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23、8ヶ月前
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太公様が亡くなった……。
あれからひと月、太公様のご体調は日に日に悪くなっていった。
あれ以来寝込む事が多くなって、一日眠っておられる日も多くなった。
目が覚めて私の姿を見つけて、何度もうわ言の様に仰る言葉があった。
「……余の葬儀は……簡素に……せよ」
それはお世話をする侍女達にも言っていた様だった。
そして次第に意識が無くなって、
……息を引き取った。
私は最後を看取る事が出来た。
陛下をお呼びしたけど、間に合わなかった。
陛下は泣く私の頭をずっと撫でてくれていた。
太公様のご意向を陛下にお伝えすると、
わかったと仰った。
きっと簡素な式になるのだろう。
一晩、太公様の御遺体の傍らで過ごした。
棺に納められたやつれたお顔にまた涙が出てしまう。
朝になって陛下に流石に一度離れ、顔を洗うよう言われた。
確かに太公様が亡くなって、ずっと泣き腫らしていたので、凄く酷い顔だ。
部屋に戻って湯浴みの準備をしてもらう。
その時、マリの様子がいつもと違う様に感じた。
「マリ?どうかしたんですか?何か顔色が良くないですよ?」
マリは動揺する。だけど無理矢理笑んで私に答える。
「どうもしませんよ……?」
「うそ。何があったんですか?ちゃんと話してみて?」
彼女の優しい目元から、ポロポロと涙が溢れ出た。
「……あの……わ、私……、太公様の御追従役に選ばれるかもしれません…」
「御追従役?それは何?」
マリから聞いた葬儀の内容は私から見て、あまりに残酷だった。
式は水葬だ。
追従役とは立場の弱い従者を中心に地の民からも選ばれる。主に女性が。
今回は20名程が選ばれる予定なのだそうだ。
その追従達は式の最初に意識の朦朧とするサンゴジュラという植物の葉を乾燥させたものを狭い小屋の中で炊かれ、
豪勢な食事を与えられ、美酒を与えられる。
3日その様に過ごして、身を清められて、
その後3日間、女性は複数の男性、特に兵士達の精を注がれる。
サンゴジュラの実を乾燥させたものを噛ませられて、更に意識を混濁させられて、
太公様の御遺体と一緒に流されてしまうというものだった。
つまり生贄だ。
「……っこ、これは、大変名誉な事ですから……、泣いたりするのは……おかしいですね」
無理矢理笑うマリを私は抱き締めた。
「そんなの当たり前です! 死ねと言われた様なものなのに、怖くない人なんていません!」
「……ひ、ひめさまぁ~~……わ……わたし……こわいです…… 死にたくないです!」
マリは堰を切った様に本音を吐露して、私の背に腕を回して泣きじゃくる。
「大丈夫よ。心配しないでください」
私は閉ざされた扉の向こうをキッと見つめた。
あれからひと月、太公様のご体調は日に日に悪くなっていった。
あれ以来寝込む事が多くなって、一日眠っておられる日も多くなった。
目が覚めて私の姿を見つけて、何度もうわ言の様に仰る言葉があった。
「……余の葬儀は……簡素に……せよ」
それはお世話をする侍女達にも言っていた様だった。
そして次第に意識が無くなって、
……息を引き取った。
私は最後を看取る事が出来た。
陛下をお呼びしたけど、間に合わなかった。
陛下は泣く私の頭をずっと撫でてくれていた。
太公様のご意向を陛下にお伝えすると、
わかったと仰った。
きっと簡素な式になるのだろう。
一晩、太公様の御遺体の傍らで過ごした。
棺に納められたやつれたお顔にまた涙が出てしまう。
朝になって陛下に流石に一度離れ、顔を洗うよう言われた。
確かに太公様が亡くなって、ずっと泣き腫らしていたので、凄く酷い顔だ。
部屋に戻って湯浴みの準備をしてもらう。
その時、マリの様子がいつもと違う様に感じた。
「マリ?どうかしたんですか?何か顔色が良くないですよ?」
マリは動揺する。だけど無理矢理笑んで私に答える。
「どうもしませんよ……?」
「うそ。何があったんですか?ちゃんと話してみて?」
彼女の優しい目元から、ポロポロと涙が溢れ出た。
「……あの……わ、私……、太公様の御追従役に選ばれるかもしれません…」
「御追従役?それは何?」
マリから聞いた葬儀の内容は私から見て、あまりに残酷だった。
式は水葬だ。
追従役とは立場の弱い従者を中心に地の民からも選ばれる。主に女性が。
今回は20名程が選ばれる予定なのだそうだ。
その追従達は式の最初に意識の朦朧とするサンゴジュラという植物の葉を乾燥させたものを狭い小屋の中で炊かれ、
豪勢な食事を与えられ、美酒を与えられる。
3日その様に過ごして、身を清められて、
その後3日間、女性は複数の男性、特に兵士達の精を注がれる。
サンゴジュラの実を乾燥させたものを噛ませられて、更に意識を混濁させられて、
太公様の御遺体と一緒に流されてしまうというものだった。
つまり生贄だ。
「……っこ、これは、大変名誉な事ですから……、泣いたりするのは……おかしいですね」
無理矢理笑うマリを私は抱き締めた。
「そんなの当たり前です! 死ねと言われた様なものなのに、怖くない人なんていません!」
「……ひ、ひめさまぁ~~……わ……わたし……こわいです…… 死にたくないです!」
マリは堰を切った様に本音を吐露して、私の背に腕を回して泣きじゃくる。
「大丈夫よ。心配しないでください」
私は閉ざされた扉の向こうをキッと見つめた。
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