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第二章
師も走る師走に 噂も走る
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12月、社交シーズン真っ只中
“ 愛に生き 愛に逝く ”
そんな題名の舞台が世間の話題を攫っていた。
「 わたくし、もう三度観ましたのよ!」
「 涙が止まりませんでしたわ、、、」
「 ハンカチ5枚は必需ですわよ!」
******************
母親の身分が低かっため、隠すように育てられた美しい令嬢
彼女は心臓に欠陥があり、成人出来ないと医師より宣告されていた。
ある日、商談の為に父に付いてきた青年と出会い、恋に落ち、月の美しい夜に結ばれた。
令嬢は、産みたいと思い妊娠を隠す
発覚した時は既に赤子は大きく息づいていた。
医師の見立てではこのままでは母子共に危険だ。「出産したら母体は亡くなる」と宣告する
散々手を尽くし助かる道を探したが見つからない。
そして、産み月が近づいた。
「私の命に賭けてもこの子を産みます。
そして、あの方の腕に包まれて命を終えたい••••」
そう言った令嬢を、冬 小春日和の日に、家族は泣きながら青年の元へ送り出した
******************
サウスベリー侯爵夫人は、話題の舞台のサロン席が取れたと、エリザベス様御一行を招待した。
サロン席とはその名の通り、10人程入室出来る豪華な観劇用個室である。
劇が始まり少しした頃
(なに、これ、コーネリア様の事だわ••)エリザベスがポツリと呟いた。
それは、とても小さな声だったが、隣りにいた噂好きのオッタボーン伯爵夫人は聞き逃さなかった。
そしてクライマックス、愛する夫の腕の中で幸せそうに微笑む令嬢。
皆が涙にくれている場面で、
(誰が漏らしたの•••)エリザベスは扇で口元を隠し独り言を言った。
観劇後の個室にお茶が運ばれた。
皆が口々に感想を述べているなか、エリザベスは浮かぬ顔をしていた。
「エリザベス様、お顔の色が優れませんがお具合でも?」
サウスベリー侯爵夫人が聞いた
「 これと似た境遇の方を知っているのよ。
ちょっとその方を思い出してしまって•••」
エリザベスはハンカチで目を覆った。
オッタボーン夫人は確信した。
(これはコーネリア様の事だわ!
あれだけエリザベス様が狼狽えているのが確たる証拠。)
こうして、オッタボーン夫人の産み出したコーネリアの噂が、一人歩きを始めた。
***************
時を同じくして、[ クロスリー商会 ]にアキフューズ帝国からの小包が届いた。
差出人は アイラ•ラドラ と書いてあった
不審に思った 次期クロスリー子爵であるビングは、従業員に荷物を開けさせた。
中には、豪華な衣装を身に付けた、ゴテゴテとした家族の肖像画と手紙が入っていた。
姿絵を見た瞬間、ビングはそれを床に打ちつけた。
秘書が手紙を読む
「 お父様、アイラは異国の地で親子3人仲良く暮らしております。
クラレンスから持って参りました銀子が底をつき初めております。
至急送って下さい。 あなたの娘アイラ
通信
あんなにお父様に反対されたのにローガン様に嫁いだ私をお許し下さい。
やはりローガン様との結婚は失敗でした。
今はラドラ様と仲睦まじく暮らしております。
アナベルも実の父と暮らせて良かったと申しております。
ご心配なさらぬようお願いいたします。」
ビング時期子爵は、青筋を立て冷ややかな声で言った。
「 金など送る必要はない!
あれはもう、私の妹では無い、放っておけばいい 」
「しかし、、、」秘書の言葉に
「 姿絵と手紙は燃やしてしまえ!」
ビングはそう言うと執務室を出て行った
話を聞いていた従業員が、貴族の従者をしている友人に酒のツマミがてらに、その話を話した。
割れた絵と手紙は、焼却するには勿体ないと下働きの男が着服し質屋に流した。
絵と手紙はセットになって、質屋のショーウィンドウを飾った。
こうして、アイラの噂は、1人歩きを始めた
******************
師走の最後の週、もうすぐ年越しを向かえる中、マリアベルの元に来客があった。
地味であるが大変丁寧な作りの馬車に乗り、いつもの白い近衛の制服を目立たない色に変えた騎士に護衛させた、トラビス王であった。
「陛下、お忙しい中お越し頂き恐縮至極で御座います。」
「その方たち、ここで待っていろ」トラビスはそう言うとマリアベルの肩をモミモミしながら面会貴賓室へと移動した。
「マリアベルや、もう仇は討てたであろう
そろそろ帰って来たらどうかな?」
「あら、まるで陛下のお手柄のように仰います事!
仇は、ザビーネ様やエリザベス様が討って下さったのではなかったのですか?」
「これは手厳しい••• 、旧家のもの共が寂しがっていたぞ!
そろそろ許してやってはくれまいか?」
マリアベルはプィッと膨れっ面をして首を横に向けた。
「ローガンがな、頑張っておるぞ!」
「まあ、お父様が?」
「苦手な社交場に出て、コーネリアの事を聞かれたり、アイラの事を聞かれたりなぁ、
“コーネリアを今でも愛している”
目に涙を浮かべて言っておったそうな•••
女性共はもうイチコロ、そうエリザベスが申しておったぞ!」
「お父様のそれは演技ではありません、地ですから !」
そう言うと、私は自然と顔が綻んだ。
「父はそう言う人なのです。
母の為なら、私の為なら、何も厭わない。
無償の愛を私に与えてくれます。
それが、ローガン•クラレンス侯爵、私の父親です。」
「泣き虫ローガンかぁ、昔からアイツはそう呼ばれておったな。
少し妬けるなぁ、、、
私達の愛はどうなのだ?」
「父は母の夫、私の父でごさいます。
だからそれで良いのです。
しかし、陛下、貴方の愛は違います。」
「違うとな?、私もお前を愛しておるぞ!」
「陛下や五家の方の愛を疑った事はございません。信頼しておりますし、信用もしております。
しかし、いざとなったら私を切り捨てる。
違いますか?」
「それは•••」トラビス王は言い淀んだ
「それで良いのです!
それは至極真っ当な判断だと思います。
そうでなければならないのです。
陛下の下には沢山の民がいます。
陛下の判断一つで、皆が路頭に迷います。
辛くても、悲しくてもしなければならない事をする。
それが一国を納める王たる者、私はそう思っております。
愛だの恋だの、、、
そんなくだらない事で、流れる道を歪めてはならないのです。」
「では、ジェイコブの時はどうなのだ?
私はあの時ジェイコブを切り捨てようとした。
なのにお前はジェイコブの命乞いをした。それは何故かな?」
「だって、あれはジェイコブ様と私の喧嘩です。
“ 恋狂いで王家を揺るがした者 ” とは、[ 王家 ] を揺るがすだけでしょう。
王政を揺るがした訳ではありません。
王と周りさえしっかりとしていれば なんの心配もいらない事です。
“ 恋狂い” とおっしゃいますが、、、ジェイコブ様は、誰に恋をしていらっしゃったのですか?
その様な御令嬢の存在は、お見受け致しませんでしたが••• 」
( はぁ? お前の作ったマリアであろうが!
お前は自覚が無いのか!!!)
トラビスは突っ込みたくなったが、すんでのところで堪えた。
~~~~~~~~~~
マリアベルは光子の前世を思い出していた。
「 長男だから、貴方は後継なのよ! 」
そういって義母は、後継、後継と、息子に言って育てた。
あれは一種の洗脳ではなかろうか?
~~~~~~~~~~~~
「 天が荒れるのも、20年に一度とか、30年に一度訪れる異常現象と重なっただけかも知れません。
過去の文献をお調べしてみたら如何でしょうか?」
トラビス王は静かに話に聞き入っていた
「だいたい、皆様は。その、サーガという物に囚われ過ぎだと思うのですよ。
年頃の子が、” 愛とか恋にうつつを抜かす “のは今も昔も変わらない事じゃないですか、、、」
(そう言うお前も 年頃の子であろう!)
トラビスは、茶々を入れたくなったが、グッと我慢した。
「 まあ、私の時のように王命とか、分別のつかない子供に権力をあたえては いけませんけどね!」
そう言ってマリアベルは、下手くそなウインクをした。
**********
トラビスは、帰りの馬車の中で考えていた。
マリアベルの話を聞いて、皇太后の最後の時を思い出した。
我が祖母マルゲリーテ様
その死にゆく病床の中でさえも、亡くした息子の事を悔いていた。
「 若い子が愛に溺れるのは当たり前の事。
それを、ちゃんとした道に導くのが大人の勤めだというのに、、、
ああ、わたくしはそれを見誤った、、、
その結果、息子を失う事になってしまった。
悔いても悔やみきれない 」
愛とは、恋とは、業の深いものだな
人の人生を狂わせてしまう。
私は運が良かった!
ケイ様がいてくれたお掛けで、道を踏み外さずに済んだのだ。
そして、ありがたい事に、その感情に蓋をする事が出来た。
「 コーネリア••• 」
声にならぬ程の小さな声で、ソッと呟いたのであった
*****************
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そんな題名の舞台が世間の話題を攫っていた。
「 わたくし、もう三度観ましたのよ!」
「 涙が止まりませんでしたわ、、、」
「 ハンカチ5枚は必需ですわよ!」
******************
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ある日、商談の為に父に付いてきた青年と出会い、恋に落ち、月の美しい夜に結ばれた。
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そして、あの方の腕に包まれて命を終えたい••••」
そう言った令嬢を、冬 小春日和の日に、家族は泣きながら青年の元へ送り出した
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サロン席とはその名の通り、10人程入室出来る豪華な観劇用個室である。
劇が始まり少しした頃
(なに、これ、コーネリア様の事だわ••)エリザベスがポツリと呟いた。
それは、とても小さな声だったが、隣りにいた噂好きのオッタボーン伯爵夫人は聞き逃さなかった。
そしてクライマックス、愛する夫の腕の中で幸せそうに微笑む令嬢。
皆が涙にくれている場面で、
(誰が漏らしたの•••)エリザベスは扇で口元を隠し独り言を言った。
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皆が口々に感想を述べているなか、エリザベスは浮かぬ顔をしていた。
「エリザベス様、お顔の色が優れませんがお具合でも?」
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「 これと似た境遇の方を知っているのよ。
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エリザベスはハンカチで目を覆った。
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***************
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差出人は アイラ•ラドラ と書いてあった
不審に思った 次期クロスリー子爵であるビングは、従業員に荷物を開けさせた。
中には、豪華な衣装を身に付けた、ゴテゴテとした家族の肖像画と手紙が入っていた。
姿絵を見た瞬間、ビングはそれを床に打ちつけた。
秘書が手紙を読む
「 お父様、アイラは異国の地で親子3人仲良く暮らしております。
クラレンスから持って参りました銀子が底をつき初めております。
至急送って下さい。 あなたの娘アイラ
通信
あんなにお父様に反対されたのにローガン様に嫁いだ私をお許し下さい。
やはりローガン様との結婚は失敗でした。
今はラドラ様と仲睦まじく暮らしております。
アナベルも実の父と暮らせて良かったと申しております。
ご心配なさらぬようお願いいたします。」
ビング時期子爵は、青筋を立て冷ややかな声で言った。
「 金など送る必要はない!
あれはもう、私の妹では無い、放っておけばいい 」
「しかし、、、」秘書の言葉に
「 姿絵と手紙は燃やしてしまえ!」
ビングはそう言うと執務室を出て行った
話を聞いていた従業員が、貴族の従者をしている友人に酒のツマミがてらに、その話を話した。
割れた絵と手紙は、焼却するには勿体ないと下働きの男が着服し質屋に流した。
絵と手紙はセットになって、質屋のショーウィンドウを飾った。
こうして、アイラの噂は、1人歩きを始めた
******************
師走の最後の週、もうすぐ年越しを向かえる中、マリアベルの元に来客があった。
地味であるが大変丁寧な作りの馬車に乗り、いつもの白い近衛の制服を目立たない色に変えた騎士に護衛させた、トラビス王であった。
「陛下、お忙しい中お越し頂き恐縮至極で御座います。」
「その方たち、ここで待っていろ」トラビスはそう言うとマリアベルの肩をモミモミしながら面会貴賓室へと移動した。
「マリアベルや、もう仇は討てたであろう
そろそろ帰って来たらどうかな?」
「あら、まるで陛下のお手柄のように仰います事!
仇は、ザビーネ様やエリザベス様が討って下さったのではなかったのですか?」
「これは手厳しい••• 、旧家のもの共が寂しがっていたぞ!
そろそろ許してやってはくれまいか?」
マリアベルはプィッと膨れっ面をして首を横に向けた。
「ローガンがな、頑張っておるぞ!」
「まあ、お父様が?」
「苦手な社交場に出て、コーネリアの事を聞かれたり、アイラの事を聞かれたりなぁ、
“コーネリアを今でも愛している”
目に涙を浮かべて言っておったそうな•••
女性共はもうイチコロ、そうエリザベスが申しておったぞ!」
「お父様のそれは演技ではありません、地ですから !」
そう言うと、私は自然と顔が綻んだ。
「父はそう言う人なのです。
母の為なら、私の為なら、何も厭わない。
無償の愛を私に与えてくれます。
それが、ローガン•クラレンス侯爵、私の父親です。」
「泣き虫ローガンかぁ、昔からアイツはそう呼ばれておったな。
少し妬けるなぁ、、、
私達の愛はどうなのだ?」
「父は母の夫、私の父でごさいます。
だからそれで良いのです。
しかし、陛下、貴方の愛は違います。」
「違うとな?、私もお前を愛しておるぞ!」
「陛下や五家の方の愛を疑った事はございません。信頼しておりますし、信用もしております。
しかし、いざとなったら私を切り捨てる。
違いますか?」
「それは•••」トラビス王は言い淀んだ
「それで良いのです!
それは至極真っ当な判断だと思います。
そうでなければならないのです。
陛下の下には沢山の民がいます。
陛下の判断一つで、皆が路頭に迷います。
辛くても、悲しくてもしなければならない事をする。
それが一国を納める王たる者、私はそう思っております。
愛だの恋だの、、、
そんなくだらない事で、流れる道を歪めてはならないのです。」
「では、ジェイコブの時はどうなのだ?
私はあの時ジェイコブを切り捨てようとした。
なのにお前はジェイコブの命乞いをした。それは何故かな?」
「だって、あれはジェイコブ様と私の喧嘩です。
“ 恋狂いで王家を揺るがした者 ” とは、[ 王家 ] を揺るがすだけでしょう。
王政を揺るがした訳ではありません。
王と周りさえしっかりとしていれば なんの心配もいらない事です。
“ 恋狂い” とおっしゃいますが、、、ジェイコブ様は、誰に恋をしていらっしゃったのですか?
その様な御令嬢の存在は、お見受け致しませんでしたが••• 」
( はぁ? お前の作ったマリアであろうが!
お前は自覚が無いのか!!!)
トラビスは突っ込みたくなったが、すんでのところで堪えた。
~~~~~~~~~~
マリアベルは光子の前世を思い出していた。
「 長男だから、貴方は後継なのよ! 」
そういって義母は、後継、後継と、息子に言って育てた。
あれは一種の洗脳ではなかろうか?
~~~~~~~~~~~~
「 天が荒れるのも、20年に一度とか、30年に一度訪れる異常現象と重なっただけかも知れません。
過去の文献をお調べしてみたら如何でしょうか?」
トラビス王は静かに話に聞き入っていた
「だいたい、皆様は。その、サーガという物に囚われ過ぎだと思うのですよ。
年頃の子が、” 愛とか恋にうつつを抜かす “のは今も昔も変わらない事じゃないですか、、、」
(そう言うお前も 年頃の子であろう!)
トラビスは、茶々を入れたくなったが、グッと我慢した。
「 まあ、私の時のように王命とか、分別のつかない子供に権力をあたえては いけませんけどね!」
そう言ってマリアベルは、下手くそなウインクをした。
**********
トラビスは、帰りの馬車の中で考えていた。
マリアベルの話を聞いて、皇太后の最後の時を思い出した。
我が祖母マルゲリーテ様
その死にゆく病床の中でさえも、亡くした息子の事を悔いていた。
「 若い子が愛に溺れるのは当たり前の事。
それを、ちゃんとした道に導くのが大人の勤めだというのに、、、
ああ、わたくしはそれを見誤った、、、
その結果、息子を失う事になってしまった。
悔いても悔やみきれない 」
愛とは、恋とは、業の深いものだな
人の人生を狂わせてしまう。
私は運が良かった!
ケイ様がいてくれたお掛けで、道を踏み外さずに済んだのだ。
そして、ありがたい事に、その感情に蓋をする事が出来た。
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