迷い人と当たり人〜伝説の国の魔道具で気ままに快適冒険者ライフを目指します〜

青空ばらみ

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161. 竜人さんのテントはすごい!

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 懐かしい感覚に、くすぐられる……
 笑顔のマークが告げてくる。

「おい、パール。いくらなんでも調理器具と同じ扉じゃ、ダメだろう? どうせするなら、隣の扉を開けて試してみたらどうだ? ハッハハ!」

 笑いながら調理器具がでた隣の扉を開けて、ふざけて覗き込むようにお願いしていた。

「七色エビビに振る、塩と酒を出してくれるかなぁ~?」
 
 キランッ!

 えーーっ、扉が少し光った?!

 うそっ!!

 マークも目を大きくして、おどろいている……

 このテント、どうなってるの……?!
 
 マークがたまらず、聞いてきた。

「パ、パール。このテントすごすぎないか? こんな魔道具は見たことも聞いたこともないぞ!」

「だよねっ! だから、あまり人に知られてはダメだと言われているんだよ。普通の生活に戻れなくなるでしょう?」

「ああ、そうだな……パールが生きていく一生のあいだには、生活も便利にいろいろ変化していくだろう。けど、おれたちが生きていく短い時間では、これほど劇的には変わらないな……」

 このテントにはトムさんやシーナそれにトーマスも、できれば泊めない方が無難だろうとマークが告げる。

「ここのテントの暮らしは、貴族様以上だ。知っている人ができるだけ少ない方がパールにとって安全だ。これをくれた人の言っていたことが正しいなっ」

 なんだかすごすぎて忘れそうになったけど、七色エビビを調理する。

 マークがお酒を一口飲んで顔を少し強張らせ、ため息をついていた。

「この酒は、なんだ!? うますぎる! これを料理に使うのか?」

 わたしはお酒が飲めないしわからないけど、匂いを嗅ぐとなんだか、嗅いだことのあるような匂い……?

 きっと、これも前世の記憶だろう。
 チェリーに聞くと、そうだと言っていた。
 それ以上は、飲めないからわからない……

 適当にマークがお酒と塩をふり、蒸しだした。
 だいたい殻の色が変わって、鮮やかな色になっていくぐらいの時間で、勝手にコンロの火が消える!?

「なんだこれは? パール、このコンロも魔道具なのか? 蒸し器のフタも開かないぞっ」

 すごいっ!
 五分ぐらいで火が消えて、もしかしていま蒸らしているの?

「マーク、もしかしていま蒸らし中なのかも? それでいくと、できたら勝手にフタが開く?」

「そんなことがあるのか? でもまあ、しばらく待ってみるか? 失敗しても、七色エビビはいっぱいあるから安心だしなっ!」

 笑いながら二人で、しばらく待っていると……

 フタが勝手に開いて、蒸し器が消えた?!

「マークっ! 七色エビビがっ、消えたよーっ!!」

「落ち着けパール! どこかに、このテントのどこかに、あるはずだっ! テントは七色エビビを食べないだろう?」

 ヒィ~。

 二人で手分けして扉を開けたり、流しをみたりして探しても、どこにもない……
 諦めかけて、フッとダイニングテーブルに目がいく。

 チョンっとお皿に、七色エビビが盛り付けて置いてあった。

「マーク! 見つけた!」

「ああ、おれも見つけたよ……」

 二人で顔を見合わせ……プッ!

「「はっはっはっはは!!」」

 では、いただきましょうか!


「おいしいー!!」

 この七色エビビ思っていた以上に身がプリップリで、味が濃くてなんだか甘味まで感じる?!

「うまいなぁ~。これならひとりで、百匹食べれるな!」

「うん。 百匹は無理だけど、いっぱい食べれるよ!」

 七色の殻を取るのはちょっと面倒くさいけど、おいしいは正義だ!

 あとの半分も蒸し器で蒸して今度は二人、テーブルに座って待つ。
 蒸してからしばらくすると、テーブルの上が少し光って蒸された七色エビビか現れた。

「すごすぎる……」

 マークもうなずいていた。

 次は、レインボーサーモン!

「マーク、このウロコって、キレイだし何かに使えそうだよね?」

「ああ、これもギルドで買い取ってもらえるぞ」

 魔道具を被せて内臓はいらない、ウロコと本体だけ必要だと願うことにした。

 おーっ! 

 見た目は一緒だけど、ウロコが魚の横に置いてあるから内臓もないはず。

 これも蒸し器で蒸して食べることに。
 簡単が一番!

 エビビより時間はかかったけど、テーブルで待っているとフワッと光って、でてきました!

「色が濃くなったな……」

「ホント、キレイな虹色だね。でも、それは皮だけみたい……中の身は、薄いピンク色?」

「うまいっ! パール食べてみろ! こんな淡白そうな薄いピンク色の身なのに、味にうまみが凝縮しているぞ!」

「ホントだ!? しっかりうまみ? なに? これ噛みしめるとほのかに甘いの?! またエビビと違っていて、おいしいー! こんな単純な調理で、これだけおいしいのならこれは、トムさんたちよろこぶよぉーっ」

 二人で 一匹を、あっという間に食べてしまった。

 今回の料理は、大満足だっ!

 お腹も膨れたし、今日は早めに休むことにする。

 自分の部屋でお風呂に入って、ベッドでスリスリくつろいでいると、マークの呼ぶ声がする。

「パール! パール。ちょっと、こっちへ来てくれ」

「んっ、なんだろ?」

 あれっ? どうしてこんなに、マークの声が聞こえるの?
 あわててスリッパを履いて、マークのところへ向かう。

「マークっ! どうしたの?」

「パール、部屋に入ってきて!」

 マークは毎日部屋を変えて、いろいろ確認してくれている。

 今日、泊まる部屋は……
 竜人マプさんの部屋か……

「マーク、何かあった?」

「この部屋は、すごいぞっ! 部屋の温度調節をしてくれていたんだ……風呂から上がって、ちょっと暑いなぁっと言うと、部屋が涼しくなるんだよ!」

「えっ、そうなの? 知らなかった……」

「そうだろう? おれだって、三日目で気がついたんだ。キッチンがすごかっただろ、もしかして? っと、いろいろ調べていて分かったことだから、普通に過ごしていたら気づかないさっ」

 なんとっ!

 しゃべって伝えると、部屋の温度が変えられるのか?

「それだけじゃないんだ! おまえを呼ぶときも、パールに伝えてほしいと話すと、おまえ来ただろう?」

「えっ、マークに呼ばれたけど……」
 
「ああ、このぐらいの声で普通に呼んだだけできたなっ」

「そうだよ! マークの呼ぶ声がすごく聞こえて、不思議だったんだ」

「これは、すごいテントだな……」

 ホントだよ。
 まだ何か、あるかも? 
 竜人さんのテントはすごいよ!

「ところでパール。おまえのその、寝間着とルームシューズか? それらは、なんだ?」

「あっ! これは、向こうの人にもらったアラクネの寝間着と、テントの客室に置いてあったスリッパって言うんだ。そうだっ! スリッパは、もう一足あるんだけど履く? コレすごく楽だよ」

「アラクネ……クッ! スリッパ……だしてみろ」

 なんだかスリッパの中をみたり、裏をみたりしてそれから履いていた。

「なっ、なんだこれは? これも魔道具なのか!」

「すごいでしょ? もう靴だけは、向こうの国の物を履くと、他の靴が履けなくなるんだよ」

 ものすごくおどろいたようで、色も変えられるというと、自分好みの色に変えていた。 

 気に入ってくれたのかな?

 安心、安心っ!

 
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