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第3章 友情婚と恋愛婚
9.もしかして、つけられてる?
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結局、楠木さんはそのまま出先から直帰で、残業だった私のほうが帰りは遅かった。
「……」
駅を出てしばらく歩いたところで足を止め、ちらりと後ろをうかがう。
……もしかして、つけられている?
気づいたのは少し前。
なんとなく、人の気配がする。
最初は気のせいだと片付けた。
きっと、ただ単に方向が同じだけ。
それに私を襲うような物好きがいるとは思えない。
けれど私が足を止めると同時にあちらも止まったとなると、……気のせいではないらしい。
それからは足早に家路を急いだ。
すぐに見えてきたコンビニへ飛び込む。
ワンテンポ遅れて年も変わらないような若い男性も店に入ってきた。
彼を見て、本能が告げる。
――こいつが、私をつけていた奴だ。
けれど彼はいかにも普通のサラリーマンで、こんなことをしそうには見えない。
「35番、ひとつ」
男はなんでもないように煙草を買い、店を出ていった。
……やっぱり、気のせい。
などとほっとしたのは一瞬だった。
男が店の外で、まるで待ち伏せするかのように煙草を吸いはじめたから。
「……ど、どうしよう」
バッグの中を漁り、携帯を探す。
操作して、呼びだした電話番号をタップした。
――プルッ。
耳に当ててワンコールも鳴らないうちに相手――楠木さんが出た。
『麻里恵、いま帰りか?
あれなら駅まで……』
「……られてる」
『麻里恵?』
心配そうに、僅かに楠木さんの声が低くなる。
「つけられてる気がする。
気のせいかもしれんけど」
ただ単に、一服しているだけ。
そう言われればそうかもしれない。
けれどさっきから本能はアラートを出しっぱなしだ。
『いま、どこだ?』
「途中の、コンビニ」
『すぐ行く。
そこを動くな』
電話が切れ、商品を選ぶフリをしながら外をうかがう。
男はまだそこで、煙草を吸っていた。
「……」
駅を出てしばらく歩いたところで足を止め、ちらりと後ろをうかがう。
……もしかして、つけられている?
気づいたのは少し前。
なんとなく、人の気配がする。
最初は気のせいだと片付けた。
きっと、ただ単に方向が同じだけ。
それに私を襲うような物好きがいるとは思えない。
けれど私が足を止めると同時にあちらも止まったとなると、……気のせいではないらしい。
それからは足早に家路を急いだ。
すぐに見えてきたコンビニへ飛び込む。
ワンテンポ遅れて年も変わらないような若い男性も店に入ってきた。
彼を見て、本能が告げる。
――こいつが、私をつけていた奴だ。
けれど彼はいかにも普通のサラリーマンで、こんなことをしそうには見えない。
「35番、ひとつ」
男はなんでもないように煙草を買い、店を出ていった。
……やっぱり、気のせい。
などとほっとしたのは一瞬だった。
男が店の外で、まるで待ち伏せするかのように煙草を吸いはじめたから。
「……ど、どうしよう」
バッグの中を漁り、携帯を探す。
操作して、呼びだした電話番号をタップした。
――プルッ。
耳に当ててワンコールも鳴らないうちに相手――楠木さんが出た。
『麻里恵、いま帰りか?
あれなら駅まで……』
「……られてる」
『麻里恵?』
心配そうに、僅かに楠木さんの声が低くなる。
「つけられてる気がする。
気のせいかもしれんけど」
ただ単に、一服しているだけ。
そう言われればそうかもしれない。
けれどさっきから本能はアラートを出しっぱなしだ。
『いま、どこだ?』
「途中の、コンビニ」
『すぐ行く。
そこを動くな』
電話が切れ、商品を選ぶフリをしながら外をうかがう。
男はまだそこで、煙草を吸っていた。
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