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約3週間後・・・
「女子大生、次の動画どうなってる?」
広報部の部屋に秘書の相川さんがわざわざ来て、私にそう聞いてきた。
お兄ちゃんの動画を編集しながら相川さんをチラリと見上げながら答える。
「今週末にはアップします。」
そう答えた私に、相川さんは満足そうに笑った。
「お前、小町が大学生だった時よりも優秀な女子大生だよな。
法人化してるし、お前も肩書きは代表取締役だから意識の高さが別格だな。
死にそうな顔で兄貴にひっついてるのに、仕事は完璧にこなそうとしてて偉いよ。」
「死にそうな顔なんてしてないけど。」
「俺も気付かなかったけど、副社長様がすぐに気付いてたぞ?」
「・・・小町さんは凄すぎるよね。
お兄ちゃんも私の顔からは多分気付いてないよ。」
「“お兄ちゃん”と兄妹喧嘩か?」
相川さんに聞かれ、私はパソコンの画面に視線を移した。
パソコンの中にいるお兄ちゃんが、嬉しそうな顔で私の方を見ている・・・。
カメラの向こうにいる私を・・・見ていたから・・・。
「喧嘩どころかお兄ちゃんはご機嫌だよ?
お兄ちゃんは私のお兄ちゃんでいることがしんどかったと思うから。」
分かっていた。
そんなのずっと分かっていた。
それでも、私は曲げられなかった。
変えられなかった・・・。
ピンク色の鮫であり続けたかったから・・・。
「お兄ちゃんが“お兄ちゃん”でいてくれないなら・・・結婚なんてしたくない・・・。」
「俺も“結婚なんて”と思ってたけどな。
実際に結婚してみたらすげー幸せ。」
小さく呟いたはずなのに、相川さんがそんな言葉を返してきた。
「女子大生、次の動画どうなってる?」
広報部の部屋に秘書の相川さんがわざわざ来て、私にそう聞いてきた。
お兄ちゃんの動画を編集しながら相川さんをチラリと見上げながら答える。
「今週末にはアップします。」
そう答えた私に、相川さんは満足そうに笑った。
「お前、小町が大学生だった時よりも優秀な女子大生だよな。
法人化してるし、お前も肩書きは代表取締役だから意識の高さが別格だな。
死にそうな顔で兄貴にひっついてるのに、仕事は完璧にこなそうとしてて偉いよ。」
「死にそうな顔なんてしてないけど。」
「俺も気付かなかったけど、副社長様がすぐに気付いてたぞ?」
「・・・小町さんは凄すぎるよね。
お兄ちゃんも私の顔からは多分気付いてないよ。」
「“お兄ちゃん”と兄妹喧嘩か?」
相川さんに聞かれ、私はパソコンの画面に視線を移した。
パソコンの中にいるお兄ちゃんが、嬉しそうな顔で私の方を見ている・・・。
カメラの向こうにいる私を・・・見ていたから・・・。
「喧嘩どころかお兄ちゃんはご機嫌だよ?
お兄ちゃんは私のお兄ちゃんでいることがしんどかったと思うから。」
分かっていた。
そんなのずっと分かっていた。
それでも、私は曲げられなかった。
変えられなかった・・・。
ピンク色の鮫であり続けたかったから・・・。
「お兄ちゃんが“お兄ちゃん”でいてくれないなら・・・結婚なんてしたくない・・・。」
「俺も“結婚なんて”と思ってたけどな。
実際に結婚してみたらすげー幸せ。」
小さく呟いたはずなのに、相川さんがそんな言葉を返してきた。
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