17 / 42
3章 私はいかがでしょうか
17 闘い
しおりを挟む
前よりも綺麗になった中庭は綺麗なバラが咲き誇る。
剪定された植木もみずみずしく太陽を反射させ、その光景を幻想的にしてくれた。
「紅茶をどうぞ」
エマが紅茶を注ぐと心地の良い香りが漂う。バラに囲まれて紅茶を楽しむなんて最初の頃は考えられなかった。
風が吹き、顔を背けた先にシリウスが歩いてきているのが見えた。
「お待たせ、カナリア」
青い花のシネラリアが花束の中に入っており、彼はそれを私へと差し出す。
「君のために見つけてきたんだ」
「シリウス様……」
私は花束を受け取ると、彼は爽やかな笑顔を向ける。そして彼は私の顔を持ち上げて、目をジッと見つめ合わせてくる。
そこで彼が何をしようとしているか分かってしまった。
「いけません……ここでは見られてしまいます」
「大丈夫、今は誰もいないから」
気付けば本当に誰もいなくなっていた。シリウスは意地悪そうな顔で私の返事を待つつもりだ。
「しょうがない人ですね」
私は仕方ないですねと嘆息して目をつぶる。だがいつまでもその時は来ない。
ゆっくりと目を開けて見えたものは自室の天蓋の屋根だった。
「ここは……」
少しずつぼんやりとした意識が覚醒してきて、先程までのは夢だったということに気付くのに時間が掛からなかった。そしてどんどん忘れていた恥ずかしさが込み上がってくる。
「まさか、私があんなはしたない夢を見るなんて……」
これではまるで私がシリウスを好いているようではないか。昨日は熱で朦朧としながら、シリウスによってヒルダから助け出されたことは覚えている。それであんな夢を見てしまったのだろう。
「シリウス様に助けられたからって──」
「俺がどうかしたか?」
顔を横に向けると椅子に座ったシリウスがいた。誰もいないと思っていた部屋で、急に隣から声を掛けられたら驚くに決まっている。
「あわわ、どうしてシリウス様が……え?」
私の手が彼の手を握っている。大きな手を通して彼の体温が伝わり、それはつまり私の羞恥で昂った体温も伝えているのだ。
「手を握ってほしいって言っただろ? 熱はもう大丈夫か? まだ顔が赤いが……」
シリウスはまたおでこで体温を測ろうとするので、私はすぐさま手を離してベッドの奥に引っ込んだ。
「もう大丈夫ですから!」
さっき見た夢のせいで動揺が顔に出てしまっている。シリウスは私が元気になったと少しホッとしている。
「君のメイドに朝食の準備を伝えてくるよ」
シリウスはあまり深くは聞こうとすることはせず、ドアの方へ歩いていく。だが急にドアの前で立ち止まり、頬をポリポリと掻く。少しばかり顔が赤面している気がする。
「実は聞くつもりはなかったんだ。君の寝顔があまりに可愛くて、そしたら寝言が……」
「ん~~ッ!?」
言葉にならない悶絶の言葉が出てしまった。シリウスもそれ以上は言わずに部屋から出ていき、エマが食事を持ってくるまで心を鎮めるのだった。
シリウスの分の食事も運ばれて、私の部屋で彼と食事を摂ることになった。先程の気恥ずかしさからなのか、お互いに無言で食事が進む。
たまに様子を窺うと、どうしてかそんな時に限って目が合って、すぐに目を離してしまうのだ。
──私はこれでも名家のノートメアシュトラーセの人間よ。こんなことで動揺してどうするの!
いい加減に自分の初心な気持ちを抑え込み、動揺が伝わらないように私から話題を振る。
「「そういえば!」」
お互いに声を掛けようとしたようで声が重なり合った。またもや気恥ずかしさから無言になってしまった。
「カナリアは演劇は好きか?」
「はい。こちらもあるのですね」
「もちろんだ。帝国とは少し趣きが違うが、それに負けない自信はある」
「まあ、それは楽しみです!」
実を言うと私はかなり演劇が好きで、昔はよく劇場へ赴いた。特にラブロマンスはいくつも観てきた。
想像するだけで楽しみになり期待に胸躍らせたが、目の前にシリウスが居たことを思い出してなるべく気持ちの高鳴りを抑えた。
「カナリアにはもっとこの国の良いところをいっぱい知ってほしいんだ」
急に我に返ることが出来た。スカートの裾を強く握りしめて、ここに来てからの怒涛の日々を思い出す。
「シリウス様が味方なのは分かったつもりです。ただどうして王族の方々はわたくしを目の敵にするのですか?」
私が帝国から追い出されたのは仕方ない。父が何をしたのか分からないが、反逆の罪ということなら取り返しのつかないことをしたのだろう。
ただどうして嫁いだ先でも酷い目に遭わないといけないのだ。
「それは……」
シリウスは口をつぐむ。
彼の表情から言いたくても言えないのだと気付いた。
「それなら一つだけ教えてください。どうしてヒルダ様はあれほど執拗にわたくしを狙うのですか?」
嫌いなら関わらなければいいのに、どうしてあれほどわたくしを辱めようとするのだ。
「ヒルダは俺が王位を狙っていると思っている。君の家は没落したとはいえ、帝国の歴史ある公爵家の血を引いている。帝国との架け橋として何よりも重要な意味を持っている君が疎ましいのだろう」
やっとなぜヒルダが私に対して徹底的に排除しようとしているのか理解した。だが今の情報だけではまだ足りない。
私は資料室に足を運んで、ヒルダの経歴について調べてみる。
「そういうことね……やっと彼女が王妃の座に就きたいのかも、私を嫌っている理由も分かったわ」
「どうしてですか?」
エマの質問に答えず、私は頬を吊り上げた。
これまでやられっぱなしだったのだから、私も少しは反撃した方がいいだろう。
中庭の庭師に指示を出しながら、私は今度参加する国王の誕生祭について考えていた。
「狙うべきは国王様の誕生日会よね。でも時間もあまりありませんし……」
私にとって今一番必要なのは、私を中心とする派閥だ。あのヒルダの性格では、おそらく付き従わない家には圧力くらいは掛けていそうだ。
それならヒルダにまだ取り込まれていない者たちこそが私にとって逆転の目になるだろう。
「エマ、これから手紙を書きますので、令嬢達のリストを作成してください」
「かしこまりました!」
すぐさまエマが用意したリストに目を通して、誰に送るか決めていく。ヒルダの派閥に入っていない者たち全員に送るため、ペンにインクを付けてどんどん手紙の山を作っていく。
そして全て書き終えて、エマへと渡した。
「では届けて参ります!」
エマは元気よくワゴンに手紙を詰めて部屋から出て行った。それと入れ替わるようにシリウスが部屋へと入ってくる。
「すごい手紙の量だったな」
「そうですね。全部で二百枚くらいでしょうか」
私が伝えた手紙の数にシリウスは目を丸くする。
「それだけの人数に何を書いたんだ?」
「ただのお茶会の誘いですよ」
「二百人に出すって、流石にうちには入りきらないぞ」
「手当たり次第ですので、おそらく参加するのは十人くらいですよ」
ほとんどの家は様子見をしてくるだろうが、それでもシリウスと仲良くしたい家は手紙を返してくれるはずだ。
ヒルダに付け入る隙があるとすれば、まだ派閥を決定していない者たちの力だろう。
それは私にはあって、ヒルダにない決定的な違いが今後を左右する。
国王の誕生祭に向けて着実に準備を進めていき、ドレスを作るために大店の針子職人を呼んだ。
「申し訳ございません……今からその期日までに仕上げるのは難しいかと存じます」
職人と共に来た大店の主人は震えながら頭を下げる。ドレス作りは一つの季節分の時間が掛かる。
こんな短い時間では間に合わせで作ってもまともな品にならないだろう。
「それなら既製品でもいいからすぐに見繕えないかしら?」
母の形見のドレスはすでにドレスとしての役目を果たすのは難しく、適当なドレスの方がまだマシだろう。
ただやはりそんなモノは出せないと話が進まない。
ドレスの出来はいわばその店の価値を表すモノであるため、国王の誕生祭で着るドレスで手を抜くことができないと言う。
「あのドレスならカナリア様のご要望も叶えられるのではないですか?」
針子の女の子が店主へ耳打ちをして、店主に静かにするように言われる。
たが私の耳はそれを逃さなかった。
「何かあるのですね」
ニッコリと笑顔で尋ねると店主は諦めたように話をしてくれた。
私たちは早速とお店でそのドレスを見せてもらった。
満足した私は体に合うように手直しを依頼した。
「ふふ、なかなか良かったわね」
「ご機嫌ですねカナリア様」
今なら踊ってしまいそうなほど気持ちが高揚して、運がこちらに向いてきているのを感じた。
「ええ。先程のドレスもですが、やっと手紙の返事までいただきましたからね」
お茶会に誘った令嬢の一人から返事が来たのだ。
「それではお茶会に参加していただけるのですね!」
「逆よ、逆」
「え?」
戸惑うエマに手紙を渡した。恐る恐るエマが中身を読み、次第に顔を青くしていった。
「これって……」
エマが顔を青くするのもしょうがないだろう。
「ええ、文句があるのでウチに来いですって……」
まるで好意的な手紙ではないがこれは私がこれから逆転するために必要なことだ。
私が嫁いできただけの女と甘く見ている者たちに分からせよう。
カナリア・ノートメアシュトラーセがどんな女かを──。
剪定された植木もみずみずしく太陽を反射させ、その光景を幻想的にしてくれた。
「紅茶をどうぞ」
エマが紅茶を注ぐと心地の良い香りが漂う。バラに囲まれて紅茶を楽しむなんて最初の頃は考えられなかった。
風が吹き、顔を背けた先にシリウスが歩いてきているのが見えた。
「お待たせ、カナリア」
青い花のシネラリアが花束の中に入っており、彼はそれを私へと差し出す。
「君のために見つけてきたんだ」
「シリウス様……」
私は花束を受け取ると、彼は爽やかな笑顔を向ける。そして彼は私の顔を持ち上げて、目をジッと見つめ合わせてくる。
そこで彼が何をしようとしているか分かってしまった。
「いけません……ここでは見られてしまいます」
「大丈夫、今は誰もいないから」
気付けば本当に誰もいなくなっていた。シリウスは意地悪そうな顔で私の返事を待つつもりだ。
「しょうがない人ですね」
私は仕方ないですねと嘆息して目をつぶる。だがいつまでもその時は来ない。
ゆっくりと目を開けて見えたものは自室の天蓋の屋根だった。
「ここは……」
少しずつぼんやりとした意識が覚醒してきて、先程までのは夢だったということに気付くのに時間が掛からなかった。そしてどんどん忘れていた恥ずかしさが込み上がってくる。
「まさか、私があんなはしたない夢を見るなんて……」
これではまるで私がシリウスを好いているようではないか。昨日は熱で朦朧としながら、シリウスによってヒルダから助け出されたことは覚えている。それであんな夢を見てしまったのだろう。
「シリウス様に助けられたからって──」
「俺がどうかしたか?」
顔を横に向けると椅子に座ったシリウスがいた。誰もいないと思っていた部屋で、急に隣から声を掛けられたら驚くに決まっている。
「あわわ、どうしてシリウス様が……え?」
私の手が彼の手を握っている。大きな手を通して彼の体温が伝わり、それはつまり私の羞恥で昂った体温も伝えているのだ。
「手を握ってほしいって言っただろ? 熱はもう大丈夫か? まだ顔が赤いが……」
シリウスはまたおでこで体温を測ろうとするので、私はすぐさま手を離してベッドの奥に引っ込んだ。
「もう大丈夫ですから!」
さっき見た夢のせいで動揺が顔に出てしまっている。シリウスは私が元気になったと少しホッとしている。
「君のメイドに朝食の準備を伝えてくるよ」
シリウスはあまり深くは聞こうとすることはせず、ドアの方へ歩いていく。だが急にドアの前で立ち止まり、頬をポリポリと掻く。少しばかり顔が赤面している気がする。
「実は聞くつもりはなかったんだ。君の寝顔があまりに可愛くて、そしたら寝言が……」
「ん~~ッ!?」
言葉にならない悶絶の言葉が出てしまった。シリウスもそれ以上は言わずに部屋から出ていき、エマが食事を持ってくるまで心を鎮めるのだった。
シリウスの分の食事も運ばれて、私の部屋で彼と食事を摂ることになった。先程の気恥ずかしさからなのか、お互いに無言で食事が進む。
たまに様子を窺うと、どうしてかそんな時に限って目が合って、すぐに目を離してしまうのだ。
──私はこれでも名家のノートメアシュトラーセの人間よ。こんなことで動揺してどうするの!
いい加減に自分の初心な気持ちを抑え込み、動揺が伝わらないように私から話題を振る。
「「そういえば!」」
お互いに声を掛けようとしたようで声が重なり合った。またもや気恥ずかしさから無言になってしまった。
「カナリアは演劇は好きか?」
「はい。こちらもあるのですね」
「もちろんだ。帝国とは少し趣きが違うが、それに負けない自信はある」
「まあ、それは楽しみです!」
実を言うと私はかなり演劇が好きで、昔はよく劇場へ赴いた。特にラブロマンスはいくつも観てきた。
想像するだけで楽しみになり期待に胸躍らせたが、目の前にシリウスが居たことを思い出してなるべく気持ちの高鳴りを抑えた。
「カナリアにはもっとこの国の良いところをいっぱい知ってほしいんだ」
急に我に返ることが出来た。スカートの裾を強く握りしめて、ここに来てからの怒涛の日々を思い出す。
「シリウス様が味方なのは分かったつもりです。ただどうして王族の方々はわたくしを目の敵にするのですか?」
私が帝国から追い出されたのは仕方ない。父が何をしたのか分からないが、反逆の罪ということなら取り返しのつかないことをしたのだろう。
ただどうして嫁いだ先でも酷い目に遭わないといけないのだ。
「それは……」
シリウスは口をつぐむ。
彼の表情から言いたくても言えないのだと気付いた。
「それなら一つだけ教えてください。どうしてヒルダ様はあれほど執拗にわたくしを狙うのですか?」
嫌いなら関わらなければいいのに、どうしてあれほどわたくしを辱めようとするのだ。
「ヒルダは俺が王位を狙っていると思っている。君の家は没落したとはいえ、帝国の歴史ある公爵家の血を引いている。帝国との架け橋として何よりも重要な意味を持っている君が疎ましいのだろう」
やっとなぜヒルダが私に対して徹底的に排除しようとしているのか理解した。だが今の情報だけではまだ足りない。
私は資料室に足を運んで、ヒルダの経歴について調べてみる。
「そういうことね……やっと彼女が王妃の座に就きたいのかも、私を嫌っている理由も分かったわ」
「どうしてですか?」
エマの質問に答えず、私は頬を吊り上げた。
これまでやられっぱなしだったのだから、私も少しは反撃した方がいいだろう。
中庭の庭師に指示を出しながら、私は今度参加する国王の誕生祭について考えていた。
「狙うべきは国王様の誕生日会よね。でも時間もあまりありませんし……」
私にとって今一番必要なのは、私を中心とする派閥だ。あのヒルダの性格では、おそらく付き従わない家には圧力くらいは掛けていそうだ。
それならヒルダにまだ取り込まれていない者たちこそが私にとって逆転の目になるだろう。
「エマ、これから手紙を書きますので、令嬢達のリストを作成してください」
「かしこまりました!」
すぐさまエマが用意したリストに目を通して、誰に送るか決めていく。ヒルダの派閥に入っていない者たち全員に送るため、ペンにインクを付けてどんどん手紙の山を作っていく。
そして全て書き終えて、エマへと渡した。
「では届けて参ります!」
エマは元気よくワゴンに手紙を詰めて部屋から出て行った。それと入れ替わるようにシリウスが部屋へと入ってくる。
「すごい手紙の量だったな」
「そうですね。全部で二百枚くらいでしょうか」
私が伝えた手紙の数にシリウスは目を丸くする。
「それだけの人数に何を書いたんだ?」
「ただのお茶会の誘いですよ」
「二百人に出すって、流石にうちには入りきらないぞ」
「手当たり次第ですので、おそらく参加するのは十人くらいですよ」
ほとんどの家は様子見をしてくるだろうが、それでもシリウスと仲良くしたい家は手紙を返してくれるはずだ。
ヒルダに付け入る隙があるとすれば、まだ派閥を決定していない者たちの力だろう。
それは私にはあって、ヒルダにない決定的な違いが今後を左右する。
国王の誕生祭に向けて着実に準備を進めていき、ドレスを作るために大店の針子職人を呼んだ。
「申し訳ございません……今からその期日までに仕上げるのは難しいかと存じます」
職人と共に来た大店の主人は震えながら頭を下げる。ドレス作りは一つの季節分の時間が掛かる。
こんな短い時間では間に合わせで作ってもまともな品にならないだろう。
「それなら既製品でもいいからすぐに見繕えないかしら?」
母の形見のドレスはすでにドレスとしての役目を果たすのは難しく、適当なドレスの方がまだマシだろう。
ただやはりそんなモノは出せないと話が進まない。
ドレスの出来はいわばその店の価値を表すモノであるため、国王の誕生祭で着るドレスで手を抜くことができないと言う。
「あのドレスならカナリア様のご要望も叶えられるのではないですか?」
針子の女の子が店主へ耳打ちをして、店主に静かにするように言われる。
たが私の耳はそれを逃さなかった。
「何かあるのですね」
ニッコリと笑顔で尋ねると店主は諦めたように話をしてくれた。
私たちは早速とお店でそのドレスを見せてもらった。
満足した私は体に合うように手直しを依頼した。
「ふふ、なかなか良かったわね」
「ご機嫌ですねカナリア様」
今なら踊ってしまいそうなほど気持ちが高揚して、運がこちらに向いてきているのを感じた。
「ええ。先程のドレスもですが、やっと手紙の返事までいただきましたからね」
お茶会に誘った令嬢の一人から返事が来たのだ。
「それではお茶会に参加していただけるのですね!」
「逆よ、逆」
「え?」
戸惑うエマに手紙を渡した。恐る恐るエマが中身を読み、次第に顔を青くしていった。
「これって……」
エマが顔を青くするのもしょうがないだろう。
「ええ、文句があるのでウチに来いですって……」
まるで好意的な手紙ではないがこれは私がこれから逆転するために必要なことだ。
私が嫁いできただけの女と甘く見ている者たちに分からせよう。
カナリア・ノートメアシュトラーセがどんな女かを──。
1
あなたにおすすめの小説
若い頃に婚約破棄されたけど、不惑の年になってようやく幸せになれそうです。
長岡更紗
恋愛
侯爵令嬢だったユリアーナは、第一王子のディートフリートと十歳で婚約した。
仲睦まじく過ごしていたある日、父親の死をきっかけにどん底まで落ちたユリアーナは婚約破棄されてしまう。
愛し合う二人は、離れ離れとなってしまったのだった。
ディートフリートを待ち続けるユリアーナ。
ユリアーナを迎えに行こうと奮闘するディートフリート。
二人に巻き込まれてしまった、男装の王弟。
時に笑い、時に泣き、諦めそうになり、奮闘し……
全ては、愛する人と幸せになるために。
他サイトと重複投稿しています。
全面改稿して投稿中です。
(完結)記憶喪失令嬢は幸せを掴む
あかる
恋愛
ここはどこ?そして私は…
川に流されていた所を助けられ、何もかもを忘れていた私は、幸運にも助けて頂けました。新たな名前、そして仕事。私はここにいてもいいのでしょうか?
ご都合主義で、ゆるゆる設定です。完結してます。忘れなかったら、毎日投稿します。
ご指摘があり、罪と罰の一部を改正しました。
【完結】家族に愛されなかった辺境伯の娘は、敵国の堅物公爵閣下に攫われ真実の愛を知る
水月音子
恋愛
辺境を守るティフマ城の城主の娘であるマリアーナは、戦の代償として隣国の敵将アルベルトにその身を差し出した。
婚約者である第四王子と、父親である城主が犯した国境侵犯という罪を、自分の命でもって償うためだ。
だが――
「マリアーナ嬢を我が国に迎え入れ、現国王の甥である私、アルベルト・ルーベンソンの妻とする」
そう宣言されてマリアーナは隣国へと攫われる。
しかし、ルーベンソン公爵邸にて差し出された婚約契約書にある一文に疑念を覚える。
『婚約期間中あるいは婚姻後、子をもうけた場合、性別を問わず健康な子であれば、婚約もしくは結婚の継続の自由を委ねる』
さらには家庭教師から“精霊姫”の話を聞き、アルベルトの側近であるフランからも詳細を聞き出すと、自分の置かれた状況を理解する。
かつて自国が攫った“精霊姫”の血を継ぐマリアーナ。
そのマリアーナが子供を産めば、自分はもうこの国にとって必要ない存在のだ、と。
そうであれば、早く子を産んで身を引こう――。
そんなマリアーナの思いに気づかないアルベルトは、「婚約中に子を産み、自国へ戻りたい。結婚して公爵様の経歴に傷をつける必要はない」との彼女の言葉に激昂する。
アルベルトはアルベルトで、マリアーナの知らないところで実はずっと昔から、彼女を妻にすると決めていた。
ふたりは互いの立場からすれ違いつつも、少しずつ心を通わせていく。
真面目くさった女はいらないと婚約破棄された伯爵令嬢ですが、王太子様に求婚されました。実はかわいい彼の溺愛っぷりに困っています
綾森れん
恋愛
「リラ・プリマヴェーラ、お前と交わした婚約を破棄させてもらう!」
公爵家主催の夜会にて、リラ・プリマヴェーラ伯爵令嬢はグイード・ブライデン公爵令息から言い渡された。
「お前のような真面目くさった女はいらない!」
ギャンブルに財産を賭ける婚約者の姿に公爵家の将来を憂いたリラは、彼をいさめたのだが逆恨みされて婚約破棄されてしまったのだ。
リラとグイードの婚約は政略結婚であり、そこに愛はなかった。リラは今でも7歳のころ茶会で出会ったアルベルト王子の優しさと可愛らしさを覚えていた。しかしアルベルト王子はそのすぐあとに、毒殺されてしまった。
夜会で恥をさらし、居場所を失った彼女を救ったのは、美しい青年歌手アルカンジェロだった。
心優しいアルカンジェロに惹かれていくリラだが、彼は高い声を保つため、少年時代に残酷な手術を受けた「カストラート(去勢歌手)」と呼ばれる存在。教会は、子孫を残せない彼らに結婚を禁じていた。
禁断の恋に悩むリラのもとへ、父親が新たな婚約話をもってくる。相手の男性は親子ほども歳の離れた下級貴族で子だくさん。数年前に妻を亡くし、後妻に入ってくれる女性を探しているという、悪い条件の相手だった。
望まぬ婚姻を強いられ未来に希望を持てなくなったリラは、アルカンジェロと二人、教会の勢力が及ばない国外へ逃げ出す計画を立てる。
仮面舞踏会の夜、二人の愛は通じ合い、結ばれる。だがアルカンジェロが自身の秘密を打ち明けた。彼の正体は歌手などではなく、十年前に毒殺されたはずのアルベルト王子その人だった。
しかし再び、王権転覆を狙う暗殺者が迫りくる。
これは、愛し合うリラとアルベルト王子が二人で幸せをつかむまでの物語である。
傷物令嬢シャルロットは辺境伯様の人質となってスローライフ
悠木真帆
恋愛
侯爵令嬢シャルロット・ラドフォルンは幼いとき王子を庇って右上半身に大やけどを負う。
残ったやけどの痕はシャルロットに暗い影を落とす。
そんなシャルロットにも他国の貴族との婚約が決まり幸せとなるはずだった。
だがーー
月あかりに照らされた婚約者との初めての夜。
やけどの痕を目にした婚約者は顔色を変えて、そのままベッドの上でシャルロットに婚約破棄を申し渡した。
それ以来、屋敷に閉じこもる生活を送っていたシャルロットに父から敵国の人質となることを命じられる。
はじめまして、旦那様。離婚はいつになさいます?
あゆみノワ@書籍『完全別居の契約婚〜』
恋愛
「はじめてお目にかかります。……旦那様」
「……あぁ、君がアグリア、か」
「それで……、離縁はいつになさいます?」
領地の未来を守るため、同じく子爵家の次男で軍人のシオンと期間限定の契約婚をした貧乏貴族令嬢アグリア。
両家の顔合わせなし、婚礼なし、一切の付き合いもなし。それどころかシオン本人とすら一度も顔を合わせることなく結婚したアグリアだったが、長らく戦地へと行っていたシオンと初対面することになった。
帰ってきたその日、アグリアは約束通り離縁を申し出たのだが――。
形だけの結婚をしたはずのふたりは、愛で結ばれた本物の夫婦になれるのか。
★HOTランキング最高2位をいただきました! ありがとうございます!
※書き上げ済みなので完結保証。他サイトでも掲載中です。
【完結】どうやら時戻りをしました。
まるねこ
恋愛
ウルダード伯爵家は借金地獄に陥り、借金返済のため泣く泣く嫁いだ先は王家の闇を担う家。
辛い日々に耐えきれずモアは自らの命を断つ。
時戻りをした彼女は同じ轍を踏まないと心に誓う。
※前半激重です。ご注意下さい
Copyright©︎2023-まるねこ
報われなかった姫君に、弔いの白い薔薇の花束を
さくたろう
恋愛
その国の王妃を決める舞踏会に招かれたロザリー・ベルトレードは、自分が当時の王子、そうして現王アルフォンスの婚約者であり、不遇の死を遂げた姫オフィーリアであったという前世を思い出す。
少しずつ蘇るオフィーリアの記憶に翻弄されながらも、17年前から今世まで続く因縁に、ロザリーは絡め取られていく。一方でアルフォンスもロザリーの存在から目が離せなくなり、やがて二人は再び惹かれ合うようになるが――。
20話です。小説家になろう様でも公開中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる