迷い人と当たり人〜伝説の国の魔道具で気ままに快適冒険者ライフを目指します〜

青空ばらみ

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213. 目標は錬金薬師!

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 親方が錬金術もできるのかと尋ねてきた。

「うん! グレコマに教えてもらっていて、モナルダには薬師のことを教えてもらっているんだ。いまわたしの目標は目指せ錬金薬師だよ!」

「メリッサからパールさんは錬金薬師を目指していると聞いてはいましたが……ホントだったんですね。すごいです……」

「すごいのは、あの二人だよ! わたしはまだまだ」

「そんなこと……そうだっ! パールさん、メリッサから聞きましたが、ガントリーと一緒にラメールに行った人の中にラメール王国の王太子がいたって言うのはホントですか!?」

「そうだった! パール、ラメールの王太子がホントにいたのか?」

「うん、そうみたい。ライのことでしょ? おどろきだよね!」

「おまえ、大丈夫なのか……」

「えっ? うん。よくしてもらっているよ」 

「そうか……じゃあ、心配しなくていいんだな?」

「心配? 心配は何もないよ?」

「わかった……」

 親方はだいぶ心配してくれていたのかな?
 ブレンダをチラッと見て、そのブレンダが軽くうなずいていたので安心したのか?
 ケルスさんと二人でホッとしているようだった。

「なぁパール、これはおまえが作ったんだろ? ならまだこの小さいすずを持っているのか?」

「うん、この前十個作ったんだよ。軽いでしょ?」

「そういえば、そうだな……なあ、オレにもこのすずを分けてもらえないか?」

「いいけど、親方はこの音色でいいの? 好きな音色で、すずの大きさも変えて作れるよ?」

「軽いしまあ、これでいい」

 アレっ?

 及第点の音色のような、その親方の言い方は少し引っかかるけど……

 欲しがってもらえたことは、とってもうれしいからよしとしよう!

「わたしがテオに一つ作るだけだから、あと失敗してもいいように予備でもう一つ蓋付きカゴの分があれば十分。親方は、八つで足りる?」

「そんなにいいのか? でもパール見本にもう一つは取っておけ。よしっ! じゃあ、七つもらってもいいか?」

「どうぞ、どうぞ! それじゃあ、この親方の作ったカゴと交換ね! いい音でしょ? みんなは変わっているって言うんだけど……チロリンって聞こえて、わたしはかわいいと思うんだっ!」

「そうか……」

 親方のなんとも言えない返事にケルスさんが……

「ぷっ!」

 あれ、ケルスさん? 
 どっちだ? 
 いま、笑ったなぁ~!? も~っ!

 親方には今回のお土産セット。

 採れたてのペッパー緑と赤のセットといつもの盛り合わせ金の卵入り、その中にすずを七つコロッと入れて渡しておく。

 親方は釣り合わないとちょっと渋い顔をしていたけど、わたしがそんなにお金やモノが必要ないとわかっているから素直に受け取ってくれた。

 ケルスさんはペッパーを見つけてよろこんでいる。

「うわーっ?! こんなに新鮮なペッパーは、ボク初めてですよ親方~?!」

 ペッパーをチラッと覗き込んだ親方は……

「おっ! ペッパーか?! パールありがとうよ! 久しぶりに、新鮮なのが食べられる。し、しかしおまえ、これは……ふーっ。ブレンダ、頼んだぞ……」

「はい、親方。わかっております。お任せください……」

 なんだかケルスさんまで、うなずいていた。

 さあ、次!

 今からメリッサのところへ行ってくると伝えて、親方の店を出ていこうとすると……
 親方が今みんなでプールについて、いろいろ思案中だと最後に教えてくれた。

「パール、用事がなくてもたまには来いよ! それからプールは、楽しみにしておけ! いいモノをぜったい作ってやるからな!」

「ありがとう! また遊びに来るよ!」

 ああ、プール……すごく楽しみ!


 メリッサのところには、いつものようにボードで向かう。

 キラン キラン

 ここもキレイな音色。

 そして、薬草とハーブのよい香り……

 中からメリッサが出てきていつものようにカギをかけ、わたしたちを迎え入れてくれる。
 
「パール、ブレンダ、いらっしゃい! 親方のところによってきたの? ベビーベッドは、もう見た? すごくステキに出来上がっていたでしょ!」

「うん! ステキ過ぎておどろいたよ」
 
「ウフフ! それは、良かったわね」

 それからモナルダから預かっていたモノを忘れないうちに渡して、またメリッサからも荷物を受け取る。

 しばらくテオの話なんかをしていたら、また緊急のお客さんが来て引き上げることにした。

「パール、ブレンダまた遊びに来てね!」

「うん、メリッサも仕事頑張って!」

 今回もブレンダとしばらく歩いて帰ることにする。

「パール、あの骨董品の店に行くのかい?」

「うん、一応ピアンタにきたら念のために覗こうかと思って……」

「そうだね、それがいいよ」


 古いモノが集まっているそこは、独特の雰囲気……

 家具のあいだをゆっくり辺りを見まわしながら店の奥へと進んでいく、あっ! いるいる。
 小太りの店主も気づいたようで、声をかけてきた。

「いらっしゃいませ! お客様、お待ちしておりました! あれからもう一度店中探しましたら、また黒い板が二枚と四角いかたまりが二個見つかったんですよ。とっておきましたがどうされますか?」

「ありがとう。覚えてくれていたんですね。じゃあ、いただきます。たしかひとつが、銀貨二枚でしたね」

「はい、ぜんぶで銀貨八枚です」

 すぐ、銀貨八枚渡してブレンダに板を二枚。
 わたしが四角いかたまり二個袋に入れて、二人で持って店をでる。

 お店の店主がまた探しておきますと、ニコニコ笑顔で伝えてきた。

「では、また来ます」

 それだけ告げて、人の少ない森へ向かう。
 誰もいない木陰ですべて腰のマジックバックに入れると、サッとボードをだし樹海の端までワープで戻ってくる。

 ブレンダが一度休憩をしようと言ってきたので、今回はそのまま空のテントをだし、四隅に認識されない魔道具をおく。
 中にはもうテーブルセットが置きっぱなしになっていて、水瓶も一つ出しっぱなしだ。

 まずは魔力ポーションを飲んでちょっと休憩。

 ブレンダが自分の魔法袋から干しブドウを出してくれた。 
 わたし好みのかわいい陶器の入れ物に入っている。

「パール疲れがとれるよ、これをお食べ」

「うん」

 ブレンダが日持ちのする食べ物を自分も持っておきたいと言うので、カベルネの干しブドウとライのところで日持ちのする硬めの干し肉を作ってもらって渡してある。

「あの骨董品のお店にはなぜ黒い魔道具があんなにあるんだろうね?」

「うん、不思議だよね? もしかしたら、昔は向こうの国の人が何人かこっちにいたけど、魔道具を置いて急いで帰っていったとか?」

「そうなのかね……」

「向こうでそんな昔話を聞いたけど、それがどこの国なのか? ホントなのかまったくわからないからね?」
 
 答えのない話……
 少し休憩して自分の庭まで戻っていく。


 トムさんたちがそろそろ食堂をはじめようと活発に動き出しているので、宿屋に人の出入りが増えてしまい直接ボードで帰るのを控えている。

 店の従業員もやっと決まったようで、今回しっかり紹介してくれることになっていた。

 どんな人たちかな~?

 会うのがすごく楽しみだよ!


 


 


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