父が転勤中に突如現れた継母子に婚約者も家も王家!?も乗っ取られそうになったので、屋敷ごとさよならすることにしました。どうぞご勝手に。

青の雀

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 ジュリアスティは、ハートフルス公爵家の一人娘、母は産後の肥立ちが悪く、ジュリアスティを産んだ後、すぐ亡くなってしまった。以来、父と二人だけの家族を謳歌している。

 公爵邸には、家族同様の使用人がたくさんいたため、寂しいなどと感じたことがなかったのである。

 ジュリアスティは幼い時から、精霊の申し子で精霊を自由自在に使うことができたのである。

 きっと、母が天に召される直前、神様に頼んでくれたのだろう。

 今日も今日とて、精霊がジュリアスティの頭上で踊っている。ご機嫌なんだろう。

 聖女様の判定は18歳にならないとできないという決まりが、ストラッカー王国にはある。それよりも早い段階で、聖女覚醒される場合もあるが、その場合は、ひた隠しにされ、王家にも知らされず教会の保護下で育てられるのである。

 なぜ、そうなったかと言えば、政治的に狙われ、利用されるからで他国の王家の場合は、王子様間で殺し合いになったケースもあるそうで、それだけ聖女様の存在は貴重で希少で大きいのである。

 ジュリアスティが15歳になった時、同い年の第2王子様のクリストファーと婚約になり、その足で父は長期出張に出かけることになったのだ。

 クリストファーは、顔合わせで、ジュリアスティの顔を見た途端、雷に打たれたような気がした。これが一目惚れというやつか!? なんと清らかな美しい顔、クリストファーは、ジュリアスティと同い年になったことの幸運を喜ぶ。

 それにジュリアスティは、聖女様の確率が高いと噂されている娘で、精霊の申し子と言われている娘だから、王位継承権が手に入ることはほぼ間違いがないだろう。

 一応、公爵令嬢なのだから、の理由だけで婚約が調ったのである。そこには愛の欠片もない。とジュリアスティは聞かされている。
 
 第1王子様のアレクサンドル様は16歳で、すでにボンド公爵令嬢の御婚約者様がいらっしゃる。そして、第3王子様のフランシス様14歳にも、ジュリアスティが第2王子様との婚約が成立したことを機会に、モンシャトレ公爵家の令嬢と婚約されたのである。

 王位継承権は、この3人の中で争われるのである。だから、どこの公爵令嬢がすぐれているかの話に置き換わる。

 公爵家の後ろ盾がなければ、王位に就くことなどできない。3人の公爵令嬢のうち、誰か一人でも聖女様に覚醒したら、その者と婚約している王子様が自動的に王太子になれるということである。

 もしも誰も聖女様にならなかったとしたら、一斉に3人同時に結婚し、一番初めにお世継ぎを産んだお妃の旦那様が王位に就くことが約束されるのである。もし、3人ともお世継ぎが産まれたなら、また問題は先送りにされるということになる。

 ストラッカー王国では、その昔までは第1王子様が王太子になることが決まっていたのだが、なかなかお世継ぎに恵まれないまま、急逝されてしまい、一時、国が混乱したことから、続けて男児を出産した妃でなければ、その相手の王子様が王位継承権者の1位になれないこととなったのである。

 国王の妃は、続けて3人の男児を出産したから、国王陛下が王位に就けたのであるが、男児を3人年子で産むと、身体に相当な負担がかかる。3人目を産んですぐに亡くなられ、今は正式な王妃不在である。


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