【完】お兄ちゃんは私を甘く戴く

Bu-cha

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「理子、入学祝い何欲しい?
今度一緒に買い物しに行こうか!」



そろそろ小学校に入学する日、お母さんが理子にそう聞いてきた。



「可愛い洋服とか文房具かな~・・・。」



「そんなのいつでも買うから!!
折角だし大きな物買おうよ!!
真理のみたいなドレッサーにする?
可愛いっていつも言ってるでしょ?」



お母さんにそう言われて、理子は少し悩んだ・・・。



「う~ん・・・買い物に行った時に決めようかな。」



「ウインドウショッピングも楽しいよね~!!
うち、可愛い女の子が2人もいて本当に良かった~!!」



「そこに自分も入れるんだ!!」



理子が笑いながらそう言うと、お母さんが怒った顔をした。



「入れるわけないでしょ!!
お母さんのことじゃなくて真理のこと!!」



真理姉のことをそう言ってくれたことに、理子は凄く嬉しくなった。



「お母さんって、真理姉のお父さんのこと大好きだよね?」



「好き、くらいかな~・・・。
あの人がいなかったらお母さん・・・うん・・・。」



お母さんはそれだけ言って終わりにする。
それにニヤニヤしていると、お母さんは優しい顔で理子のことを見てきた。



「大好きなのは、理子と光一のこと。
お母さんは理子と光一のことが本当に大好き。
本当に、本気で、大好き。」



そんなことを言ってくれる、理子の格好良いお母さん・・・。



「お母さんが男だったら、理子はお母さんと結婚したかったな!!」



理子がそう言うと、お母さんは理子を力一杯抱き締めてくれた。



「可愛い可愛い可愛い~~~!!!!」



最近、お母さんは理子のことをよく抱き締めてくれるようになった。



でも、それは・・・



「お母さん・・・!!苦しい・・・!!」



「もう大好き過ぎて、優しくなんて出来ない・・・!!」



そんなことを真面目な顔で言って、今日も理子は笑ってしまう・・・。



お母さんとそんなことを今日もしていたら、お兄ちゃんが部屋から出て来て・・・



「光一もおいで!!
お母さんがギューッてしてあげる!!!」



そう言ったお母さんに、お兄ちゃんは冷めた目でお母さんを見て・・・



「気持ち悪いこと言うなよ・・・。
この歳で母ちゃんにギューッしてもらうとかないだろ・・・。」



「大好きだったら、何歳になってもギューッてしていいじゃん!!
ね~?理子~?」



お母さんのそんな言葉を無視して、お兄ちゃんは洗面所に入っていった。
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