欲にまみれた楽しい冒険者生活

小狸日

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273治療1

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拓は動けるようになったので、第3騎士団と一緒に昼食を食べることにした。
全員が拓を歓迎してくれ、今回の魔獣退治に対し礼を言ってくる。
その中には、腕や足を失った者も居た。
拓に挨拶をするだけで何も言わないが、期待されているのが嫌でも分かる。

騎士団の皆が元気でいる事を確認すると、午後からは書物庫に籠り腕や足の人体構造についての本を片っ端から読み漁っていた。
その様子を見ていたオリバー隊長は少し心配になり

「拓殿が気負わなくても、兵士達は普段から心構えは出来ています。」

声を掛けたが、拓は知識を付けるのを止めなかった。
夜遅くまでかけて本の内容を頭に叩き込むと、次の日はドグ医局長に頼み医師団の治療を見学させてもらっていた。


3日間の休みが終わり、腕と足を結合する治療が始まった。
拓、ドグ医局長の他に、サポートに2人の4人掛かりで行う。
先ずは腕の結合。
兵士は台の上に縛り付けられ、口にはタオルを咥えさせられた。
拓が大量の魔力を流し込み始めると、ドグ医局長達はお互いの顔を見て頷き治療魔法を使い始めた。
骨、筋肉、血管、神経が繋がっていく。
拓は魔力を流しながらも、全てを頭に叩き込む様にその様子を目で追い続けた。

兵士は体を硬直させ、噛みしめたタオルの隙間からくぐもった声が聞こえてくる。
拓も医師達も汗まみれで、顔に流れる汗を他の医師達が拭いていた。

1時間もの時間が経ち、兵士の腕が無事につながった。
兵士が恐る恐る力を込めると、手が握られ、手首が動く。
別の医者が兵士の体を確認し問題ないと報告すると、集まっていた医師達から拍手と喝さいが上がった。

「拓殿、医師団の皆さん、本当に、本当にありがとうございます。」

兵士は手を握りしめた拓の手に、額を付け涙を流しながら礼を言う。

「無事に治って何よりです。魔法って凄いですよね。」
「凄いって・・・はっはっは、拓殿は本当に変わっている方ですね。」

流石に医師達も疲れてしまい、次の治療は明日 行う事になった。
治療が成功したことは、直ぐに第3騎士団にも報告が行われ、訓練場は大きな喜びに溢れていた。


「拓、お疲れだったな。ほら、部屋まで運んでやるよ。」

シャワーを浴び、椅子に座っている拓をガラが背負うと部屋まで運ぶ。
ガラとレオも治療の間は拓と同じ部屋に泊めてもらい、食事も部屋で取ることにした。

「後、4人を治療すれば、終わりだな。」
「その事なんだけど、もしかすると2人は治療できないかもしれない。」
「何でだ?」
「腕の損傷が激し過ぎるんだよ。多分、まともに治療は出来ない。」
「どうするつもりだ。まぁ、駄目でも仕方ないんだろうが。」
「方法はある。俺が2人居ればいい。悪いけど、クリームとゴルゴさんに連絡を取ってもらえないか。」

拓に頼まれ、ガラとレオは一度城を後にした。


1日1人づつ対応を行い、最後に問題の兵士の腕の治療を行なおうとしたが、やはり損傷が激し過ぎて治療する事は出来なかった。
全員が諦めようとする中、

「1つ考えが有ります。諦めるのはそれを行ってからにしてもらえないでしょうか。」

拓が1つ提案をさせてもらった。
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