チートが無いのに聖女様~なぜだか囲まれてます~

深郷由希菜

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出会いのその前

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新しい街に到着すると、男性陣は私を連れてある場所へ連れてきた。

そこは年季が入ったような木造の建物で、酒場のようであり、酒場とは少し違った。

壁の一部に掲示板のようなものを設置してあって、そこには「クエスト依頼書」と書いてあったり。

カウンターには銀行みたいに3つの受付があって、右と中央の2つと左の1つは別のものらしく、右よりも左の方がお酒が多いから、多分そっちでお酒を注文するんだろうな。

なら残りは、と言うと、短髪で鞘に刀を入れた男性が話しているのも含めて、つまりはそういうことなんだなとわかった。

そう、今私がいるのは、冒険者ギルドと呼ばれる場所。

本物の冒険者ギルドだー!すごーい!

なんて内心飛び跳ねんばかりの気持ちなんだけど、さすがにそれをするほど精神は子どもじゃないんだよなぁ。

「ここでいい人材が居たら探そうと思っております」

なるほど、でも(あのチャラ俺っち神の)お告げとか何やらがあるんじゃないの?

「実は、ここに来れば新しい仲間がとはお告げがあったのですが、今回はそれだけしかなかったのです」

つまり、人相とか役職とか、細かい部分は無いみたい。

ちなみに、私の場合は『月の光明の髪に豊かな地の瞳を持つ聖女がかの地にて待つ』みたいな感じの神託があったみたい。

ふぅむ?私にはそんな話は来なかったけどなぁ?

俺っち神、二人にしか告げないのかな?

「何々?俺っちと喋りたいの?でも君にはあんなに堅苦しい感じにはならないから、威厳もへったくれもないよね?一応俺っち神様だから、話したいならいつで」

必要なことだけ話して。

「う、うん。えっと、神託聞きたいなら君にも言うよ?聖女だから俺っちとの会話が出来てもおかしくないし、いつでも話しかけてくれていいよー?」

なるほど、暇なんだね。

「はっきり言うねー聖女ちゃん!否定はしないけど!」

しないんだ?

というか、なんで今話ができてるの?

「だから、聖女の力なんだよ!」

なるほど?

「君だけのトクベツって言われたかった?」

聖女辞めようかな?

「それは出来ないけど止めてー」

出来ないのかー。

「じゃ、そういうことでー」

手を振って帰っていく姿がなぜか浮かんだ。

うん、私が良いって言ったあの服だった。

それ以外も着ていいんだよ・・・?あの色彩の暴力以外なら。
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