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111. 質問が止まらない
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座席の奥に、部屋がある……
小さいけど、この馬車の五倍ぐらいの広さのリビング。
あとは主寝室とベッドを二つずつおいている小さい部屋が二部屋とトイレだそうだ。
いまはガントとソードが一部屋を二人で使っていると教えてくれた。
三人だと安全確保のため、やっぱりひとりは御者のところで寝るみたい。
だから残りの一部屋を、わたしが使っても良いと言ってくれる。
ライは笑いながら。
「もう寝るところも狭くないぞ」
昨日は久しぶりに狭い場所で寝て、ちょっとしんどかったようだ……
わたしを警戒してなのか? 申し訳ない……
あと二日は野営になるから、ありがたく使わせてもらう。
いつもは移動中もリビングにいたそうで、よい体験だったとライが告げると、ガントはピアンタとラメールを狭い普通の馬車で、なん度も往復しているから平気だと笑っていたけどね!
ラメール王国では薬草がダンジョン内でも育ちにくいのか、ピアンタに比べてすごく少ないらしい。
なのに、ダンジョンの魔物は強いモノが多い。
だからポーションが不足しがちで、こうしてよい薬草が手に入るチャンスのときには、無くならない内に少し無理をしてでも買い付けにやって来るそうだ。
フンフン。
ゆったりリビングのソファに座って、ライの話しを聞く。
ソードの淹れてくれたお茶を飲みながら、甘いお菓子もでてきた。
もう隠すつもりは、なさそうだな……
これからはトイレ休憩もなくなって、馬の休憩だけになるみたい。
ソードがトイレの使い方を教えてくれる。
わたしの持っている普通のオトイレと同じような作りだけど、それよりも少し狭めで、金や白金が使ってない分ちょっとグレードが落ちてみえる簡素な作りだった。
最後も異空間に捨てるしか、選択肢はないようだ。
だとすると、やっぱりケップラー王国は進んでいるすごい王国だったんだなぁ~。
リビングに戻って来たらソードがまた、お茶をみんなに淹れだした。
美しい所作で丁寧にお茶を淹れながら、自然な感じで聞いてくる……
「パールは向こうに、どれくらいの時間いたのですか?」
ケップラー王国の話になるとみんながこっちを、じっと見てきて……ちょっと、こわい。
特に、ガントがすごいんだよ……
「一日です」
「「「一日!?」」」
「でも、パール。 おまえ、七日も帰って来ないと宿屋のオヤジさんが言ってたぞ?」
ガントが、聞いてきた。
「不思議なんだけど、帰ってきたら七日経っていて、おどろいてしまったんだよね」
「どうして七日経っていると、わかったのですか?」
ソードは、鋭い……
ガントもそうだよなっと、うなずいて聞いてきた。
もう、しょうがないか……
お茶を飲みながら、チェリーに頭の中で話しかける。
(チェリー、どうしよう? 魔道具をもらったって、言う?)
(はい。ある程度は、しょうがないですね。言葉を慎重に選んで、話してください)
難しい~っ、そういうの苦手だよ……
お茶を優雅に飲んでいるフリをして、そのあとゆっくり話しだす。
「時間のわかる魔道具を、もらったんです……」
「「「時間のわかる魔道具!?」」」
「それは、どっ、どんなものだ!」
ガントが、目を大きく見開いて聞いてきた。
「ん~っ、どこにいても、時間と日にちと方角がわかるモノ……かな?」
「すごいっ! 見せてくれないか!」
「あーっ、ごめんね。もう、登録してあるから無理なの……」
「登録とは、なんだ?」
今度はライが聞いてきた。
「んっ? もらったモノは、だいたいその場で登録させられたの。自分専用にして、無くさないように……」
「他にも、もらったのですか?」
「いろいろもらったけど、登録してあるから……」
「いろいろって、何をもらったんだ?」
「えっ、魔法袋……とか?」
無難に、みんなが持っている魔法袋を言っておく。
「魔法袋も、登録できるのか?」
(チェリー、助けて……質問が止まらないよ……)
(はい。パールがいろいろと言ったり、登録してあると言ったりするからです。言葉を慎重に選んでと、伝えましたよ。無理、だけでよかったんです)
あーっ、そこから……
もう、めんどくさい!!
「そんなに、質問ぜめにしないでっ! 疲れたから、もう部屋で休むよ!」
そう言って、与えられた部屋に逃げ込んだ。
部屋はホントに、ベッドが二台おけるだけの広さしかなかった。
カギは、ついてない?
護衛の人用なのかな?
まぁ勝手には、入ってこないでしょう……
「チェリー、なんとかなったと思う?」
「はい。なっていませんね。先伸ばしにしただけです」
あーっ、やっぱりそうか……
これは確認が必要だな。
まずはいま、身につけているものをパールとチェックしていく。
左の小指に十個まで、まとめておける指輪。
そこに時計のリングと、お年寄りの補助のリングあとは、竜人の赤ちゃんが初めて身につけるリングの三つが入っている。
左腕は、小さな盾の腕輪がひとつ。
右の小指には、スペシャルな指輪。
あと右の親指に、魔力をためておけて移転装置がついた指輪をひとつはめている。
さっき、魔法袋と言ってしまったから……
「チェリー、どこから魔法袋を出そう?」
「はい。これから先もいろいろ出すことになりそうですから、腰のマジックバックが最適です。そこに登録するタイプの魔法袋を入れておいて、その中から金(キン)を出し入れしましょう」
「そうだね、チェリー。腰のマジックバックなら、ギリギリ魔法袋が普通に入っているように思えるかな? サラマンダーなん匹にする?」
「はい。登録できるタイプの時間経過ありで、三匹までですね。それ以上は、知らせないほうが良いでしょう」
「わかった。あといろいろ登録したって言ってしまったから、魔道具は武器になるタルボさんにもらった伸びる棒と、マプさんにもらった採取用スティックが薬草ハンターだからぜったい必要だし隠しきれないよね。それともう、一人用のテントを見せてしまったほうが楽かも?」
「はい。それが良いでしょう。採取用スティックは 登録したとは聞いていませんが、大丈夫ですか」
そうだったかな?
調べてみると登録できそうなので、少し魔力を流しておく。
向こうの登録は名前を書くような感じで、だいたいのモノにできる。
みんなが使うモノにはあえて、そのシステムをつけていないモノがあったり、登録しないで使うみたい。
魔法袋が、良い例だ。
こんなもんでしょう!
これで少し、安心……
チェリーと相談できるのは、やっぱりいいよね!
小さいけど、この馬車の五倍ぐらいの広さのリビング。
あとは主寝室とベッドを二つずつおいている小さい部屋が二部屋とトイレだそうだ。
いまはガントとソードが一部屋を二人で使っていると教えてくれた。
三人だと安全確保のため、やっぱりひとりは御者のところで寝るみたい。
だから残りの一部屋を、わたしが使っても良いと言ってくれる。
ライは笑いながら。
「もう寝るところも狭くないぞ」
昨日は久しぶりに狭い場所で寝て、ちょっとしんどかったようだ……
わたしを警戒してなのか? 申し訳ない……
あと二日は野営になるから、ありがたく使わせてもらう。
いつもは移動中もリビングにいたそうで、よい体験だったとライが告げると、ガントはピアンタとラメールを狭い普通の馬車で、なん度も往復しているから平気だと笑っていたけどね!
ラメール王国では薬草がダンジョン内でも育ちにくいのか、ピアンタに比べてすごく少ないらしい。
なのに、ダンジョンの魔物は強いモノが多い。
だからポーションが不足しがちで、こうしてよい薬草が手に入るチャンスのときには、無くならない内に少し無理をしてでも買い付けにやって来るそうだ。
フンフン。
ゆったりリビングのソファに座って、ライの話しを聞く。
ソードの淹れてくれたお茶を飲みながら、甘いお菓子もでてきた。
もう隠すつもりは、なさそうだな……
これからはトイレ休憩もなくなって、馬の休憩だけになるみたい。
ソードがトイレの使い方を教えてくれる。
わたしの持っている普通のオトイレと同じような作りだけど、それよりも少し狭めで、金や白金が使ってない分ちょっとグレードが落ちてみえる簡素な作りだった。
最後も異空間に捨てるしか、選択肢はないようだ。
だとすると、やっぱりケップラー王国は進んでいるすごい王国だったんだなぁ~。
リビングに戻って来たらソードがまた、お茶をみんなに淹れだした。
美しい所作で丁寧にお茶を淹れながら、自然な感じで聞いてくる……
「パールは向こうに、どれくらいの時間いたのですか?」
ケップラー王国の話になるとみんながこっちを、じっと見てきて……ちょっと、こわい。
特に、ガントがすごいんだよ……
「一日です」
「「「一日!?」」」
「でも、パール。 おまえ、七日も帰って来ないと宿屋のオヤジさんが言ってたぞ?」
ガントが、聞いてきた。
「不思議なんだけど、帰ってきたら七日経っていて、おどろいてしまったんだよね」
「どうして七日経っていると、わかったのですか?」
ソードは、鋭い……
ガントもそうだよなっと、うなずいて聞いてきた。
もう、しょうがないか……
お茶を飲みながら、チェリーに頭の中で話しかける。
(チェリー、どうしよう? 魔道具をもらったって、言う?)
(はい。ある程度は、しょうがないですね。言葉を慎重に選んで、話してください)
難しい~っ、そういうの苦手だよ……
お茶を優雅に飲んでいるフリをして、そのあとゆっくり話しだす。
「時間のわかる魔道具を、もらったんです……」
「「「時間のわかる魔道具!?」」」
「それは、どっ、どんなものだ!」
ガントが、目を大きく見開いて聞いてきた。
「ん~っ、どこにいても、時間と日にちと方角がわかるモノ……かな?」
「すごいっ! 見せてくれないか!」
「あーっ、ごめんね。もう、登録してあるから無理なの……」
「登録とは、なんだ?」
今度はライが聞いてきた。
「んっ? もらったモノは、だいたいその場で登録させられたの。自分専用にして、無くさないように……」
「他にも、もらったのですか?」
「いろいろもらったけど、登録してあるから……」
「いろいろって、何をもらったんだ?」
「えっ、魔法袋……とか?」
無難に、みんなが持っている魔法袋を言っておく。
「魔法袋も、登録できるのか?」
(チェリー、助けて……質問が止まらないよ……)
(はい。パールがいろいろと言ったり、登録してあると言ったりするからです。言葉を慎重に選んでと、伝えましたよ。無理、だけでよかったんです)
あーっ、そこから……
もう、めんどくさい!!
「そんなに、質問ぜめにしないでっ! 疲れたから、もう部屋で休むよ!」
そう言って、与えられた部屋に逃げ込んだ。
部屋はホントに、ベッドが二台おけるだけの広さしかなかった。
カギは、ついてない?
護衛の人用なのかな?
まぁ勝手には、入ってこないでしょう……
「チェリー、なんとかなったと思う?」
「はい。なっていませんね。先伸ばしにしただけです」
あーっ、やっぱりそうか……
これは確認が必要だな。
まずはいま、身につけているものをパールとチェックしていく。
左の小指に十個まで、まとめておける指輪。
そこに時計のリングと、お年寄りの補助のリングあとは、竜人の赤ちゃんが初めて身につけるリングの三つが入っている。
左腕は、小さな盾の腕輪がひとつ。
右の小指には、スペシャルな指輪。
あと右の親指に、魔力をためておけて移転装置がついた指輪をひとつはめている。
さっき、魔法袋と言ってしまったから……
「チェリー、どこから魔法袋を出そう?」
「はい。これから先もいろいろ出すことになりそうですから、腰のマジックバックが最適です。そこに登録するタイプの魔法袋を入れておいて、その中から金(キン)を出し入れしましょう」
「そうだね、チェリー。腰のマジックバックなら、ギリギリ魔法袋が普通に入っているように思えるかな? サラマンダーなん匹にする?」
「はい。登録できるタイプの時間経過ありで、三匹までですね。それ以上は、知らせないほうが良いでしょう」
「わかった。あといろいろ登録したって言ってしまったから、魔道具は武器になるタルボさんにもらった伸びる棒と、マプさんにもらった採取用スティックが薬草ハンターだからぜったい必要だし隠しきれないよね。それともう、一人用のテントを見せてしまったほうが楽かも?」
「はい。それが良いでしょう。採取用スティックは 登録したとは聞いていませんが、大丈夫ですか」
そうだったかな?
調べてみると登録できそうなので、少し魔力を流しておく。
向こうの登録は名前を書くような感じで、だいたいのモノにできる。
みんなが使うモノにはあえて、そのシステムをつけていないモノがあったり、登録しないで使うみたい。
魔法袋が、良い例だ。
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これで少し、安心……
チェリーと相談できるのは、やっぱりいいよね!
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