92 / 102
エピソード4.5
4.5-2
しおりを挟む
それには恥ずかしくなりながらも、答える。
「はい、中学の卒業式の時に・・・。」
「え・・・、俺、聞いてないよ・・・。
でも、おかしいなとは思ってた。
晶はこんなに可愛くて性格もこんなに可愛いのに、女の子以外から好かれてないなんて絶対におかしいとは思ってた。
何で俺に内緒にしてたの?ちゃんと言ってよ。」
「だって、恥ずかしくて・・・。
それに告白っていうか、”実は好きだったんだ"って言われただけでしたし・・・。」
「それは告白でしょ・・・、それが告白でしょ。」
「いや、でも・・・付き合って欲しいとは言われてなくて・・・っ。」
「晶のことをそんなに可愛い顔にしてムカつく・・・。
誰?俺の知ってる奴?」
「え、どうだろう・・・。
私と同じクラスだったけど・・・。
たまに、佐藤先輩と一緒にいる時に話し掛けてきたり、私がいなくても佐藤先輩に挨拶してる所は見たことがありましたけど。」
「それ、俺のことを晶の”お兄ちゃん"として絶対に意識してたじゃん。
どいつだよ、卒アル卒アル・・・っ。」
あと少しでご飯を食べ終わるところだけど、佐藤先輩が初めてお母さんのご飯の途中で立ち上がった。
そんな佐藤先輩のことを私はご飯を食べながら見ていると・・・
私の卒業アルバムを取ってきた佐藤先輩がリビングにあるソファーに座った。
「晶も!!早く!!!」
「え、私もですか?ソファーで?ご飯は?」
「ご飯よりも今は卒アルだよ!!」
「そうなんですか?」
佐藤先輩からそう言われ、私もご飯の途中だけど立ち上がりソファーに座った。
佐藤先輩の隣に・・・、すぐ隣は恥ずかしいから少し間を空けて。
そしたら、佐藤先輩が急に叫んだ。
「あぁぁぁぁぁっ、晶だっっ!!!
可愛いっっっ!!!可愛いよぉぉぉぉぉ!!!!
世界で1番可愛い!!!
こんなの、マジで世界で1番可愛いんだけど!!!」
「それ、卒業アルバムを見る度に言うので恥ずかしいです・・・。」
「可愛すぎて定期的に見たくなっちゃう。
定期的にさ、会いたくなっちゃって・・・。」
佐藤先輩が卒業アルバムの中にいる私にソッと触れた。
「この時に戻りたいな・・・。
この時の晶にもう1度会いたい・・・、そしたら俺・・・俺、もっと早く・・・。」
今日はこんな続きがあった。
佐藤先輩の横顔を見ると、佐藤先輩の横顔は苦しそうな顔をしている。
「もう1度戻りたい・・・。
そしたら次は絶対に・・・絶対にさ、こんなことにはなってなかった・・・。
こんなことにはさせないのに・・・。」
意味が分からずに佐藤先輩の横顔に首を傾げると、私が視界に入っている佐藤先輩が少しだけ無言になり、それから普通に口を開いた。
「どれ?何組?」
「えっと・・・私と同じクラスで・・・・・・あ、この男子。」
「ふぅぅぅ~~~~ん・・・・。」
「あとは、確か2組の・・・」
「え!?まだいるの!?」
「そうなんです、だからビックリしちゃって。
あと・・・」
「えぇぇぇぇぇっ!?言ってよ!!!!
そういうのマジで早く言ってよ!!!」
「恥ずかしくて自分からは言えませんよ・・・。」
「言わないと!!!
俺には何でも言ってくれないと!!!
内緒とかやめてよ!!!」
「私だって、佐藤先輩に話せないことくらいあります・・・。」
「ダメだって・・・。
そういうのはマジでダメだって・・・。
”お兄ちゃん"として、知っておきたいし・・・。
知っておかないと、ダメだし・・・。」
”お兄ちゃん"の佐藤先輩が本当に苦しそうな声でそう言った後、卒業アルバムをまた見下ろした。
「こいつら全員、気持ちだけ伝えてきて”付き合って"とは言ってこなかったんだ?」
「はい、そうですね・・・。
あ、でも・・・1人だけ”付き合って欲しい"まで言ってくれた男子がいて・・・。」
「は・・・?まだいるの?何人に告られたの?」
「えっと、確か6人・・・?」
「めっちゃモテてるじゃん・・・・。
”付き合って”の奴は男バスの奴?
結構仲良かったよね?」
「男バスの男子はみんな私のことを”竜也先輩"ってネタとも思えない様子で呼ぶくらいでしたから、そういうのはなかったです。
あれ・・・あの男子何組だったんだっけな、あ・・・部活の方に・・・いた、この男子です。」
サッカー部の集合写真の中にいるその男子の話を、今頃佐藤先輩に話すことになった。
「・・・・サッカー部じゃん。」
「そうなんですよ、クラスも同じになったことがなくて、1回も話たことがなくて。
なのに告白してくれて。」
「デカいね・・・。」
「180くらいあったかもしれません、大きかったから目立ってたので存在は知ってました。」
「結構格好良いじゃん・・・。
ちょっと・・・柏木に似てるじゃん。」
”結構格好良い"
佐藤先輩のその言葉には思わず吹き出し、慎也のことを思い浮かべながら笑った。
「慎也とは全然似てませんよ!!
慎也って、サッカー部で1番格好良いんですよ!!
慎也って本当に面白くて、これも・・・」
「晶。」
佐藤先輩が私が話してる途中で私の名前を呼んだ。
「この男子とは何で付き合わなかったの?
全然話したこともなかったから?」
それを聞かれ、私は即答する。
「直接会って言われたわけじゃなくて、誰かに私の連絡先を聞いたみたいでメッセージで送ってきたんです。」
「あ~・・・、そういうの晶ダメそう。
そういう場面で戦ってこない奴絶対ダメだよね。」
「でも・・・メッセージでも、気持ちを伝えられることは凄いなって思いました。
凄いなとは思いましたけど1度も話したこともないし、告白もメッセージってなると、”付き合って欲しい”と言われても、その返事としては・・・・・"ありがとう”と"ごめんなさい”になっちゃいました。」
「それってさ、・・・直接会って言われてたら、何て返事をしてたの?」
「はい、中学の卒業式の時に・・・。」
「え・・・、俺、聞いてないよ・・・。
でも、おかしいなとは思ってた。
晶はこんなに可愛くて性格もこんなに可愛いのに、女の子以外から好かれてないなんて絶対におかしいとは思ってた。
何で俺に内緒にしてたの?ちゃんと言ってよ。」
「だって、恥ずかしくて・・・。
それに告白っていうか、”実は好きだったんだ"って言われただけでしたし・・・。」
「それは告白でしょ・・・、それが告白でしょ。」
「いや、でも・・・付き合って欲しいとは言われてなくて・・・っ。」
「晶のことをそんなに可愛い顔にしてムカつく・・・。
誰?俺の知ってる奴?」
「え、どうだろう・・・。
私と同じクラスだったけど・・・。
たまに、佐藤先輩と一緒にいる時に話し掛けてきたり、私がいなくても佐藤先輩に挨拶してる所は見たことがありましたけど。」
「それ、俺のことを晶の”お兄ちゃん"として絶対に意識してたじゃん。
どいつだよ、卒アル卒アル・・・っ。」
あと少しでご飯を食べ終わるところだけど、佐藤先輩が初めてお母さんのご飯の途中で立ち上がった。
そんな佐藤先輩のことを私はご飯を食べながら見ていると・・・
私の卒業アルバムを取ってきた佐藤先輩がリビングにあるソファーに座った。
「晶も!!早く!!!」
「え、私もですか?ソファーで?ご飯は?」
「ご飯よりも今は卒アルだよ!!」
「そうなんですか?」
佐藤先輩からそう言われ、私もご飯の途中だけど立ち上がりソファーに座った。
佐藤先輩の隣に・・・、すぐ隣は恥ずかしいから少し間を空けて。
そしたら、佐藤先輩が急に叫んだ。
「あぁぁぁぁぁっ、晶だっっ!!!
可愛いっっっ!!!可愛いよぉぉぉぉぉ!!!!
世界で1番可愛い!!!
こんなの、マジで世界で1番可愛いんだけど!!!」
「それ、卒業アルバムを見る度に言うので恥ずかしいです・・・。」
「可愛すぎて定期的に見たくなっちゃう。
定期的にさ、会いたくなっちゃって・・・。」
佐藤先輩が卒業アルバムの中にいる私にソッと触れた。
「この時に戻りたいな・・・。
この時の晶にもう1度会いたい・・・、そしたら俺・・・俺、もっと早く・・・。」
今日はこんな続きがあった。
佐藤先輩の横顔を見ると、佐藤先輩の横顔は苦しそうな顔をしている。
「もう1度戻りたい・・・。
そしたら次は絶対に・・・絶対にさ、こんなことにはなってなかった・・・。
こんなことにはさせないのに・・・。」
意味が分からずに佐藤先輩の横顔に首を傾げると、私が視界に入っている佐藤先輩が少しだけ無言になり、それから普通に口を開いた。
「どれ?何組?」
「えっと・・・私と同じクラスで・・・・・・あ、この男子。」
「ふぅぅぅ~~~~ん・・・・。」
「あとは、確か2組の・・・」
「え!?まだいるの!?」
「そうなんです、だからビックリしちゃって。
あと・・・」
「えぇぇぇぇぇっ!?言ってよ!!!!
そういうのマジで早く言ってよ!!!」
「恥ずかしくて自分からは言えませんよ・・・。」
「言わないと!!!
俺には何でも言ってくれないと!!!
内緒とかやめてよ!!!」
「私だって、佐藤先輩に話せないことくらいあります・・・。」
「ダメだって・・・。
そういうのはマジでダメだって・・・。
”お兄ちゃん"として、知っておきたいし・・・。
知っておかないと、ダメだし・・・。」
”お兄ちゃん"の佐藤先輩が本当に苦しそうな声でそう言った後、卒業アルバムをまた見下ろした。
「こいつら全員、気持ちだけ伝えてきて”付き合って"とは言ってこなかったんだ?」
「はい、そうですね・・・。
あ、でも・・・1人だけ”付き合って欲しい"まで言ってくれた男子がいて・・・。」
「は・・・?まだいるの?何人に告られたの?」
「えっと、確か6人・・・?」
「めっちゃモテてるじゃん・・・・。
”付き合って”の奴は男バスの奴?
結構仲良かったよね?」
「男バスの男子はみんな私のことを”竜也先輩"ってネタとも思えない様子で呼ぶくらいでしたから、そういうのはなかったです。
あれ・・・あの男子何組だったんだっけな、あ・・・部活の方に・・・いた、この男子です。」
サッカー部の集合写真の中にいるその男子の話を、今頃佐藤先輩に話すことになった。
「・・・・サッカー部じゃん。」
「そうなんですよ、クラスも同じになったことがなくて、1回も話たことがなくて。
なのに告白してくれて。」
「デカいね・・・。」
「180くらいあったかもしれません、大きかったから目立ってたので存在は知ってました。」
「結構格好良いじゃん・・・。
ちょっと・・・柏木に似てるじゃん。」
”結構格好良い"
佐藤先輩のその言葉には思わず吹き出し、慎也のことを思い浮かべながら笑った。
「慎也とは全然似てませんよ!!
慎也って、サッカー部で1番格好良いんですよ!!
慎也って本当に面白くて、これも・・・」
「晶。」
佐藤先輩が私が話してる途中で私の名前を呼んだ。
「この男子とは何で付き合わなかったの?
全然話したこともなかったから?」
それを聞かれ、私は即答する。
「直接会って言われたわけじゃなくて、誰かに私の連絡先を聞いたみたいでメッセージで送ってきたんです。」
「あ~・・・、そういうの晶ダメそう。
そういう場面で戦ってこない奴絶対ダメだよね。」
「でも・・・メッセージでも、気持ちを伝えられることは凄いなって思いました。
凄いなとは思いましたけど1度も話したこともないし、告白もメッセージってなると、”付き合って欲しい”と言われても、その返事としては・・・・・"ありがとう”と"ごめんなさい”になっちゃいました。」
「それってさ、・・・直接会って言われてたら、何て返事をしてたの?」
0
あなたにおすすめの小説
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語
jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ
★作品はマリーの語り、一人称で進行します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる