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第三章 ダンジョンメーカーのお仕事
039-3
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気になっている事を尋ねる。
「次は薬ですか?」
質問すると、ティール様が頷いた。
パフィはここではテイムされた猫のフリをする。
「北の国と取り引き不可になって支障を来たすのは薬剤になります。こちらも例の如く作成していただきますが、魔法薬学の棟の近くになりますね」
魔法薬学。話には聞いているけど、よく分からない。
「レンレンもわざわざ出て来るとは思わんが、一度捕まると面倒でなぁ」
「そうなんですよねぇ」
二人が遠い目をする。
「おぅ、出来たぞ」
大皿一杯に盛られた料理が、テーブルの真ん中に置かれる。
ぐつぐつと表面が煮立ってる。
「魚の切り身と使い残した芋の上にクリームソースをかけて、パンの粉をまぶしたもんだ」
他のテーブルから声が上がる。
同じ料理があちこちに振る舞われているみたいだ。
「いいだろ?」
ザックさんの言葉にラズロさんが頷く。
「美味いうちに食ってくれ。独り占めは性に合わん」
「ありがとよ」
そう言ってザックさんは厨房に戻って行く。
よくは見えないけど、他のテーブルにはそんなに料理が置かれてなかった。
外に食事に来たとしても、たくさん食べられるかと言ったら、そうではないんだろうな。
何かしたい。
こうして自分の目で見ると、いつも通りで良いのかな、って気持ちになる。
殿下もお忍びで都の中を見て回ったらしい。
きっと同じ気持ちになって、何とかしなくちゃと思ったに違いない。
僕と違って殿下は力があるから、余計にその思いが強いと思う。
「……焦るなよ」
ラズロさんの言葉に顔を上げる。
「みんなでやってかなきゃなんないんだ。
貴族だけの力じゃなく、平民の力も使って、この国は立ち直らなくちゃいけない」
貴族を優先して平民の自由を認めない北の国。
平等を望んで王家を壊して、結局新しい階級によって支配される南の国。
僕たちのいるこの国は、貴族という立場も残しつつ、平民と協力する国を目指してる。
その為にも、上から押し付けるだけじゃなくて、僕たち平民も参加しないといけないんだって。
「力のある者だけでこの世は回ってない。オレ達のような弱い奴らの方が大多数を占めるんだ」
「力があろうとなかろうと、皆、生きていますし、考えもします。たとえ一人ひとりの力は弱く、一見非効率であっても、人は成長するものです。
皆で一緒に育っていけば良いんです」
ティール様の言葉にラズロさんが驚いてる。
「珍しくまともな事言うじゃねぇの?!」
得意げな顔をするティール様。
「熱でもあるんじゃないのか? もしかして海で溺れたか?」
「ラズロと一緒にいました、溺れておりませんよ」
「おまえも少しは人並みになったなぁ」
しみじみと言うラズロさんがおかしくて笑ってしまう。
本当に、言いたい放題だ。
その後も二人は軽い言い合いをしていた。
『今夜、ここを離れる』
パフィが僕にだけ聞こえる声で言った。
『アマーリアーナから少し前に知らせが来てな。
魔法使いと騎士には伝えてある。
おまえは裏庭のダンジョンに海を作り、薬草の育つダンジョンを作っておくが良い』
「すぐ戻るの?」
『さぁな』
アマーリアーナ様。
パフィと同じ古の魔女。
『まぁ、今回のはいつもの集まりだからな、問題はないだろう』
「でも、来るんでしょう?」
ナインさんの前世である、クロウリーさんを殺したとされる魔女、も。
『何も仕掛けてこなければ、ただの茶会だろうよ』
「気をつけてね」
僕の言葉にしっぽを揺らした。
その日の深夜、パフィは僕の元から離れた。
「次は薬ですか?」
質問すると、ティール様が頷いた。
パフィはここではテイムされた猫のフリをする。
「北の国と取り引き不可になって支障を来たすのは薬剤になります。こちらも例の如く作成していただきますが、魔法薬学の棟の近くになりますね」
魔法薬学。話には聞いているけど、よく分からない。
「レンレンもわざわざ出て来るとは思わんが、一度捕まると面倒でなぁ」
「そうなんですよねぇ」
二人が遠い目をする。
「おぅ、出来たぞ」
大皿一杯に盛られた料理が、テーブルの真ん中に置かれる。
ぐつぐつと表面が煮立ってる。
「魚の切り身と使い残した芋の上にクリームソースをかけて、パンの粉をまぶしたもんだ」
他のテーブルから声が上がる。
同じ料理があちこちに振る舞われているみたいだ。
「いいだろ?」
ザックさんの言葉にラズロさんが頷く。
「美味いうちに食ってくれ。独り占めは性に合わん」
「ありがとよ」
そう言ってザックさんは厨房に戻って行く。
よくは見えないけど、他のテーブルにはそんなに料理が置かれてなかった。
外に食事に来たとしても、たくさん食べられるかと言ったら、そうではないんだろうな。
何かしたい。
こうして自分の目で見ると、いつも通りで良いのかな、って気持ちになる。
殿下もお忍びで都の中を見て回ったらしい。
きっと同じ気持ちになって、何とかしなくちゃと思ったに違いない。
僕と違って殿下は力があるから、余計にその思いが強いと思う。
「……焦るなよ」
ラズロさんの言葉に顔を上げる。
「みんなでやってかなきゃなんないんだ。
貴族だけの力じゃなく、平民の力も使って、この国は立ち直らなくちゃいけない」
貴族を優先して平民の自由を認めない北の国。
平等を望んで王家を壊して、結局新しい階級によって支配される南の国。
僕たちのいるこの国は、貴族という立場も残しつつ、平民と協力する国を目指してる。
その為にも、上から押し付けるだけじゃなくて、僕たち平民も参加しないといけないんだって。
「力のある者だけでこの世は回ってない。オレ達のような弱い奴らの方が大多数を占めるんだ」
「力があろうとなかろうと、皆、生きていますし、考えもします。たとえ一人ひとりの力は弱く、一見非効率であっても、人は成長するものです。
皆で一緒に育っていけば良いんです」
ティール様の言葉にラズロさんが驚いてる。
「珍しくまともな事言うじゃねぇの?!」
得意げな顔をするティール様。
「熱でもあるんじゃないのか? もしかして海で溺れたか?」
「ラズロと一緒にいました、溺れておりませんよ」
「おまえも少しは人並みになったなぁ」
しみじみと言うラズロさんがおかしくて笑ってしまう。
本当に、言いたい放題だ。
その後も二人は軽い言い合いをしていた。
『今夜、ここを離れる』
パフィが僕にだけ聞こえる声で言った。
『アマーリアーナから少し前に知らせが来てな。
魔法使いと騎士には伝えてある。
おまえは裏庭のダンジョンに海を作り、薬草の育つダンジョンを作っておくが良い』
「すぐ戻るの?」
『さぁな』
アマーリアーナ様。
パフィと同じ古の魔女。
『まぁ、今回のはいつもの集まりだからな、問題はないだろう』
「でも、来るんでしょう?」
ナインさんの前世である、クロウリーさんを殺したとされる魔女、も。
『何も仕掛けてこなければ、ただの茶会だろうよ』
「気をつけてね」
僕の言葉にしっぽを揺らした。
その日の深夜、パフィは僕の元から離れた。
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