異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~

小狸日

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088夢の魔法

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本を読んでいると、ノックがされて浩司が入って来た。

「やっぱり、寝ないで本を読んでいたな。
 それにしても公爵家ってすごいな。部屋の外に兵士の人が付いてくれているよ。」

用が有れば、兵士に言えば対応してくれるらしい。
そんなに、気を使う必要は無いのに、申し訳なくなる。

浩司も本を持ってきて、2人揃ってベットに横になりながら本を読んでいる。
俺達は呪文を覚える必要が無いので、魔法の効果と規模を斜め読み。
それにしても、せっかくの魔法なのに攻撃ばかりだ。

「どうした、つまらなそうな顔をして。」

全ての本に目を通し溜息をついた俺に浩司が声をかけてきた。

「これだけの厚みが有って、魔法を攻撃に使う事しか書いてない。
 こう、夢が無い世界だなと思って」
「何だよ、夢って」
「空を飛ぶ箒や絨毯とか。」
「美味い料理をだしたり、他の場所に転移したりとかか。」
「ファンタジーの定番なのに、どこにも記述されていない。
 おまけにネーミングが悪いと思う。
 例えば、ここに書いてある大結界、名前が暗黒結界だよ、暗黒結界。
 本やグリムの説明によると、確かに闇魔法をベースにした結界なんだけど
 結界に攻撃を与えると、薄いピンクの粒が広がるんだ。
 それなら、ピンクの舞いとかの方が良くないか。」

『・・・いや、そのネーミングもどうかと思うぞ。』

「確かに、拓ちゃんのネーミングって独特だよな。
 桜吹雪。いや、暗闇に舞うなら夜桜なんて良いな。」
「まぁ、浩司のセンスも中々かな。」

夜桜か、奇麗な名前だな。

「そうそう、空を飛ぶ事は出来ないけど、歩く方法なら考えついたよ。」

俺のセリフに、浩司だけでなく、グリムも食いついてきたので実際に試すことにした。
方法は簡単。シールドを足場にして、その上をエアウォークで移動するだけだ。
思ったよりシールドを張るタイミングが難しいが、空中を舞っている感じだ。
浩司も、氷で足場を作れば移動は可能だろう。
部屋の中で氷を使うと後始末が大変なので、俺が張ったシールドの上を浩司が歩いてみた。

「おぉ、凄い。自由に空を歩ける。」

『発想の転換じゃな。まぁ、無詠唱でシールドを張れるお主だからできる話か』

「いや、先に足場を形成してから渡れば良いだけだよ。」

『なるほど、これは面白い。空気の足場でも行けそうじゃな。』

グリムの提案に浩司が試してみたが、エアウォークが疎かになり失敗。
怪我はしなかったが、落ちた時の音を聞いた警備の方が何事かと部屋に飛び込んで来てくれた。
警備の方に謝り、その日から空中散歩の訓練を行う様になった。
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