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第34話 知っている名前
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<アケア視点>
「このエリアはG班に任せる」
シルリアとの調査から二日後。
明日来るであろう魔族の襲撃に合わせて、ギルドでは作戦の最終会議が行われていた。
「何かあれば、すぐにワタシに伝えるんだ」
指揮を務めるのは、シルリアだ。
公認冒険者として名高い彼女は、班に分けた冒険者の守備範囲を決めている。
王都からの侵入は防いだけど、森のどこから来るかは分からないからだ。
そうして、紫色の髪をまとめてシルリアは顔を上げた。
「以上だ。最後に何か質問はあるか」
「一つよろしいですか」
最終確認を終えたシルリアに、一人の手が上がる。
「アケア殿はどこに配置されるので?」
「アケアは遊撃隊だ。一人で行動をしてもらう」
「ひ、一人で!?」
質問者はちらりと僕を見た。
「確かにすごい実力のようですが、その、大丈夫なんですか?」
「そこはワタシを信頼してほしい。むしろ巻き込まれる者の方が可哀そうだ」
「な、なるほど……」
「あははは……」
そう、僕は遊撃隊。
シルリアからは、自由に動いて魔族を倒してほしいと頼まれている。
務まるかは分からないけど、僕もその方がやりやすい。
魔境の森では、ずっと僕一人とスライムだったわけだし。
ちなみに、当のスライム達は現在進行で森から送られてきている。
『あーん』
『ほいっ!』
一匹が大きく開けた口から、スライムがぴょんぴょん飛び出してくる。
あれは【スライム収納】を応用させた【スライムワープ】。
スライムに限り、スライム間を移動できるという優れスキルだ。
また、透過が付与されているので誰も気づいていない。
『こそこそ』
『気配を消すよー』
僕は王都で作戦を進めつつ、準備を進めていたというわけだ。
でも、スライム達はイマイチ緊張感がない。
『ねーねー』
『みてみてー』
『『『スライムマウンテン!』』』
(お願いだからおとなしくしててー!)
そんなこんなで、僕の方は準備が出来ている。
それから、もう一つ質問の手が上がった。
「シルリアさん、ここの守備が手薄な気がするのですが」
「ここは隣国オーディアより手助けが入るそうだ」
え、隣国オーディアだって?
僕の故郷じゃないか。
「なるほど。一体どのような方が?」
「侯爵家の息子だそうだ。なんでも最上位ギフト【剣聖】を授かっていると聞く」
「それは心強い!」
「急な要請のため、隣国でも東端の者しか呼べなかったそうだが、運が良かったな」
オーディアの東端に、侯爵家……。
思い当たるのは一つしかない。
つまり、その剣聖というのは──。
「マルム……?」
「このエリアはG班に任せる」
シルリアとの調査から二日後。
明日来るであろう魔族の襲撃に合わせて、ギルドでは作戦の最終会議が行われていた。
「何かあれば、すぐにワタシに伝えるんだ」
指揮を務めるのは、シルリアだ。
公認冒険者として名高い彼女は、班に分けた冒険者の守備範囲を決めている。
王都からの侵入は防いだけど、森のどこから来るかは分からないからだ。
そうして、紫色の髪をまとめてシルリアは顔を上げた。
「以上だ。最後に何か質問はあるか」
「一つよろしいですか」
最終確認を終えたシルリアに、一人の手が上がる。
「アケア殿はどこに配置されるので?」
「アケアは遊撃隊だ。一人で行動をしてもらう」
「ひ、一人で!?」
質問者はちらりと僕を見た。
「確かにすごい実力のようですが、その、大丈夫なんですか?」
「そこはワタシを信頼してほしい。むしろ巻き込まれる者の方が可哀そうだ」
「な、なるほど……」
「あははは……」
そう、僕は遊撃隊。
シルリアからは、自由に動いて魔族を倒してほしいと頼まれている。
務まるかは分からないけど、僕もその方がやりやすい。
魔境の森では、ずっと僕一人とスライムだったわけだし。
ちなみに、当のスライム達は現在進行で森から送られてきている。
『あーん』
『ほいっ!』
一匹が大きく開けた口から、スライムがぴょんぴょん飛び出してくる。
あれは【スライム収納】を応用させた【スライムワープ】。
スライムに限り、スライム間を移動できるという優れスキルだ。
また、透過が付与されているので誰も気づいていない。
『こそこそ』
『気配を消すよー』
僕は王都で作戦を進めつつ、準備を進めていたというわけだ。
でも、スライム達はイマイチ緊張感がない。
『ねーねー』
『みてみてー』
『『『スライムマウンテン!』』』
(お願いだからおとなしくしててー!)
そんなこんなで、僕の方は準備が出来ている。
それから、もう一つ質問の手が上がった。
「シルリアさん、ここの守備が手薄な気がするのですが」
「ここは隣国オーディアより手助けが入るそうだ」
え、隣国オーディアだって?
僕の故郷じゃないか。
「なるほど。一体どのような方が?」
「侯爵家の息子だそうだ。なんでも最上位ギフト【剣聖】を授かっていると聞く」
「それは心強い!」
「急な要請のため、隣国でも東端の者しか呼べなかったそうだが、運が良かったな」
オーディアの東端に、侯爵家……。
思い当たるのは一つしかない。
つまり、その剣聖というのは──。
「マルム……?」
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