【完】お兄ちゃんは私を甘く戴く

Bu-cha

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そう聞いた私に、真理姉は不思議そうに首を傾げた。



「しないの・・・?
理子が大学を卒業するまで、待ってるのかなって・・・思ってたけど・・・。」



「妙子ちゃんが、あの2人は大親友だって言ってたらしい。」



「妙子ちゃん・・・か。
そっか・・・それは・・・うん・・・そうなのかなって、思っちゃうね・・・。」



「歳は確かに離れてるけど、今時あのくらい離れてる夫婦いるし・・・。
なにしろ、もう15年くらい?2つの家族で一緒に暮らしてきたんだよ?」



私の言葉に真理姉が深く頷いた。



「そうだね・・・。
本当に、一緒に暮らして・・・一緒に大きくなったよね・・・。」



真理姉のその言葉に、今度は私が深く頷く。



「真理姉がいてくれて、本当に良かった・・・。」



「私も・・・理子も、理子のお母さんもいてくれて、本当に良かった・・・。
あと、光一も・・・!!」



「今の付け足し方は面白いね!
でも、お兄ちゃんがいてくれなければ・・・“お兄ちゃん”、大怪我してたかもしれないし。
それは・・・本当に感謝してる。」



私のお兄ちゃんは、仕事中に“お兄ちゃん”を守ってくれた。



「私は、真理姉も“お兄ちゃん”もいないと、生き延びられない・・・。
この現実の世界はとても厳しいから・・・。
この現実世界の中を泳ぐのは、とても厳しいから・・・。」



そう言った私に、真理姉が優しい顔で笑い掛け・・・深く頷いてくれる。



「でも、理子は泳げる・・・。
この現実世界を、強く・・・速く・・・。
そしてネットの世界でも・・・潜れる・・・。
深く、速く・・・。」



.
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