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2-My goddess-【千歳SIDE】
45可愛い、りの①
しおりを挟むりのをようやく見つけて衝動的に捕まえて、大事な女神が隠れる前に少しでも早く接点を増やしたくて、千歳は誰にも邪魔されないように喫茶店へと連れ込んだ。
りのだけに集中したくて、りのにも自分だけに集中して欲しくて、一番端の席で向かい合わせに座り、千歳はじぃーっとりのを見つめた。
りのは、ちろ、ちろっと戸惑いながら千歳の横にある彼女の鞄へと視線をやって、うむむっと唇をきゅっと引き結び諦めたように小さく吐息を吐くと、そっと千歳を見た。
どんな理由でも、りのが俺のことを気にしている、その事実だけでなんかもうしんどかった。
今すぐ抱きしめたい衝動に駆られながら、必死に耐える。
身長差のせいで、上目遣いでこっちを見るのとかたまらない。ただ純粋に俺がどうしたいのかを推し量ろうとする、まっすぐな眼差しをずっと見ていたい。
りのが瞬きするたびに陰影をつくるまつ毛に視線がいく。
くるんってなってるの、それ天然? 触りたい。
──すっげぇ、かわいい。
やばい。それしか浮かばない。なんか、ずっとりのが可愛く見える。
流されている自覚を持ち戸惑いながらも千歳のすることに、りのは強く否と言えないようだ。それはりのの意思が弱いとかそういうことではなくて、優しさからなのは千歳は知っている。
そう。りのは優しい。
だから、千歳が探していたって言葉を気にして、話を聞くくらいはと思ってここまでついてきてくれたのはわかってる。
メニューを見ていた視線がデザートにいっていたのに気づき、飲み物以外で何か頼んでだらと促してみると、遠慮がちに走らせた視線がきらきらと光りだした。
口元ふわっと緩んだのを見逃さない。
さっきまで困ったって顔してたのに、この一瞬で喜んじゃうの? めっちゃ、かわいいな。
目の前では、ものすごい真剣な顔つきで最終的に絞り込んだであろう二つに視線が行き来している。大真面目に吟味している。
でもたまに、ちょっとこっちの方も気にしてる感じが伝わってもくる。一瞬で気持ちが引っ張られるくらい好きなものを前に、自分の存在がチラチラしている事実。
それにうっそりと笑みが漏れそうになる。うん。大いに気にしてほしい。
なんかこの状況とかいろいろ葛藤してるんだろうなぁーとは思うのだけど、すっごく意識が甘味に傾いているのが目の前で見ていてわかる。素直すぎない? そこ抑えきれないとか、くそかわいい。
ああ、甘いの好きなんだなって。欲望に正直なところが伝わってくるのがなんだかかわいい。
いっぱい、与えたくなってしまう。
かわいすぎだろ。もう、そればっかだ。でも、仕方がない。かわいいと思うのだから。
そんな無防備に可愛いらしい姿晒して、俺にどうされたいんだ?
あと、俺の顔、りのはそんなに嫌いじゃないよね? むしろ好きな方って思うときもあって。
はぁー、俺をどうしたいって悶えそうになる。
普通なら見た目だけでそんな反応してってしらけるところなのだけど、りののその反応は不快ではなくて、ちょっぴり不意打ちくらったとばかりにむしろちょっと悔しそうに顔をしかめるから、もっと反応しろよって思ったり。
千歳が悶え葛藤している間も、りのはメニューに釘付けだ。抹茶パフェとマロンパフェの間で揺れ動いているのがわかる。すっごい真面目な顔で悩んでいる。
俺のこと忘れてるんじゃないってくらい甘い物好きなんだって思うと、すっごくほっこりする。
あまりに見過ぎていたからか、りのが顔を上げると気まずげに俺もどうするか聞いてきた。なので、ここぞとばかりに、「一口ちょうだい」って言っておく。
甘いのは好きではないけど、りのがくれるなら食べれる気がする。りのが食べたものを俺がそのあと……。
ああ、やばい。
まじか。本気で欲しい気がする。
今更間接キスとかで騒ぐなんてないけど、りのが口つけたやつが俺の中にって思うと、血液が沸騰する気がした。
りのと再会してから、千歳は馬鹿になったみたいだ。
りのがかわいいとしか思えない。りのがすることなら、指舐めろとか言われても美味しく舐めれる気がする。
それくらい、どこかしこも甘い気がして。りの、という存在だけで、りのと一緒にいるというだけで千歳の気持ちはふわふわしだす。
こんなに可愛くて男いないとかあり得るか? あっ、やばい。想像したらキリキリ胸がいたい。その男、ぶんなぐりたい。
注文を終えると、これは少しでも早く明確にしなくてはと深呼吸をしてりのを見つめる。答えを聞きたいのに、もし求める答えじゃなかったらと思うと柄にもなく緊張して手が震えそうになった。
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