転生悪役令嬢に仕立て上げられた幸運の女神様は家門から勘当されたので、自由に生きるため、もう、ほっといてください。今更戻ってこいは遅いです

青の雀

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前々世

33.思惑

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 それからというもの、休日の度にナターシャとサファイアはデートを重ねているようで、少しずつだが、ナターシャは広がりを見せているとか?

 頑張っている乙女を応援したいのは、ヤマヤマだが、結婚後に……なったら。困るよ?

 ガバガバ、ブカブカになっても知らないよ?でも、交尾の時は、人間の姿でしているそうだから、馬とは大きさも長さも違うのかもしれない。まあ、どうでもいいけど?とにかくナターシャが幸せそうでよかった。

 学園で、次にお友達になったのは、サザンクロスの公爵令嬢スーザン・オックスフォード。彼女は、あの王太子殿下の婚約者様だそうで、でも、そのことをナターシャが聞いても、焼きもちは焼かなかった。もう、ナターシャには彼氏がいるので、今更王太子殿下などどうでもいいという感じだったのだ。

 あの王太子殿下、あんな馬面していて、何人もの令嬢と浮氣三昧しているとか?信じられない!あんな男、地位がなければ、馬以下の値打ちしかないと思うのだけど……?

 それでまたしてもメロディーナの愛馬のうち、今度はオパールをスーザンに紹介してみると、案の定、スーザンもオパールにメロメロになっていく。

 どうしてみんな馬面が好きなのかしら?メロディーナにはわからないし、理解しがたい。馬と言っても半分人間で、神様だからね。

 それに学園を卒業して、お嫁に行くときに、馬の彼氏に処女に戻してもらう魔法をかけてもらえば済む話だから、馬だけあって、そのあたりはウマいと思うよ。

 まるで令嬢と馬神の仲介というか女衒の様になってきてしまっている。それでも、馬神も令嬢も幸せそうなのだから、いいか。

 肝心のメロディーナのお相手が見つけられないのは、少々残念なところ。この国の人の美男の条件って、もしかして馬面?あ!でも、ナターシャはメルセデス国出身だから、一概には言えないか。



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 馬神の間では、人間の女性、とりわけアイリーン様が紹介してくださる令嬢は上玉中の上玉で、とても嬉しい。

 今まで、アイリーン様が人間の男と情交される意味が分からなかったが、実際、令嬢とその……付き合いだしてからはというもの、体調がすこぶるいいのだ。

 半馬人のメスや雌馬は、少しでも気に入らないことがあると平気で噛みついてこられるが、人間の令嬢は、つつましやかで、控えめ、それに何より感度が良い。

 こんなイイ女を抱けるなど、アイリーン様には感謝しかない。

 でも、アイリーン様がお相手を見つけられなければ、早々に神界へ帰ってしまわれるかもしれないので、アイリーン様が学園の授業を受けておられるとき、こっそり人間の姿になり、街で、森で、イイ男探しをしていることは内緒にしておこう。

 もし、イイ男を見つけたら、逢える段取りのためのお膳立てにをするつもりでいるが、この国には、あいにく……、それで毎日、交代で探しに出かけ、帰ってくるときにわざとアイリーン様の前に姿を現し、令嬢の眼に止まるようにしている。

 今から思えば、あの国境付近でアイリーン女神さまが助けた男性が良かったのではないか?という気さえする。

 時々、半馬神の話題に上るが、あの男性の素性を知る者はいない。あの時、サザンクロスの学園を優先せず、半分は、男性の素性を洗うため、残っていればよかったと後悔するも、後の祭り。

 でも、そうしていたら、女神様は入試に間に合わなかった可能性があるのも事実。

 いや、あのメアリーという侍女さえいなければ、女神さまだけなら天馬を召喚してでも、入試に間に合わせておられるはず、との結論に至った。

 かといって、メアリーだけを帰国させるとあれば、アイリーン様も必ずご一緒されることになってしまうだろう。ここはどうするべきか、思案のしどころであることは間違いない。
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