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呪いの行方②
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クロウは悩んだ。
こいつの言う通りに動くのはシャクだが、もし本当に凄い力が手に入るのなら悪くはないが、この得体のしらないスライムを信用していいものか…………
そして覚悟を決めて決断した。
「良いだろう。お前と契約しよう。ただし条件がある」
『ほぅ?我に条件を付けるか?言って見るがよい』
「正直、まだお前を信用していない。契約の条件に俺自身に危害を加えないと入れておけ。万が一、お前に殺されたり、精神を乗っ取られたらたまらないからな」
クロウの条件に愉快そうにスライムは答えた。
『クククッ、存外頭が良いではないか?良いだろう。魔法契約の文言に入れようではないか』
「それともう1つ、貴様の願いはなんだ?俺に協力して何を願う?俺は無条件に力を貸すなど信用しないぞ?」
少し余裕がでたのか、クロウは側にあった椅子に座った。
『我の願いは唯一。かつて我を倒すのに敵対する神に協力した人間を苦しめて殺す事だ』
クロウは一瞬、目を大きく開いたがすぐに平常心を装った。
「とっくに寿命などで死んでいるのではないのか?」
『クククッ、確かに本人はとっくに死んでいる。だが人間は死んでも魂が転生して生まれ変わるのだ。そして何度生まれ変わっても、苦しめて殺す!』
わずかに怒気の含んだ声に憎悪が混じっていた。
「執念深いな」
『それだけ恨みが強いと言うことだ』
流石にスライムもそれ以上は語らかった。最後にクロウは尋ねた。
「良いだろう。その人物を苦しめて殺すことに協力しよう。だが、どこの誰だかわかっているのか?」
スライムはわかっていると言ってシオン・バーニングハートの名を出したのでクロウも驚いた。
「よりにもよってバーニングハート公爵家の令嬢か…………不可能ではないが面倒だな。まぁ良いだろう。搦手でいけばイケるかな」
そう、警備が厳しく暗殺などは難しくても、惚れさせてやれば良いのだ。甘い言葉で誘惑してメロメロにすればいつでもチャンスはやってくるだろう。
こうしてクロウは邪神と契約を結ぶ事となった。しばらくは膨大な魔力を扱うすべを学ぶ事に時間を費やすことになる。
そしてアークモン侯爵家と手を結び、裏工作をして水面下で勢力を拡大していくのだった。
だたクロウは知らなかった。
シオンの周りに古龍や大精霊など、邪神に対抗出来る人物がどんどん集まっていく事に、当時のクロウは予想もしてなかった。
こいつの言う通りに動くのはシャクだが、もし本当に凄い力が手に入るのなら悪くはないが、この得体のしらないスライムを信用していいものか…………
そして覚悟を決めて決断した。
「良いだろう。お前と契約しよう。ただし条件がある」
『ほぅ?我に条件を付けるか?言って見るがよい』
「正直、まだお前を信用していない。契約の条件に俺自身に危害を加えないと入れておけ。万が一、お前に殺されたり、精神を乗っ取られたらたまらないからな」
クロウの条件に愉快そうにスライムは答えた。
『クククッ、存外頭が良いではないか?良いだろう。魔法契約の文言に入れようではないか』
「それともう1つ、貴様の願いはなんだ?俺に協力して何を願う?俺は無条件に力を貸すなど信用しないぞ?」
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「とっくに寿命などで死んでいるのではないのか?」
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わずかに怒気の含んだ声に憎悪が混じっていた。
「執念深いな」
『それだけ恨みが強いと言うことだ』
流石にスライムもそれ以上は語らかった。最後にクロウは尋ねた。
「良いだろう。その人物を苦しめて殺すことに協力しよう。だが、どこの誰だかわかっているのか?」
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「よりにもよってバーニングハート公爵家の令嬢か…………不可能ではないが面倒だな。まぁ良いだろう。搦手でいけばイケるかな」
そう、警備が厳しく暗殺などは難しくても、惚れさせてやれば良いのだ。甘い言葉で誘惑してメロメロにすればいつでもチャンスはやってくるだろう。
こうしてクロウは邪神と契約を結ぶ事となった。しばらくは膨大な魔力を扱うすべを学ぶ事に時間を費やすことになる。
そしてアークモン侯爵家と手を結び、裏工作をして水面下で勢力を拡大していくのだった。
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