27 / 82
27
しおりを挟む
何か不穏な空気に包まれたが、アカネはそんなことを気に留めずに別の廃墟へ向かって同じように投げ込んでいた。
「ちょ、ちょっと待ってくれ、普段からしてるのか?」
ムッツーは慌てながら聞いていた。アカネがネズミに対しての特攻武器らしきものを持っていて、それを躊躇なく使用していた事を異常に感じているのがわかった。僕も同感だけども、その躊躇ない行動のおかげで助かったなぁとぼんやり思った。
「ネズミは駆除しないと死んじゃうからねぇ、このあたりは定期的に出てくるの知ってるからやってるよぉ」
「なぁ、君もこのアーミーナイフを持っているのか?」
「あ、それ! 私も持ってる! ってことはやっぱり仲間なんだね!」
するとアカネもアーミーナイフを出した。僕たちのと同じ大きさで違うのは色が赤色だった。僕たちの中で赤色のアーミーナイフを持っているのは誰もいない。
今までこの七人以外の不思議なアーミーナイフの所持者と会話したことはなかったのもあり、自分たちだけなのかもしれないと思っていたりした。だが、実際にアカネが不思議なアーミーナイフを持ってるのを見て、武器を躊躇なく使ったことで怖さが倍増された。
ハルミンはタッツーにしがみつきながら隠れ、ジュリとツバサの二人は硬直しており、マナチは僕に頼ろうとし、服の裾をつまんでいた。僕は抱き着いてもいいんだよと思ったが厚ぼったい防具が当たって痛いだけだなと思い直した。ラッキースケベは固い防具の前では起こりえない。
僕は険しい表情を浮かべながら、どうやったらラッキースケベになるのか考えようとしたが、視界の隅っこにある生存確率が目に入ってしまい、冷静になった。あれが自分たちに向けられた場合、死を覚悟しないといけないくらいヤバイ可能性高いなと思った。するとワクワクムラムラした気持ちが吹き飛んだ。
ため息をつきそうになり、それを押しとどめてアカネの方を見ると彼女の表情はどこか恍惚としており、やっぱどこか常軌を逸していると感じざる得なかった。
「じゃあ、次の場所行くねぇ~」
はたしてこのままついて行っていいのか、案内すると言っているが狂気とは何かを案内させられている気分になってきて、ホラー映画一丁目なのかなと思ってきた。その気持ちは、周りにも伝染していってるような感じがし、もう帰る! 知らない! ってできればよかったのだけど、そんな気持ちすら出てこない。不思議。
アカネに案内されるがまま、時間が経っていき、廃墟に致死性の毒ガスをぶん投げていっていた。その光景になれてしまってきてる自分たちは最初のように驚くことはなくなっていった。むしろ、これからどんな所に案内されるのだろうというのが気になり始めていた。
「その私たちが向かっている場所は、あとどのくらいで着くんだ?」
さすがにムッツーも自分たちが向かっている場所がどこなのか、気になり始めていた。
「ここの通りを抜けた先にある場所だよ~、ほら、見えてきたっ!」
廃墟の街が途切れ、一面にあるのは不規則に並ぶ建築物がある不思議な場所だった。どれも地面に対して何本かの柱の上に建物があり、ネズミ返しがつけられていた。窓はなく出入口しかないが、ドアもなく、そのドアに入るために階段状になってる棒があった。
ネズミが入ってこないようにしている建物しかなく、どんだけネズミを恐れているんだというのが伝わってきた。
「こ、ここはなんだ?」
「あたしが住んでる場所だよぉ、これから紹介するね。襲ってきたりしないから、驚かないでね」
「襲ってきたりしないっていうのはどういう意味だ?」
僕はもっと警戒しておくべきだったのかもしれないとその建物を見て感じた。何がどうというのではないが、何か気味悪さがあり、どの建物からも気配はあるものの、誰も外にいない。どの建物も廃墟になっている建物を再利用して造られたような建物だった。
「んー、あたしは瓦礫の山にいたんだけど、最近こっちに越してきてさ。ここにいる人たちと住んでるんだ」
返答が返答になっていなかった。会話が通じてない事に、ムッツーも首をかしげていた。
僕の後ろの方ではジュリとツバサは、小さな声で話し合っていた。
「こ、これ絶対に嫌な予感します」
「わかる、わかる、わかりみあり過ぎて辛い。これ絶対人間じゃない見た目がヤバイのが出てきて脳みそ吸うやつがいたり、人間食べるようなやつがいたり――」
ジュリはどこで知ったのかB級映画に出てきそうな展開を早口かつ小さな声でツバサに吐露していた。僕もなんだかそんな気がしてきて、胸がドキドキしてきた。
タッツーにしがみついてるハルミンは、あたりを見ようとせずに顔をタッツーに埋めていた。昔お化け屋敷が怖いけれど入ってみたけれど、怖くて目をつぶって手を引いてもらう子みたいだなと思った。いやこれ現実だから、驚いただけじゃなくて下手したら命にかかわるから、ヤバイか……。
「ちょ、ちょっと待ってくれ、普段からしてるのか?」
ムッツーは慌てながら聞いていた。アカネがネズミに対しての特攻武器らしきものを持っていて、それを躊躇なく使用していた事を異常に感じているのがわかった。僕も同感だけども、その躊躇ない行動のおかげで助かったなぁとぼんやり思った。
「ネズミは駆除しないと死んじゃうからねぇ、このあたりは定期的に出てくるの知ってるからやってるよぉ」
「なぁ、君もこのアーミーナイフを持っているのか?」
「あ、それ! 私も持ってる! ってことはやっぱり仲間なんだね!」
するとアカネもアーミーナイフを出した。僕たちのと同じ大きさで違うのは色が赤色だった。僕たちの中で赤色のアーミーナイフを持っているのは誰もいない。
今までこの七人以外の不思議なアーミーナイフの所持者と会話したことはなかったのもあり、自分たちだけなのかもしれないと思っていたりした。だが、実際にアカネが不思議なアーミーナイフを持ってるのを見て、武器を躊躇なく使ったことで怖さが倍増された。
ハルミンはタッツーにしがみつきながら隠れ、ジュリとツバサの二人は硬直しており、マナチは僕に頼ろうとし、服の裾をつまんでいた。僕は抱き着いてもいいんだよと思ったが厚ぼったい防具が当たって痛いだけだなと思い直した。ラッキースケベは固い防具の前では起こりえない。
僕は険しい表情を浮かべながら、どうやったらラッキースケベになるのか考えようとしたが、視界の隅っこにある生存確率が目に入ってしまい、冷静になった。あれが自分たちに向けられた場合、死を覚悟しないといけないくらいヤバイ可能性高いなと思った。するとワクワクムラムラした気持ちが吹き飛んだ。
ため息をつきそうになり、それを押しとどめてアカネの方を見ると彼女の表情はどこか恍惚としており、やっぱどこか常軌を逸していると感じざる得なかった。
「じゃあ、次の場所行くねぇ~」
はたしてこのままついて行っていいのか、案内すると言っているが狂気とは何かを案内させられている気分になってきて、ホラー映画一丁目なのかなと思ってきた。その気持ちは、周りにも伝染していってるような感じがし、もう帰る! 知らない! ってできればよかったのだけど、そんな気持ちすら出てこない。不思議。
アカネに案内されるがまま、時間が経っていき、廃墟に致死性の毒ガスをぶん投げていっていた。その光景になれてしまってきてる自分たちは最初のように驚くことはなくなっていった。むしろ、これからどんな所に案内されるのだろうというのが気になり始めていた。
「その私たちが向かっている場所は、あとどのくらいで着くんだ?」
さすがにムッツーも自分たちが向かっている場所がどこなのか、気になり始めていた。
「ここの通りを抜けた先にある場所だよ~、ほら、見えてきたっ!」
廃墟の街が途切れ、一面にあるのは不規則に並ぶ建築物がある不思議な場所だった。どれも地面に対して何本かの柱の上に建物があり、ネズミ返しがつけられていた。窓はなく出入口しかないが、ドアもなく、そのドアに入るために階段状になってる棒があった。
ネズミが入ってこないようにしている建物しかなく、どんだけネズミを恐れているんだというのが伝わってきた。
「こ、ここはなんだ?」
「あたしが住んでる場所だよぉ、これから紹介するね。襲ってきたりしないから、驚かないでね」
「襲ってきたりしないっていうのはどういう意味だ?」
僕はもっと警戒しておくべきだったのかもしれないとその建物を見て感じた。何がどうというのではないが、何か気味悪さがあり、どの建物からも気配はあるものの、誰も外にいない。どの建物も廃墟になっている建物を再利用して造られたような建物だった。
「んー、あたしは瓦礫の山にいたんだけど、最近こっちに越してきてさ。ここにいる人たちと住んでるんだ」
返答が返答になっていなかった。会話が通じてない事に、ムッツーも首をかしげていた。
僕の後ろの方ではジュリとツバサは、小さな声で話し合っていた。
「こ、これ絶対に嫌な予感します」
「わかる、わかる、わかりみあり過ぎて辛い。これ絶対人間じゃない見た目がヤバイのが出てきて脳みそ吸うやつがいたり、人間食べるようなやつがいたり――」
ジュリはどこで知ったのかB級映画に出てきそうな展開を早口かつ小さな声でツバサに吐露していた。僕もなんだかそんな気がしてきて、胸がドキドキしてきた。
タッツーにしがみついてるハルミンは、あたりを見ようとせずに顔をタッツーに埋めていた。昔お化け屋敷が怖いけれど入ってみたけれど、怖くて目をつぶって手を引いてもらう子みたいだなと思った。いやこれ現実だから、驚いただけじゃなくて下手したら命にかかわるから、ヤバイか……。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
盾の間違った使い方
KeyBow
ファンタジー
その日は快晴で、DIY日和だった。
まさかあんな形で日常が終わるだなんて、誰に想像できただろうか。
マンションの屋上から落ちてきた女子高生と、運が悪く――いや、悪すぎることに激突して、俺は死んだはずだった。
しかし、当たった次の瞬間。
気がつけば、今にも動き出しそうなドラゴンの骨の前にいた。
周囲は白骨死体だらけ。
慌てて武器になりそうなものを探すが、剣はすべて折れ曲がり、鎧は胸に大穴が空いたりひしゃげたりしている。
仏様から脱がすのは、物理的にも気持ち的にも無理だった。
ここは――
多分、ボス部屋。
しかもこの部屋には入り口しかなく、本来ドラゴンを倒すために進んできた道を、逆進行するしかなかった。
与えられた能力は、現代日本の商品を異世界に取り寄せる
【異世界ショッピング】。
一見チートだが、完成された日用品も、人が口にできる食べ物も飲料水もない。買えるのは素材と道具、作業関連品、農作業関連の品や種、苗等だ。
魔物を倒して魔石をポイントに換えなければ、
水一滴すら買えない。
ダンジョン最奥スタートの、ハード・・・どころか鬼モードだった。
そんな中、盾だけが違った。
傷はあっても、バンドの残った盾はいくつも使えた。
両手に円盾、背中に大盾、そして両肩に装着したL字型とスパイク付きのそれは、俺をリアルザクに仕立てた。
盾で殴り
盾で守り
腹が減れば・・・盾で焼く。
フライパン代わりにし、竈の一部にし、用途は盛大に間違っているが、生きるためには、それが正解だった。
ボス部屋手前のセーフエリアを拠点に、俺はひとりダンジョンを生き延びていく。
――そんなある日。
聞こえるはずのない女性の悲鳴が、ボス部屋から響いた。
盾のまちがった使い方から始まる異世界サバイバル、ここに開幕。
【AIの使用について】
本作は執筆補助ツールとして生成AIを使用しています。
主な用途は「誤字脱字のチェック」「表現の推敲」「壁打ち(アイデア出しの補助)」です。
ストーリー構成および本文の執筆は作者自身が行っております。
ダンジョンを拾ったので、スキル〈ホームセンター〉で好き勝手リフォームします
ランド犬
ファンタジー
異世界に転移した佐々木悠人は、召喚でも勇者でもなかった。ただ迷い込んだ先で見つけたのは、王都を望む郊外にひっそりと口を開けるダンジョン。足を踏み入れた瞬間、発動したスキルは
――〈ホームセンター〉
壁を張り替え、部屋を増やし、畑や牧場、カフェまで作れる不可思議な力だった。
気ままに始めたリフォームは、もふもふなネコミミ獣人の少女との出会いをきっかけに、思わぬ変化を呼び始める。
拡張され続けるダンジョンの先で、悠人が作り上げる“住める迷宮”とは――?
フェル 森で助けた女性騎士に一目惚れして、その後イチャイチャしながらずっと一緒に暮らす話
カトウ
ファンタジー
こんな人とずっと一緒にいられたらいいのにな。
チートなんてない。
日本で生きてきたという曖昧な記憶を持って、少年は育った。
自分にも何かすごい力があるんじゃないか。そう思っていたけれど全くパッとしない。
魔法?生活魔法しか使えませんけど。
物作り?こんな田舎で何ができるんだ。
狩り?僕が狙えば獲物が逃げていくよ。
そんな僕も15歳。成人の年になる。
何もない田舎から都会に出て仕事を探そうと考えていた矢先、森で倒れている美しい女性騎士をみつける。
こんな人とずっと一緒にいられたらいいのにな。
女性騎士に一目惚れしてしまった、少し人と変わった考えを方を持つ青年が、いろいろな人と関わりながら、ゆっくりと成長していく物語。
になればいいと思っています。
皆様の感想。いただけたら嬉しいです。
面白い。少しでも思っていただけたらお気に入りに登録をぜひお願いいたします。
よろしくお願いします!
カクヨム様、小説家になろう様にも投稿しております。
続きが気になる!もしそう思っていただけたのならこちらでもお読みいただけます。
いずれ最強の錬金術師?
小狐丸
ファンタジー
テンプレのごとく勇者召喚に巻き込まれたアラフォーサラリーマン入間 巧。何の因果か、女神様に勇者とは別口で異世界へと送られる事になる。
女神様の過保護なサポートで若返り、外見も日本人とはかけ離れたイケメンとなって異世界へと降り立つ。
けれど男の希望は生産職を営みながらのスローライフ。それを許さない女神特性の身体と能力。
はたして巧は異世界で平穏な生活を送れるのか。
**************
本編終了しました。
只今、暇つぶしに蛇足をツラツラ書き殴っています。
お暇でしたらどうぞ。
書籍版一巻〜七巻発売中です。
コミック版一巻〜二巻発売中です。
よろしくお願いします。
**************
英雄将軍の隠し子は、軍学校で『普通』に暮らしたい。~でも前世の戦術知識がチートすぎて、気付けば帝国の影の支配者になっていました~
ヒミヤデリュージョン
ファンタジー
帝国の辺境で、ただ静かに生き延びたいと願う少年、ヴァン。
彼に正義感はない。あるのは、前世の記憶と、母が遺した『物理法則を応用した高圧魔力』という危険な理論だけだ。
敵の大軍が迫る中、ヴァンは剣も振るわず、補給線と心理を切り裂く。
結果、敵軍は撤退。代償も、喝采も、彼には無意味だった。
だが、その「効率的すぎる勝利」は帝国の目に留まり、彼は最高峰の『帝国軍事学院』へと引きずり出される。
「英雄になりたいわけじゃない。生き残りたいだけだ」
謎の仮面メイド『シンカク』、命を取引に差し出した狼耳の少女『アイリ』。
少年は選択する。正義ではなく、最も費用対効果の高い道を。
これは、合理が英雄譚を侵食していく、学園ミリタリーファンタジー。
【※作者は日本語を勉強中の外国人です。翻訳ソフトと辞書を駆使して執筆しています。至らない点もあるかと思いますが、物語を楽しんでいただければ幸いです。】
ぽっちゃり女子の異世界人生
猫目 しの
ファンタジー
大抵のトリップ&転生小説は……。
最強主人公はイケメンでハーレム。
脇役&巻き込まれ主人公はフツメンフツメン言いながらも実はイケメンでモテる。
落ちこぼれ主人公は可愛い系が多い。
=主人公は男でも女でも顔が良い。
そして、ハンパなく強い。
そんな常識いりませんっ。
私はぽっちゃりだけど普通に生きていたい。
【エブリスタや小説家になろうにも掲載してます】
帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす
黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。
4年前に書いたものをリライトして載せてみます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる