迷い人と当たり人〜伝説の国の魔道具で気ままに快適冒険者ライフを目指します〜

青空ばらみ

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67. 本命! キノコの女王様

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 朝はまだ暗い時間に起き、ナッツとリンゴを朝食がわりに食べ、メリッサお姉さんから言われたとおり、ウロを薬草で燻してから今回の本命キノコの女王を探しにいく。

 昨日の反省で身体強化は始めから倍にしておいた。

「チェリー、白っぽい卵状のモノを探すんだったよね」

「はい。丸い形をしています」

 ひとつ見つけたら、レベル40からのスキルマッピングで探せるんだけど……あるかなぁ~?

 まだ薄暗い時間だから見つけるのも大変だし、やっぱりゴールデンタイガーが怖い。

 ホワイトベアーは怖くないのかって話だけど、あんなにあっさりやられたところをみたら怖さも薄れる。
  
 なんて、そんなバカなことを考えてたら……
 
「あったー! チェリー、見つけたよ森の妖精!!」

 ホントになにかのタマゴみたいだ!
 ちょっと、びっくり!!

「はい。よかったですね。すぐにマーキングして次を見つけましょう」

「……はい」

 チェリーはたまに、きびしくなるよね……

「あっ、ある。案外あるんじゃない!?」

 ひとつ見つけたら、その近くにまたあった。

 これは、良い感じだよ。
 身体強化とマッピングで、ぐるぐるまわって十個見つける。

 さあ、ここからだな……

    まわって見つけている間に、頭が出てきているモノを発見し、そこに居座り見守ることにした。
 時計を持ってないからわからないけど、二~三時間かな? 
 その間の時間潰しにバンブの子を二本、小さいけど近くで見つけたので、掘り起こして採っておく。

 キノコの女王は聞いていた通り、白いレース編みのドレスのようなモノをキレイに広げていく。
 ホントだ、キノコの女王様みたい!
 でも、匂いは臭い!

 卵状の白い部分はどうみてもなにか鳥のタマゴみたいで不思議? 
 ちょっと、気になって触ってみた。
 柔らかい……けど弾力がある?
 タマゴみたいなのは、見た目だけなんだ……

 あーー!!
 虫がどんどん、この臭い匂いに寄ってくる……
 もう、待ってられない! 
 虫に食べられるっ?! というところでチェリーのお許しがでて、まずは一本。
 優しく卵状のモノからひっこ抜く。

 くーーっ、くさーい!
 見事に暗緑色の笹部分が、くさい!!
 
 ホントは全部採って、袋に入れ集めてから安全な場所でゆっくり洗うつもりでいたけど変更だよ!
 そのつど、魔法水で頭の笹部分に水をかけ、洗い流すことにします!

 するとあら不思議、暗緑色が黄色ぽくなった。

 まだ臭いけど、だいぶまし。
 これを布と一緒に畳んでひとつずつ、重ならないようにして集めることにした。
 傷めないようにしないとね!

 急いでまわっても二本、虫に負けて少し食べられてしまっている。
 頭の笹部分に魔法水を一本ずつかけている時間が少しロスになったのかな?
 でも一応、それもとっておく。

 安全なところまで戻ってきてから布を広げ、今度は風の魔法で少しずつ乾燥させる。
 メリッサお姉さんがめんどくさくても一本ずつ乾燥させていくよう指導してくれたので、熱くない涼しい風をキノコの女王様へ順番にかけていった。

 時間はかかったけど、全部お昼過ぎには出来上がる。

 さて、この一番大きな女王様はメリッサお姉さんに渡すことで決定だな。
 やっぱり、あのコツを教えてもらわなければ、こんなには採れなかったと思うからね。
 自分用には虫食いの分をふたつとっておいて、残りは売ってしまう。

 ギルドに売る七本分も布を一本ずつに被せて畳んでいき、重ならないようにして革の袋にしまっておく。
 
 あとはウロを燻した薬草を片付けて、今日はこれで帰ろうかな。

 バンブの木を五本。 
 それと、バンブの葉を二百枚。
 キノコの女王が七本。
 バンブの子小が二本。
 ギルドに売る分は、こんなもんだね。
 
 個別には。
 ケルスさんにバンブの木を一本。
 バンブの葉はみんなのお土産に五十枚ずつ。
 葉は評判がよかったのでちょっと増やした。
 あと、メリッサお姉さんに本命! キノコの女王様を一本。
 自分には、虫くいが二本。
 ホワイトベアーのキバとツメはギルドに売らないで自分の武器にできないか考えてみる用。

 薬草はもう採らずに帰ることにする。

 バンブの子でカバンの中がパンパンだからね!
 今回は二メートルぐらいの長さのバンブの木を六本。
 丈夫なひもでまとめて担いでいるから、前以上に目立つけど気にしない。


 んっ?
 親方の店の前で、うろちょろしている人がいる……
 はい、親方だね! 
 あれっ、ケルスさんも!?

「パールさーん!!」

「パール! 待ってだぞ!」

 二人はわたしを見つけるなり走ってやってきて、バンブの木に釘づけだよ。
 二メートルの長さだから、わたしの前や後ろを行ったり来たりしている。

「おーーっ! 今回も良いモノを持って帰ってきたな! さぁ、店に入ってくれ!」

「パールさん、重たかったでしょー! ここにバンブを置いてください!」

 グイグイくる二人に笑えてくる……ぷふっ。

 ケルスさんが勧めてくれたところにバンブをおいてひもをはずしていく。

「さあ、ケルスさんどうぞ。一本選んでください!」

「いいんですか? ボクが親方より先に選んで」

「いいも悪いもないだろう。オレはまだ買えないんだからなっ。早く選べ! その次オレが吟味する」

「は、はい」

 吟味とは? 
 もしかして、先にギルドで買うモノを選んでおくのね。

 その間にと親方が店の奥からなにやら持ってきて渡してくれた。

「うわっ! 親方。これはわたしのバンブのコップですか?」

「そうだ、これでどうだ。  パッとみて、バンブだとは思わないぞ。中をみたら気づくヤツは気づくがな」

 親方はニヤリと笑い、自信ありげにみせてきた。

 なんと! これはすごい!

 職人のワザ、ここにあり!! っていうすごいモノになっいる。

 なんなんだ、これは……


「すごいよ、これ!? すごくいい!!」


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