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城下街にやって来た。
街はあらゆる所に垂れ幕が張られ、賑やかに飾り立てられている。
街全体に活気のある声が響き、陽気で、でもどこか不思議な音色の音楽が奏でられて、出ている屋台は皆商売に精を出してる。
街の中心部に近づくと大きな噴水のある広場があった。
そこでは他国からやって来た旅芸人達が色んな芸を見せている。私はそれに思わず拍手する。
皆一様に仮面をつけているので私達も出店に売ってる仮面を買ってつけて参加する。
「アナバス様はプストに参加するのは初めてですか?」
「いや、一度だけ見回った事はあるな」
陛下は仮面をつけていても美しい人だとわかる。
寧ろ一層ミステリアスになるみたいで、お花を配っているファベルと呼ばれるお姉さん達何人にもお花を渡されていた。
それを全部断っていたけど。
「それでは今日は楽しみましょう!」
私は陛下の両手を取った。
「ああ」
陛下が微笑む。
パレードがやってくる。
楽師達を引き連れて、華やかに飾り立てられた輿に数名の美しい女性達が綺麗に装って、輿の上から花を撒く。
花と花びらが舞って幻想的だ。
女の人達の装飾具がキラキラと太陽の光に照らされて輿の上はまるで女神様が降臨した様に思えた。
白い大きな花が一輪、私の足元に落ちた。
それを拾って香りを嗅いでみる。
「甘い香りのするお花ですね」
「それはシャイリンバイという花だな。
それをファベルから受け取ると幸運がやって来るそうだ」
「…アナバス様は受け取らなかったですね」
「俺には不要なものだから。ティアがいればいい」
唐突に言われてやっぱりまた赤面してしまう。
いつもと違う陛下の口調も余計にドキドキを加速させる。
「あ、ありがとうございます……。私も、アナバス様に出逢えて、幸運です」
「そうか?無理矢理連れて来られた様なものだろう」
「それでも、幸運です」
経緯は色々あるけど、それでもやっぱり私は陛下に出逢えて幸運だと思う。
この国に来られてこんなにも幸せな時間を過ごせているんだから。
マグダラスにいた頃の自分には信じられない事だっただろう。
その幸せを噛み締めていると、不意に陛下に抱き寄せられた。
「人がぶつかりそうだった」
「は……っはい!ありがとうございます」
パレードを追って一緒に移動してる人がたくさんいるのでぶつかりそうになったのだろう。
一々赤面していては身が持たない。
……そう、マグダラスにいた頃の自分は男の人の事をこんな風に好きになるとは思っていなかった……
その人の向ける優しさだったり、眼差しだったり、弱さだったり……
そういう全部が好きだと思う。
そして、そんな風に想える人に、自分の事も想ってもらえてる事は、奇跡みたいだ。
グリムヒルトの国王がアナバス様じゃなかったら、自分はどうしていたのだろう。
だって、出逢ってしまったらきっと想ってしまうのに……
「どうした?」
つい陛下の顔をまじまじと見てしまっていた様で、陛下が訊ねる。
「い、いえ!何でもありません!
アナバス様?そろそろお昼になりますけど、お腹が空きませんか?」
「そういえばそうだな。何か食いたいものはあるか?」
陛下が屋台を散策する為、私の手を引いて歩き出した。
私は内心、話が逸れた事にホッとして、陛下の後について行った。
街はあらゆる所に垂れ幕が張られ、賑やかに飾り立てられている。
街全体に活気のある声が響き、陽気で、でもどこか不思議な音色の音楽が奏でられて、出ている屋台は皆商売に精を出してる。
街の中心部に近づくと大きな噴水のある広場があった。
そこでは他国からやって来た旅芸人達が色んな芸を見せている。私はそれに思わず拍手する。
皆一様に仮面をつけているので私達も出店に売ってる仮面を買ってつけて参加する。
「アナバス様はプストに参加するのは初めてですか?」
「いや、一度だけ見回った事はあるな」
陛下は仮面をつけていても美しい人だとわかる。
寧ろ一層ミステリアスになるみたいで、お花を配っているファベルと呼ばれるお姉さん達何人にもお花を渡されていた。
それを全部断っていたけど。
「それでは今日は楽しみましょう!」
私は陛下の両手を取った。
「ああ」
陛下が微笑む。
パレードがやってくる。
楽師達を引き連れて、華やかに飾り立てられた輿に数名の美しい女性達が綺麗に装って、輿の上から花を撒く。
花と花びらが舞って幻想的だ。
女の人達の装飾具がキラキラと太陽の光に照らされて輿の上はまるで女神様が降臨した様に思えた。
白い大きな花が一輪、私の足元に落ちた。
それを拾って香りを嗅いでみる。
「甘い香りのするお花ですね」
「それはシャイリンバイという花だな。
それをファベルから受け取ると幸運がやって来るそうだ」
「…アナバス様は受け取らなかったですね」
「俺には不要なものだから。ティアがいればいい」
唐突に言われてやっぱりまた赤面してしまう。
いつもと違う陛下の口調も余計にドキドキを加速させる。
「あ、ありがとうございます……。私も、アナバス様に出逢えて、幸運です」
「そうか?無理矢理連れて来られた様なものだろう」
「それでも、幸運です」
経緯は色々あるけど、それでもやっぱり私は陛下に出逢えて幸運だと思う。
この国に来られてこんなにも幸せな時間を過ごせているんだから。
マグダラスにいた頃の自分には信じられない事だっただろう。
その幸せを噛み締めていると、不意に陛下に抱き寄せられた。
「人がぶつかりそうだった」
「は……っはい!ありがとうございます」
パレードを追って一緒に移動してる人がたくさんいるのでぶつかりそうになったのだろう。
一々赤面していては身が持たない。
……そう、マグダラスにいた頃の自分は男の人の事をこんな風に好きになるとは思っていなかった……
その人の向ける優しさだったり、眼差しだったり、弱さだったり……
そういう全部が好きだと思う。
そして、そんな風に想える人に、自分の事も想ってもらえてる事は、奇跡みたいだ。
グリムヒルトの国王がアナバス様じゃなかったら、自分はどうしていたのだろう。
だって、出逢ってしまったらきっと想ってしまうのに……
「どうした?」
つい陛下の顔をまじまじと見てしまっていた様で、陛下が訊ねる。
「い、いえ!何でもありません!
アナバス様?そろそろお昼になりますけど、お腹が空きませんか?」
「そういえばそうだな。何か食いたいものはあるか?」
陛下が屋台を散策する為、私の手を引いて歩き出した。
私は内心、話が逸れた事にホッとして、陛下の後について行った。
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