異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~

小狸日

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654籠城

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******(バラン将軍)

国王や、サリナ姫は大丈夫だろうか。
敵の人数は少ないが、ハイオーガが居るので浮足立った兵士では対応が出来ていない。
悪いが、このまま気配を消して国王の確認を優先させてもらう。

脱出ルートとなっている廊下は全て押さえられていた。
後は、塔の上に籠城するだけか。
そちらに向かおうとすると、城の中で爆発音が起きた。

逃げ遅れて戦っているのか。

急いで音のした方へ向かうと、強力な魔法攻撃が行われた後で敵が倒れていた。

「これは、雷魔法か。」

これだけの威力を出せる味方の魔道師で思い浮かぶのは1人しか居ない。
敵が集まって来るので、その場から離れた。

何とか、彼等と合流出来ないだろうか。周囲を探ると突然上に気配が現れた。
剣を上に向けると構えると

「拓殿、浩司殿。」

探していた2人が居たが、しかしその格好は・・・


自分に気が付いて、気配を消すのを止めたそうだ。
他の脱出ルートも敵が見張りを立てていて、国王やサリナ姫は塔での籠城した可能性が強い事を伝えると

「籠城か。逃げ出しているのなら敵の目を引きつける為に派手にやったけど意味が無かったか。
 しかし、塔か・・・魔法が使えなくなるとは最悪の状況になって来たな。」

3人で塔の方へ向かったが、入口の所に敵が集まっている。
良く見ると、入口が透明な物で塞がり、剣を突き立てても元に戻ってしまう。

「どうやら、固めた水で塞いでいるみたいですね。
 一日は持ちますから、今の内に敵の状況を調べておきましょう。」

拓殿に連れられてエアーウォークで移動する。
早く動けるだけでなく、2階の高さ位なら簡単に飛び上がれる。
これで、気配を消す事が出来れば、城で有ろうと簡単に忍び込めただろう。


******(サリナ姫)

「怪我をした人をこちらに。」

大怪我をした状態でここまで無理に連れて来たので更に酷くなっている。

「ここでは、魔法は殆ど力も出せず、助けるのは無理です。
 サリナ様。職務を全うしました者に、声を掛けてあげてはどうでしょう。」

この貴族は何を言っているの。
通路を塞ぐ時、先に逃げ出した癖に。
しかし、この塔では魔法の力が制限されてしまうのも事実だ。
魔法が使えず、通路が続き大量の敵に囲まれる事も無い為に最後の籠城をする場所になっている。
もし、治療魔法を使えたとしても、ここに居る人では助ける事は出来ないだろう。
貴族の言葉を無視して、兵士に声を掛ける。

「1つだけ命を助けられる可能性があります。但し、激痛が襲い、助かるかは賭けになります。
 助かったとしても、後遺症が残り今まで通りの生活は出来ないかもしれません。
 それでも、貴方に生きるのを諦めて欲しくありません。」

兵士が苦痛の中私を見ている。ポーチから秘薬を取り出して飲ませると
兵士の体がうっすらと輝き苦しみ始めるが傷口が塞がっていく。
そして全ての傷口が塞がり、光が消えると気を失った。

「サリナ様、彼は助かったのでしょうか。」

「一応は。しかし、後で痛みが全身を襲うでしょう。
 それに助かったとしても後遺症が残るかもしれません。
 他の方も傷を負っていますね。少しですが、ポーションが有ります。
 高品質ですから全員の傷を治す事が出来るでしょう。」

私がポーチからポーションを取り出すと

「サリナ様、少しお待ちください。
 この先、戦闘で王族や貴族が怪我をするかもしれません。
 そのポーションはとっておいた方が良いのでは無いでしょうか。」

この貴族は何を考えているの

「いい加減にしなさい。彼等のお陰で助かったのも分からないのですか。」

私に言われて貴族は一瞬怯むが、直ぐに反論しようする。

「では、敵が攻めて来た時は、そなたが先頭に立って戦うと言うのだな。」

貴族より先に父上が話しかけた。
国王である父上に言われ、口を閉じる貴族達。

「サリナ、その者達にポーションを。」

兵士達が国王に対し、膝を付き頭を下げた。
私が兵士達に手元のポーション3つを渡し、全員の傷が治ると

「サリナ様。この身に代えましても必ず貴方様をお守り致します。」

全員が頭を下げで、私に誓いを立てる。
ここに居る兵士は、第一、第二騎士団。
表に出す事はないが、獣人を見下し、獣人に寄る私の事を嫌っていたのに。

「顔を上げなさい。必ず助けは来ます。それまで、宜しくお願いします。」

お願い、どうか間に合って。
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