなり滑稽です。
ウフフ、皆を守る為ならば、マザーは何だっていたします。
犯罪以外は...ね?
「...幼い頃にした、婚姻の約束を反故にされたと聞いておりますが?」
はい?
「シスター:ハビュエリアと幼い頃に婚姻の約束を?
それは無理です。」
それは確実に無理です。
*
自分が何をしたのか、分かってますか?
シスター:ハビュエリアの捕縛に関しては、暫し待てという上からの命令が下っていましたよね?
それを無視して勝手に協会へと乗り込み、無実のマザー:グウェンダルをシスター:ハビュエリアと誤認して捕縛しただけでなく、協会や孤児院を破壊するなんて...馬鹿なんですか?
あぁ、貴方は馬鹿でしたね。
すみません......怒りで少々忘れておりました。」
あら、この方は...結構面白い方のようですね。
お腹の中が真っ黒...こういう騎士様もおられるのですね。
孤児院の敷地内に勝手に入って来ては、作業をしている子供達を
『小汚い穀潰し』
や
『何の役にも立てない餓鬼共』
などと、口汚く罵倒される騎士様方しか見たことがなかったからでしょうか?
騎士様方は、馬鹿の集まりなんだと思ってました。
これでは、私の嫌いな偏見ですね...すみません。
「マザー:グウェンダル、シスター:ハビュエリアは総本山へと向かっているのですね?」
シスター:ハビュエリアには、私が祈祷した護符を持たせましたから...今頃は無事に着いているでしょう。
念のため、子供達にも持たせておいて良かったです。
騎士様方が暴れられたのに、子供達は誰1人怪我をせずに済みましたから。
「はい、昨日出発しました。」
あらあら、渋い顔をしてどうしたのでしょう?
シスター:ハビュエリアが総本山へと行くのが、嫌なのでしょうか?
「そうですか...。」
説明はしてもらえないんですかね?
なんなら、呪っても良いのですよ?
ここにいる騎士様方全員を...若干面倒ですけど、そのくらいは構いません。
マザーやシスターは協会に勤める聖者とか言われますけど、怒らない訳ではありませんよ?
「あぁ、すみません。
シスター:ハビュエリアに、騎士団統轄より召喚状が出ております。」
あらら、召喚状?
うーん、どこから見ても本物のようです。
「騎士団統括からの召喚状ですか?
私が拝見してもよろしいでしょうか?」
嫌だと言われても、中身を確認しなければ事情を理解しきれませんので...良いですよね?
「はい、どうぞ。」
あら、許可をどうもありがとうございます。
さて、失礼いたしますね?
あぁ、そういうことなのね...あのボンクラの仕業ということかしら?
ウフフ......もしもそうなら、呪い殺しても足りないですねぇ。
何重に重ね掛けしてさしあげようかしら...とても悩みます。
「...............。
私をシスター:ハビュエリアと誤認しての捕縛だったようですが、誤認なさった理由をお聞きしても?」
中身を読んだから分かってますけど、一応の確認は大事なことです。
察してはいるけど、召喚状には相手の名前が無かったですしね。
「そちらにある通りです。
シスター:ハビュエリアが、王国騎士団所属の騎士であるラルクフォーレン・アドマンティスを愚弄したことについてです。」
あー、やっぱりあのボンクラが原因でしたか。
あのボンクラは、どんな呪いが良いのかしら?
掛けたい呪いが多すぎて、悩んでしまいますね...ウフフ。
「ラルクフォーレン・アドマンティス...?
あぁ、あの方ですか......。
あの方の言い分のみをお聞きになられて、シスター:ハビュエリアを捕縛しに参られたということなのですね?」
一応黙っていてくださる団長の顔色が真っ赤ッかでかなり怖いですね。
まぁ、私が身体停止をかけてますから、解こうと必死なのでしょう。
団長に口を挟まれるととても面倒なので...身体を停めさせていただきました。
口や喉も停めてますから、話せないでしょ?
「そうなります。」
圧の強い団長を苛立たしげに睨み付けてから、観念するように吐き捨てました。
そう言えば、この方のお名前をお聞きしてませんね。
せめて役職を教えてほしいものです。
「ラルクフォーレン・アドマンティスは、度々孤児院へと現れては、子供達に文字を教えていたシスター:ハビュエリアの邪魔をしておりました。
ラルクフォーレン・アドマンティスには、マザーである私から何度も止めるようにと話しましたが、止めませんでした。
『あれでは子供達の為にならないので、配置を変えてほしいのです。』
というシスター:ハビュエリアの申し出を受けて、私は、彼女に協会でのお仕事を割り振りました。
協会には、騎士様方とてお布施を頂けなければ入れませんから...抑止力となると考えたのです。
しかし、ラルクフォーレン・アドマンティスは、お布施を払ってまでシスター:ハビュエリアの邪魔をしに参りました。
シスター:ハビュエリアが廊下を掃き清めていれば葉っぱや泥を撒き散らし、像の前で神々へのお祈りをしていれば無遠慮に乗り込んできて話しかけてくるのです。
あの方を見ていると、虫酸が走りました。
あぁ、ラルクフォーレン・アドマンティスに、頭髪が少々禿げるという呪いをかけたのは私です。
協会総本山の許可を頂いてからかけましたので、文句がおありなのならばそちらにどうぞ?」
あらあら、まぁまぁ、騎士様方がとても驚いてますね。
揃いも揃って口をぽかーんと開けている様は、かなり滑稽です。
ウフフ、皆を守る為ならば、マザーは何だっていたします。
犯罪以外は...ね?
「...幼い頃にした、婚姻の約束を反故にされたと聞いておりますが?」
はい?
「シスター:ハビュエリアと幼い頃に婚姻の約束を?
それは無理です。」
それは確実に無理です。
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