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第四章 魔女の国
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遅いお昼をラズロさんと食べる。
フルールも足元で山盛りになった残った料理をせっせと食べてる。
あっという間に、一粒、一滴残らず食べてくれるフルールを見るのはとても気持ちがいい。
気になって冬の王のことばかり聞いていたからか、近頃は聞かなくても教えてもらえるようになった。
「北と東西の連合部隊と冬の王の戦闘は、冬の王に軍配が上がってるらしい」
「負けちゃうんでしょうか?」
「魔術師たちが負けたらさすがに貴族の魔法使い共が戦うとは思うがなぁ、あの国は腐ってるから他の国の部隊を先に盾にするだろうな」
「それって、大丈夫なんですか?」
助けに来てくれた別の国の人たちにそんなことをして。
「良いわけないだろ。北の国の悪辣さはこの辺の国なら周知の事実だ。他の国もなにがしかの手立てをしてるだろうが、それでも犠牲は出るからな……」
苦い物を噛んだような顔をして、ラズロさんはため息を吐く。
「大丈夫とは言えないがな、そろそろ始まるはずだ」
クリフさんが言う。ノエルさんも頷く。
二人とも食事は終わっていて、休憩をしてる。
冬になるといつも慌ただしくて、顔を見れない日が多かった。今年は要請を拒否しているから二人がこうやって休憩する余裕がある。なんだか、皮肉だなぁって思う。
「いよいよか」
ラズロさんの言葉にクリフさんとノエルさんが頷いた。
「術符をあちこちにばら撒いてもらうよう、西と東の国に渡したからね。北の国から魔術師の多くが消えるはずだよ」
「移動先はこちらの国だ。王都の外にあるダンジョンに飛ばされてきたのをオレたちで審査する」
「そんな近くに繋げて大丈夫なのかよ」
「パシュパフィッツェ様が審査するんだよね……」
クリフさんが目を伏せ、ラズロさんが頭に手を当てた。……うん、そうなるの分かります。
最近姿を見かけないから、村に戻ってるのかと思ってたんだけど……そんなことをしてたんだ。
「パシュパフィッツェ様の楽しそうなことといったら……」
「……自白する呪いを一人残らずかけるからな」
……パフィ……。
「そのおかげで捕まえられた密偵も少なくないから、また複雑な気持ちになるんだよね」
密偵が何人も捕まってるってことは、北の国はこっちに侵入しようとしてるってこと?
「なんのためにこっちに来ようとしてるんでしょう? 北の国にとって魔術師はその、重要と思われてないんですよね?」
「考えられることはいくつもあるんだけどね」
「西と東の国が思うように動かないことが気に食わないのだろう。我が国と結託してる証拠でも見つけられれば僥倖だ。なくても作ればいい」
「腐ってやがるな」
ラズロさんが吐き捨てるように言った。
「……パシュパフィッツェ様がいらっしゃることが本当にありがたいよ……」
ノエルさんが呟く。
「僕たちがどれだけ知恵をしぼっても、あっちはあの手この手でしかけてくる。でも、魔女の力の前では無意味なんだ」
「……なぁ、前から思ってたんだけど、魔女ってなぁなんなんだ?」
持つ力、考え方……僕たちとは違う。
「一説には、神の子とも言われてるね。パシュパフィッツェ様を見てるとそうなのかも知れないって思うときがあるよ」
ため息を吐き、ミルク入りコーヒーをぐいっと飲むノエルさん。
パフィが神様の子っていうのは、ないと思う。
「僕たち人とはあまりに違いすぎるからね。魔力の性質もそうだ。精霊と仲が悪いわけでもない。僕たちは精霊の力を借りて魔法を行使するけど、魔女はそうじゃない。魔素そのものを使えるから」
魔素。世界中のあらゆるところにある力の源。
「要するに分からんってこったな。じゃあ考えても仕方ねぇな」
そう言って、ラズロさんは料理を口に頬張った。
フルールも足元で山盛りになった残った料理をせっせと食べてる。
あっという間に、一粒、一滴残らず食べてくれるフルールを見るのはとても気持ちがいい。
気になって冬の王のことばかり聞いていたからか、近頃は聞かなくても教えてもらえるようになった。
「北と東西の連合部隊と冬の王の戦闘は、冬の王に軍配が上がってるらしい」
「負けちゃうんでしょうか?」
「魔術師たちが負けたらさすがに貴族の魔法使い共が戦うとは思うがなぁ、あの国は腐ってるから他の国の部隊を先に盾にするだろうな」
「それって、大丈夫なんですか?」
助けに来てくれた別の国の人たちにそんなことをして。
「良いわけないだろ。北の国の悪辣さはこの辺の国なら周知の事実だ。他の国もなにがしかの手立てをしてるだろうが、それでも犠牲は出るからな……」
苦い物を噛んだような顔をして、ラズロさんはため息を吐く。
「大丈夫とは言えないがな、そろそろ始まるはずだ」
クリフさんが言う。ノエルさんも頷く。
二人とも食事は終わっていて、休憩をしてる。
冬になるといつも慌ただしくて、顔を見れない日が多かった。今年は要請を拒否しているから二人がこうやって休憩する余裕がある。なんだか、皮肉だなぁって思う。
「いよいよか」
ラズロさんの言葉にクリフさんとノエルさんが頷いた。
「術符をあちこちにばら撒いてもらうよう、西と東の国に渡したからね。北の国から魔術師の多くが消えるはずだよ」
「移動先はこちらの国だ。王都の外にあるダンジョンに飛ばされてきたのをオレたちで審査する」
「そんな近くに繋げて大丈夫なのかよ」
「パシュパフィッツェ様が審査するんだよね……」
クリフさんが目を伏せ、ラズロさんが頭に手を当てた。……うん、そうなるの分かります。
最近姿を見かけないから、村に戻ってるのかと思ってたんだけど……そんなことをしてたんだ。
「パシュパフィッツェ様の楽しそうなことといったら……」
「……自白する呪いを一人残らずかけるからな」
……パフィ……。
「そのおかげで捕まえられた密偵も少なくないから、また複雑な気持ちになるんだよね」
密偵が何人も捕まってるってことは、北の国はこっちに侵入しようとしてるってこと?
「なんのためにこっちに来ようとしてるんでしょう? 北の国にとって魔術師はその、重要と思われてないんですよね?」
「考えられることはいくつもあるんだけどね」
「西と東の国が思うように動かないことが気に食わないのだろう。我が国と結託してる証拠でも見つけられれば僥倖だ。なくても作ればいい」
「腐ってやがるな」
ラズロさんが吐き捨てるように言った。
「……パシュパフィッツェ様がいらっしゃることが本当にありがたいよ……」
ノエルさんが呟く。
「僕たちがどれだけ知恵をしぼっても、あっちはあの手この手でしかけてくる。でも、魔女の力の前では無意味なんだ」
「……なぁ、前から思ってたんだけど、魔女ってなぁなんなんだ?」
持つ力、考え方……僕たちとは違う。
「一説には、神の子とも言われてるね。パシュパフィッツェ様を見てるとそうなのかも知れないって思うときがあるよ」
ため息を吐き、ミルク入りコーヒーをぐいっと飲むノエルさん。
パフィが神様の子っていうのは、ないと思う。
「僕たち人とはあまりに違いすぎるからね。魔力の性質もそうだ。精霊と仲が悪いわけでもない。僕たちは精霊の力を借りて魔法を行使するけど、魔女はそうじゃない。魔素そのものを使えるから」
魔素。世界中のあらゆるところにある力の源。
「要するに分からんってこったな。じゃあ考えても仕方ねぇな」
そう言って、ラズロさんは料理を口に頬張った。
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