異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~

小狸日

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234お人好しの安全第一主義

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******(ジーク)

「おいおい、あれは何だ。」

川の方で、月明かりに照らされた無数の水球が舞っていた。そして淡い光も舞い始めた。
あそこに居るのは、浩司と拓。
もしかして、水の上を滑っているのか。

「拓が変に悩んで、浩司が気を使ったんだろ。」

ガラが水と光の舞いを見ながら笑っていた。

「浩司がまとめ役をやっているのか。OZは拓が中心に動いているのかと思った。」

「特にリーダーは決めてないな。場合によっては俺やレオが中心になる事もある。
 ただ、拓が中心になる事が多いか。遺跡を回り、世界中の美味しい物を食べるのがOZの目的だ。
 そういう意味では、拓が一番の適任者で、いつも振り回されてる。」

思わず笑ってしまった。
考えてみれば、クリームだって目的は生クリームのお菓子だしな。

「浩司と拓は、あれだけの力を持っていながら、何で今の状態に居るんだ。
 別に、OZが悪いという訳ではないが、彼等なら王宮魔道師にだってなれるだろ。
 ブルネリ公爵やサリナ姫という伝手だってあるし。」

「興味無いんじゃないか。あいつ等の考え方は面白いぞ。
 本気でアルとレオに風呂作りの事を考えて魔道具の腕輪を用意してたしな。」

「勿体ないな。」

「そうか、俺は2人の考え方が好きだけどな。
 逆に2人が武力を求める様な人間で無くて良かったと思ってる。」

「拓さんにとって、魔法は手段の1つでしか無いみたいですよ。ただの、便利な道具なんだそうです。
 それにしても、奇麗な魔法ですね。本当に楽しそうだ。」

エチゴさんが川の光景を眺めながら、隣に座り話しに入ってきた。
水と光の球が幻想的だ。他の奴等も見入っている。

「だったら、OZは、何でここまで力を付けようとするんだ。」

ガラとエチゴさんがお互いの顔を見合わせて困ったような顔をする。

「世界を回るなら、身を守れないと話にならないだろ。
 俺達があいつ等の足枷になる訳にはいかないからな。」

少し考えて、話を続ける。

「それに、あいつ等が頑張っているんだよ。
 あれだけの魔法を使えるのに、俺達以上の訓練をしている。
 そんな姿を見ていたら、俺達も頑張らない訳にはいかないだろ。」

エチゴさんがガラの言葉に頷いている。

「それに彼等は、直ぐに無茶をしますからね。私達が強くなれば、少しは負担が減らせます。」

「エチゴさんの言う通りだ。本当にお人好しで直ぐに面倒事に首を突っ込む。」

「一緒に居るとハラハラさせられっぱなしです。気が休まりません。」

2人は嬉しそうに文句を言っている。
俺から見れば、OZのメンバー全員がお人好しにしか見えないけどな。
だから、あの2人は一緒にパーティを組んでいるのだろう。
直ぐに無茶するお人好しの安全第一主義か。
面白いな。
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