欲にまみれた楽しい冒険者生活

小狸日

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551上達

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拓はルーカスとハックを家に届けてエチゴ屋に向かうと、ガラとレオの他にクリーム、ゴルゴ、サブ、ワンガの姿も有った。

「拓に相談だが、合同訓練の際に受け取った剣を使う事は可能だろうか?」
「遺跡で発見された剣か・・・良いんじゃないかな。悠長な事を言っていられる状態でもないし。
 それからジェニファーさんとロビンさんにこれ。」

ガラの問いに拓は答え、アイテムボックスから腕輪を取り出して2人に渡す。
2人は拓に礼を言うと、早速魔力を貯め始めた。

「拓。こんなに凄いのを受け取って良いの?」

魔道具の保有魔力量に驚きながらロビンが聞く。

「一応、上級魔導士2人分位の魔力は貯められるらしい。
 今後の事を考えると、その位は有った方が良いと思う。
 国王に色々と納品した時に無料で作ってもらったから気にせずに使って。」

ジェニファーとロビンは改めて礼を言うと、必ず力になると誓う。

合同訓練の話は既にガラとレオから聞いていて、アルも含め全員が参加するとの事。
ただ、エチゴだけは仕事が詰まっていて都合が付かないらしい。

「治療だけは受けない様に気を付けて。
 治癒魔導士達が手ぐすね引いて待っているから、直ぐに治療は行われるけど少し怖いかな。」

拓は念のため、注意だけは促しておく。

「拓はこれからどうするの?」
「ダンスの特訓かな。何でそんな事をしているんだろうね・・・」

ジェニファーに答える拓は、本当に疲れているみたいで誰も何も言えなかった。
ガラとレオは拓に付き合うが、他のメンバーは特訓を続ける事にした。
話が終わった所で、早速OZの3人は登城する。
見送った拓の後姿を見たメンバーは、力が有っても世の中は思い通りにはならない物だとつくづく思った。


最近のサリバンは笑顔だ。
当然、拓のダンスが人並みになって安心感から来ている。
今日は勇者の3人も来て4人でダンス練習をし、拓からの差し入れを皆で頂いている。

「拓さんは強化魔法を使わなくても踊れるんじゃないですか?」
「ふっふっふ、今日は初めだけ強化魔法を使ったけど、途中から魔法なしで踊っていたんだよ。」

得意そうに浩司に答える拓の言葉に、思わず驚いてしまうガラとレオ・・・そしてサリバン。

「本当ですか。ついに、この日が来たのですね。」
「先生、おめでとうございます。流石はサリバン先生です。」

サリバンと指導を手伝ってくれている女性が手を取り喜び始めてしまった。
更にガラとレオの手を取ると、

「今まで協力して頂きありがとうございました。お2人の協力が有っての成果です。」
「いえ、サリバン先生の努力の賜物です。我々も肩の荷が下りて安心しました。」

お互いに感謝を言い合っている。
一度見た光景が、再び拓の目の前で再開されていた。
そしてお互いに褒めたたえるが、拓は蚊帳の外。

「拓さん、凄い進歩だと思います。」

声を掛けてくれる浩司に、拓は疲れた笑いを返す事しか出来なかった。

舞踏会当日、行く気のない拓をガラとレオはなだめすかし何とか見送った。
城に着くと綺麗なドレスを着た里香がオリバー隊長と一緒に迎えてくれた。

「拓さん、オッハー。今日は宜しく。どう、私のドレス姿。中々っしょ。」

里香はクルっと回ってドレス姿を披露する。
拓は拍手をしながら、里香がこんなに喜んでいるのなら今日は頑張ってみるかと気合を入れた。

「そう言えば、新婚のカーラーさんとダリウスさんと茶会を開くとか言っていたけどどうなったの?」
「それはズゲベ侯爵にも話を通して、明日ランチ会を開くよ。拓さんも出席してね。」

合同魔獣討伐の前に何か打ち合わせが有るかも知れないので拓は腕輪の通信魔道具を使ってガラとレオに連絡を取ったが、特に何もないとの事。
ただ、ガラとレオは討伐前と言う事で不参加。
ゆっくりして気持ちを落ち着けると言うので、今日は第3騎士団の寄宿舎に泊めてもらう事にした。

そのまま3人で皆が待っている場所へ移動するが、未だ時間前だというのに人が多い。
今日は里香とペアだからか、拓に近寄ってくる女性は居ない。

「里香ちゃんって、誰かダンスをしたい人って居るの?」
「特に居ないかな。拓さんはって、居ないよね。」
「決めつけられると考えてしまうけど、この舞踏会ってフリーな人にとっては恋人探しの場だと思っているし。」
「それ分かる。でも、貴族の勉強をすると皆 色々と大変なんだよ。」
「だろうね。俺には平民が一番合っているみたい。」
「拓さんって、やっている事と求めている事のギャップが大き過ぎ。」

拓も里香の言う通りなのは分かっているが、今の状態を改善しないと先に進めないのも事実なので仕方がない。
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