異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~

小狸日

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012旅立ち

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旅立ちの日、グリムに頼まれ地下室の転生の魔法陣を壊した。

『こんなものを残しては、意図せぬ誰かが迷い込むだけじゃ』

魔道具や武器等には全て所有者の縛りを行い、アイテムボックスと魔力蓄積の腕輪は他人が外せない様にした。
アイテムボックスに本や使えそうな物を全て収納していったが、、黒いオーラを発していたグリムの杖や魔道具は、何をしても元に戻せなかったため誰も触れない様、地中深くに埋めた。

「さぁ、出発だ!」

浩司の掛け声と共に2年近く住んだ家を後にした。
この世界にも日本と同じ様に四季があり、俺達がやってきたのが7月位になる。
今は5月位、森の中を移動するには丁度良い気温だった。
グリムは浩司と直接会話が出来なかったので俺のアイテムボックスに入ってもらった。
俺達の服装は長袖のフード付きパーカーに長ズボン、そしてブーツだ。
武器や防具はアイテムボックス、拡張バッグにしまってある。
それでも、服だけでもそれなりの防御力は持たせてある。

『300年前なら、西の方へ10日も有れば村に着いたぞ。』

という、グリムの案内に従って旅を始めた。

「拓ちゃんは、やりたいことはある?」
「そうだな。先ずは、この世界の情報収集と生活基盤の確保かな。浩司は?」
「やはり飯の確保だな。特に米と醤油が欲しい。」
「その気持ち良くわかる。それこそ日本人の心。そういう事なら、俺は”天地見聞録”の遺跡を巡ってみたい。」

アイテムボックスから茶色いカバーの本を取り出した。

「それって、拓ちゃんが最近読んでいた物語?」
「そう、書斎に有った2千年以上昔の勇者の物語。ここに出てくる遺跡を見てみたい。」
「遺跡と冒険か。男のロマンだな。」
「この世界での目的は、遺跡探検と異世界の料理探索なんてどう。」
「拓ちゃんの話に乗った。3人で世界を見て回ろうぜ!」

『儂も仲間にしてくれるのか。』

「当たり前だろ。グリムが喜んでるよ。」

木漏れ日が射す中を、俺達は進んでいく。
グリムに周辺の探査をお願いし、俺は目に光の魔力を集中させる。
こうする事で、生物のオーラみたいのが見えてくる。
植物に対しては、毒性のあるものは黒や紫、食べられるものには赤やオレンジに
動物に対しては、敵対心や怒りは赤、穏やかな時は青
道具でも良質な物ならオーラを発している。浩司の剣や俺の短剣も金色のオーラがある。
普通で有れば、何となく物の善し悪しが分かる程度ではっきりと色が見える物では無いらしい。
ましてや、生き物の感情が色で表わされるとは聞いた事もないそうだ。

ちなみに、この魔法はオリジナルと言えるので名前を付けてみた、ウルトラアイ…浩司やグリムには不評だが気にしない。
一般的には鑑定眼と言うみたいだが、それ以上ならウルトラを付けても良いと思う。
今、探しているのは薬草。
家の側では見つける事が出来ず、ポーションを作ることが出来なかった。
出来れば、いざと言う時の為に用意しておきたい。

それにしても、朝から5時間ほど歩いているが見つからない。

「そこに丁度いい空地があるから、昼にしよう。足は大丈夫か?」
「時々、足に治癒魔法をかけてるから大丈夫。」

空き地になっている場所を見つけて、アイテムボックスから机と椅子を取り出し準備する。

「第一回目の食事は、俺が作ったスパゲティだ!」

浩司がドヤ顔でバッグから皿を並べ、スパゲティとサラダを盛った。
あれ?このスパゲティは知らない。

「このスパゲティは何?浩司が作ったの?」
「他に誰が居るんだよ。まぁ、食べた、食べた。」
「「いただきます」」

美味しい。

「美味しい。これ、バジルソースか?」
「たぶん当たり。拡張ボックスの有ったのを見つけて作ってみたんだ。
 どうよ、俺の料理センス。拓ちゃんの次くらいには行けてない?」
「まぁ、グリムは無頓着で、二人しか居ないかしね。」

『全く失礼な。儂もやれば出来るんじゃぞ。』

「グリムを怒らせた。ごめんごめん。」

まったりとして良い感じだな。
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