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五章 テクサイス帝国編 4 再会と帝都からの旅立ち
793 この半年の出来事 2 月の裏側に巨大な生物
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最後にアレナリアがレオラについて、どうなったかを話してくれた。
レオラはあの一件で左腕の肘から先を失い、現在は開発した義手を装着して、以前と変わらぬように公務をしており、ブーロキアと繋がっていた黒幕を特定したらしいが、詳しくは教えられてないのでレオラから聞いてほしいと。
「腕を失ったのは知ってたが、生きていたか。よかった(結構な出血だったろうから、もしやと……そうか、今は義手を作って、それを)」
アレナリア、レラ、ビワは辛い事を思い出したくも、話したくもなかったが、今はカズが目の前に居るので、話すのは苦ではないと。
だが、カズが死んでしまったのではと考えてしまった事もあり、今それを思い出しても胸が苦しくなる。
辛い事を思い出せてしまったが、三人がこれまで自分の事を、ずっと想って待ち続けていてくれたと知り、カズは胸が熱くなった。
「心配かけてごめん」
「謝る事ないわ。生きて私達の所に戻って来てくれただけで十分よ」
「今度急にいなくなったら、嫌いになっちゃうんだもん!」
「レラに嫌われるか。それは悲しいな」
「うそうそッ、違うもん! 嫌いになんかならないよ!」
「そうか。それはよかった(レラらしいな。こんな言い方をするが、心配してくれてたんだよな)」
アレナリアとレラと話していると、いつの間にかビワが椅子を移動させ、隣に来てカズの手を握ってきた。
「どうしたのビワ?」
「こうしていれば、一人でいなくなる事なんてないでしょ。それに私も安心できます」
「ちょっと、ビワだけズルいよ。あちしも!」
ビワに続きレラはカズの膝の上にちょこんと座り、満足そうな表情を浮かべる。
アレナリアも二人と同じ様に、カズの側に行きたかったが、今はぐっと堪えて本題に移る。
「今度はカズが話してくれるんでしょ。行方不明になってからの半年どうしていたかを」
「ああ。レオラ達から話を聞いていたのなら、ギルド本部の地下で起きた事は?」
「ええ、聞いたわ。暗殺者のブーロキアが、解呪する事のできない呪をカズにかけて、何かのアイテムかアーティファクトかはわからないけど、その場にいた全員を道連れにしようとしたのを、カズが防いでくれたって。でも、カズは消えたって……」
「あの時はとっさだったからな。ブーロキアから急に現れた黒い空間が、拡大する前になんとか止めなければって必死だった。レオラは片腕を失ったけど、サイネリアとネモフィラが無事でよかった(ハイヒールなら、レオラの失った腕を治せるはずだ。ダメなら他の方法を試す)」
アレナリアと話してる間も、ビワとレラはカズから離れようとしない。
しかしこのままでは話し辛いので、ビワとレラにはアレナリアの隣に移動してもらった。
カズはベッドに座る三人の前に椅子を移動させ、同時に三人の顔が見えるよう正面に座る。
「これから話す内容は信じられないだろうけど、心して聞いてくれ」
レオラをブーロキアから離した直後、バリア・フィールドで膨張する黒い空間を閉じ込め、その後黒い空間に飲み込まれた。
咄嗟に魔力を纏いバリア・フィールドを自身にも使ったので、大きな怪我をする事はなかった。
レオラは強制転移の遺物だと思ったらしいが、過去に作られた魔力炉の魔力を運ぶ際に使われた代物で、帝都が壊滅する程の大爆発する可能性があった。
今回は凝縮した魔力により黒く渦巻く空間が生まれ、飲み込まれた先は真っ暗な次元の狭間。
バリア・フィールドで防ぐ事は出来たが、一緒に飲み込まれたレオラの腕とブーロキアは完全に消滅。
撲滅の因子でレベルが下がり、上も下も時間も何もかも分からない次元の狭間から、急に見知らぬ暗い荒野放り出された。
薄い空気に異形の生物が存在した。
空間転移魔法も念話も使えず、放り出さた場所の何処なのか確かめ、戻る方法を探して彷徨った。
一度は撲滅の因子に効いた浄化だが、それは撲滅の因子の呪いを活性化させてしまい、レベルが0になるまで時間を早めてしまっただけ。
次元の狭間から放り出され、見知らぬ空気の薄い暗い荒野で異形の生物と戦い数日彷徨って、そこで出会ったのは100メートルはあろう巨大な生物。
知識があり念話が使えた巨大な生物は、コラプサーと呼ばれていた。
コラプサーに撲滅の因子について話すと、知っているが解呪できないようで、生きていたら戻るのに協力してくれると約束した。
そしてレベルが0になり撲滅の因子が完遂した事で、呪いの効果は完全に消えた。
死んだと思っていたが、意識を失っていただけで死んではいなかった。
意識を失ってる間、コラプサーが襲って来た異形の生物から守ってくれ、現在地が月の裏側だと教えてくれた。
「月の裏側? 巨大な生物?」
アレナリアはあり得ない内容に、思わず声を漏らした。
「話を遮ってごめんなさい」
「大丈夫。信じられないだろうけど、実際にあったんだ」
「レベルが0になったって事は、カズは一度死んじゃったの?」
話を聞いたレラが、疑問に思った事を聞いてきた。
「そうであって、そうじゃない、かな。俺はこの世界に来た時には、レベルやステータスなんて無かったんだよ。一時的にその状態になったんだ」
「でも今は魔力もあるし、レベルもあるんだよね? 元と同じくらいに戻ったの?」
「それだがな、俺がいくらモンスターを倒しても、レベルが上がらなかったの知ってるだろ。それが一度レベルが0になった事で、レベルが上がるようになったんだ。しかも今まで入らなかった経験値が一気に。俺自身も信じられないんだけどな」
「ならあちし達を助けてくれた時に、スッゴい魔力を出してたけど、あれで何割くらいなの?」
「あれね。一割も出てない」
「……は!? ちょっと待って。私達の所に駆けつけてくれた時に、怒って放出した魔力は全力じゃ……一割もないって、どういう事なの??」
カズの総魔力量の数値を知っているアレナリアが、信じられないと目を見開き驚愕する。
「実は魔力が多すぎで、完全に制御できてないんだ。今は隠蔽のスキルで魔力を隠してるから分からないだろうが、隠蔽を解除すると、魔力が漏れてくるんだよ。まだ制御には時間がかかる」
「大丈夫なの?」
「魔力が溢れてるだけで、暴走するような事はないよ(アイアさんにも、同じ様な言われたっけな)」
「そ、そう。詳しくは話が終わってから聞くわ。続けて(魔力の総量を聞くのが怖いわね)」
「この後の話で、月の裏側から地上に戻って来るんだけど、疑わずに聞いてくれ」
「これ以上の事があるの?」
「あちし頭が混乱しそうだよ」
「カズさんの言う事は全部信じてます」
月の裏側での出来事を一部省略して、地上のとある無人島に転移した。
マップが殆ど表情されず、訪れた事のない場所なのは分かった。
飛翔魔法を使い、人が住む島を探している時に、漂流者を見付けて助け、漁村のある島に着いた。
助けた漂流者と漁村の村人達を見て、そしてそこが月の裏側で聞いていた通り、ここより裏側の世界、魔族領だと確信した。
村人を分析して種族に魔族と表情され事で。
見た目は人族と大差なく、魔族は魔力の扱いが得意とする種族。
ただその漁村は、魔力の扱いが苦手とする者達が集まった村だった。
レオラはあの一件で左腕の肘から先を失い、現在は開発した義手を装着して、以前と変わらぬように公務をしており、ブーロキアと繋がっていた黒幕を特定したらしいが、詳しくは教えられてないのでレオラから聞いてほしいと。
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アレナリア、レラ、ビワは辛い事を思い出したくも、話したくもなかったが、今はカズが目の前に居るので、話すのは苦ではないと。
だが、カズが死んでしまったのではと考えてしまった事もあり、今それを思い出しても胸が苦しくなる。
辛い事を思い出せてしまったが、三人がこれまで自分の事を、ずっと想って待ち続けていてくれたと知り、カズは胸が熱くなった。
「心配かけてごめん」
「謝る事ないわ。生きて私達の所に戻って来てくれただけで十分よ」
「今度急にいなくなったら、嫌いになっちゃうんだもん!」
「レラに嫌われるか。それは悲しいな」
「うそうそッ、違うもん! 嫌いになんかならないよ!」
「そうか。それはよかった(レラらしいな。こんな言い方をするが、心配してくれてたんだよな)」
アレナリアとレラと話していると、いつの間にかビワが椅子を移動させ、隣に来てカズの手を握ってきた。
「どうしたのビワ?」
「こうしていれば、一人でいなくなる事なんてないでしょ。それに私も安心できます」
「ちょっと、ビワだけズルいよ。あちしも!」
ビワに続きレラはカズの膝の上にちょこんと座り、満足そうな表情を浮かべる。
アレナリアも二人と同じ様に、カズの側に行きたかったが、今はぐっと堪えて本題に移る。
「今度はカズが話してくれるんでしょ。行方不明になってからの半年どうしていたかを」
「ああ。レオラ達から話を聞いていたのなら、ギルド本部の地下で起きた事は?」
「ええ、聞いたわ。暗殺者のブーロキアが、解呪する事のできない呪をカズにかけて、何かのアイテムかアーティファクトかはわからないけど、その場にいた全員を道連れにしようとしたのを、カズが防いでくれたって。でも、カズは消えたって……」
「あの時はとっさだったからな。ブーロキアから急に現れた黒い空間が、拡大する前になんとか止めなければって必死だった。レオラは片腕を失ったけど、サイネリアとネモフィラが無事でよかった(ハイヒールなら、レオラの失った腕を治せるはずだ。ダメなら他の方法を試す)」
アレナリアと話してる間も、ビワとレラはカズから離れようとしない。
しかしこのままでは話し辛いので、ビワとレラにはアレナリアの隣に移動してもらった。
カズはベッドに座る三人の前に椅子を移動させ、同時に三人の顔が見えるよう正面に座る。
「これから話す内容は信じられないだろうけど、心して聞いてくれ」
レオラをブーロキアから離した直後、バリア・フィールドで膨張する黒い空間を閉じ込め、その後黒い空間に飲み込まれた。
咄嗟に魔力を纏いバリア・フィールドを自身にも使ったので、大きな怪我をする事はなかった。
レオラは強制転移の遺物だと思ったらしいが、過去に作られた魔力炉の魔力を運ぶ際に使われた代物で、帝都が壊滅する程の大爆発する可能性があった。
今回は凝縮した魔力により黒く渦巻く空間が生まれ、飲み込まれた先は真っ暗な次元の狭間。
バリア・フィールドで防ぐ事は出来たが、一緒に飲み込まれたレオラの腕とブーロキアは完全に消滅。
撲滅の因子でレベルが下がり、上も下も時間も何もかも分からない次元の狭間から、急に見知らぬ暗い荒野放り出された。
薄い空気に異形の生物が存在した。
空間転移魔法も念話も使えず、放り出さた場所の何処なのか確かめ、戻る方法を探して彷徨った。
一度は撲滅の因子に効いた浄化だが、それは撲滅の因子の呪いを活性化させてしまい、レベルが0になるまで時間を早めてしまっただけ。
次元の狭間から放り出され、見知らぬ空気の薄い暗い荒野で異形の生物と戦い数日彷徨って、そこで出会ったのは100メートルはあろう巨大な生物。
知識があり念話が使えた巨大な生物は、コラプサーと呼ばれていた。
コラプサーに撲滅の因子について話すと、知っているが解呪できないようで、生きていたら戻るのに協力してくれると約束した。
そしてレベルが0になり撲滅の因子が完遂した事で、呪いの効果は完全に消えた。
死んだと思っていたが、意識を失っていただけで死んではいなかった。
意識を失ってる間、コラプサーが襲って来た異形の生物から守ってくれ、現在地が月の裏側だと教えてくれた。
「月の裏側? 巨大な生物?」
アレナリアはあり得ない内容に、思わず声を漏らした。
「話を遮ってごめんなさい」
「大丈夫。信じられないだろうけど、実際にあったんだ」
「レベルが0になったって事は、カズは一度死んじゃったの?」
話を聞いたレラが、疑問に思った事を聞いてきた。
「そうであって、そうじゃない、かな。俺はこの世界に来た時には、レベルやステータスなんて無かったんだよ。一時的にその状態になったんだ」
「でも今は魔力もあるし、レベルもあるんだよね? 元と同じくらいに戻ったの?」
「それだがな、俺がいくらモンスターを倒しても、レベルが上がらなかったの知ってるだろ。それが一度レベルが0になった事で、レベルが上がるようになったんだ。しかも今まで入らなかった経験値が一気に。俺自身も信じられないんだけどな」
「ならあちし達を助けてくれた時に、スッゴい魔力を出してたけど、あれで何割くらいなの?」
「あれね。一割も出てない」
「……は!? ちょっと待って。私達の所に駆けつけてくれた時に、怒って放出した魔力は全力じゃ……一割もないって、どういう事なの??」
カズの総魔力量の数値を知っているアレナリアが、信じられないと目を見開き驚愕する。
「実は魔力が多すぎで、完全に制御できてないんだ。今は隠蔽のスキルで魔力を隠してるから分からないだろうが、隠蔽を解除すると、魔力が漏れてくるんだよ。まだ制御には時間がかかる」
「大丈夫なの?」
「魔力が溢れてるだけで、暴走するような事はないよ(アイアさんにも、同じ様な言われたっけな)」
「そ、そう。詳しくは話が終わってから聞くわ。続けて(魔力の総量を聞くのが怖いわね)」
「この後の話で、月の裏側から地上に戻って来るんだけど、疑わずに聞いてくれ」
「これ以上の事があるの?」
「あちし頭が混乱しそうだよ」
「カズさんの言う事は全部信じてます」
月の裏側での出来事を一部省略して、地上のとある無人島に転移した。
マップが殆ど表情されず、訪れた事のない場所なのは分かった。
飛翔魔法を使い、人が住む島を探している時に、漂流者を見付けて助け、漁村のある島に着いた。
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