2 / 182
2
しおりを挟む
突然、部屋の引き出しの中に現れた謎の入り口。
「間違いない、これはダンジョンだ……どうして俺に部屋に……?」
ダンジョンの数は多くはない。
たまに新しいダンジョンが出現し、大ニュースになることがある。
ダンジョンはレアアイテムや鉱物が取れるため、国の管理下に置かれることも少なくない。
まさか自分の部屋にダンジョンの入り口が現れるとは……アキラは驚いた。
「どうしよう……警察に連絡!? いや……まてよ……?」
この家はアキラと両親、妹の4人が暮らしている。
「ダンジョンの入り口が出来ました!」なんて通報したらすぐにこの家に政府のダンジョン管理課が飛んでくるだろう。
「うーん? この家は没収されるかな? 立ち退き費用はもらえるのかな……? まあまだ報告はやめておこう」
民間人の家にダンジョンの入り口が出来たのは恐らく初めてだろう。
アキラもどうすればいいのか分からず困惑する。
「……せっかくだしちょっと入ってみようかな……?」
普段は行動力のないアキラだが、妙な興奮状態ということもありダンジョンに入ってみることにする。
引き出しに入るとハシゴがあった。
アキラはハシゴをゆっくりと降りていく。
10段ほどのハシゴを降りると薄暗い洞窟のような細長い空間が広がっていた。
「これがダンジョン…… ん? この扉はなんだ?」
アキラは壁に並ぶ扉に気づいた。
洞窟の壁には、扉が奇麗に並んでいる。
レベル1、レベル2,レベル3……と順番に書かれている扉が何十枚と。
「レベル1……レベル2……? この扉がダンジョンの入り口なのか!?」
配信者ファンのアキラも自分がダンジョンに入るのは初めてだ。
「うーん……ダンジョン配信は何度も見たけど……こんな扉あったかな?
レベル1なら……俺でも大丈夫だよな?
でも冒険者の資格もないけど……ま、まあここは我が家だし! うん! セーフだろう!」
独自の謎理論の展開し、アキラは憧れていたダンジョンの扉(レベル1)を開く。
「あ、待てよ……? せっかくなら……」
アキラはスマートフォンを手に取り、ダンジョン配信アプリを開く。
毎日開くアプリだが今日は視聴者ではない、配信者としてアプリを開くのだ。
「んー……顔を出すのはまずいよな……」
そもそも勝手にダンジョンに入ることがマズいのだが、アキラはインターネットでの個人情報を守る大切さを理解するモラルはあった。
「えーっと、アカウント名は……うーん九アキラだから『アキラちゃんねる』……でいいか……」
しかし、さっそく個人情報を晒してしまうアキラであった。
「さて、配信開始……っと!」
ダンジョン配信者はまだ多くはない。すぐに視聴者が集まる。
「えー、ゴホン! ハ、ハロー……!」
5人の視聴者へ向けて初めての挨拶をするアキラ。
◆コメント欄◆
『名無し なんだ? 新人か?』
『名無し 知らねぇ名前だな……アキラ?』
『名無し アキラって、いつも『まどかチャンネル』にいるキモい奴か!?』
『名無し いや、あのアキラはチップ200円しか投げられない貧乏人だ。ダンジョンの入場料なんて払えねぇよ』
(……ひどい言われようだ……)
辛辣なコメント欄に心が折れそうになるアキラ。
「えーっと……今日は初めてダンジョンに入ってみまーーす!」
アキラはスマートフォンを手に持ち、レベル1と書かれた扉を映す。
◆コメント欄◆
『名無し なんだこの扉?』
『名無し どこのダンジョンだ? こんな入り口初めて見たぞ』
『名無し あー、はいはい、このダンジョンね。昔よく行ったわ、うん』
『名無し 嘘乙。ダンジョン配信古参だけど初めて見たぞ』
『名無し 声がキモいな ブロックするわ』
「ほー、珍しいタイプのダンジョンなのかな?」
アキラは扉を開く。中も薄暗い空間だ。気のせいかジメジメとしている。
「さぁ! ダンジョンに入りましたよー!」
あたりスマートフォンのライトで照らす。
「んー……モンスターの姿は見えませんね……ん!?」
アキラは足元にヌルリとした感触を感じた。
「痛たたた! な、なんだ!?」
足元を照らすと、そこにはこぶし大の球体がアキラの足を噛みついている。
◆コメント欄◆
『名無し スライムかよ』
『名無し レベル1のダンジョンにならこんなもんか』
『名無し あー死んだわコイツ』
『名無し スライムとかw ガキの頃倒したわwww』
「スライムか! どうやって倒せば……?」
◆コメント欄◆
『名無し スライムは踏みつぶせば倒せるぞ』
『名無し スライムは食うと美味いぞ』
『名無し はよボス行けよ』
「ふむふむ……」
このコメントは初心者にはありがたかった。
アキラはコメント欄を読み、スライムを踏みつぶす。
グニャっとした感触を残して、スライムは砕け散った。
「おー! みなさん! 『アキラちゃんねる』のモンスター初討伐ですよ!!」
『名無し スライムで威張んな』
「……くっ」
その後もアキラは襲い掛かるスライムを踏みつぶしダンジョンを進む。
「レベル1のダンジョンはさすがに弱いな……お、そろそろボスかな?」
ダンジョンの最深部に着いたアキラの目の前にはコロシアムのようなステージが現れる。
「みなさん! いよいよボス戦ですよ!」
初配信のアキラだったが、今まで見てきた配信者のマネをしながら視聴者を飽きさせないよう頑張っていた。
いよいよアキラ初めてのボス戦が始まる。
「間違いない、これはダンジョンだ……どうして俺に部屋に……?」
ダンジョンの数は多くはない。
たまに新しいダンジョンが出現し、大ニュースになることがある。
ダンジョンはレアアイテムや鉱物が取れるため、国の管理下に置かれることも少なくない。
まさか自分の部屋にダンジョンの入り口が現れるとは……アキラは驚いた。
「どうしよう……警察に連絡!? いや……まてよ……?」
この家はアキラと両親、妹の4人が暮らしている。
「ダンジョンの入り口が出来ました!」なんて通報したらすぐにこの家に政府のダンジョン管理課が飛んでくるだろう。
「うーん? この家は没収されるかな? 立ち退き費用はもらえるのかな……? まあまだ報告はやめておこう」
民間人の家にダンジョンの入り口が出来たのは恐らく初めてだろう。
アキラもどうすればいいのか分からず困惑する。
「……せっかくだしちょっと入ってみようかな……?」
普段は行動力のないアキラだが、妙な興奮状態ということもありダンジョンに入ってみることにする。
引き出しに入るとハシゴがあった。
アキラはハシゴをゆっくりと降りていく。
10段ほどのハシゴを降りると薄暗い洞窟のような細長い空間が広がっていた。
「これがダンジョン…… ん? この扉はなんだ?」
アキラは壁に並ぶ扉に気づいた。
洞窟の壁には、扉が奇麗に並んでいる。
レベル1、レベル2,レベル3……と順番に書かれている扉が何十枚と。
「レベル1……レベル2……? この扉がダンジョンの入り口なのか!?」
配信者ファンのアキラも自分がダンジョンに入るのは初めてだ。
「うーん……ダンジョン配信は何度も見たけど……こんな扉あったかな?
レベル1なら……俺でも大丈夫だよな?
でも冒険者の資格もないけど……ま、まあここは我が家だし! うん! セーフだろう!」
独自の謎理論の展開し、アキラは憧れていたダンジョンの扉(レベル1)を開く。
「あ、待てよ……? せっかくなら……」
アキラはスマートフォンを手に取り、ダンジョン配信アプリを開く。
毎日開くアプリだが今日は視聴者ではない、配信者としてアプリを開くのだ。
「んー……顔を出すのはまずいよな……」
そもそも勝手にダンジョンに入ることがマズいのだが、アキラはインターネットでの個人情報を守る大切さを理解するモラルはあった。
「えーっと、アカウント名は……うーん九アキラだから『アキラちゃんねる』……でいいか……」
しかし、さっそく個人情報を晒してしまうアキラであった。
「さて、配信開始……っと!」
ダンジョン配信者はまだ多くはない。すぐに視聴者が集まる。
「えー、ゴホン! ハ、ハロー……!」
5人の視聴者へ向けて初めての挨拶をするアキラ。
◆コメント欄◆
『名無し なんだ? 新人か?』
『名無し 知らねぇ名前だな……アキラ?』
『名無し アキラって、いつも『まどかチャンネル』にいるキモい奴か!?』
『名無し いや、あのアキラはチップ200円しか投げられない貧乏人だ。ダンジョンの入場料なんて払えねぇよ』
(……ひどい言われようだ……)
辛辣なコメント欄に心が折れそうになるアキラ。
「えーっと……今日は初めてダンジョンに入ってみまーーす!」
アキラはスマートフォンを手に持ち、レベル1と書かれた扉を映す。
◆コメント欄◆
『名無し なんだこの扉?』
『名無し どこのダンジョンだ? こんな入り口初めて見たぞ』
『名無し あー、はいはい、このダンジョンね。昔よく行ったわ、うん』
『名無し 嘘乙。ダンジョン配信古参だけど初めて見たぞ』
『名無し 声がキモいな ブロックするわ』
「ほー、珍しいタイプのダンジョンなのかな?」
アキラは扉を開く。中も薄暗い空間だ。気のせいかジメジメとしている。
「さぁ! ダンジョンに入りましたよー!」
あたりスマートフォンのライトで照らす。
「んー……モンスターの姿は見えませんね……ん!?」
アキラは足元にヌルリとした感触を感じた。
「痛たたた! な、なんだ!?」
足元を照らすと、そこにはこぶし大の球体がアキラの足を噛みついている。
◆コメント欄◆
『名無し スライムかよ』
『名無し レベル1のダンジョンにならこんなもんか』
『名無し あー死んだわコイツ』
『名無し スライムとかw ガキの頃倒したわwww』
「スライムか! どうやって倒せば……?」
◆コメント欄◆
『名無し スライムは踏みつぶせば倒せるぞ』
『名無し スライムは食うと美味いぞ』
『名無し はよボス行けよ』
「ふむふむ……」
このコメントは初心者にはありがたかった。
アキラはコメント欄を読み、スライムを踏みつぶす。
グニャっとした感触を残して、スライムは砕け散った。
「おー! みなさん! 『アキラちゃんねる』のモンスター初討伐ですよ!!」
『名無し スライムで威張んな』
「……くっ」
その後もアキラは襲い掛かるスライムを踏みつぶしダンジョンを進む。
「レベル1のダンジョンはさすがに弱いな……お、そろそろボスかな?」
ダンジョンの最深部に着いたアキラの目の前にはコロシアムのようなステージが現れる。
「みなさん! いよいよボス戦ですよ!」
初配信のアキラだったが、今まで見てきた配信者のマネをしながら視聴者を飽きさせないよう頑張っていた。
いよいよアキラ初めてのボス戦が始まる。
86
あなたにおすすめの小説
スキルハンター~ぼっち&ひきこもり生活を配信し続けたら、【開眼】してスキルの覚え方を習得しちゃった件~
名無し
ファンタジー
主人公の時田カケルは、いつも同じダンジョンに一人でこもっていたため、《ひきこうもりハンター》と呼ばれていた。そんなカケルが動画の配信をしても当たり前のように登録者はほとんど集まらなかったが、彼は現状が楽だからと引きこもり続けていた。そんなある日、唯一見に来てくれていた視聴者がいなくなり、とうとう無の境地に達したカケル。そこで【開眼】という、スキルの覚え方がわかるというスキルを習得し、人生を大きく変えていくことになるのだった……。
レベルが上がらない【無駄骨】スキルのせいで両親に殺されかけたむっつりスケベがスキルを奪って世界を救う話。
玉ねぎサーモン
ファンタジー
絶望スキル× 害悪スキル=限界突破のユニークスキル…!?
成長できない主人公と存在するだけで周りを傷つける美少女が出会ったら、激レアユニークスキルに!
故郷を魔王に滅ぼされたむっつりスケベな主人公。
この世界ではおよそ1000人に1人がスキルを覚醒する。
持てるスキルは人によって決まっており、1つから最大5つまで。
主人公のロックは世界最高5つのスキルを持てるため将来を期待されたが、覚醒したのはハズレスキルばかり。レベルアップ時のステータス上昇値が半減する「成長抑制」を覚えたかと思えば、その次には経験値が一切入らなくなる「無駄骨」…。
期待を裏切ったため育ての親に殺されかける。
その後最高レア度のユニークスキル「スキルスナッチ」スキルを覚醒。
仲間と出会いさらに強力なユニークスキルを手に入れて世界最強へ…!?
美少女たちと冒険する主人公は、仇をとり、故郷を取り戻すことができるのか。
この作品はカクヨム・小説家になろう・Youtubeにも掲載しています。
最弱無双は【スキルを創るスキル】だった⁈~レベルを犠牲に【スキルクリエイター】起動!!レベルが低くて使えないってどういうこと⁈~
華音 楓
ファンタジー
『ハロ~~~~~~~~!!地球の諸君!!僕は~~~~~~~~~~!!神…………デス!!』
たったこの一言から、すべてが始まった。
ある日突然、自称神の手によって世界に配られたスキルという名の才能。
そして自称神は、さらにダンジョンという名の迷宮を世界各地に出現させた。
それを期に、世界各国で作物は不作が発生し、地下資源などが枯渇。
ついにはダンジョンから齎される資源に依存せざるを得ない状況となってしまったのだった。
スキルとは祝福か、呪いか……
ダンジョン探索に命を懸ける人々の物語が今始まる!!
主人公【中村 剣斗】はそんな大災害に巻き込まれた一人であった。
ダンジョンはケントが勤めていた会社を飲み込み、その日のうちに無職となってしまう。
ケントは就職を諦め、【探索者】と呼ばれるダンジョンの資源回収を生業とする職業に就くことを決心する。
しかしケントに授けられたスキルは、【スキルクリエイター】という謎のスキル。
一応戦えはするものの、戦闘では役に立たづ、ついには訓練の際に組んだパーティーからも追い出されてしまう。
途方に暮れるケントは一人でも【探索者】としてやっていくことにした。
その後明かされる【スキルクリエイター】の秘密。
そして、世界存亡の危機。
全てがケントへと帰結するとき、物語が動き出した……
※登場する人物・団体・名称はすべて現実世界とは全く関係がありません。この物語はフィクションでありファンタジーです。
支援魔術師の俺、美女だらけの仲間と世界を救う
yukataka
ファンタジー
── 最弱スキルが、世界を変える。
22歳、神谷蓮。
冴えない大学生だった彼は、ある日突然の事故で命を落とす。
気がつけば、そこは剣と魔法の異世界。
女神から授かったスキルは──「支援強化」。
攻撃もできず、防御もできない。
ただ仲間を"強くする"だけの最弱能力。
「こんなスキル、何の役に立つんだ……」
周囲から嘲笑され、孤独な旅を続ける蓮。
だが、彼の前に次々と現れる仲間たち──
誇り高き姫騎士、アリシア。
天才的だが孤独な魔導士、リリア。
天真爛漫な獣人少女、セラ。
戦いの中で、蓮は気づく。
仲間を支える力こそが、誰よりも強い──ということに。
世界を滅ぼそうとする魔王との戦い。
揺れ動く三人の少女たちの想い。
そして、蓮自身の成長と覚醒。
これは、最弱と呼ばれた青年が、
美女だらけの仲間と共に世界を救い、
真の強さと愛を手に入れる物語──
冒険・戦闘・恋愛が交錯する異世界ファンタジー、ここに開幕。
スキル【収納】が実は無限チートだった件 ~追放されたけど、俺だけのダンジョンで伝説のアイテムを作りまくります~
みぃた
ファンタジー
地味なスキル**【収納】**しか持たないと馬鹿にされ、勇者パーティーを追放された主人公。しかし、その【収納】スキルは、ただのアイテム保管庫ではなかった!
無限にアイテムを保管できるだけでなく、内部の時間操作、さらには指定した素材から自動でアイテムを生成する機能まで備わった、規格外の無限チートスキルだったのだ。
追放された主人公は、このチートスキルを駆使し、収納空間の中に自分だけの理想のダンジョンを創造。そこで伝説級のアイテムを量産し、いずれ世界を驚かせる存在となる。そして、かつて自分を蔑み、追放した者たちへの爽快なざまぁが始まる。
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。
神様、ちょっとチートがすぎませんか?
ななくさ ゆう
ファンタジー
【大きすぎるチートは呪いと紙一重だよっ!】
未熟な神さまの手違いで『常人の“200倍”』の力と魔力を持って産まれてしまった少年パド。
本当は『常人の“2倍”』くらいの力と魔力をもらって転生したはずなのにっ!!
おかげで、産まれたその日に家を壊しかけるわ、謎の『闇』が襲いかかってくるわ、教会に命を狙われるわ、王女様に勇者候補としてスカウトされるわ、もう大変!!
僕は『家族と楽しく平和に暮らせる普通の幸せ』を望んだだけなのに、どうしてこうなるの!?
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
――前世で大人になれなかった少年は、新たな世界で幸せを求める。
しかし、『幸せになりたい』という夢をかなえるの難しさを、彼はまだ知らない。
自分自身の幸せを追い求める少年は、やがて世界に幸せをもたらす『勇者』となる――
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。
へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/
---------------
※カクヨムとなろうにも投稿しています
異世界へ行って帰って来た
バルサック
ファンタジー
ダンジョンの出現した日本で、じいさんの形見となった指輪で異世界へ行ってしまった。
そして帰って来た。2つの世界を往来できる力で様々な体験をする神須勇だった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる