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第二章
ジェイコブ王子は反抗期
しおりを挟む最近、王宮が変だ。
父も、母も、弟も、妹も、
皆が、マリアベル、マリアベルと、
あの女 一体なんなのだ!
父と母はマリアベルと仲良くするよう、私を促すような事をいつも言う。
マリアベル、あれは、得体が知れない。
影が薄いような、
表情がない様な、
話し掛けても碌に話しもしない。
金の髪は、美しいが、
顔つきが地味で、暗い感じがする。
何を考えているのか分からない女だ。
ソフィア嬢やウッドフィールド伯爵令嬢を取り巻きにして、食堂にて我が物顔で振る舞っているようだ。
最近ではフレディも取り巻きに加わっている。
(フレディはマリアと仲がよいからなのか?)
そして、庶民だからとマリアに無理難題を押し付けている。
許すべき行動てはない!
弟も弟であんな女に懐柔されて、、、
弟は父に似て魔道具作りが得意だ。
最近では、[自動車]という自動に動く馬車の模型を作り、将来は馬無しで魔石で動く馬車を作る予定だと言っていた。
なんたる事だ、馬の無い馬車とは、、、
馬に携わる者の仕事を無くしてしまうつもりか、
第二王子なのだからもっと庶民の仕事に心を配らなければならないと言うのに•••
私はマリアと約束したのだ、
庶民の暮らし向きを向上させると、
誰からも蔑まれる事の無い、平等な生活が出来るよう、
それが私の国民に対する願いだ。
妹も妹で、
[ジャンケン]と、[あっち向いてホイ]などと言う遊びに夢中になっている。
これもマリアベル考案のゲームだか
私が勝てない事をいつもバカにする。
私は忙しい、ゲームなどしている暇などないのだ。
もしかしたら、
父も母も、私の婚約者にマリアベルを据え置くつもりなのではなかろうか?
ここまで、王宮に入り込んでいる所をみると、そう思えてならない。
いや、きっとそうに違いない。
私の妃は自分で探す。
王家には呪いのがあると教わったが、
話しを聞くと全て自分たちの落ち度ではないか!
父の兄で第一王子だったリチャード叔父は
早く婚約者を決めすぎたのがいけなかった。
そして、真に愛する者をみつけたら、秘密裏に婚約破棄すればよかったのだ。
相手の伯爵家が言う事を聞かなければ、王命を出せばよいではないか。
それを呪いのとは、、片腹痛いわ!
私は上手くやってみせる。
私の隣にはマリアにいて欲しい。
彼女のような聡明で慈悲の心がある女性が私には相応しいのだ。
とにかく、マリアベルとの婚約は阻止する。
そうだ、マリアベルに王命で誰かと婚約させればよいのだ。
どうして、こんな簡単な事を思い付かなかったのだ••••
今は、マリアとの約束だな、
待っていろ、マリア
必ず迎えに行く。
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