【完】お兄ちゃんは私を甘く戴く

Bu-cha

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「岩渕~!!きったねーな!!!」



中学3年生、秋。



クラスは違うのに給食の時間が終わった瞬間に今日も鮫島君の怒鳴り声が響いた。
それに気付き、僕は今日もティッシュで机や床を拭いていく。



「お前、そろそろちゃんと食え!!!
そんな飯の食い方しか出来ねー奴が俺の兄貴とか認めねーからな!!」



小学校では僕との関係を言わなかった鮫島君が、中学に入ってすぐにこんな風に言うようになった。
的場さんがいなくなったからだと思う。
僕を守ろうとする的場さんがいなくなったから、この言葉で鮫島君なりに僕を守ろうとしてくれているのだと思う。



僕は人の話を無視してしまうから、誰かをイライラさせることが多くて。
給食もこんな風にしか食べられないから、余計にイライラとさせてしまう。



中学でも虐めのような感じにされていたのは分かっていたら、鮫島君が僕の教室に来てこんな言葉を響かせるようになった。



それからは酷いと見えるような虐めはなくなったようだけど・・・



「お兄ちゃん!!!
お兄ちゃんのこと虐めないでよ!!!」



昼休みに入りすぐ、今日もりーちゃんが僕の教室に入ってきた。



「・・・お前!!!
休み時間になる度に兄貴の教室来るとかやめろよ!!!」



「小学校の時からそうだったじゃん!!
お兄ちゃんこそ毎日のように昼休みにお兄ちゃんの教室来るのやめてよ!!!」



「それはこいつが飯もマトモに食えねーからだよ!!!」



「そんなのいちいち確認しに来るとか、お兄ちゃんマジで暇人。」



「・・・はあ~!?」



今日も僕の教室で兄妹喧嘩を始めてしまい・・・



「いっっってーーーー・・・!!!
岩渕!!!岩渕、こいつどうにかしろ!!!」



りーちゃんが鮫島君の腕に今日も噛み付き、僕が言い聞かせてりーちゃんの口を離させた。
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