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「ラリー、お帰り〰大丈夫だった?」
「お母様。無事に戻りました」
「でも、でも〰、結婚しちゃうんでしょう?嬉しいけど寂しいよぉ」
「僕も寂しい〰...」
玄関先で抱き合うラリーと母を父とニール殿下が笑顔で見守っていた。二人の到着を待たず、すでに兄から手紙が届いたので事の次第は了承していたのだった。
両親と挨拶すると、ニール殿下に自慢の家庭菜園を案内したラリー。
「殿下、こちらが僕の大事にしている薬草園です。色々あるんですよ。ローズマリーのお陰で肌トラブルがありませんし、先日お話したクラリがこちらです。これのお陰で僕の発情期はいつもピッタリ3ヶ月です。もし、殿下が遠征でいらっしゃらない時も、周期は一定ですし、独りでもコントロールして過ごせます」
「素晴らしい。ぜひ王宮の庭にも作ろう。この薬草達は国の宝になるね。環境が変わっても大丈夫だろうか」
「やってみないとわかりませんが、土を運んで、温度や水を整える必要がありそうですね」
「そうだね。そして、ラリーが生きやすい環境も王宮に整えるから、来てくれるのを心待ちにしているよ」
屋敷の皆は、家族と同じようなものと、皆も紹介して楽しく会食した。殿下が王宮に戻ってからは、両親とラリーは様々な準備をする。
衣装や宝飾品は全て王宮で殿下が注文してくれていると連絡があった。お金のない子爵家には大変ありがたいことだ。
お気に入りの生活用品と、何より植物達を運ぶ手配。肥料や土が一番大事。
殿下の計らいで休暇を取った兄も戻って、家族総出で輿入れ準備を整えていく。
「お兄様もまだ王宮でお勤めですよね。寂しい時は会いに行っても良いのかな」
「もちろんだ。そのうち私が実家に戻れば、お父様やお母様もラリーに会いに行けるようになるよ。殿下はこちらにも時々連れ帰ってくれるようだし、ホームシックにならないよう考えてくれている」
「殿下はお優しいですね、良かった」
「子爵家の財政にも気を配ってくださっているよ。今までよりもうちの特産品が評価されて、木材や薬草を高値で多く入れて貰える事になったんだ」
婚礼は、二組同時に行うことになっている。国内外への御披露目や招待の都合もあるからだ。
ラリーと義理の姉になる婚約者の二人は文の遣り取りをして友人のようになり、お互い当日が発情期に当たらないようにとクラリを送って整えたり、衣装の相談をしている。
婚礼前にまずは兄、ラリーが迎えのニール殿下と戻って最終調整。婚礼には両親も招待されている。
「迎えに来たよ。ラリー」
「殿下、ありがとうございます」
「では、行って参ります」
「ラリー、婚礼には行くからね。元気で気を付けてね。必要なものがあれば送るよ」
家族皆と使用人一同が揃って泣き笑いの出立になった。馬車で屋敷を出ると、家の前に領内の皆さんが集まり、ラリーに手を振る。
「ラリー様おめでとうございます」
「元気でね」
「お幸せに」
「こんな田舎からお妃が出るなんて、領民の誇りですよ」
「皆ありがとうございます。どうかずっとお元気で!」
馬車から手を振り、応えるラリー。初めて家を出たときの沈みようとは大違いだった。皆の祝福に笑顔で応え、一同は王宮に向かった。
「ラリー、君の部屋だよ」
「わっ、素敵です」
東宮のニールと続くラリーの部屋には、バルコニーに小さな温室が設えてあった。室内はグリーンを中心に爽やかな内装。植木の花や植物も置かれてラリーが寂しくならないよう、配慮しているのがわかった。
宮の庭には広い薬草園が整えられ、新たに庭師を雇い、領地から送ってあった土をいれ、薬草を植えてくれてある。
バルコニーの温室とあわせて充分な菜園が出来ていた。すっかり嬉しく元気になったラリーは、婚礼衣装の最終フィッティングや儀式の段取りの確認などの準備をこなしていく。
「明日は婚礼だね」
「はい。楽しみになってきました」
「困ったことがあればすぐ言って。フォローするよ」
「ありがとうございます」
透明な蒼い空に白い神殿の塔が映える。内外の招待客に囲まれて、二組の若い夫婦が結婚式をあげた。
揃いの婚礼衣装は二組少しずつ特徴があり、美しさを際立たせていた。家族、招待客皆の笑顔と祝福をうけ、厳かな婚礼儀式が執り行われた。
「ラリー、はじめて発情期を一緒に過ごすね。微かに感じていたあの素晴らしい薫りが強くなっている。甘くて優しくて軽やかな花の薫りだ」
「ニールの薫りもわかります。爽やかでおとなっぽいムスクみたい。感じると僕の体がほてってくる。とってもいい薫りです」
「愛してるよラリー。これからもずっと大事にするね」
「僕も大好きです。あなたと出会えて良かったです」
二人は発情の波に揺られ、お互いの体を抱き締め合う。口づけるとよりお互いの相性がピッタリ合うことがわかった。
はじめて過ごす発情期で番になった。二人は生涯ただお互いを愛し、子宝にも恵まれた。
王子兄弟は、それぞれの個性や特性を生かして国の発展に努めた。ラリーは、ニールと共に国内各地を回り、特産品や民間療法の研究を行って全国に良いものを広げ、賢妃と知られるようになったのだった。
「お母様。無事に戻りました」
「でも、でも〰、結婚しちゃうんでしょう?嬉しいけど寂しいよぉ」
「僕も寂しい〰...」
玄関先で抱き合うラリーと母を父とニール殿下が笑顔で見守っていた。二人の到着を待たず、すでに兄から手紙が届いたので事の次第は了承していたのだった。
両親と挨拶すると、ニール殿下に自慢の家庭菜園を案内したラリー。
「殿下、こちらが僕の大事にしている薬草園です。色々あるんですよ。ローズマリーのお陰で肌トラブルがありませんし、先日お話したクラリがこちらです。これのお陰で僕の発情期はいつもピッタリ3ヶ月です。もし、殿下が遠征でいらっしゃらない時も、周期は一定ですし、独りでもコントロールして過ごせます」
「素晴らしい。ぜひ王宮の庭にも作ろう。この薬草達は国の宝になるね。環境が変わっても大丈夫だろうか」
「やってみないとわかりませんが、土を運んで、温度や水を整える必要がありそうですね」
「そうだね。そして、ラリーが生きやすい環境も王宮に整えるから、来てくれるのを心待ちにしているよ」
屋敷の皆は、家族と同じようなものと、皆も紹介して楽しく会食した。殿下が王宮に戻ってからは、両親とラリーは様々な準備をする。
衣装や宝飾品は全て王宮で殿下が注文してくれていると連絡があった。お金のない子爵家には大変ありがたいことだ。
お気に入りの生活用品と、何より植物達を運ぶ手配。肥料や土が一番大事。
殿下の計らいで休暇を取った兄も戻って、家族総出で輿入れ準備を整えていく。
「お兄様もまだ王宮でお勤めですよね。寂しい時は会いに行っても良いのかな」
「もちろんだ。そのうち私が実家に戻れば、お父様やお母様もラリーに会いに行けるようになるよ。殿下はこちらにも時々連れ帰ってくれるようだし、ホームシックにならないよう考えてくれている」
「殿下はお優しいですね、良かった」
「子爵家の財政にも気を配ってくださっているよ。今までよりもうちの特産品が評価されて、木材や薬草を高値で多く入れて貰える事になったんだ」
婚礼は、二組同時に行うことになっている。国内外への御披露目や招待の都合もあるからだ。
ラリーと義理の姉になる婚約者の二人は文の遣り取りをして友人のようになり、お互い当日が発情期に当たらないようにとクラリを送って整えたり、衣装の相談をしている。
婚礼前にまずは兄、ラリーが迎えのニール殿下と戻って最終調整。婚礼には両親も招待されている。
「迎えに来たよ。ラリー」
「殿下、ありがとうございます」
「では、行って参ります」
「ラリー、婚礼には行くからね。元気で気を付けてね。必要なものがあれば送るよ」
家族皆と使用人一同が揃って泣き笑いの出立になった。馬車で屋敷を出ると、家の前に領内の皆さんが集まり、ラリーに手を振る。
「ラリー様おめでとうございます」
「元気でね」
「お幸せに」
「こんな田舎からお妃が出るなんて、領民の誇りですよ」
「皆ありがとうございます。どうかずっとお元気で!」
馬車から手を振り、応えるラリー。初めて家を出たときの沈みようとは大違いだった。皆の祝福に笑顔で応え、一同は王宮に向かった。
「ラリー、君の部屋だよ」
「わっ、素敵です」
東宮のニールと続くラリーの部屋には、バルコニーに小さな温室が設えてあった。室内はグリーンを中心に爽やかな内装。植木の花や植物も置かれてラリーが寂しくならないよう、配慮しているのがわかった。
宮の庭には広い薬草園が整えられ、新たに庭師を雇い、領地から送ってあった土をいれ、薬草を植えてくれてある。
バルコニーの温室とあわせて充分な菜園が出来ていた。すっかり嬉しく元気になったラリーは、婚礼衣装の最終フィッティングや儀式の段取りの確認などの準備をこなしていく。
「明日は婚礼だね」
「はい。楽しみになってきました」
「困ったことがあればすぐ言って。フォローするよ」
「ありがとうございます」
透明な蒼い空に白い神殿の塔が映える。内外の招待客に囲まれて、二組の若い夫婦が結婚式をあげた。
揃いの婚礼衣装は二組少しずつ特徴があり、美しさを際立たせていた。家族、招待客皆の笑顔と祝福をうけ、厳かな婚礼儀式が執り行われた。
「ラリー、はじめて発情期を一緒に過ごすね。微かに感じていたあの素晴らしい薫りが強くなっている。甘くて優しくて軽やかな花の薫りだ」
「ニールの薫りもわかります。爽やかでおとなっぽいムスクみたい。感じると僕の体がほてってくる。とってもいい薫りです」
「愛してるよラリー。これからもずっと大事にするね」
「僕も大好きです。あなたと出会えて良かったです」
二人は発情の波に揺られ、お互いの体を抱き締め合う。口づけるとよりお互いの相性がピッタリ合うことがわかった。
はじめて過ごす発情期で番になった。二人は生涯ただお互いを愛し、子宝にも恵まれた。
王子兄弟は、それぞれの個性や特性を生かして国の発展に努めた。ラリーは、ニールと共に国内各地を回り、特産品や民間療法の研究を行って全国に良いものを広げ、賢妃と知られるようになったのだった。
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