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269報酬
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「これからの事だが、治療には2ヶ月はかかるらしい。一番症状の軽いルーカス殿でも1ヶ月。
ここにロダン侯爵領の今後の対応の為に、私の方で多少の準備させてもらった。」
そう言うと、セバスチャンが用紙をロダン公爵に渡す。
暫く、黙って資料に目を通すと
「ブルネリ公爵、これはどういう事でしょうか。」
「これは、今回の件を無理やり押しつけられた拓殿が求めた報酬だ。」
「しかし」
「ラグテルの町に留まる命令をした為に、帰る場所が無くなったのでは後味が悪いと拓殿に言われてしまった。
これは、私の所為でもある。その対応を私がしない訳にはいかないだろう。
思う所が有ると思うが、私の顔を立て欲しい。」
用紙は領地復興の資金を、ロダン侯爵に最大限配慮された形でブルネリ公爵から借り受けられる契約書だ。
ロダン侯爵がブルネリ公爵と俺に頭を下げて礼を言う。
その後、ロダン侯爵が病が治るまでの対応について話し合いが行われた。
抜け出すタイミングを失い、何故か俺も会議に参加させられてしまった。
ロダン侯爵領に居るギリス教を排除し、産業を復活させる為の木材の入手等について話が続いた。
話がまとまった後、ルーカスさん、モーゼスさん、ジークフリートさんの3人には用意したテントの方へ移動してもらう。
既に、ピース医師が薬草風呂の準備をしていて、近付くだけで臭いが漂ってくる。
「拓殿、薬草風呂の準備は出来ています。」
「それにしても、凄く臭いですね。」
「最大の効果を得る為に濃縮していますからね。しかし、これなら完全に解毒を出来ますよ。」
ルーカスさん、モーゼスさん、ジークフリートさんの3人には、魔力の流れを整えると薬草風呂に入ってもらう。
アルにからかわれたばかりだが、これだけの鍛え上げられた体を見るなと言う方に無理がある。
この無防備の体を前にして、治療と称して悪戯一つしない俺の忍耐を認めて欲しいものだ。
今後の対応が決まると、ブルネリ公爵は自分の領地に戻って行った。
今回の処理も含めて、仕事が溜まっているらしく、こちらに居る間も夜遅くまで仕事をしていた。
人の上に立つというのは大変だ。逆に、ブルネリ公爵の領民は良い領主を持ったという事なのだろう。
全員、治療の効果が現れてきたので、久しぶりに自分の部屋のベットで横になっている。
浩司も、ヤマトも一緒だ。
『それにしても、ブルネリは、いちいち面倒な事をしてたにゃ。』
「ブルネリさんと言うより貴族が面倒なんだよ。
彼等は自分が治めている領地が有るから、他の貴族に借りを作れない。弱みを晒せないだろうから。
それが分かっているからブルネリさんも手を貸したくても貸せない。
ロダン侯爵も『生殺与奪の権利』まで用意するほどの決意を持っていたし。
そこで、ロダン侯爵を助ける為に、俺を言い訳に使ったんだよ。
こんなの、俺みたいな何も知らない奴が滅茶苦茶にしてしまった方が良いだろ。」
『にゃにが、にゃにも知らないにゃ。全てを理解していたくせによく言うにゃ。』
『全く本当じゃ。しかし、今回はこれが一番妥当かも知れんな。』
「それにしても、貴族って色々と有るよな。拓ちゃんも良くブルネリさんの意図を気付いたな。」
話を聞いていた浩司が感心してくれる。
「貴族で無くても、大人って傍目から見ると下らないプライドで身動きが取れなくなる事が多いから。」
「そんなものかね。そう言う事を理解できるのが年の功ってやつだな。」
もっと、感心して良いんだぞ。これぞ大人の魅力だろう。
「まぁ、拓ちゃんにしては珍しいけどな。」
「持ち上げてから、落とすな。」
浩司、グリム、ヤマトが笑い、ついつい俺も笑ってしまった。
ここにロダン侯爵領の今後の対応の為に、私の方で多少の準備させてもらった。」
そう言うと、セバスチャンが用紙をロダン公爵に渡す。
暫く、黙って資料に目を通すと
「ブルネリ公爵、これはどういう事でしょうか。」
「これは、今回の件を無理やり押しつけられた拓殿が求めた報酬だ。」
「しかし」
「ラグテルの町に留まる命令をした為に、帰る場所が無くなったのでは後味が悪いと拓殿に言われてしまった。
これは、私の所為でもある。その対応を私がしない訳にはいかないだろう。
思う所が有ると思うが、私の顔を立て欲しい。」
用紙は領地復興の資金を、ロダン侯爵に最大限配慮された形でブルネリ公爵から借り受けられる契約書だ。
ロダン侯爵がブルネリ公爵と俺に頭を下げて礼を言う。
その後、ロダン侯爵が病が治るまでの対応について話し合いが行われた。
抜け出すタイミングを失い、何故か俺も会議に参加させられてしまった。
ロダン侯爵領に居るギリス教を排除し、産業を復活させる為の木材の入手等について話が続いた。
話がまとまった後、ルーカスさん、モーゼスさん、ジークフリートさんの3人には用意したテントの方へ移動してもらう。
既に、ピース医師が薬草風呂の準備をしていて、近付くだけで臭いが漂ってくる。
「拓殿、薬草風呂の準備は出来ています。」
「それにしても、凄く臭いですね。」
「最大の効果を得る為に濃縮していますからね。しかし、これなら完全に解毒を出来ますよ。」
ルーカスさん、モーゼスさん、ジークフリートさんの3人には、魔力の流れを整えると薬草風呂に入ってもらう。
アルにからかわれたばかりだが、これだけの鍛え上げられた体を見るなと言う方に無理がある。
この無防備の体を前にして、治療と称して悪戯一つしない俺の忍耐を認めて欲しいものだ。
今後の対応が決まると、ブルネリ公爵は自分の領地に戻って行った。
今回の処理も含めて、仕事が溜まっているらしく、こちらに居る間も夜遅くまで仕事をしていた。
人の上に立つというのは大変だ。逆に、ブルネリ公爵の領民は良い領主を持ったという事なのだろう。
全員、治療の効果が現れてきたので、久しぶりに自分の部屋のベットで横になっている。
浩司も、ヤマトも一緒だ。
『それにしても、ブルネリは、いちいち面倒な事をしてたにゃ。』
「ブルネリさんと言うより貴族が面倒なんだよ。
彼等は自分が治めている領地が有るから、他の貴族に借りを作れない。弱みを晒せないだろうから。
それが分かっているからブルネリさんも手を貸したくても貸せない。
ロダン侯爵も『生殺与奪の権利』まで用意するほどの決意を持っていたし。
そこで、ロダン侯爵を助ける為に、俺を言い訳に使ったんだよ。
こんなの、俺みたいな何も知らない奴が滅茶苦茶にしてしまった方が良いだろ。」
『にゃにが、にゃにも知らないにゃ。全てを理解していたくせによく言うにゃ。』
『全く本当じゃ。しかし、今回はこれが一番妥当かも知れんな。』
「それにしても、貴族って色々と有るよな。拓ちゃんも良くブルネリさんの意図を気付いたな。」
話を聞いていた浩司が感心してくれる。
「貴族で無くても、大人って傍目から見ると下らないプライドで身動きが取れなくなる事が多いから。」
「そんなものかね。そう言う事を理解できるのが年の功ってやつだな。」
もっと、感心して良いんだぞ。これぞ大人の魅力だろう。
「まぁ、拓ちゃんにしては珍しいけどな。」
「持ち上げてから、落とすな。」
浩司、グリム、ヤマトが笑い、ついつい俺も笑ってしまった。
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