悪役令嬢は大好きな絵を描いていたら大変な事になった件について!

naturalsoft

文字の大きさ
67 / 109

予想外だよ!?

しおりを挟む
アリスを巻き込み、シオンは作画に没頭した。
場所を部屋に移動して、様々なポーズを取らせて下書きを描いた。

「はぁはぁ、良いよ!凄く良いわ!悪役令嬢とヒロインのツーショットが素晴らしい!!!」

シオンは目の前にいる、理想の悪役令嬢のスカーレットと、少し気弱なヒロイン気質のアリスの隣り合わせの絡みに興奮していた。

「シオンさんの言っている事はわかりませんが、その過程で生まれる芸術はわかりますわ!」
「あの~~そろそろ授業に…………」

なんとか抜け出そうとするが………

「あっ、アリス!手を上げて、腰に廻して」
「えっ、あっはい?こうですか?」

シオンはペンを立てて、ジーと見詰めた。

「うん!そうそう、少しそのままでいてね♪」

と、いう具合にシオンに良いように言いくるめられていた。

その頃──

「と、言うわけで、かくかくしかじかと言う事情でして──」

メリッサの説明に頭を抱えるジークとライトだった。いかに王子だとしても女子寮に入る訳にはいかないからだ。男子禁制なのである。

「あのポンコツ姫は、まったく…………」
「余り言いたくないが、同感だな」

この数年で、シオンに対して遠慮が無くなった二人であった。

「取り敢えず先生に事情を説明しようか」
「………そうだな。はぁ~」

どう説明すればいいのか頭を悩ませる二人であったが、ホームルーム前に職員室へ行き、担任の先生を訪ねた。

「失礼します。Sクラスの担任の先生はいらっしゃいますか?」

もうすぐクラスへ行く時間だった教師はすぐに対応してくれた。

「はい、私が担任のクリスです。どうしました?もうすぐホームルームが始まりますよ?」

担任のクリス先生は若い女性であった。長い金髪を後ろでまとめていて、眼鏡が似合う知的な女性という印象だった。

「実はシオンと一部の女子生徒についてなんですが………」

???

「あの有名な芸術家のシオン・バーニングハートさんがどうしました?」
「女子寮で、なんか創作意欲が沸いたとかで、一部の女子生徒を被写体にして絵を描いているそうなんです」

!?

「なんですって!?」

うん、そうなるよなー?

「それで、初日なのに授業に出られないと言っているみたいで………申し訳ないのですが、女子寮には男性は入れませんので、先生にお願いできないかな?と思いまして」

「なるほど!わかりましたわ!!!」

あれ?なんかテンション上がってない?

クリス先生は急に立ち上がると、メリッサに生徒名簿の挟んだクラス教師の黒色のファイルを渡すと走っていった。

「えっ?えっ?ちょっっ!!!?」

走りながらクリス先生は言った。

「時間になっても戻らない場合は、そのファイルに書いてある通りにホームルームを進めて下さいね~~~」

「なっーーー!?」


クリス先生はそのまま走って行った。
呆然とする三人だったが予鈴のチャイムが鳴り、教室へ戻るのだった。

「ねぇ?あれって………」
「言うな。わかっているから………」


そう、あの目は『シオン信者』の目だ。狂信的信者じゃないことを祈るしかない。

シオンの作品と作風に、熱狂的なファンが年々増えているのだ。それが担任教師だったというだけだよ。

うん、それだけの事だ…………

「あの~~?それでこれ、どうしよう?」

腹黒王子のジークはメリッサの肩を叩いた。

「クリス先生はメリッサにそれを託した。だから………がんばれ!担任代理」

!?

メリッサはライトを診るが目を逸らされた。

「えっ?マジで???」

思わず素がでるメリッサであった。
しおりを挟む
感想 11

あなたにおすすめの小説

土属性を極めて辺境を開拓します~愛する嫁と超速スローライフ~

にゃーにゃ
ファンタジー
「土属性だから追放だ!」理不尽な理由で追放されるも「はいはい。おっけー」主人公は特にパーティーに恨みも、未練もなく、世界が危機的な状況、というわけでもなかったので、ササッと王都を去り、辺境の地にたどり着く。 「助けなきゃ!」そんな感じで、世界樹の少女を襲っていた四天王の一人を瞬殺。 少女にほれられて、即座に結婚する。「ここを開拓してスローライフでもしてみようか」 主人公は土属性パワーで一瞬で辺境を開拓。ついでに魔王を超える存在を土属性で作ったゴーレムの物量で圧殺。 主人公は、世界樹の少女が生成したタネを、育てたり、のんびりしながら辺境で平和にすごす。そんな主人公のもとに、ドワーフ、魚人、雪女、魔王四天王、魔王、といった亜人のなかでも一際キワモノの種族が次から次へと集まり、彼らがもたらす特産品によってドンドン村は発展し豊かに、にぎやかになっていく。

冤罪で山に追放された令嬢ですが、逞しく生きてます

里見知美
ファンタジー
王太子に呪いをかけたと断罪され、神の山と恐れられるセントポリオンに追放された公爵令嬢エリザベス。その姿は老婆のように皺だらけで、魔女のように醜い顔をしているという。 だが実は、誰にも言えない理由があり…。 ※もともとなろう様でも投稿していた作品ですが、手を加えちょっと長めの話になりました。作者としては抑えた内容になってるつもりですが、流血ありなので、ちょっとエグいかも。恋愛かファンタジーか迷ったんですがひとまず、ファンタジーにしてあります。 全28話で完結。

婚約破棄されたので森の奥でカフェを開いてスローライフ

あげは
ファンタジー
「私は、ユミエラとの婚約を破棄する!」 学院卒業記念パーティーで、婚約者である王太子アルフリードに突然婚約破棄された、ユミエラ・フォン・アマリリス公爵令嬢。 家族にも愛されていなかったユミエラは、王太子に婚約破棄されたことで利用価値がなくなったとされ家を勘当されてしまう。 しかし、ユミエラに特に気にした様子はなく、むしろ喜んでいた。 これまでの生活に嫌気が差していたユミエラは、元孤児で転生者の侍女ミシェルだけを連れ、その日のうちに家を出て人のいない森の奥に向かい、森の中でカフェを開くらしい。 「さあ、ミシェル! 念願のスローライフよ! 張り切っていきましょう!」 王都を出るとなぜか国を守護している神獣が待ち構えていた。 どうやら国を捨てユミエラについてくるらしい。 こうしてユミエラは、転生者と神獣という何とも不思議なお供を連れ、優雅なスローライフを楽しむのであった。 一方、ユミエラを追放し、神獣にも見捨てられた王国は、愚かな王太子のせいで混乱に陥るのだった――。 なろう・カクヨムにも投稿

無一文で追放される悪女に転生したので特技を活かしてお金儲けを始めたら、聖女様と呼ばれるようになりました

結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
スーパームーンの美しい夜。仕事帰り、トラックに撥ねらてしまった私。気づけば草の生えた地面の上に倒れていた。目の前に見える城に入れば、盛大なパーティーの真っ最中。目の前にある豪華な食事を口にしていると見知らぬ男性にいきなり名前を呼ばれて、次期王妃候補の資格を失ったことを聞かされた。理由も分からないまま、家に帰宅すると「お前のような恥さらしは今日限り、出ていけ」と追い出されてしまう。途方に暮れる私についてきてくれたのは、私の専属メイドと御者の青年。そこで私は2人を連れて新天地目指して旅立つことにした。無一文だけど大丈夫。私は前世の特技を活かしてお金を稼ぐことが出来るのだから―― ※ 他サイトでも投稿中

お人好しの悪役令嬢は悪役になりきれない

あーもんど
恋愛
ある日、悪役令嬢に憑依してしまった主人公。 困惑するものの、わりとすんなり状況を受け入れ、『必ず幸せになる!』と決意。 さあ、第二の人生の幕開けよ!────と意気込むものの、人生そう上手くいかず…… ────えっ?悪役令嬢って、家族と不仲だったの? ────ヒロインに『悪役になりきれ』って言われたけど、どうすれば……? などと悩みながらも、真っ向から人と向き合い、自分なりの道を模索していく。 そんな主人公に惹かれたのか、皆だんだん優しくなっていき……? ついには、主人公を溺愛するように! ────これは孤独だった悪役令嬢が家族に、攻略対象者に、ヒロインに愛されまくるお語。 ◆小説家になろう様にて、先行公開中◆

剣ぺろ伝説〜悪役貴族に転生してしまったが別にどうでもいい〜

みっちゃん
ファンタジー
俺こと「天城剣介」は22歳の日に交通事故で死んでしまった。 …しかし目を覚ますと、俺は知らない女性に抱っこされていた! 「元気に育ってねぇクロウ」 (…クロウ…ってまさか!?) そうここは自分がやっていた恋愛RPGゲーム 「ラグナロク•オリジン」と言う学園と世界を舞台にした超大型シナリオゲームだ そんな世界に転生して真っ先に気がついたのは"クロウ"と言う名前、そう彼こそ主人公の攻略対象の女性を付け狙う、ゲーム史上最も嫌われている悪役貴族、それが 「クロウ•チューリア」だ ありとあらゆる人々のヘイトを貯める行動をして最後には全てに裏切られてザマァをされ、辺境に捨てられて惨めな日々を送る羽目になる、そう言う運命なのだが、彼は思う 運命を変えて仕舞えば物語は大きく変わる "バタフライ効果"と言う事を思い出し彼は誓う 「ザマァされた後にのんびりスローライフを送ろう!」と! その為に彼がまず行うのはこのゲーム唯一の「バグ技」…"剣ぺろ"だ 剣ぺろと言う「バグ技」は "剣を舐めるとステータスのどれかが1上がるバグ"だ この物語は 剣ぺろバグを使い優雅なスローライフを目指そうと奮闘する悪役貴族の物語 (自分は学園編のみ登場してそこからは全く登場しない、ならそれ以降はのんびりと暮らせば良いんだ!) しかしこれがフラグになる事を彼はまだ知らない

神々に見捨てられし者、自力で最強へ

九頭七尾
ファンタジー
三大貴族の一角、アルベール家の長子として生まれた少年、ライズ。だが「祝福の儀」で何の天職も授かることができなかった彼は、『神々に見捨てられた者』と蔑まれ、一族を追放されてしまう。 「天職なし。最高じゃないか」 しかし彼は逆にこの状況を喜んだ。というのも、実はこの世界は、前世で彼がやり込んでいたゲーム【グランドワールド】にそっくりだったのだ。 天職を取得せずにゲームを始める「超ハードモード」こそが最強になれる道だと知るライズは、前世の知識を活かして成り上がっていく。

異世界の片隅で、穏やかに笑って暮らしたい

木の葉
ファンタジー
『異世界で幸せに』を新たに加筆、修正をしました。 下界に魔力を充満させるために500年ごとに送られる転生者たち。 キャロルはマッド、リオに守られながらも一生懸命に生きていきます。 家族の温かさ、仲間の素晴らしさ、転生者としての苦悩を描いた物語。 隠された謎、迫りくる試練、そして出会う人々との交流が、異世界生活を鮮やかに彩っていきます。 一部、残酷な表現もありますのでR15にしてあります。 ハッピーエンドです。 最終話まで書きあげましたので、順次更新していきます。

処理中です...