110 / 221
110. 魔法袋が三つ
しおりを挟む
魔法袋はラメール王国では、そんなに珍しくないのかな?
メリッサお姉さんもラメール王国にいるときに、お祖母さんからもらって持っていたし……
時間が遅くなるもの以外は、案外出回っているのかも?
サラマンダーが一匹でも、収納できる量はすごく多いからなぁ~?
そんなことを考えていたらドアが開いて、もう外に出ても大丈夫だと告げられる。
外にはシルバーウルフが固まって積んであった。
これから解体をするので、もう少し時間がかかるそうだ。
三人は解体も素早く、手慣れているな……
ソードがそんなにおいしいお肉ではないけれど、今日の夕食はシルバーウルフのステーキとスープだと笑顔で教えてくれる。
あと、この毛皮は売ってしまうらしい。
ライがいるか聞いてきたので、記念に一枚もらうことにした。
イスにでも敷こうかな?
解体で血の匂いがきついはずなのに、ぜんぜんしない……
だれか風の魔法が得意な人がいるようだ。
この三人はわたしが思っているよりハイスペックなのかも知れないな。
ソードはたぶん、護衛だしね。
解体後はもう少しだけ馬車で走って、今日の目的地まで無事到着できた。
アレっ? これは、どういうことだろう……
わたしがオトイレに行っている数分のあいだに火が焚かれ、なぜか大きなテーブルに椅子それにナイフやフォークまですべてがキレイにセッティングされ並べられている。
どう考えても、魔法袋からそのままだしたとしか思えない……
頭の中でチェリーに、相談してみた。
(チェリー。これは、どう思う? おどろいたほうがいいのか? それとももしかして、魔法袋を知っているのか試されてるのかなぁ?)
(はい。試されています。あの馬車も魔道具ですから、パールがどこまで知っているのか気になるのでは?)
(ちょっと、待ってよ! チェリー!? あの馬車、魔道具なの? それって、わたしのテントと一緒ってことなんじゃないの? わーっ、すごい! はやく教えてよーっ! 中も見てみたいなーっ? じゃあ、無理におどろかなくてもいいかな)
もう気にしないで、ライに勧められるまま席に座って、食事をすることに決めた。
パンがサッと出てきて……
高価なジャムもあるぞ。
普通になにも気にせず、パンをちぎってジャムを少し塗って食べてみる。
うん、おいしいジャムだ。
パンは……ちょっと、パサつくかな?
やっぱり、時間が普通に経過する魔法袋だ。
お水も、ある……
水瓶は、ないな……
一口飲んで、んっ?! びっくり。
わたしの魔法水と同じぐらい、おいしい!
だれ? この人も魔力が多いぞ!
この魔法水は、だれの?
あれっ、ライがじっと見ている……
ライだ! ライの魔法水だ!
「おいしい、お水だね」
「そうか……」
ニヤっと笑って、ライが答えた……
正解だな……
ガントがお肉を焼く係だったのか、おいしいそうに焼かれたステーキを持ってきてくれた。
野菜とスープは、ソードが持ってきてくれる。
みんなで、一緒に食べるようだ。
外なのにナイフやフォークを使って、ガサツそうなガントまでテーブルマナーはみんな完璧みたい。
よかった……これは、シーナに感謝だな……
なんとか、みんなと食べていても恥ずかしくない。
ホントに貴族の人たちとテーブルを一緒にする日がくるとは……
あの、へんに目が肥えた辺境伯のみんなの、ありがたい指導を思い出すよ……
シルバーウルフのお肉は少し硬いし、独特の風味もあったけど、温かい料理はうれしい。
ソードと一緒に片付けようとしたら、ライのそばにいるように言われる。
わたしはお客さん扱いのようだ。
ソードはすばやくテーブルの上のモノを片付けて、お茶を淹れてくれた。
さあ、ここからかな?
なにを告げられるのか……
「パール。きみはこれを、知っているかい?」
ライが自分の腰のカバンから、魔法袋を取り出して見せてきた。
ソードもガントもわたしを、じっと見ている。
ガントは目が合うと、小さくうなずいてきた。
フゥーッ、ひとつ息をはいて……
「はい、知っています。魔法袋ですね」
「やっぱり、知っていたか……」
ライが持っているモノは、サラマンダーが一匹のモノだそうだ。
魔法袋は珍しいモノだけど、ラメール王国では知っている人も多いそうで、もし余っているなら譲ってほしいと言ってきた。
それが無理なら、だれにも知られないようにして、自分だけで使うように忠告される。
使い方を間違えると大変なことにもなる貴重なモノだから、もしもお金が必要で手放さなければいけないときには、一番に声をかけてほしいと伝えてきた。
「ライは……もう持っているのに、まだ欲しいの?」
「欲しいか、欲しくないかと聞かれたら、欲しい。でもそれだけじゃない。 この魔法袋が、悪いヤツらの手に渡らないようにしたいんだよ」
「すごいね。考え方が、王様みたい……」
「っ!! そうか、そうなのか……」
「ライ。もう、話しても大丈夫だろ?」
ガントが意味ありげに、ライに声をかけている。
ライは軽くうなずき、場所を変えると言いだした。
ソードがスッと立ち、大きなテーブルを自分の持っていた魔法袋にしまう。
ガントも自分の魔法袋を取りだして、馬車と馬を取り囲むように、四隅にバリアのようなモノをおく。
魔法袋が、三つ。
ホントだ、全員持ってるよ……
ライには馬車の中へと誘導される。
すごい!?
チェリーの言っていたとおり、この馬車は魔道具だ!
ラメール王国は、ホントに進んだ国なんだ……
もうっ、おどろきだよっ!!
メリッサお姉さんもラメール王国にいるときに、お祖母さんからもらって持っていたし……
時間が遅くなるもの以外は、案外出回っているのかも?
サラマンダーが一匹でも、収納できる量はすごく多いからなぁ~?
そんなことを考えていたらドアが開いて、もう外に出ても大丈夫だと告げられる。
外にはシルバーウルフが固まって積んであった。
これから解体をするので、もう少し時間がかかるそうだ。
三人は解体も素早く、手慣れているな……
ソードがそんなにおいしいお肉ではないけれど、今日の夕食はシルバーウルフのステーキとスープだと笑顔で教えてくれる。
あと、この毛皮は売ってしまうらしい。
ライがいるか聞いてきたので、記念に一枚もらうことにした。
イスにでも敷こうかな?
解体で血の匂いがきついはずなのに、ぜんぜんしない……
だれか風の魔法が得意な人がいるようだ。
この三人はわたしが思っているよりハイスペックなのかも知れないな。
ソードはたぶん、護衛だしね。
解体後はもう少しだけ馬車で走って、今日の目的地まで無事到着できた。
アレっ? これは、どういうことだろう……
わたしがオトイレに行っている数分のあいだに火が焚かれ、なぜか大きなテーブルに椅子それにナイフやフォークまですべてがキレイにセッティングされ並べられている。
どう考えても、魔法袋からそのままだしたとしか思えない……
頭の中でチェリーに、相談してみた。
(チェリー。これは、どう思う? おどろいたほうがいいのか? それとももしかして、魔法袋を知っているのか試されてるのかなぁ?)
(はい。試されています。あの馬車も魔道具ですから、パールがどこまで知っているのか気になるのでは?)
(ちょっと、待ってよ! チェリー!? あの馬車、魔道具なの? それって、わたしのテントと一緒ってことなんじゃないの? わーっ、すごい! はやく教えてよーっ! 中も見てみたいなーっ? じゃあ、無理におどろかなくてもいいかな)
もう気にしないで、ライに勧められるまま席に座って、食事をすることに決めた。
パンがサッと出てきて……
高価なジャムもあるぞ。
普通になにも気にせず、パンをちぎってジャムを少し塗って食べてみる。
うん、おいしいジャムだ。
パンは……ちょっと、パサつくかな?
やっぱり、時間が普通に経過する魔法袋だ。
お水も、ある……
水瓶は、ないな……
一口飲んで、んっ?! びっくり。
わたしの魔法水と同じぐらい、おいしい!
だれ? この人も魔力が多いぞ!
この魔法水は、だれの?
あれっ、ライがじっと見ている……
ライだ! ライの魔法水だ!
「おいしい、お水だね」
「そうか……」
ニヤっと笑って、ライが答えた……
正解だな……
ガントがお肉を焼く係だったのか、おいしいそうに焼かれたステーキを持ってきてくれた。
野菜とスープは、ソードが持ってきてくれる。
みんなで、一緒に食べるようだ。
外なのにナイフやフォークを使って、ガサツそうなガントまでテーブルマナーはみんな完璧みたい。
よかった……これは、シーナに感謝だな……
なんとか、みんなと食べていても恥ずかしくない。
ホントに貴族の人たちとテーブルを一緒にする日がくるとは……
あの、へんに目が肥えた辺境伯のみんなの、ありがたい指導を思い出すよ……
シルバーウルフのお肉は少し硬いし、独特の風味もあったけど、温かい料理はうれしい。
ソードと一緒に片付けようとしたら、ライのそばにいるように言われる。
わたしはお客さん扱いのようだ。
ソードはすばやくテーブルの上のモノを片付けて、お茶を淹れてくれた。
さあ、ここからかな?
なにを告げられるのか……
「パール。きみはこれを、知っているかい?」
ライが自分の腰のカバンから、魔法袋を取り出して見せてきた。
ソードもガントもわたしを、じっと見ている。
ガントは目が合うと、小さくうなずいてきた。
フゥーッ、ひとつ息をはいて……
「はい、知っています。魔法袋ですね」
「やっぱり、知っていたか……」
ライが持っているモノは、サラマンダーが一匹のモノだそうだ。
魔法袋は珍しいモノだけど、ラメール王国では知っている人も多いそうで、もし余っているなら譲ってほしいと言ってきた。
それが無理なら、だれにも知られないようにして、自分だけで使うように忠告される。
使い方を間違えると大変なことにもなる貴重なモノだから、もしもお金が必要で手放さなければいけないときには、一番に声をかけてほしいと伝えてきた。
「ライは……もう持っているのに、まだ欲しいの?」
「欲しいか、欲しくないかと聞かれたら、欲しい。でもそれだけじゃない。 この魔法袋が、悪いヤツらの手に渡らないようにしたいんだよ」
「すごいね。考え方が、王様みたい……」
「っ!! そうか、そうなのか……」
「ライ。もう、話しても大丈夫だろ?」
ガントが意味ありげに、ライに声をかけている。
ライは軽くうなずき、場所を変えると言いだした。
ソードがスッと立ち、大きなテーブルを自分の持っていた魔法袋にしまう。
ガントも自分の魔法袋を取りだして、馬車と馬を取り囲むように、四隅にバリアのようなモノをおく。
魔法袋が、三つ。
ホントだ、全員持ってるよ……
ライには馬車の中へと誘導される。
すごい!?
チェリーの言っていたとおり、この馬車は魔道具だ!
ラメール王国は、ホントに進んだ国なんだ……
もうっ、おどろきだよっ!!
64
あなたにおすすめの小説
規格外で転生した私の誤魔化しライフ 〜旅行マニアの異世界無双旅〜
ケイソウ
ファンタジー
チビで陰キャラでモブ子の桜井紅子は、楽しみにしていたバス旅行へ向かう途中、突然の事故で命を絶たれた。
死後の世界で女神に異世界へ転生されたが、女神の趣向で変装する羽目になり、渡されたアイテムと備わったスキルをもとに、異世界を満喫しようと冒険者の資格を取る。生活にも慣れて各地を巡る旅を計画するも、国の要請で冒険者が遠征に駆り出される事態に……。
ダンジョンに捨てられた私 奇跡的に不老不死になれたので村を捨てます
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
私の名前はファム
前世は日本人、とても幸せな最期を迎えてこの世界に転生した
記憶を持っていた私はいいように使われて5歳を迎えた
村の代表だった私を拾ったおじさんはダンジョンが枯渇していることに気が付く
ダンジョンには栄養、マナが必要。人もそのマナを持っていた
そう、おじさんは私を栄養としてダンジョンに捨てた
私は捨てられたので村をすてる
魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。
転生したので好きに生きよう!
ゆっけ
ファンタジー
前世では妹によって全てを奪われ続けていた少女。そんな少女はある日、事故にあい亡くなってしまう。
不思議な場所で目覚める少女は女神と出会う。その女神は全く人の話を聞かないで少女を地上へと送る。
奪われ続けた少女が異世界で周囲から愛される話。…にしようと思います。
※見切り発車感が凄い。
※マイペースに更新する予定なのでいつ次話が更新するか作者も不明。
失われた力を身に宿す元聖女は、それでも気楽に過ごしたい~いえ、Sランク冒険者とかは結構です!~
紅月シン
ファンタジー
聖女として異世界に召喚された狭霧聖菜は、聖女としての勤めを果たし終え、満ち足りた中でその生涯を終えようとしていた。
いや嘘だ。
本当は不満でいっぱいだった。
食事と入浴と睡眠を除いた全ての時間で人を癒し続けなくちゃならないとかどんなブラックだと思っていた。
だがそんな不満を漏らすことなく死に至り、そのことを神が不憫にでも思ったのか、聖菜は辺境伯家の末娘セーナとして二度目の人生を送ることになった。
しかし次こそは気楽に生きたいと願ったはずなのに、ある日セーナは前世の記憶と共にその身には聖女としての癒しの力が流れていることを知ってしまう。
そしてその時点で、セーナの人生は決定付けられた。
二度とあんな目はご免だと、気楽に生きるため、家を出て冒険者になることを決意したのだ。
だが彼女は知らなかった。
三百年の時が過ぎた現代では、既に癒しの力というものは失われてしまっていたということを。
知らぬままに力をばら撒く少女は、その願いとは裏腹に、様々な騒動を引き起こし、解決していくことになるのであった。
※完結しました。
※小説家になろう様にも投稿しています
積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。
侯爵令嬢に転生したからには、何がなんでも生き抜きたいと思います!
珂里
ファンタジー
侯爵令嬢に生まれた私。
3歳のある日、湖で溺れて前世の記憶を思い出す。
高校に入学した翌日、川で溺れていた子供を助けようとして逆に私が溺れてしまった。
これからハッピーライフを満喫しようと思っていたのに!!
転生したからには、2度目の人生何がなんでも生き抜いて、楽しみたいと思います!!!
リリゼットの学園生活 〜 聖魔法?我が家では誰でも使えますよ?
あくの
ファンタジー
15になって領地の修道院から王立ディアーヌ学園、通称『学園』に通うことになったリリゼット。
加護細工の家系のドルバック伯爵家の娘として他家の令嬢達と交流開始するも世間知らずのリリゼットは令嬢との会話についていけない。
また姉と婚約者の破天荒な行動からリリゼットも同じなのかと学園の男子生徒が近寄ってくる。
長女気質のダンテス公爵家の長女リーゼはそんなリリゼットの危うさを危惧しており…。
リリゼットは楽しい学園生活を全うできるのか?!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる