【架空戦記】狂気の空母「浅間丸」逆境戦記

糸冬

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 厨屋らは、「澤風」が発したと思われる通信を検討するため、「浅間丸」の作戦室に集合した。

 なお、通常であれば作戦室は艦橋の下部に設置されることが多いが、「浅間丸」の場合は、格納庫との兼ね合いもあり、客船時代でいうC甲板艦首寄りの三等喫煙室があった近辺に設けられており、やや距離が遠い。

 お世辞にも広いとは言えず、「浅間丸」に司令部機能が乏しいと判断される根拠の一つとなっている。

「通信長、この電文をどう考える」

 勝見大佐が厳しい表情で古結大尉に問いかける。

「おそらくは、特設巡洋艦を名乗る欺瞞により、敵はまず特設巡洋艦を探して攻撃することになります。その間、駆逐艦への攻撃が行われない可能性があります」

 言葉を選びつつ、古結大尉は応じた。

「自身の安全を図るためだとしても、わざわざ『浅間丸』の名を出す必要はないと思われますが」

 田丸少佐は、これで我々が狙われるようになってはたまったものではない、と不快げに言い募る。

「さすがに、でたらめの名前を使ったのでは信用されないと考えたのだろう。それに『特設巡洋艦浅間丸』と、存在しない艦種を名乗ったからこそ、敵を混乱させることもできよう」

 勝見大佐は憤激する田丸少佐をなだめるように応じた。

 「浅間丸」のインド洋進出が、イギリス側にどの程度伝わっているかは知る由もない。そもそも空母に改装されていることをつかまれているかどうかも判らない。

「ここは、撤退も検討するべきです」

 厨屋の言葉に、居並ぶものたちは一様に渋い表情を見せる。

「お言葉ですが、艦上機に接触を受けただけで、その判断は早計ではありませんか。艦上機を出したのが正規空母なら、確かにまともにやりあっては勝ち目はないでしょう。しかし、護衛用の小型空母である可能性もあります」

 真っ先に反対したのは万代少佐だった。

 空母を撃沈できるかもしれない、という功名心もあってか、万代少佐は前のめり気味である。

 だが、厨屋としては安易な楽観論には乗れない。

「気持ちはわかる。たかだか二隻か三隻か沈めただけで任務を中断して逃げ出すなど、自分としても本意ではない。だが、敵が正規空母とわかってからでは遅いのだ。『浅間丸』が二十三ノットしか出せない鈍足であることを忘れるな」

「言っても詮無いことですが、足の遅い改装空母に通商破壊戦をやらせることに無理があるのかもしれませんな」

 万代少佐は坊主頭の後頭部を掻く。

 厨屋は、勝見大佐の判断を待つように視線を向ける。

「せめて、艦上機を飛ばした敵の正体を確かめるまでは退けない、というよりも松山司令が撤退を認めないだろう」

 勝見大佐も、厨屋の進言に首肯はしなかった。
 だが、見境なく攻撃を口にするようなこともしない。

 しばしの沈黙は、作戦室に走りこんできた通信兵がもたらした決定的な報せにより中断される。

「索敵機より入電! 我、英空母二隻を中核とする艦隊を発見! 空母は『アークロイヤル』級または『イラストリアス』級なり!」

 早朝に放った三機のうち、もっとも西側を飛行していた九七式艦攻から、平文で打電された通信だった。



 インド洋を東南に進む艦隊があった。

 アフリカのケニアにあるキリンディニ港から出撃した、装甲空母「インドミタブル」「フォーミタブル」の二隻を中核とする英海軍東洋艦隊の空母機動部隊である。

 重巡洋艦「シュロップシャー」と、駆逐艦七隻が二隻の空母の周囲を固めている。

 さらにその後方には、オーストラリア支援のため、軍需物資を船倉に詰め込んだ輸送船二十隻ほどが船団を組んでいる。

 なお、いかにも一対といった趣のネーミングの二隻の空母は、事実、どちらも同じイラストリアス級ではある。

 ただし、三番艦の「フォーミタブル」までは一段だった格納庫が、四番艦の「インドミタブル」からは一部二段に設計が変更されているため、まったくの同型艦ではない。

 艦隊を指揮するヴィアン少将は、「インドミタブル」に将旗を掲げている。

 二隻の空母の格納庫には、実に様々な機体が搭載されている。

 複座戦闘機フルマー、その後継機ファイアフライ、複葉戦闘機シーグラディエイター、雷撃機ソードフィッシュ、その後継機アルバコア、急降下爆撃機スクアといった機体が、両空母それぞれに三機から六機ずつといった具合だ。

 ほかにハリケーン戦闘機に着艦フックを取り付けて艦上機としたシーハリケーンも、両空母ともに三機ずつ乗せられている。

 飛行甲板を装甲化した代償として搭載機数の少なさが問題とされる英空母であるが、今現在、格納庫に並ぶこれら雑多な機体は、合計しても定数を満たしていない。

 この艦隊は、輸送船団をポートダーウィンまで送り届けたのち、オーストラリアの南側を回り込んでソロモン海まで進出して、大規模な反抗を準備中の米海軍の指揮下に入る予定となっている。

 その際、艦載機として米海軍が使用するワイルドキャットとアベンジャー、ドーントレスが提供される取り決めがなされている。

 元々、米海軍からは空母さえ用意してくれれば搭載機だけでなくパイロットも米海軍の人員を充てるとの意向が伝えられていたが、さすがにこの申し出はイギリス側が受け入れるところとならなかった。

 元宗主国としての矜持ばかりでもないが、政治が絡む判断であることも確かだった。

 ただし、パイロットを手ぶらで空母に乗せて送り込んだのでは、航海中に飛行感覚を衰えさせてしまう懸念もあった。

 オーストラリアに到着し次第、降ろされることが決まっている搭載機をわざわざ積んでいるのは、航海中に訓練飛行を続けて彼らの技量を維持する意味あいもあった。

 一線級の機体がほとんどないのは、他の空母や陸上基地の格納庫から、機種改変により半ば死蔵されていたような員数外の機体を多くかき集めた結果だ。

 口さがないパイロットたちは、「海軍のお偉方は、オーストラリアでイギリス海軍機の蚤の市を開くつもりだ」などと冗談を飛ばしている。

 ただ、寄せ集めなのは艦載機だけではない。

 並走する二隻の空母の前方を行く重巡洋艦「シュロップシャー」にしてからが、N型駆逐艦二隻とともにオーストラリア海軍への貸与が決まっている。

 「シュロップシャー」他二隻は、もともとオーストラリアに回航される予定であったところに、空母二隻を米海軍の増援に派遣することが決まったため、便乗する形で同行している。

 したがって、同じ艦隊としての一体感はどうしても欠けている。

 これだけの頭数の護衛がいれば、船団の乗組員はさぞ安心しているだろうが、実情は「虚仮おどし」に近いのではないか、とヴィアン少将は考えざるを得ない。

 もちろん、インド洋では日本海軍が通商破壊戦を本格化させており、我が物顔で横断できるとは限らないことは承知している。

 現に、本国からは日本海軍に関する新たな情報が、逐次送信されてきていた。

「ごく少数の護衛艦艇を伴う『浅間丸』が、インド洋に入った模様、か」

 「インドミタブル」の航海艦橋で、ヴィアン少将が憂いの表情でつぶやく。

 艦内には今回の航海に先立ち、日本軍の海軍戦力に関する情報をまとめた冊子が持ち込まれている。

 その冊子の一ページが開かれている。言うまでもなく、日本郵船の豪華客船「浅間丸」のページだ。

「日本軍は、客船を送り込んでどうするつもりだろう」

「インド洋にはすでに、水上機母艦『瑞穂』を中心とした部隊が進出して、商船攻撃に従事しているとの情報もあります。その支援が目的ではないでしょうか」

 参謀長が、ヴィアン少将の呟きを質問と捉えて律儀に返事をよこす。

「タンカーならいざしらず、客船で物資を運搬するというのは効率が悪そうだがね」

 ヴィアン少将は首をひねる。

 とはいえ、日本軍が海上輸送に必要な艦船のやりくりに苦心しているとの情報もあり、否定はしきれない。

 あるいは、武装商船ないし仮装巡洋艦のつもりか?

「ここには、元々『浅間丸』は空母への改装を想定して日本軍が建造に関与した、と記されているな。なんらかの改造がされていてもおかしくはないか」

 「浅間丸」に関して記されたページに目をやりながら、ヴィアン少将はなおも思案する。

 もっともその後には、「建造から年数が経過して、より大型かつ高速の客船が就役していることから、既に改装の対象からは外れている模様」との記述が続いている。

「改装に関する情報は入っていません。いまさら空母にしたところで仕方ないでしょうが、『瑞穂』とペアを組む想定なら、水上機の運用を可能にするような改造が施されている可能性はあります」

「水上機母艦か……」

  そこに、前方警戒のために哨戒機として放っていたアルバコアから、洋上で停船している客船と、横付けされている日本の駆逐艦を発見した旨の通信が飛び込んできた。

 「インドミタブル」の航海艦橋に緊張が走る。

「やはり、この客船というのは、『ディアマンテ』号だろうね」

 ヴィアン少将は眉をひそめた。

 貨客船ディアマンテ号が、艦隊よりおよそ百二十浬ほど先行する形で前方を航行していることは、同船がケニアのキリンディニ港を半日早く出港していった時点で既に認識していた。

 ヴィアン少将は独航を懸念し、日本軍と接触する危険があることを伝え、船団と行動を共にすることを認める旨の通信を送らせたものの、ディアマンテ号からは慇懃に断ってきた。

 先ほど、ディアマンテ号からと思われるごく短く水上艦艇による襲撃を受けるとの救難信号が発せられたものの、すぐに途絶えていた。

 撃沈されたのか、敵艦による威嚇により通信を止めたのかは判然としない。

 だからといって、自業自得だとヴィアン少将は笑う気にはなれない。

 独航船のディアマンテ号に対する指揮権を持たない以上、船長の判断は尊重するほかないのだ。

「駆逐艦を向かわせて奪還する、というのはやはり難しいだろうね」

「遺憾ながら、相手が動いていなくても、該当海域に到着するまで、あと六時間は必要となります。追いかけっこをしている場合ではないでしょう」

 若い参謀が口にした「追いかけっこ」なる軍事用語とはかけ離れた言葉に、航海艦橋の空気が緩む。

 しかし、ほどなくして日本海軍の艦艇が発したと思われる平文の通信を傍受して、困惑することになる。

 その艦は「特設巡洋艦浅間丸」を名乗り、艦上機に発見されたため東に後退すると日本語の平文で打電していた。

 もちろん、通信室には日本語のわかる士官がおり、文面は直ちに英訳されてヴィアン少将のもとに届けられている。

「アルバコアが発見した客船は、拿捕されたディアマンテ号ではなく、本国が情報をよこしてきた『浅間丸』だというのか?」

 日本の駆逐艦が早々にディアマンテ号を撃沈した後、捕虜にした船員を客船「浅間丸」に移送している最中を目撃したとすれば、状況としてはつじつまがあう。

 アルバコアからの通信は客船としか言っていないため、どちらとも判然としない。

「アルバコアに、客船について詳しく報告するよう通信を送りますか」

 参謀長が問う。

 貨客船と駆逐艦を発見した当のアルバコアは、すでに機首を翻して帰路についている。

「いや、今ここで、こちらから無線を発信するのは避けたい。日本の水上機母艦など恐ろしくもないが、Uボートに気取られるのは面白くないからな」

 ヴィアン少将が発した「Uボート」の一言に、航海艦橋の空気は一気に引き締まる。

 日本がインド洋でドイツのUボートとどこまで連携して行動しているのか、本国からの情報だけではうかがい知れない。

 日本側の動きは囮で、本命はUボートである可能性も捨てきれないのだ。

「だとすると、アルバコアが帰還するまで待ち、搭乗員の口から詳細を聞きますか」

 再び参謀長が尋ねる。

 今から新たな偵察機を送り出して報告させるよりも、アルバコアが戻ってくるのを待つほうが早いのは確かだ。ただ、いささか悠長な対応であることは否めない。

「どの道、おなじではないですか。客船が『浅間丸』であろうと、敵の手に落ちたディアマンテ号であろうと、我々としては沈めるほかはありません」

 先ほど「鬼ごっこ」と口走った若い参謀が、簡単な話ではないか、とばかり声に力を籠める。

「そのとおりだ。だが、捕虜になったディアマンテ号の船員のこともある。下手に攻撃すれば、日本に格好の宣伝材料を与えることになるのではないかと気がかりでね」

 ヴィアン少将はいささかぶしつけな若い参謀の進言にも感情を乱すことなく、静かな調子で応じる。

 彼としても、このまま針路上にいる貨客船を放置するつもりはない。

「ご懸念はごもっともと思いますが、日本はその手の逆宣伝に長けているとは思えません」

「普段ならそうだろう。サムライは弁舌を得意とはしない。だが、相手が『浅間丸』となれば多少は話が違ってくるのではないかね」

 ヴィアン少将が再び「浅間丸」に関する情報を記した冊子を開いて指さしたのは、日本が「浅間丸事件」と称している一連の騒動に関する記述だった。

 「イギリス海軍」「浅間丸」「捕虜」といったキーワードを日本人が思い出せば、「非道なイギリス人」と騒ぎ出す可能性は充分にある。

 もっとも、日本の世論が沸騰しようが、いまさら何ほどのこともない。

 実のところ、ヴィアン少将が気にしているのは本国における己の評価だ。

「既に戦争になっている今、日本人が何を言おうが気にする必要もないでしょう。ですが、ディアマンテ号の船員に配慮するなら、駆逐艦のほうは手を出さず、客船だけを撃沈してはいかがでしょう」

 あまり納得が言っていない様子の若い参謀の言葉に、ヴィアン少将は自分を納得させるようにうなずく。

 貨客船が「浅間丸」ならばそれでよし。仮にディアマンテ号だとしても、拿捕されたのであれば船員は駆逐艦に移乗させられていると見るべきで、そのまま客船に乗っているとは考えにくい。

 もちろん客船内で拘束されている可能性は残るが、それを言い出したらきりがない。

「それならば、言い訳が立つか。問題は、どの程度の航空戦力を送り出すかだが……」

 いくら寄せ集めの機体とはいえ、客船を処分するだけである以上、搭載機の全力を投入する必要はないだろう。

 しかし、あまり数を絞りすぎて、万が一雷撃に失敗したら二度手間になってしまう。

 結局、二隻の空母から合計二十機ほどにもおよぶ、結構な数の攻撃隊が出撃することになった。しかも、半数は対艦攻撃力を持たない戦闘機である。

 戦闘機まで送り込むのは、もともと訓練のために攻撃機ともども発進準備が整っていたうえ、パイロットたちが技量維持のためにこぞって実戦で飛びたがったこともある。

 だが、「浅間丸」が水上機母艦である可能性に備えた措置である面がやはり大きい。

 フロート付きの水上機が迎撃にあがってきたところで恐れるものではないとはいえ、やはり寄せ集めの攻撃隊を丸腰で送り込むことはためらわれた。

(どうということのない攻撃であるのに、妙にばたついてしまったな)

 東の空へと飛び去って行く編隊を見送りながら、ヴィアン少将はなにか釈然としないものを感じていた。

 「インドミタブル」の対空レーダーが東南東から接近する機影を発見したのは、その十分後のことだった。
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