29 / 64
第五章 恋だの愛だの
5-6
しおりを挟む
「彪夏にぃって凄いな。
俺と巧がいくら聞いても、話してくれなかったのに」
「……そうだね」
きっと私が聞いても、望は話してくれなかっただろう。
真由さんは……おろおろするばかりで当てにならないし。
さっきだってずっと、はらはらと落ち着かずに私たちの話を聞いているだけだったくらいだ。
「彪夏にぃはいい人そうだから清ねぇ任せて大丈夫だって思ったけど。
今日、改めて清ねぇの結婚相手が彪夏にぃでよかったと思った」
健太は笑っていて、複雑な気持ちになった。
たぶん、ずっと前から、無意識に健太には家長の役割を背負わせてきた。
健太自身もまた、弟たちの父親代わりをしなければと責任を感じていたんだと思う。
特に私が家を出てから、自分が家族を守らなければという気持ちが、強くなっているように感じた。
私は今年高校生になった健太に、今までそんなものを背負わせてきたのだ。
でも、彪夏さんという年の離れた、大人の義兄ができて頼れるようになり、ようやく肩の荷が下りたんだと思う。
その点では彪夏さんと婚約してよかった。
でも、この関係が破棄されたら?
頼る相手がいなくなり、また健太に過分な役割を背負わせてしまう。
健太のためにもやはり、私は彪夏さんと絶対に結婚しなければならないのだ。
……感情が先だってつい忘れそうになるが、できるだけ彼に優しくしてその気になるようにしなければ。
「そうだ。
ロールキャベツの材料買ってきたけど、いらなかったかな」
決意を新たにし、顔を上げる。
「いるに決まってるだろ。
バイト先で料理もらえるっていっても、全然足りないし。
それに清ねぇのロールキャベツ、美味しいからな」
「了解!
じゃあ、作っておくね」
笑う健太に笑い返し、立ち上がって台所へ向かった。
私がロールキャベツを仕込んでいるあいだ、健太は洋服のカスタムをやっている。
うちにミシンはあるが、やっすいコンパクトでできることは限られているし、そろそろガタもきている。
本当はいいミシンに買い替えてやりたいところだ。
それにしても彪夏さんと望の帰りが遅い。
さっきのスーパーなら買い物を含めて三十分もかからないし、近所のコンビニはもっと近い。
しかしそろそろ、一時間が過ぎようとしていた。
「ただいまー。
おっ、いい匂いがするなー」
ロールキャベツは煮込みに入り、私も手持ち無沙汰で置いてある本を読んでいたら望たちが帰ってきた。
「おかえりなさい……?」
ふたりはアイスを買いにいったはずなのだ。
なのに、彪夏さんが重そうに持つ袋の中には大きな箱状のものがふたつ入っている。
「なに、買ってきたんですか……?」
「アイスだが?」
「あいすだよ」
ドン!とテーブルの上に袋が置かれ、中身が顔を出す。
それは業務用としか思えない、アイスのパックだった。
「あのですねぇ」
つい声が低くなったが、仕方ない。
「俺と望のひとつずつしか買ってないだろ、ひとつずつしか」
彪夏さんはドヤ顔で頭が痛い。
「ひとつでも限度ってものがありますよね?」
「うるさいな。
ちゃんと約束は守ったんだからいいだろ」
口をへの字に曲げて彪夏さんがそっぽを向く。
それに思わずため息が出た。
「……こういうのはほんと、これからはやめてくださいね」
「ああ」
承知はしてくれたが、彼がわかってくれたかどうかは疑わしい。
しかしなんで、彪夏さんはなにかと弟たちに買い与えようとするんだろう?
貧乏で同情してくれているだけだとは思うが、それだけじゃない気もするんだよね……。
彪夏さんが買ってきたのは、隣駅の裏にある、ショッピングセンターに入っている大手アイスクリーム屋のものだった。
というかそんなところのアイスを業務パックで買ってくる人は初めて見た。
「あいすやさんごっこができるね!」
でっかいアイスを前にして、望は大興奮だ。
きっとここに真がいたら、収拾がつかなくなっていただろう。
「二段でも三段でも、十段だって好きなだけ盛れるぞー。
いくつがいい?」
アイスクリームディッシャーを握り、彪夏さんは望に聞いている。
彼はしっかり、それもコーンも買ってきていた。
「にこでもいいの?」
「ああ。
二個な」
望の希望どおり、彪夏さんがコーンにアイスを二段で盛る。
「うわーっ」
受け取った望は目をキラキラさせてそれを見ていた。
「ほんとにこれ、ぼくがたべていいの?」
「ああ、いいぞ」
「やったー!」
嬉しいがぽろぽろこぼれ落ちる笑顔で、望はアイスを食べている。
それを見ていたら不憫になってきた。
いつもは六個入りのチョコボールアイス一個買って、家族で分けるんだもんね。
こんなにたくさん食べられて満足だよね。
これからももっと、こんな顔にできたらいいのに。
いや、するために努力するのだ。
私も健太も、真由さんもご相伴にあずかる。
「美妃は食べられないのか?
一応、そのためにバニラにしたんだが」
「あー……」
彪夏さんのそういう気遣いは大変嬉しい。
「アイスは一歳からなんですよ」
「そうなのか。
知らなかった」
せっかく買ってきてくれたのに申し訳ないが、仕方ない。
私だって最初は知らなかった。
健太が生まれたとき、真由さんはふわふわしているから当てにならないし、父はいたけれどこちらも頭の中がお花畑な人だからさらに当てにならないし。
よくぞこんなに立派に育ったと思うよ。
残ったアイスは冷蔵庫の隣に鎮座している、サブ冷凍庫にしまわれた。
約束どおり肉でいっぱいにして、彪夏さんがプレゼントしてくれたものだ。
開けたら肉はもうなくなっていたが。
「ところでこの匂いはなにを作っているんだ?」
彪夏さんが匂いを嗅ぐように鼻を軽くすんすんする。
台所から続き間なので、部屋の中にはロールキャベツの匂いが充満していた。
「今日の晩ごはんのロールキャベツですが?」
「俺も食べたい!」
食い気味に彪夏さんが言ってくる。
「えっと……」
「俺も清子の作ったロールキャベツ、食べていいだろ?」
……足りるかな。
煮込み中の鍋をちらり。
今日はミンチを一キロも手に入れられたので、あまりかさ増ししていない。
あの量だと下手したら上三人で食べきってしまうかもしれないくらいだ。
「そう、ですね……」
必死に他のおかずを組み立てる。
本当は珍しく合い挽きで、しかも混ぜ物が少ないロールキャベツで弟たちのお腹をいっぱいにしてあげたかった。
でもここで点を稼いでおいたほうが、結婚のためには有利なのでは?
「清ねぇ。
彪夏にぃも一緒に夕メシ、いいだろ?
人が多いほうが楽しいし」
私の迷いを吹っ切るように、健太がにかっと笑う。
「そうだね。
どうぞ」
「やった」
喜ぶ彪夏さんを見て、ぽっと胸の内が温かくなった気がしたけれど、なんでだろう?
俺と巧がいくら聞いても、話してくれなかったのに」
「……そうだね」
きっと私が聞いても、望は話してくれなかっただろう。
真由さんは……おろおろするばかりで当てにならないし。
さっきだってずっと、はらはらと落ち着かずに私たちの話を聞いているだけだったくらいだ。
「彪夏にぃはいい人そうだから清ねぇ任せて大丈夫だって思ったけど。
今日、改めて清ねぇの結婚相手が彪夏にぃでよかったと思った」
健太は笑っていて、複雑な気持ちになった。
たぶん、ずっと前から、無意識に健太には家長の役割を背負わせてきた。
健太自身もまた、弟たちの父親代わりをしなければと責任を感じていたんだと思う。
特に私が家を出てから、自分が家族を守らなければという気持ちが、強くなっているように感じた。
私は今年高校生になった健太に、今までそんなものを背負わせてきたのだ。
でも、彪夏さんという年の離れた、大人の義兄ができて頼れるようになり、ようやく肩の荷が下りたんだと思う。
その点では彪夏さんと婚約してよかった。
でも、この関係が破棄されたら?
頼る相手がいなくなり、また健太に過分な役割を背負わせてしまう。
健太のためにもやはり、私は彪夏さんと絶対に結婚しなければならないのだ。
……感情が先だってつい忘れそうになるが、できるだけ彼に優しくしてその気になるようにしなければ。
「そうだ。
ロールキャベツの材料買ってきたけど、いらなかったかな」
決意を新たにし、顔を上げる。
「いるに決まってるだろ。
バイト先で料理もらえるっていっても、全然足りないし。
それに清ねぇのロールキャベツ、美味しいからな」
「了解!
じゃあ、作っておくね」
笑う健太に笑い返し、立ち上がって台所へ向かった。
私がロールキャベツを仕込んでいるあいだ、健太は洋服のカスタムをやっている。
うちにミシンはあるが、やっすいコンパクトでできることは限られているし、そろそろガタもきている。
本当はいいミシンに買い替えてやりたいところだ。
それにしても彪夏さんと望の帰りが遅い。
さっきのスーパーなら買い物を含めて三十分もかからないし、近所のコンビニはもっと近い。
しかしそろそろ、一時間が過ぎようとしていた。
「ただいまー。
おっ、いい匂いがするなー」
ロールキャベツは煮込みに入り、私も手持ち無沙汰で置いてある本を読んでいたら望たちが帰ってきた。
「おかえりなさい……?」
ふたりはアイスを買いにいったはずなのだ。
なのに、彪夏さんが重そうに持つ袋の中には大きな箱状のものがふたつ入っている。
「なに、買ってきたんですか……?」
「アイスだが?」
「あいすだよ」
ドン!とテーブルの上に袋が置かれ、中身が顔を出す。
それは業務用としか思えない、アイスのパックだった。
「あのですねぇ」
つい声が低くなったが、仕方ない。
「俺と望のひとつずつしか買ってないだろ、ひとつずつしか」
彪夏さんはドヤ顔で頭が痛い。
「ひとつでも限度ってものがありますよね?」
「うるさいな。
ちゃんと約束は守ったんだからいいだろ」
口をへの字に曲げて彪夏さんがそっぽを向く。
それに思わずため息が出た。
「……こういうのはほんと、これからはやめてくださいね」
「ああ」
承知はしてくれたが、彼がわかってくれたかどうかは疑わしい。
しかしなんで、彪夏さんはなにかと弟たちに買い与えようとするんだろう?
貧乏で同情してくれているだけだとは思うが、それだけじゃない気もするんだよね……。
彪夏さんが買ってきたのは、隣駅の裏にある、ショッピングセンターに入っている大手アイスクリーム屋のものだった。
というかそんなところのアイスを業務パックで買ってくる人は初めて見た。
「あいすやさんごっこができるね!」
でっかいアイスを前にして、望は大興奮だ。
きっとここに真がいたら、収拾がつかなくなっていただろう。
「二段でも三段でも、十段だって好きなだけ盛れるぞー。
いくつがいい?」
アイスクリームディッシャーを握り、彪夏さんは望に聞いている。
彼はしっかり、それもコーンも買ってきていた。
「にこでもいいの?」
「ああ。
二個な」
望の希望どおり、彪夏さんがコーンにアイスを二段で盛る。
「うわーっ」
受け取った望は目をキラキラさせてそれを見ていた。
「ほんとにこれ、ぼくがたべていいの?」
「ああ、いいぞ」
「やったー!」
嬉しいがぽろぽろこぼれ落ちる笑顔で、望はアイスを食べている。
それを見ていたら不憫になってきた。
いつもは六個入りのチョコボールアイス一個買って、家族で分けるんだもんね。
こんなにたくさん食べられて満足だよね。
これからももっと、こんな顔にできたらいいのに。
いや、するために努力するのだ。
私も健太も、真由さんもご相伴にあずかる。
「美妃は食べられないのか?
一応、そのためにバニラにしたんだが」
「あー……」
彪夏さんのそういう気遣いは大変嬉しい。
「アイスは一歳からなんですよ」
「そうなのか。
知らなかった」
せっかく買ってきてくれたのに申し訳ないが、仕方ない。
私だって最初は知らなかった。
健太が生まれたとき、真由さんはふわふわしているから当てにならないし、父はいたけれどこちらも頭の中がお花畑な人だからさらに当てにならないし。
よくぞこんなに立派に育ったと思うよ。
残ったアイスは冷蔵庫の隣に鎮座している、サブ冷凍庫にしまわれた。
約束どおり肉でいっぱいにして、彪夏さんがプレゼントしてくれたものだ。
開けたら肉はもうなくなっていたが。
「ところでこの匂いはなにを作っているんだ?」
彪夏さんが匂いを嗅ぐように鼻を軽くすんすんする。
台所から続き間なので、部屋の中にはロールキャベツの匂いが充満していた。
「今日の晩ごはんのロールキャベツですが?」
「俺も食べたい!」
食い気味に彪夏さんが言ってくる。
「えっと……」
「俺も清子の作ったロールキャベツ、食べていいだろ?」
……足りるかな。
煮込み中の鍋をちらり。
今日はミンチを一キロも手に入れられたので、あまりかさ増ししていない。
あの量だと下手したら上三人で食べきってしまうかもしれないくらいだ。
「そう、ですね……」
必死に他のおかずを組み立てる。
本当は珍しく合い挽きで、しかも混ぜ物が少ないロールキャベツで弟たちのお腹をいっぱいにしてあげたかった。
でもここで点を稼いでおいたほうが、結婚のためには有利なのでは?
「清ねぇ。
彪夏にぃも一緒に夕メシ、いいだろ?
人が多いほうが楽しいし」
私の迷いを吹っ切るように、健太がにかっと笑う。
「そうだね。
どうぞ」
「やった」
喜ぶ彪夏さんを見て、ぽっと胸の内が温かくなった気がしたけれど、なんでだろう?
9
あなたにおすすめの小説
自信家CEOは花嫁を略奪する
朝陽ゆりね
恋愛
「あなたとは、一夜限りの関係です」
そのはずだったのに、
そう言ったはずなのに――
私には婚約者がいて、あなたと交際することはできない。
それにあなたは特定の女とはつきあわないのでしょ?
だったら、なぜ?
お願いだからもうかまわないで――
松坂和眞は特定の相手とは交際しないと宣言し、言い寄る女と一時を愉しむ男だ。
だが、経営者としての手腕は世間に広く知られている。
璃桜はそんな和眞に憧れて入社したが、親からもらった自由な時間は3年だった。
そしてその期間が来てしまった。
半年後、親が決めた相手と結婚する。
退職する前日、和眞を誘惑する決意をし、成功するが――
FLORAL-敏腕社長が可愛がるのは路地裏の花屋の店主-
さとう涼
恋愛
恋愛を封印し、花屋の店主として一心不乱に仕事に打ち込んでいた咲都。そんなある日、ひとりの男性(社長)が花を買いにくる──。出会いは偶然。だけど咲都を気に入った彼はなにかにつけて咲都と接点を持とうとしてくる。
「お昼ごはんを一緒に食べてくれるだけでいいんだよ。なにも難しいことなんてないだろう?」
「でも……」
「もしつき合ってくれたら、今回の仕事を長期プランに変更してあげるよ」
「はい?」
「とりあえず一年契約でどう?」
穏やかでやさしそうな雰囲気なのに意外に策士。最初は身分差にとまどっていた咲都だが、気づいたらすっかり彼のペースに巻き込まれていた。
☆第14回恋愛小説大賞で奨励賞を頂きました。ありがとうございました。
シンデレラは王子様と離婚することになりました。
及川 桜
恋愛
シンデレラは王子様と結婚して幸せになり・・・
なりませんでした!!
【現代版 シンデレラストーリー】
貧乏OLは、ひょんなことから会社の社長と出会い結婚することになりました。
はたから見れば、王子様に見初められたシンデレラストーリー。
しかしながら、その実態は?
離婚前提の結婚生活。
果たして、シンデレラは無事に王子様と離婚できるのでしょうか。
君に恋していいですか?
櫻井音衣
恋愛
卯月 薫、30歳。
仕事の出来すぎる女。
大食いで大酒飲みでヘビースモーカー。
女としての自信、全くなし。
過去の社内恋愛の苦い経験から、
もう二度と恋愛はしないと決めている。
そんな薫に近付く、同期の笠松 志信。
志信に惹かれて行く気持ちを否定して
『同期以上の事は期待しないで』と
志信を突き放す薫の前に、
かつての恋人・浩樹が現れて……。
こんな社内恋愛は、アリですか?
あまやかしても、いいですか?
藤川巴/智江千佳子
恋愛
結婚相手は会社の王子様。
「俺ね、ダメなんだ」
「あーもう、キスしたい」
「それこそだめです」
甘々(しすぎる)男子×冷静(に見えるだけ)女子の
契約結婚生活とはこれいかに。
【完結済】25億で極道に売られた女。姐になります!
satomi
恋愛
昼夜問わずに働く18才の主人公南ユキ。
働けども働けどもその収入は両親に搾取されるだけ…。睡眠時間だって2時間程度しかないのに、それでもまだ働き口を増やせと言う両親。
早朝のバイトで頭は朦朧としていたけれど、そんな時にうちにやってきたのは白虎商事CEOの白川大雄さん。ポーンっと25億で私を買っていった。
そんな大雄さん、白虎商事のCEOとは別に白虎組組長の顔を持っていて、私に『姐』になれとのこと。
大丈夫なのかなぁ?
契約書は婚姻届
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
「契約続行はお嬢さんと私の結婚が、条件です」
突然、降って湧いた結婚の話。
しかも、父親の工場と引き替えに。
「この条件がのめない場合は当初の予定通り、契約は打ち切りということで」
突きつけられる契約書という名の婚姻届。
父親の工場を救えるのは自分ひとり。
「わかりました。
あなたと結婚します」
はじまった契約結婚生活があまー……いはずがない!?
若園朋香、26歳
ごくごく普通の、町工場の社長の娘
×
押部尚一郎、36歳
日本屈指の医療グループ、オシベの御曹司
さらに
自分もグループ会社のひとつの社長
さらに
ドイツ人ハーフの金髪碧眼銀縁眼鏡
そして
極度の溺愛体質??
******
表紙は瀬木尚史@相沢蒼依さん(Twitter@tonaoto4)から。
ワイルド・プロポーズ
藤谷 郁
恋愛
北見瑤子。もうすぐ30歳。
総合ショッピングセンター『ウイステリア』財務部経理課主任。
生真面目で細かくて、その上、女の魅力ゼロ。男いらずの独身主義者と噂される枯れ女に、ある日突然見合い話が舞い込んだ。
私は決して独身主義者ではない。ただ、怖いだけ――
見合い写真を開くと、理想どおりの男性が微笑んでいた。
ドキドキしながら、紳士で穏やかで優しそうな彼、嶺倉京史に会いに行くが…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる