異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~

小狸日

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155調理道具

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最近、非常に忙しい。
魔力、錬成術の鍛錬、OZとしての訓練、ギルドの依頼、そして教育・・・
その合間に、教科書の見直しに無人島での遺跡調査準備。
前の世界でも、ここまで忙しく無かったが、本当に充実している。

しかし、最近は食事の準備も含めて家事全般は全て皆に任せてしまっている。
何も言わずにやってくれているけど、良くないよな。
手伝う時間は取れないが、少しでも役立つ道具を作る事にした。

『ミスリルまで取り出して何を作るんじゃ。』

「最近、皆に雑用をしてもらっているから、料理器具でも作ろうかと思って。」

『ほう、新しい魔道具を作るのか。楽しみじゃな。』

「残念だけど、魔道具じゃないよ。」

形状整形だけなら、錬成術で簡単に出来る。

「レオ、料理はこれからだよね。これを試に使ってみない。」

作ったばかりの調理道具をテーブルに置く。
1つは背の低い円柱型の蓋つきのガラスの器だ。
ガラスの器の中央底にプロペラの様な刃がセットされ、蓋とプロペラの軸の部分が金属で接続されている。
蓋に付いているハンドルを回すと、器の中でプロペラの様な刃が回転する。
もう一つは、同じような形状だが、縦に長く注ぎ口がついている。
浩司は何か理解できたが、レオとガラは使い方が全く分からないみたいだ。

「これは、手動式フードプロセッサーとミキサーという調理器具。
 試しに、今夜はハンバーグを作ってみようか。」

フードプロセッサーの中に、
ブロックに切った肉を入れてハンドルを回して荒微塵のひき肉にしたらボールへ
玉ねぎを入れてハンドルを回してみじん切り状態にしたらボールへ
キノコや、人参を入れてハンドルを回してみじん切りにしたらボールへ
パンを入れてハンドルを回して粉にしたら牛乳に浸してボールへ
後は卵を入れて形作ればタネの完成。

「拓ちゃん、これは凄いな。こんなに簡単に下ごしらえが出来るとは思わなかった。」

「良かった。使えそうだね。
 自分の事で一杯で、なかなか手伝えないから、手間を省けそうな道具を作ってみたんだ。
 ハンドルを回すのが重過ぎたり、軽過ぎたら調整するよ。」

刃の回転を上げる為、ハンドルと刃との間に歯車を付けている。
この比率を変えるだけなので簡単な調整だ。

「ありがとう。このフードプロセッサーは重宝させてもらうよ。
 でも、忙しいのに手伝いなんて気にしなくても良い。
 料理を作れるのは本当に嬉しいからな。どころで、この刃の材料って」
「気が付いた。金属の部分はミスリルを使ってある。
 だから錆もしないし、強度もばっちり、骨だって砕けるよ。」

「「……」」

「その刃ってミスリルなのか。今更ながら、拓の価値観には恐れ入るよ。」

『はっはっは、確かにミスリルをこんな事に使うのは拓ぐらいじゃ。』

「グリムまで笑わない。ガラもグリムも失礼だな。」
「やっぱり、グリムも同じことを思ったか。」
「アイテムボックスに入れておくだけなら、持っていても意味がないだろ。
 売られているのを見つけて購入したから在庫もあるしね。
 ミスリルだって、こんな美味しい料理を作る道具になれたんだから嬉しいに決まっている。」
「まぁ、そうなんだが・・・だが、うん、そうだよな。」

ガラは俺の頭を軽くたたいて、何か納得していた。
ミキサーの方は、浩司がバナナ、牛乳、アイスを入れて早速使っていた。

「飲んだ、飲んだ、バナナシェークだ。美味いぞ。」

このトロっとした食感、久しぶりだな。
ガラやレオにも好評で、夏の定番になりそうだ。

「次は、スムージでも作るか。」
「待った浩司。スムージも良いけど、先に晩飯用にカボヂャのポタージュを作ろう。」

玉ねぎを炒めて、肉や野菜の皮から取ったダシとカボチャを入れて煮詰める。
水分も飛んで、良い感じに柔らかくなった所でミキサーへ
牛乳、生クリームを入れてハンドルを回して液状になった所で火を掛けて塩で味を調えれば完成

「なるほどな。形状と刃が違うだけで、色々と使い分けができるのか。」

俺達の使うのを見て、レオも用途を考えているみたいだ。

「後で、幾つかこれを使ったレシピを教えるから、応用して使ってみるといいよ。
 量を作るのに便利だと思う。」

後は、ピーラーにスライサー。この2つは、今まで作っていなかったのが不思議なくらいだ。
この2つも便利だと喜んでくれた。
エチゴさんとアルが帰ってくると、俺が作った調理器具を見て関心したが金属部分にミスリルを使っていると知って大笑い。
色々と話し、素材は変える事にしてピーラーとスライサーを一般販売、ミキサー、ミキサーは高価格で貴族相手に販売することになった。


俺は浩司と付き合うようになってから同じ部屋で寝ている。
余った1部屋にエチゴさんとアルが泊まれるようにベットを用意すると、店で用事が無い限り、ここで生活をしている。
元倉庫だった家は、錬成術を使ってリホームしまくり倉庫の面影は外側だけだ。
エチゴさんとガラは、レオの食事、寝心地の良いベット、そして全員で入れる風呂を気に入っている。
この世界では風呂に入るのは貴族くらいで、普通は体を拭くだけだ。

今夜も、楽しい皆での風呂。
全員、俺と浩司が付き合っているのを知っていても無防備。
逞しい裸の体、体、体、何度見ても飽きない。広い風呂を作って本当に良かった。
OZのメンバーと一緒の風呂は天国だな。もちろん、浩司が一番だが、見るくらいは許されるだろう。
俺1人、風景を楽しんでいるのも悪いから、風呂からの景色も考えてみるか。
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