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浮かれた銀狼
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……ヴィダルスが、このモードのジェフみたいになるとか、正直信じがたいというか、信じたくはないが。原作でエドワードを性奴隷にしてる時点でふつうにやべえので、警戒は怠らないでおこう。そうしよう。
一人ガクブルしていると、迫り来る、感じ慣れた魔力の気配が。
「……クリス。今日も同席して良いだろうか」
「もちろんだよ。アストルディア。許可を取らなくても構わないから、いつでも座って」
……はい、昨日俺の番になったアストルディア君の登場です!
いや、こうして改めて魔力比較すると、似てるけどやっぱりヴィダルスとは違うな。ヴィダルスの魔力じゃ、全くリラックスできないもん。なんで昨日間違えたんだろ?
「それじゃあ、失礼させてもらう」
当然のように、俺の隣に座るアストルディア。……しれっとした顔で、めちゃくちゃ尻尾を足に擦りつけてきます。本当これ、後ろが壁じゃなければアウトだから。
てか、朝別れた時も思ったけど、アストルディア、実はめちゃくちゃ浮かれているな?
「……視線が鬱陶しいな」
ポツリとアストルディアが呟いた瞬間、痛いくらいに感じてた視線が蜘蛛の子を散らすように逸らされた。
さすが、未来の王様! ナイス威圧! ……まあ、その分ヴィダルスの視線は殺気混じりでよけい強烈になったけどね! これ、噛み跡気づかれなくても、ヤバくない!?
「エドワード・ネルドゥース。……取り敢えず昨日の親善試合はおめでとうと言っておこうか」
いつもは基本的にクリスにしか話しかけない公モードアストルディアに、名指しで話しかけられ、思わず体が跳ねる。
「……いえ、寧ろ見苦しい姿をお見せして、申し訳ありませんでした。アストルディア殿下にもご迷惑をおかけして……」
「気にするな。お前の試合は素晴らしかった。獣人として、学ぶべきことがたくさんあった」
それだけ言うと、アストルディアは視線をクリスに戻した。
「本当に、昨日は迷惑をかけてごめんね。アストルディア。エディってこう見えて、頭に血が上ると暴走しちゃう戦闘狂だからさ」
「抑えられる者がいるなら、戦士は、それくらい血気盛んな方が望ましい。我が国の兵団に欲しいくらいだ」
「あはは。さすがに未来の【国境の守護者】は、セネーバにはあげられないな。彼はリシス王国の防衛の要だからね」
……どうやらクリスと結託して、昨日闇魔法を暴走させかけた事実を隠蔽してくれるようだ。
本当にアストルディアには頭が上がらんない……けど、さすがに尻尾足に巻き付けてくるのはやり過ぎじゃないか。モハモハのほうきみたいに見えて、君の尻尾意外に柔軟性あるのね。
「今回の親善試合の優勝でエドワード・ネルドゥースは畏怖の視線を集めた。以前異能を見せつけたお前の護衛も同じだ。……だが、クリス。お前は魔力量は多いのに、その力をあまり示していないから、一部の生徒から侮られている」
「っ」
不意にアストルディアはクリスをまっすぐ見つめながら、その手を握った。……俺の足に尻尾を巻きつけたまま。
「……お前が心配だ。クリス。くれぐれも護衛から離れないようにしてくれ。お前に何かがあれば、俺は……」
「……アストルディア」
クリスの手を握り締めて、情熱的な言葉を告げるアストルディアと、ポッと頬を赤く染めるクリス。
番成立一日目にして、目の前で番の心変わりを見せつけられているように思うだろ?
疑いようもなく、ただの演技なんだぜ。これ。
「……ありがとう。でもね、僕も男だから。大丈夫。いざと言う時は戦えるよ」
上目遣いにアストルディアを見つめながら、健気に振る舞うクリスの姿に、鳥肌が立つ。
どういう密約があったのかは知らんが、ヴィダルスを誤魔化す為にアストルディアはクリスに好意を持ってるふりをして、クリスはそれに乗っかることにしたらしい。
先ほどクソヤンデレ発言をしていたジェフの魔力が一切揺らいでないあたり、恐らくこっちも承諾済みなんだろう。……いや、ジェフならクリスの演技、即見抜くだろうから、事後承諾かもしれん。そもそもクリスも、事前打ち合わせなしの可能性もあるしな。クリスなら、アストルディアに恩を売るため、絶対乗っかるだろうし。
実際無属性のアストルディアと複数属性のクリスは、子どもを作れるくらいには、魔力相性がいい。ただ、俺が自分とアストルディア共通で、運命の番レベルで魔力相性が良いことを知ってるヴィダルスに、演技が通じるかは微妙なとこだが。
……大丈夫だ。アストルディア。ちゃんと演技だって、わかってる。わかってるから、さあ。
跡がつきそうなくらい、俺の足を尻尾で締めつけるの、やめてくれないか!? 地味に痛いんだが!
一人ガクブルしていると、迫り来る、感じ慣れた魔力の気配が。
「……クリス。今日も同席して良いだろうか」
「もちろんだよ。アストルディア。許可を取らなくても構わないから、いつでも座って」
……はい、昨日俺の番になったアストルディア君の登場です!
いや、こうして改めて魔力比較すると、似てるけどやっぱりヴィダルスとは違うな。ヴィダルスの魔力じゃ、全くリラックスできないもん。なんで昨日間違えたんだろ?
「それじゃあ、失礼させてもらう」
当然のように、俺の隣に座るアストルディア。……しれっとした顔で、めちゃくちゃ尻尾を足に擦りつけてきます。本当これ、後ろが壁じゃなければアウトだから。
てか、朝別れた時も思ったけど、アストルディア、実はめちゃくちゃ浮かれているな?
「……視線が鬱陶しいな」
ポツリとアストルディアが呟いた瞬間、痛いくらいに感じてた視線が蜘蛛の子を散らすように逸らされた。
さすが、未来の王様! ナイス威圧! ……まあ、その分ヴィダルスの視線は殺気混じりでよけい強烈になったけどね! これ、噛み跡気づかれなくても、ヤバくない!?
「エドワード・ネルドゥース。……取り敢えず昨日の親善試合はおめでとうと言っておこうか」
いつもは基本的にクリスにしか話しかけない公モードアストルディアに、名指しで話しかけられ、思わず体が跳ねる。
「……いえ、寧ろ見苦しい姿をお見せして、申し訳ありませんでした。アストルディア殿下にもご迷惑をおかけして……」
「気にするな。お前の試合は素晴らしかった。獣人として、学ぶべきことがたくさんあった」
それだけ言うと、アストルディアは視線をクリスに戻した。
「本当に、昨日は迷惑をかけてごめんね。アストルディア。エディってこう見えて、頭に血が上ると暴走しちゃう戦闘狂だからさ」
「抑えられる者がいるなら、戦士は、それくらい血気盛んな方が望ましい。我が国の兵団に欲しいくらいだ」
「あはは。さすがに未来の【国境の守護者】は、セネーバにはあげられないな。彼はリシス王国の防衛の要だからね」
……どうやらクリスと結託して、昨日闇魔法を暴走させかけた事実を隠蔽してくれるようだ。
本当にアストルディアには頭が上がらんない……けど、さすがに尻尾足に巻き付けてくるのはやり過ぎじゃないか。モハモハのほうきみたいに見えて、君の尻尾意外に柔軟性あるのね。
「今回の親善試合の優勝でエドワード・ネルドゥースは畏怖の視線を集めた。以前異能を見せつけたお前の護衛も同じだ。……だが、クリス。お前は魔力量は多いのに、その力をあまり示していないから、一部の生徒から侮られている」
「っ」
不意にアストルディアはクリスをまっすぐ見つめながら、その手を握った。……俺の足に尻尾を巻きつけたまま。
「……お前が心配だ。クリス。くれぐれも護衛から離れないようにしてくれ。お前に何かがあれば、俺は……」
「……アストルディア」
クリスの手を握り締めて、情熱的な言葉を告げるアストルディアと、ポッと頬を赤く染めるクリス。
番成立一日目にして、目の前で番の心変わりを見せつけられているように思うだろ?
疑いようもなく、ただの演技なんだぜ。これ。
「……ありがとう。でもね、僕も男だから。大丈夫。いざと言う時は戦えるよ」
上目遣いにアストルディアを見つめながら、健気に振る舞うクリスの姿に、鳥肌が立つ。
どういう密約があったのかは知らんが、ヴィダルスを誤魔化す為にアストルディアはクリスに好意を持ってるふりをして、クリスはそれに乗っかることにしたらしい。
先ほどクソヤンデレ発言をしていたジェフの魔力が一切揺らいでないあたり、恐らくこっちも承諾済みなんだろう。……いや、ジェフならクリスの演技、即見抜くだろうから、事後承諾かもしれん。そもそもクリスも、事前打ち合わせなしの可能性もあるしな。クリスなら、アストルディアに恩を売るため、絶対乗っかるだろうし。
実際無属性のアストルディアと複数属性のクリスは、子どもを作れるくらいには、魔力相性がいい。ただ、俺が自分とアストルディア共通で、運命の番レベルで魔力相性が良いことを知ってるヴィダルスに、演技が通じるかは微妙なとこだが。
……大丈夫だ。アストルディア。ちゃんと演技だって、わかってる。わかってるから、さあ。
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