異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~

小狸日

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184結界の解除

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ミスリルの合金が仄かに輝きながら他の魔石へと魔力を伝え、全ての魔石に魔力が伝わると金属表面に描いた魔法陣が発動し、内部に魔力が集められる。
俺が更に魔力を込めると中心に蓄えられる魔力量が増え、その蓄えた魔力で魔法陣が動き続けていた。

「金属表面の魔法陣だけで魔力を蓄える機能が有るのか。
 この立体的な形状のお陰で、魔法陣が簡略化出来ているみたいだね。」

『拓、一度魔力を切れるまで待って、もう一度別の魔石から魔力を注入してくれんか。』

1時間程経ち、完全に結界が無くなった所で、再び魔力を注入していく。
それを数回ほど繰り返すと、

『成程。拓、止めるんじゃ。これから儂が指示する魔石を同時に外すんじゃ。』

結界が張られた所で、グリムが何かに気付いたみたいだ。
俺と浩司とガラで指示された魔石を同時に外す。
すると結界がゆっくりと崩壊し、ミスリルの合金、魔石が輝きを失っていく。

「成程、これが魔法陣の鍵になる魔石なのか。」

『そうじゃ、魔法陣が起動する時の魔力の流れを追えば鍵になる位置が分かる。
 まぁ、拓が魔法陣を作る事が出来たから確認できた話だがな。
 実際に、起動してしまっては見つけるのは至難の業じゃったろう。』

確かに、俺の魔力が、この3つの魔石から結界全体に流れていた。
確認の為、他の魔石を外してみると、結界のバランスが崩れ中に封じ込めていた魔力が弾けた。

「拓殿、これはどういう事なんだ。」

バラン将軍が、意味が分からず説明を求める。他の人も分からない中、ポトリ教授だけが気が付いたみたいだ。

「拓さん、もしかして、魔法陣を解除する方法の確認ですか。」

「この3つの魔石を通して魔法陣全体に魔力を流しています。
 そのため、この3つの魔石を同時に外す事で、結界への魔力供給がバランス良く途切れます。
 つまり、この魔法陣を解除する為の鍵ってわけです。
 他の魔石を外すと結界のバランスが崩れて封じ込めていた魔力が一気に弾け飛びます。」

「それは、つまり爆発するという事か。」

バラン将軍の言葉に俺は頷いた。

「拓ちゃん、だったら本物の装置の方で、この3つの魔石を外せば良いのか。」

浩司の考えは合っているのかも知れないが、

「それは未だ危険だよ。確認できた動作は一部でしかない。
 未だ魔石に描かれている魔法陣、中央の闇の魔道結晶の魔法陣。
 そして、全てが動作した時の装置としての流れが全く分かってないから。」

「魔道結晶は魔力の吸収を行っているんだろ。
 そうしたら、他の魔石は動作補助みたいな物じゃないのか。」

「そうだと思うけど、結界が無くなった時、どういう反応が有るか分からない。
 本物の装置は大量の魔力を溜めこんでいるから、爆発したらただでは済まないよ。」

分からない事だらけだが、今出来る事はここまでか。
魔石に描かれている魔法陣が分かれば、もっと解析が進められるが仕方が無い。
長時間、魔道具の作成を続けていたので、一段落付いた所で休みを取る事にした。

「久しぶりに外に出ると気持ちが良いな。」

「本当だ。日差しが眩しい。」

ミニ装置はばらして拡張バッグにしまい全員で一度外へ出てきた。

どうせならという事で、遺跡の屋上でテーブルをセットしランチを食べている。

「こんな所、部下に見られたら何を言われるか分からんな。」

テーブルにはサンドイッチ、サラダ、スープと簡単な料理が並んでいるが
この様な場所では、豪華な食事となっている。
バラン将軍の喜び方を見ていて、軍の食事と別にして良かったと、しみじみ思う。
ここで2日休み、明後日は、この遺跡の地上階で見落としが無いか調べる事にした。
バラン将軍は、今日一日は休むそうだ。
兵士の人達も、ゆっくり休める様に気を使って屋上へは近付かないでいてくれた。
ただ、ポトリ教授は仕事が優先で、俺達が休んでいる間も精力的に魔道具を調べていた。

屋上からは島を見渡す事が出来る。
眼下に広がる木々の緑の絨毯。その先には白い砂浜。青い空に青い海、そして白い雲。
デッキチェアに横になり、片手には冷たい飲み物。
崩れた壁さえ無ければ完全にリゾートだ。
やはり、人生ゆとりも必要だと思う。
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