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第二章 マレビト
026-2
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ラズロさんは硬直してる。
……うん、無理もないと思うんです。だって僕、大蛇にぐるぐる巻きにされているし……。
いつもなら食堂に来る時間なのに、いつまで経っても僕が来ないから、心配して部屋まで見に来てくれたんだろうな。
パフィが帰って、フルールと一緒に散歩をして、部屋に戻ってきた瞬間を襲われて、この状況になってしまった。
子供の頃からパフィに振り回されているから、大人びている方だ、って言う自覚はあるし、変わったことには慣れてるとは思うけど……。
「あ、アシュリー?!」
「あ、ラズロさん、大丈夫です」
「大丈夫な訳ないだろ!! アシュリーが大蛇に食べられる! ノエルを呼びに……いや、でもその間に食べられたり連れ去られたら……!」
完全に混乱しているラズロさんは、頭に浮かんだことを全部口に出してる。
「アマーリアーナ様、ご用事はなんですか?」
白と黒の、僕なんてぺろりと丸呑み出来そうな大蛇は、チロチロ、と赤い舌を出した。
落ち着きのある女性の声が大蛇からして、ラズロさんが更に目を大きく見開いた。
『パシュパフィッツェから聞いていたけれど……本当に動じないのね』
するすると僕の身体から離れたアマーリアーナ様……が入ってると思われる大蛇が、ベッドの上にのってとぐろを巻いた。
僕は起き上がって、床に座る。
『あなたがパシュパフィッツェの庇護下から離れて、ここに来るよう仕向けたのは私なの』
パフィがアマーリアーナ様に呼び出されたって言ってたけど、偶然じゃなかったのか。でもそれだと、パフィが物凄い怒りそう。
「そうなんですね」
『それで、パフィに滅茶苦茶に怒られてね、謝りに来たのよ。前から彼女のお気に入りの顔を見たいとも思っていたし』
「そうなんですか」
やっぱり怒られたんだ。
『…………ちょっと、淡白過ぎない?』
「そうですか?」
大蛇がため息を吐く。なかなか見られない不思議な光景だよね。こんなに大きな蛇に会ったら、普通なら丸呑みされてしまうだろうし。ため息とか吐かないだろうし。
『そうよ。パフィの使い魔は猫でしょ? 私の使い魔は大蛇なんだし、驚くとか、恐れるとか、反応が色々あるでしょ?』
驚いて欲しかったのかな。それなら、ラズロさんが凄い驚いてるから、それで良いんじゃないかなーって思うんだけど。
「パフィはよく姿を変える魔法を使ってたので……」
人を驚かすのが好きなのはパフィの性格なんだと思ってたんだけど、アマーリアーナ様も好きなのかな……。
古の魔女がみんな驚かせるのが好きだったら、ちょっと困った性格だよね……。
『つまらないけど、あっちの坊やが良い反応してくれてるから、まぁ良しとするわ。あまりいじって今度こそパシュパフィッツェの怒りを買うのは避けたいしね』
「そうしていただけると、大変助かります」
『……なんかあなた、良いわね。私の弟子にしたいわ』
はは、と笑って誤魔化す。
僕だとあんまり驚かないからつまらないと思うけどな。
『あなたをパシュパフィッツェの元から離れるようにしたのはね、暇つぶしもあるんだけど』
魔女って、みんな言葉を包むってことをしないよね。
『あなたにしか出来ないことをお願いする為なのよ』
お願い……?
予想もつかなかった言葉に驚く。
……うん、無理もないと思うんです。だって僕、大蛇にぐるぐる巻きにされているし……。
いつもなら食堂に来る時間なのに、いつまで経っても僕が来ないから、心配して部屋まで見に来てくれたんだろうな。
パフィが帰って、フルールと一緒に散歩をして、部屋に戻ってきた瞬間を襲われて、この状況になってしまった。
子供の頃からパフィに振り回されているから、大人びている方だ、って言う自覚はあるし、変わったことには慣れてるとは思うけど……。
「あ、アシュリー?!」
「あ、ラズロさん、大丈夫です」
「大丈夫な訳ないだろ!! アシュリーが大蛇に食べられる! ノエルを呼びに……いや、でもその間に食べられたり連れ去られたら……!」
完全に混乱しているラズロさんは、頭に浮かんだことを全部口に出してる。
「アマーリアーナ様、ご用事はなんですか?」
白と黒の、僕なんてぺろりと丸呑み出来そうな大蛇は、チロチロ、と赤い舌を出した。
落ち着きのある女性の声が大蛇からして、ラズロさんが更に目を大きく見開いた。
『パシュパフィッツェから聞いていたけれど……本当に動じないのね』
するすると僕の身体から離れたアマーリアーナ様……が入ってると思われる大蛇が、ベッドの上にのってとぐろを巻いた。
僕は起き上がって、床に座る。
『あなたがパシュパフィッツェの庇護下から離れて、ここに来るよう仕向けたのは私なの』
パフィがアマーリアーナ様に呼び出されたって言ってたけど、偶然じゃなかったのか。でもそれだと、パフィが物凄い怒りそう。
「そうなんですね」
『それで、パフィに滅茶苦茶に怒られてね、謝りに来たのよ。前から彼女のお気に入りの顔を見たいとも思っていたし』
「そうなんですか」
やっぱり怒られたんだ。
『…………ちょっと、淡白過ぎない?』
「そうですか?」
大蛇がため息を吐く。なかなか見られない不思議な光景だよね。こんなに大きな蛇に会ったら、普通なら丸呑みされてしまうだろうし。ため息とか吐かないだろうし。
『そうよ。パフィの使い魔は猫でしょ? 私の使い魔は大蛇なんだし、驚くとか、恐れるとか、反応が色々あるでしょ?』
驚いて欲しかったのかな。それなら、ラズロさんが凄い驚いてるから、それで良いんじゃないかなーって思うんだけど。
「パフィはよく姿を変える魔法を使ってたので……」
人を驚かすのが好きなのはパフィの性格なんだと思ってたんだけど、アマーリアーナ様も好きなのかな……。
古の魔女がみんな驚かせるのが好きだったら、ちょっと困った性格だよね……。
『つまらないけど、あっちの坊やが良い反応してくれてるから、まぁ良しとするわ。あまりいじって今度こそパシュパフィッツェの怒りを買うのは避けたいしね』
「そうしていただけると、大変助かります」
『……なんかあなた、良いわね。私の弟子にしたいわ』
はは、と笑って誤魔化す。
僕だとあんまり驚かないからつまらないと思うけどな。
『あなたをパシュパフィッツェの元から離れるようにしたのはね、暇つぶしもあるんだけど』
魔女って、みんな言葉を包むってことをしないよね。
『あなたにしか出来ないことをお願いする為なのよ』
お願い……?
予想もつかなかった言葉に驚く。
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