815 / 912
五章 テクサイス帝国編 4 再会と帝都からの旅立ち
792 この半年の出来事 1 カズが行方不明になってから
しおりを挟む
凄い剣幕のメリアスに、半年近く一緒に暮らしていたビワだけではなく、アレナリアとレラもどん引きしていた。
説明する前にレラが余計な事を言ったのが原因なのだが、確かにビワを心配させたのは事実。
怒りが少しでも冷めないと、言葉がメリアスの耳に入らないだろうと、カズはされるがまま抵抗しない。
「メリアスさん落ち着いて。レラが言ったフクシアさんは違うの。確かにカズさんと一緒に来たけど、それはパフさんに雇ってもらおうと連れて来ただけなの」
レラが勘違いさせる言い方をしたのを訂正して、フクシアについてビワが説明した。
メリアスは早とちりした事に気付き、怒りが収まり表情は何時も通りに戻り、カズから手を離して床に落とされた。
メリアスは凄い形相をしていた顔を恥ずかしくなり、両手で覆い隠す。
「な、なんやそうやったんか。うちてっきり……」
「誤解だとわかってくれたのなら別に。それより、これほどいてくれませんか?」
自分の糸でグルグル巻にして、床に転がるカズに駆け寄り、急いで解きにかかるメリアス。
力尽くで引き千切る事は出来たが、今までビワを支えてくれたメリアスに、反省していると示した。
そして今度は早とちりしたメリアスが、自分の間違いを正す意味で、カズは何もせず糸をほどいてもらう事にした。
「……あのぅ、メリアスさん」
「ちょっと待ってや。すぐに、あとちょっとで、ほどけるさかいに」
メリアスが自分の出した糸で、カズをグルグル巻にしたのにも関わらず、五分経ってもほどく事ができずにいた。
これはでは一時間経っても無理だと思い、ビワが糸をほどくのを手伝い、アレナリアが続いて動いた。
こうなった原因を作ったレラも、渋々ながら仕方ないと手伝う。
怒ってる時に出したメリアスの糸は、織物や刺繍に使う糸とはまるで違い、太く頑丈でなうえ絡み合い、ほどくのが困難。
動揺してメリアスは、その事を忘れていた。
結局十五分経ってもほどく事ができなかったので、メリアスが仕事で使っている中で分厚い革を裁断するのに使う、ドワーフの鍛冶師ヤトコが作った鋏を自室から持って来て糸を切ってカズを解放した。
「ふぅ。メリアスさんの糸は頑丈ですね(軽く引きちぎれるかと思ったけど、そうでもなかった。力を入れすぎると部屋中が糸で散乱して、片付けるのが大変だからな。ハサミで切ってもらってよかった)」
「ほんまにすんまへん。うちの早とちりで」
「ビワの事を思って、怒ってくれたとわかってますから気にしてません。スゴい顔してましたけど」
「いややわ! みんな忘れておくれやす」
「わ…私は忘れます」
「忘れろと言われても無理よ」
「無理だよねぇ。あれは夢に出てくるよ」
ビワはメリアスの事を思い、忘れられないだろうが忘れると言ったにも関わらず、アレナリアとレラはハッキリと無理だと首を振った。
カズとしても間近でその表情を見てしまったので、忘れるまでには何年も掛かる。
例え数年で忘れたとしても、何かきっかけがあれば、鮮明に思い出すに違いない。
「せめてクルエルには言わんといて」
「私は言いません」
「伝えるのは、酷ね。両者共に」
「でも話したら、見たがりそうじゃない?」
「それくらいにしておけよ、レラ。あまりメリアスさんをからかうな」
流石にずっと一緒に暮らしているクルエルに話すのは、メリアスが可哀想だと思い、四人は黙っておく事にした。
もしメリアスのあの形相をクルエルが目にする時があるとしたら、人生がめちゃくちゃになりかねない駄目な男に引っ掛かってしまったりした時だろう。
現在のクルエルのままなら、そんな事にはならないだろうので、メリアスのあの形相を見る事はないだろう。
カズは約半年前に、帝都冒険者ギルド本部の地下で起きた事から、現状に至るまでの事を三人の妻に話さなければならないと、メリアスに頼んで部屋を借りる事にした。
ビワが寝泊まりしている部屋なら、好きに使ってくれて構わないという事だったので、四人はビワが使っている部屋に移動した。
どういう経緯でビワ一人が、バイアステッチに来たのかや、アレナリアとレラがフジと共に行動している事。
カズだけではなく、アレナリアやビワやレラも、離れ離れになっていた間の事を、話したいと考えていた。
ビワの部屋に入り扉を閉めると、三人同時にカズに抱き着く。
アレナリアは右からでビワは左から、レラは右肩に乗り顔にがっしりと。
人目がなくなったので、夢でも幻でもないと再度確認する。
「カズだよね?」
「ああ」
「幽霊じゃないよね? カズ」
「ちゃんと生きてるよ。レラ」
「夢じゃないですよね? カズさん」
「現実だよ。ビワ」
アレナリアの頭を撫でて、ビワは肩を抱き、レラには顔を傾けて応える。
そのまま五分程互いの心音を聞き、心が穏やかになると話をするために離れ、二脚ある椅子にはカズとビワが座り、アレナリアとレラはベッドに座る。
最初に話し始めたのは、カズではなくアレナリア。
レオラと冒険者ギルド職員のサイネリアとネモフィラから、カズが消えてしまった事を聞かされてからの事を。
まだブーロキアの仲間が潜伏しているかも知れない事から、カズと一緒に暮らしていた三人を危険から遠ざけるために、ビワがバイアステッチに移り暮らして、アレナリアとレラはキビ村近くのフジが住む森に移った事を。
カズが行方不明になった事で、アレナリアがパーティーの代表になり、フジの仮の主人とギルドで登録されている。
カズの行方の手掛かりが全く無いので探す事ができず、それでもフジに乗り帝国中を移動して、今までに行った場所をレラと共に回り探していた。
二ヶ月前からミゼットに頼まれ、野盗や盗賊の討伐をするようになった。
レラは大きさは憧れか欲望かを使い大きくなり、アレナリアに戦い方を習い討伐依頼を手伝えるように頑張っていた。
それでも不安があった事で、始めはビワの所で持たせていたが、少し前からフジと共に行動する事で、今回のように戦闘の手伝いをするようになってきていた。
バイアステッチではパフ手芸店と冒険者ギルドだけではなく、大通りの店や露店にビワやアレナリアと買い物に行ったりもしているので、顔はそれなりに知られている、と。
バイアステッチ内で出歩く時は、大きさは憧れか欲望かを使いアレナリアと一緒に行動しているので、義姉妹や見習い冒険者なんて思っている人は多いらしい。
女性が人口の殆どを占めているバイアステッチでは、他の街に比べてレラが危険な目に合う事はほぼないから、近場なら一人で出歩くようになっている、と。
流石に本来の姿で出歩いていたら、妖精族という珍しさと可愛らしい容姿から、連れ去られる可能性は高いと、可愛らしいを強調して自慢げにレラは語る。
アレナリアは毎度の事だと呆れ顔をして、ビワは苦笑い。
変わらないレラを見て微笑ましく思い、カズの口角は上がり笑う。
バイアステッチでは有名な、アラクネのメリアスとクルエルと親しい事から、手を出すような愚かな者はバイアステッチにはいない。
ビワはバイアステッチに来てからの事を話すも、居候しているメリアス宅では家事をして、朝になるとパフ手芸店に働きに行き、数日に一度会いに来るアレナリアとレラと過ごす。
バイアステッチに来てからの一ヶ月は、表面上明るくしていたが、心ここに非ずの状態で、夜は涙で枕を毎夜濡らしていた。
二ヶ月経つと家事と仕事に積極的に取り組み、悪い事を考えないようにと、周りから見ても分かるくらい無理していた。
三ヶ月が過ぎた頃になって、周囲の皆と笑顔で向き合える様になってきて、カズが戻って来る事を信じて待ち続けていた。
半年経った今でも、悪い夢を見る事があり、数日前も汗だくで涙を流し、夜中に目を覚ましていた、と。
説明する前にレラが余計な事を言ったのが原因なのだが、確かにビワを心配させたのは事実。
怒りが少しでも冷めないと、言葉がメリアスの耳に入らないだろうと、カズはされるがまま抵抗しない。
「メリアスさん落ち着いて。レラが言ったフクシアさんは違うの。確かにカズさんと一緒に来たけど、それはパフさんに雇ってもらおうと連れて来ただけなの」
レラが勘違いさせる言い方をしたのを訂正して、フクシアについてビワが説明した。
メリアスは早とちりした事に気付き、怒りが収まり表情は何時も通りに戻り、カズから手を離して床に落とされた。
メリアスは凄い形相をしていた顔を恥ずかしくなり、両手で覆い隠す。
「な、なんやそうやったんか。うちてっきり……」
「誤解だとわかってくれたのなら別に。それより、これほどいてくれませんか?」
自分の糸でグルグル巻にして、床に転がるカズに駆け寄り、急いで解きにかかるメリアス。
力尽くで引き千切る事は出来たが、今までビワを支えてくれたメリアスに、反省していると示した。
そして今度は早とちりしたメリアスが、自分の間違いを正す意味で、カズは何もせず糸をほどいてもらう事にした。
「……あのぅ、メリアスさん」
「ちょっと待ってや。すぐに、あとちょっとで、ほどけるさかいに」
メリアスが自分の出した糸で、カズをグルグル巻にしたのにも関わらず、五分経ってもほどく事ができずにいた。
これはでは一時間経っても無理だと思い、ビワが糸をほどくのを手伝い、アレナリアが続いて動いた。
こうなった原因を作ったレラも、渋々ながら仕方ないと手伝う。
怒ってる時に出したメリアスの糸は、織物や刺繍に使う糸とはまるで違い、太く頑丈でなうえ絡み合い、ほどくのが困難。
動揺してメリアスは、その事を忘れていた。
結局十五分経ってもほどく事ができなかったので、メリアスが仕事で使っている中で分厚い革を裁断するのに使う、ドワーフの鍛冶師ヤトコが作った鋏を自室から持って来て糸を切ってカズを解放した。
「ふぅ。メリアスさんの糸は頑丈ですね(軽く引きちぎれるかと思ったけど、そうでもなかった。力を入れすぎると部屋中が糸で散乱して、片付けるのが大変だからな。ハサミで切ってもらってよかった)」
「ほんまにすんまへん。うちの早とちりで」
「ビワの事を思って、怒ってくれたとわかってますから気にしてません。スゴい顔してましたけど」
「いややわ! みんな忘れておくれやす」
「わ…私は忘れます」
「忘れろと言われても無理よ」
「無理だよねぇ。あれは夢に出てくるよ」
ビワはメリアスの事を思い、忘れられないだろうが忘れると言ったにも関わらず、アレナリアとレラはハッキリと無理だと首を振った。
カズとしても間近でその表情を見てしまったので、忘れるまでには何年も掛かる。
例え数年で忘れたとしても、何かきっかけがあれば、鮮明に思い出すに違いない。
「せめてクルエルには言わんといて」
「私は言いません」
「伝えるのは、酷ね。両者共に」
「でも話したら、見たがりそうじゃない?」
「それくらいにしておけよ、レラ。あまりメリアスさんをからかうな」
流石にずっと一緒に暮らしているクルエルに話すのは、メリアスが可哀想だと思い、四人は黙っておく事にした。
もしメリアスのあの形相をクルエルが目にする時があるとしたら、人生がめちゃくちゃになりかねない駄目な男に引っ掛かってしまったりした時だろう。
現在のクルエルのままなら、そんな事にはならないだろうので、メリアスのあの形相を見る事はないだろう。
カズは約半年前に、帝都冒険者ギルド本部の地下で起きた事から、現状に至るまでの事を三人の妻に話さなければならないと、メリアスに頼んで部屋を借りる事にした。
ビワが寝泊まりしている部屋なら、好きに使ってくれて構わないという事だったので、四人はビワが使っている部屋に移動した。
どういう経緯でビワ一人が、バイアステッチに来たのかや、アレナリアとレラがフジと共に行動している事。
カズだけではなく、アレナリアやビワやレラも、離れ離れになっていた間の事を、話したいと考えていた。
ビワの部屋に入り扉を閉めると、三人同時にカズに抱き着く。
アレナリアは右からでビワは左から、レラは右肩に乗り顔にがっしりと。
人目がなくなったので、夢でも幻でもないと再度確認する。
「カズだよね?」
「ああ」
「幽霊じゃないよね? カズ」
「ちゃんと生きてるよ。レラ」
「夢じゃないですよね? カズさん」
「現実だよ。ビワ」
アレナリアの頭を撫でて、ビワは肩を抱き、レラには顔を傾けて応える。
そのまま五分程互いの心音を聞き、心が穏やかになると話をするために離れ、二脚ある椅子にはカズとビワが座り、アレナリアとレラはベッドに座る。
最初に話し始めたのは、カズではなくアレナリア。
レオラと冒険者ギルド職員のサイネリアとネモフィラから、カズが消えてしまった事を聞かされてからの事を。
まだブーロキアの仲間が潜伏しているかも知れない事から、カズと一緒に暮らしていた三人を危険から遠ざけるために、ビワがバイアステッチに移り暮らして、アレナリアとレラはキビ村近くのフジが住む森に移った事を。
カズが行方不明になった事で、アレナリアがパーティーの代表になり、フジの仮の主人とギルドで登録されている。
カズの行方の手掛かりが全く無いので探す事ができず、それでもフジに乗り帝国中を移動して、今までに行った場所をレラと共に回り探していた。
二ヶ月前からミゼットに頼まれ、野盗や盗賊の討伐をするようになった。
レラは大きさは憧れか欲望かを使い大きくなり、アレナリアに戦い方を習い討伐依頼を手伝えるように頑張っていた。
それでも不安があった事で、始めはビワの所で持たせていたが、少し前からフジと共に行動する事で、今回のように戦闘の手伝いをするようになってきていた。
バイアステッチではパフ手芸店と冒険者ギルドだけではなく、大通りの店や露店にビワやアレナリアと買い物に行ったりもしているので、顔はそれなりに知られている、と。
バイアステッチ内で出歩く時は、大きさは憧れか欲望かを使いアレナリアと一緒に行動しているので、義姉妹や見習い冒険者なんて思っている人は多いらしい。
女性が人口の殆どを占めているバイアステッチでは、他の街に比べてレラが危険な目に合う事はほぼないから、近場なら一人で出歩くようになっている、と。
流石に本来の姿で出歩いていたら、妖精族という珍しさと可愛らしい容姿から、連れ去られる可能性は高いと、可愛らしいを強調して自慢げにレラは語る。
アレナリアは毎度の事だと呆れ顔をして、ビワは苦笑い。
変わらないレラを見て微笑ましく思い、カズの口角は上がり笑う。
バイアステッチでは有名な、アラクネのメリアスとクルエルと親しい事から、手を出すような愚かな者はバイアステッチにはいない。
ビワはバイアステッチに来てからの事を話すも、居候しているメリアス宅では家事をして、朝になるとパフ手芸店に働きに行き、数日に一度会いに来るアレナリアとレラと過ごす。
バイアステッチに来てからの一ヶ月は、表面上明るくしていたが、心ここに非ずの状態で、夜は涙で枕を毎夜濡らしていた。
二ヶ月経つと家事と仕事に積極的に取り組み、悪い事を考えないようにと、周りから見ても分かるくらい無理していた。
三ヶ月が過ぎた頃になって、周囲の皆と笑顔で向き合える様になってきて、カズが戻って来る事を信じて待ち続けていた。
半年経った今でも、悪い夢を見る事があり、数日前も汗だくで涙を流し、夜中に目を覚ましていた、と。
24
あなたにおすすめの小説
異世界へ誤召喚されちゃいました 女神の加護でほのぼのスローライフ送ります
モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎
飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。
保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。
そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。
召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。
強制的に放り込まれた異世界。
知らない土地、知らない人、知らない世界。
不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。
そんなほのぼのとした物語。
本の知識で、らくらく異世界生活? 〜チート過ぎて、逆にヤバい……けど、とっても役に立つ!〜
あーもんど
ファンタジー
異世界でも、本を読みたい!
ミレイのそんな願いにより、生まれた“あらゆる文書を閲覧出来るタブレット”
ミレイとしては、『小説や漫画が読めればいい』くらいの感覚だったが、思ったよりチートみたいで?
異世界で知り合った仲間達の窮地を救うキッカケになったり、敵の情報が筒抜けになったりと大変優秀。
チートすぎるがゆえの弊害も多少あるものの、それを鑑みても一家に一台はほしい性能だ。
「────さてと、今日は何を読もうかな」
これはマイペースな主人公ミレイが、タブレット片手に異世界の暮らしを謳歌するお話。
◆小説家になろう様でも、公開中◆
◆恋愛要素は、ありません◆
異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?
お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。
飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい?
自重して目立たないようにする?
無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ!
お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は?
主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。
(実践出来るかどうかは別だけど)
異世界転生した俺は、産まれながらに最強だった。
桜花龍炎舞
ファンタジー
主人公ミツルはある日、不慮の事故にあい死んでしまった。
だが目がさめると見知らぬ美形の男と見知らぬ美女が目の前にいて、ミツル自身の身体も見知らぬ美形の子供に変わっていた。
そして更に、恐らく転生したであろうこの場所は剣や魔法が行き交うゲームの世界とも思える異世界だったのである。
異世界転生 × 最強 × ギャグ × 仲間。
チートすぎる俺が、神様より自由に世界をぶっ壊す!?
“真面目な展開ゼロ”の爽快異世界バカ旅、始動!
異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。
もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。
異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。
ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。
残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、
同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、
追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、
清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活
空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。
最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。
――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に……
どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。
顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。
魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。
こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す――
※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。
異世界ビルメン~清掃スキルで召喚された俺、役立たずと蔑まれ投獄されたが、実は光の女神の使徒でした~
松永 恭
ファンタジー
三十三歳のビルメン、白石恭真(しらいし きょうま)。
異世界に召喚されたが、与えられたスキルは「清掃」。
「役立たず」と蔑まれ、牢獄に放り込まれる。
だがモップひと振りで汚れも瘴気も消す“浄化スキル”は規格外。
牢獄を光で満たした結果、強制釈放されることに。
やがて彼は知らされる。
その力は偶然ではなく、光の女神に選ばれし“使徒”の証だと――。
金髪エルフやクセ者たちと繰り広げる、
戦闘より掃除が多い異世界ライフ。
──これは、汚れと戦いながら世界を救う、
笑えて、ときにシリアスなおじさん清掃員の奮闘記である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる