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しつこい黒狼①
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「そ、そ。結局個人よりも、群れで強い奴らが一番強いんだよねー。だからさ、王族も元の種族が集団で狩りをする狼やライオンっしょ? まあ、単独でも勝てる気しないけどさ」
「第一王子ならワンチャンいけね?」
「いやあ、雄ライオンは基本的には狩りはメスに任せるけど、いざと言う時はメスより脅威だからねー。でも、タンクなら意外とイケるんじゃない? カバ獣人が獅子獣人倒した事例とか、珍しくはないし」
「ポンダーも、水辺なら勝てると思うよ。アンゼは、不意打ちがどれくらい通じるかによるな。ガーディンクル王子が戦っているとことか見たことないから、何とも言えないけど」
「戦わなくても、強い番達が何とかしてくれるもんな」
「ね。プライドのメンバーみーんな、第一王子にベタ惚れなうえに、連携して攻撃してくるから、第一王子に手を出した時点で殺されちゃうわー」
……うーん。セネーバ的にも、やっぱりどれだけ個人が強くても脅威にはなりにくいって認識なのか。アストルディアも、そんなこと言ってたもんな。
だと、俺が仮に親善試合でアストルディアに勝ててたとしても、結局戦争の抑止力にはなれなかったわけか。
……俺、ずっと一人で戦ってきたから、恐らく戦争での統率力とかは全然だと思うんだよな。このあたりからしても、戦争になれば負けるフラグしか見えない。
「……『人間』を怖くなってはいねぇけど、正直エド様にはめっちゃビビってた」
「体術の授業で負けたのはもちろんだけど。臭いにおい撒き散らしてから、今度はいきなり無臭になったうえに、ヴィダルス様になぜかめちゃくちゃ気に入られた末の、親善試合優勝でしょう? 訳わからなくて怖すぎて絶対近寄らないようにしようって、三人で話してたんだよね」
「でも、おいしいご飯ごちそうしてくれたしー、話もめちゃくちゃ面白いしー、何だろ、ビビって損したってゆーか。もっと話しかければ良かったなー」
「エド様さえ良ければ、また一緒に昼飯食おうぜ!」
「えへへ。その時はまた、野菜たっぷりのご飯ごちそうしてくれると嬉しいな」
「はいはい! 肉と魚も食べたいです!」
「……ええ。もちろん。喜んで」
「「「よっしゃー!/ やったー!/ わーい!」」」
ガッツポーズをしながら、同時に別々の言葉で喜びあう三人の姿に、ほっこりする。
……懐くの早いなあ。本当チョロかわいい奴らだ。これから、いっぱい餌付けしてやろう。
昼休みが終わるまで、まだ少し時間はあったけど、同時に教室に向かう姿をヴィダルスに見られたら厄介な気がしたので、次の昼食の約束をして先に教室に向かった。……ら、途中にあった空き教室から伸びた手に、中に引きずりこまれた。
「……よお。エドワード。会いたかったぜぇ?」
……くそっ、こいつ、完全に魔力も気配も消してやがった。
壁に思い切り俺を押し付けて、真っ黒な目で見下ろしてくる狼男を睨みつける。
「……私は会いたくなかったですけどね」
「おいおい、祭りで女をはべらしてた件、まあだ根に持ってんのかあ? 当てつけみたいに、雑魚と仲良く昼飯なんか食いやがって。安心しろよ。親善試合以降は、誰も抱いてねぇ。ヤっても、全然気持ち良くねぇんだよお。俺のデカブツは、完全にお前専用になっちまったみたいだ。責任取れよ」
「お断りです……!」
魔法陣で火の玉を放つと、ヴィダルスはすぐさま距離を起き、掌で火の玉を握り潰した。
「……ああ。やっぱお前の魔力は、気持ちいいなァ。最高だ」
恐らく多少は手のひらも火傷しているだろうに、恍惚の表情でぶるりと身を震わせるヴィダルスに、ゾッとする。……こいつ、どんどんおかしくなってねぇか。完全にイカれてる。
ヴィダルスは愛おしむように長い舌で手のひらを舐めると、にいっと犬歯を剥き出しにして笑った。
「そう、怯えるなよ、エドワード。俺は今すぐお前を取って食う気もねぇし、八つ当たりであの雑魚どもを殴る気もねぇんだ。俺はただ、お前に宣言したかっただけなんだからよお」
「……宣言?」
「ああ。今まで後継になんぞ興味はなかったが、兄弟を蹴散らして、ランドルークの当主になることにした」
「第一王子ならワンチャンいけね?」
「いやあ、雄ライオンは基本的には狩りはメスに任せるけど、いざと言う時はメスより脅威だからねー。でも、タンクなら意外とイケるんじゃない? カバ獣人が獅子獣人倒した事例とか、珍しくはないし」
「ポンダーも、水辺なら勝てると思うよ。アンゼは、不意打ちがどれくらい通じるかによるな。ガーディンクル王子が戦っているとことか見たことないから、何とも言えないけど」
「戦わなくても、強い番達が何とかしてくれるもんな」
「ね。プライドのメンバーみーんな、第一王子にベタ惚れなうえに、連携して攻撃してくるから、第一王子に手を出した時点で殺されちゃうわー」
……うーん。セネーバ的にも、やっぱりどれだけ個人が強くても脅威にはなりにくいって認識なのか。アストルディアも、そんなこと言ってたもんな。
だと、俺が仮に親善試合でアストルディアに勝ててたとしても、結局戦争の抑止力にはなれなかったわけか。
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「……ええ。もちろん。喜んで」
「「「よっしゃー!/ やったー!/ わーい!」」」
ガッツポーズをしながら、同時に別々の言葉で喜びあう三人の姿に、ほっこりする。
……懐くの早いなあ。本当チョロかわいい奴らだ。これから、いっぱい餌付けしてやろう。
昼休みが終わるまで、まだ少し時間はあったけど、同時に教室に向かう姿をヴィダルスに見られたら厄介な気がしたので、次の昼食の約束をして先に教室に向かった。……ら、途中にあった空き教室から伸びた手に、中に引きずりこまれた。
「……よお。エドワード。会いたかったぜぇ?」
……くそっ、こいつ、完全に魔力も気配も消してやがった。
壁に思い切り俺を押し付けて、真っ黒な目で見下ろしてくる狼男を睨みつける。
「……私は会いたくなかったですけどね」
「おいおい、祭りで女をはべらしてた件、まあだ根に持ってんのかあ? 当てつけみたいに、雑魚と仲良く昼飯なんか食いやがって。安心しろよ。親善試合以降は、誰も抱いてねぇ。ヤっても、全然気持ち良くねぇんだよお。俺のデカブツは、完全にお前専用になっちまったみたいだ。責任取れよ」
「お断りです……!」
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恐らく多少は手のひらも火傷しているだろうに、恍惚の表情でぶるりと身を震わせるヴィダルスに、ゾッとする。……こいつ、どんどんおかしくなってねぇか。完全にイカれてる。
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「そう、怯えるなよ、エドワード。俺は今すぐお前を取って食う気もねぇし、八つ当たりであの雑魚どもを殴る気もねぇんだ。俺はただ、お前に宣言したかっただけなんだからよお」
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