99 / 109
決戦前に──
しおりを挟む
これから書き上がったらすぐに投稿していきます。
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
近付くほどに異質な気配が強くなっていった。
近くで仕事をしていたメイドや執事達は気分が悪そうに、通路で倒れている者もいるほどだった。
「大丈夫。この悪質な魔力に当てられていただけよ。後ろにいる騎士達に運ばせて下さいな」
蒼さんの診断に国王様はすぐに指示を出した。
「ここまでくれば一般のメイドなどを装って逃げる事は無さそうね」
「ええ、でも【次善の策】は用意しておきましょう。質の悪い呪いみたいですので」
蒼さんとアクアは悪役令嬢のような恐い顔をしながらコソコソッと話し合った。
「おや………国王陛下!この先の部屋は──」
「………ああ、クロウの部屋だな」
!?
ライトの1歳年下の弟さんだよね!
慎重に進んでいく最中にフィーネが声を掛けた。
「国王様。疑問に思っていたのですが、ライト王子に毒物を与えていた第2王子クロウ王子と側妃様に罰を与えなかったのですか?」
そう証拠の毒物の飴玉も押収しているのにどうしてだろうと思っていたんだよね。
「表立っては与えていなかったが、側妃にはすでに罰は与えている。実家を中央から遠ざけ、発言権と権力を失わせた。拒否すれば王族に毒を盛ったと言うことで一族連座で処刑にすると伝えた上でな。側妃はここ数年は病床と言うことで部屋で軟禁にしてある」
こわっ!?
意外にヘヴィな案件だった!?
青くなったシオンにライトが優しく声を掛けた。
「シオンは優しいからこんな血なまぐさい話を聞かせたくなかったんだよ」
「うん………」
その後、宰相さんが言葉を挟んだ。
「クロウ王子についてはまだ子供と言う事で、アークモン侯爵家の息の掛かっていない教師達に再教育を施していました。ただ──」
宰相さんが言いにくそうに言葉を濁した。
「クロウはこの王城で秘密裏に仲間を増やしていった。表向きはとくに問題のない事になっていたからな。こちらの密偵をヤツに近付け、内情を探っていた。どうやら、ライトが学園に入学して居なくなったこの時期を見計らって、大々的に動いていたようだ」
「側妃の権力がなくなってはそんなに仲間の勧誘が上手くいくとは思えないのですが?」
そうだよね。美味しい思いができないと集まらないよね?
「それがそれなりの仲間………クロウを推す者が出てきております。どうやらクロウ王子には魔法の才能が並外れてあるようで、クロウ王子の魔法の才能を推しているそうです」
「アイツにそんな才能が………」
ライトは少し驚いた様に呟いた。ライトも才能がない訳ではない。ライトは努力家の人だ。苦手な事でも何度も繰り返して覚えていく真面目な所は好ましいと思っているのよ。
最近、カッコよくなったし、真面目な青少年って私の好みなのかも?
シオンがそう思っていると蒼さんや紅さんまで驚いた顔でシオンを見た。
「えっ?どうしたの?」
突然シオンの方を振り返った蒼さん達に首を傾げるシオンだった。
「いいえ、別になんでもないわよ♪」
『これはライト王子の一途な想いが実ったのかしら♪』
『シオンはお子ちゃまだからな。まだその気持ちに気付いていないだろう。でも脈がない訳では無さそうだな』
『まだジーク君もいるし、まだまだ楽しめそうね』
恐ろしい事に、この伝説の生き物達は人間の思考が読めるのだ。
決戦前だと言うのにニマニマされる居心地の悪いシオンだった。
そして、クロウ王子の部屋に辿り着いたのでした。
「開けるぞ」
紅さんが危険がないか扉を開けた。
!?
ドーーーーーン!!!!!!
扉を開けると同時に火炎魔法が飛んできて紅さんに着弾したのだった。
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
近付くほどに異質な気配が強くなっていった。
近くで仕事をしていたメイドや執事達は気分が悪そうに、通路で倒れている者もいるほどだった。
「大丈夫。この悪質な魔力に当てられていただけよ。後ろにいる騎士達に運ばせて下さいな」
蒼さんの診断に国王様はすぐに指示を出した。
「ここまでくれば一般のメイドなどを装って逃げる事は無さそうね」
「ええ、でも【次善の策】は用意しておきましょう。質の悪い呪いみたいですので」
蒼さんとアクアは悪役令嬢のような恐い顔をしながらコソコソッと話し合った。
「おや………国王陛下!この先の部屋は──」
「………ああ、クロウの部屋だな」
!?
ライトの1歳年下の弟さんだよね!
慎重に進んでいく最中にフィーネが声を掛けた。
「国王様。疑問に思っていたのですが、ライト王子に毒物を与えていた第2王子クロウ王子と側妃様に罰を与えなかったのですか?」
そう証拠の毒物の飴玉も押収しているのにどうしてだろうと思っていたんだよね。
「表立っては与えていなかったが、側妃にはすでに罰は与えている。実家を中央から遠ざけ、発言権と権力を失わせた。拒否すれば王族に毒を盛ったと言うことで一族連座で処刑にすると伝えた上でな。側妃はここ数年は病床と言うことで部屋で軟禁にしてある」
こわっ!?
意外にヘヴィな案件だった!?
青くなったシオンにライトが優しく声を掛けた。
「シオンは優しいからこんな血なまぐさい話を聞かせたくなかったんだよ」
「うん………」
その後、宰相さんが言葉を挟んだ。
「クロウ王子についてはまだ子供と言う事で、アークモン侯爵家の息の掛かっていない教師達に再教育を施していました。ただ──」
宰相さんが言いにくそうに言葉を濁した。
「クロウはこの王城で秘密裏に仲間を増やしていった。表向きはとくに問題のない事になっていたからな。こちらの密偵をヤツに近付け、内情を探っていた。どうやら、ライトが学園に入学して居なくなったこの時期を見計らって、大々的に動いていたようだ」
「側妃の権力がなくなってはそんなに仲間の勧誘が上手くいくとは思えないのですが?」
そうだよね。美味しい思いができないと集まらないよね?
「それがそれなりの仲間………クロウを推す者が出てきております。どうやらクロウ王子には魔法の才能が並外れてあるようで、クロウ王子の魔法の才能を推しているそうです」
「アイツにそんな才能が………」
ライトは少し驚いた様に呟いた。ライトも才能がない訳ではない。ライトは努力家の人だ。苦手な事でも何度も繰り返して覚えていく真面目な所は好ましいと思っているのよ。
最近、カッコよくなったし、真面目な青少年って私の好みなのかも?
シオンがそう思っていると蒼さんや紅さんまで驚いた顔でシオンを見た。
「えっ?どうしたの?」
突然シオンの方を振り返った蒼さん達に首を傾げるシオンだった。
「いいえ、別になんでもないわよ♪」
『これはライト王子の一途な想いが実ったのかしら♪』
『シオンはお子ちゃまだからな。まだその気持ちに気付いていないだろう。でも脈がない訳では無さそうだな』
『まだジーク君もいるし、まだまだ楽しめそうね』
恐ろしい事に、この伝説の生き物達は人間の思考が読めるのだ。
決戦前だと言うのにニマニマされる居心地の悪いシオンだった。
そして、クロウ王子の部屋に辿り着いたのでした。
「開けるぞ」
紅さんが危険がないか扉を開けた。
!?
ドーーーーーン!!!!!!
扉を開けると同時に火炎魔法が飛んできて紅さんに着弾したのだった。
22
あなたにおすすめの小説
土属性を極めて辺境を開拓します~愛する嫁と超速スローライフ~
にゃーにゃ
ファンタジー
「土属性だから追放だ!」理不尽な理由で追放されるも「はいはい。おっけー」主人公は特にパーティーに恨みも、未練もなく、世界が危機的な状況、というわけでもなかったので、ササッと王都を去り、辺境の地にたどり着く。
「助けなきゃ!」そんな感じで、世界樹の少女を襲っていた四天王の一人を瞬殺。 少女にほれられて、即座に結婚する。「ここを開拓してスローライフでもしてみようか」 主人公は土属性パワーで一瞬で辺境を開拓。ついでに魔王を超える存在を土属性で作ったゴーレムの物量で圧殺。
主人公は、世界樹の少女が生成したタネを、育てたり、のんびりしながら辺境で平和にすごす。そんな主人公のもとに、ドワーフ、魚人、雪女、魔王四天王、魔王、といった亜人のなかでも一際キワモノの種族が次から次へと集まり、彼らがもたらす特産品によってドンドン村は発展し豊かに、にぎやかになっていく。
冤罪で山に追放された令嬢ですが、逞しく生きてます
里見知美
ファンタジー
王太子に呪いをかけたと断罪され、神の山と恐れられるセントポリオンに追放された公爵令嬢エリザベス。その姿は老婆のように皺だらけで、魔女のように醜い顔をしているという。
だが実は、誰にも言えない理由があり…。
※もともとなろう様でも投稿していた作品ですが、手を加えちょっと長めの話になりました。作者としては抑えた内容になってるつもりですが、流血ありなので、ちょっとエグいかも。恋愛かファンタジーか迷ったんですがひとまず、ファンタジーにしてあります。
全28話で完結。
婚約破棄されたので森の奥でカフェを開いてスローライフ
あげは
ファンタジー
「私は、ユミエラとの婚約を破棄する!」
学院卒業記念パーティーで、婚約者である王太子アルフリードに突然婚約破棄された、ユミエラ・フォン・アマリリス公爵令嬢。
家族にも愛されていなかったユミエラは、王太子に婚約破棄されたことで利用価値がなくなったとされ家を勘当されてしまう。
しかし、ユミエラに特に気にした様子はなく、むしろ喜んでいた。
これまでの生活に嫌気が差していたユミエラは、元孤児で転生者の侍女ミシェルだけを連れ、その日のうちに家を出て人のいない森の奥に向かい、森の中でカフェを開くらしい。
「さあ、ミシェル! 念願のスローライフよ! 張り切っていきましょう!」
王都を出るとなぜか国を守護している神獣が待ち構えていた。
どうやら国を捨てユミエラについてくるらしい。
こうしてユミエラは、転生者と神獣という何とも不思議なお供を連れ、優雅なスローライフを楽しむのであった。
一方、ユミエラを追放し、神獣にも見捨てられた王国は、愚かな王太子のせいで混乱に陥るのだった――。
なろう・カクヨムにも投稿
無一文で追放される悪女に転生したので特技を活かしてお金儲けを始めたら、聖女様と呼ばれるようになりました
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
スーパームーンの美しい夜。仕事帰り、トラックに撥ねらてしまった私。気づけば草の生えた地面の上に倒れていた。目の前に見える城に入れば、盛大なパーティーの真っ最中。目の前にある豪華な食事を口にしていると見知らぬ男性にいきなり名前を呼ばれて、次期王妃候補の資格を失ったことを聞かされた。理由も分からないまま、家に帰宅すると「お前のような恥さらしは今日限り、出ていけ」と追い出されてしまう。途方に暮れる私についてきてくれたのは、私の専属メイドと御者の青年。そこで私は2人を連れて新天地目指して旅立つことにした。無一文だけど大丈夫。私は前世の特技を活かしてお金を稼ぐことが出来るのだから――
※ 他サイトでも投稿中
お人好しの悪役令嬢は悪役になりきれない
あーもんど
恋愛
ある日、悪役令嬢に憑依してしまった主人公。
困惑するものの、わりとすんなり状況を受け入れ、『必ず幸せになる!』と決意。
さあ、第二の人生の幕開けよ!────と意気込むものの、人生そう上手くいかず……
────えっ?悪役令嬢って、家族と不仲だったの?
────ヒロインに『悪役になりきれ』って言われたけど、どうすれば……?
などと悩みながらも、真っ向から人と向き合い、自分なりの道を模索していく。
そんな主人公に惹かれたのか、皆だんだん優しくなっていき……?
ついには、主人公を溺愛するように!
────これは孤独だった悪役令嬢が家族に、攻略対象者に、ヒロインに愛されまくるお語。
◆小説家になろう様にて、先行公開中◆
剣ぺろ伝説〜悪役貴族に転生してしまったが別にどうでもいい〜
みっちゃん
ファンタジー
俺こと「天城剣介」は22歳の日に交通事故で死んでしまった。
…しかし目を覚ますと、俺は知らない女性に抱っこされていた!
「元気に育ってねぇクロウ」
(…クロウ…ってまさか!?)
そうここは自分がやっていた恋愛RPGゲーム
「ラグナロク•オリジン」と言う学園と世界を舞台にした超大型シナリオゲームだ
そんな世界に転生して真っ先に気がついたのは"クロウ"と言う名前、そう彼こそ主人公の攻略対象の女性を付け狙う、ゲーム史上最も嫌われている悪役貴族、それが
「クロウ•チューリア」だ
ありとあらゆる人々のヘイトを貯める行動をして最後には全てに裏切られてザマァをされ、辺境に捨てられて惨めな日々を送る羽目になる、そう言う運命なのだが、彼は思う
運命を変えて仕舞えば物語は大きく変わる
"バタフライ効果"と言う事を思い出し彼は誓う
「ザマァされた後にのんびりスローライフを送ろう!」と!
その為に彼がまず行うのはこのゲーム唯一の「バグ技」…"剣ぺろ"だ
剣ぺろと言う「バグ技」は
"剣を舐めるとステータスのどれかが1上がるバグ"だ
この物語は
剣ぺろバグを使い優雅なスローライフを目指そうと奮闘する悪役貴族の物語
(自分は学園編のみ登場してそこからは全く登場しない、ならそれ以降はのんびりと暮らせば良いんだ!)
しかしこれがフラグになる事を彼はまだ知らない
神々に見捨てられし者、自力で最強へ
九頭七尾
ファンタジー
三大貴族の一角、アルベール家の長子として生まれた少年、ライズ。だが「祝福の儀」で何の天職も授かることができなかった彼は、『神々に見捨てられた者』と蔑まれ、一族を追放されてしまう。
「天職なし。最高じゃないか」
しかし彼は逆にこの状況を喜んだ。というのも、実はこの世界は、前世で彼がやり込んでいたゲーム【グランドワールド】にそっくりだったのだ。
天職を取得せずにゲームを始める「超ハードモード」こそが最強になれる道だと知るライズは、前世の知識を活かして成り上がっていく。
異世界の片隅で、穏やかに笑って暮らしたい
木の葉
ファンタジー
『異世界で幸せに』を新たに加筆、修正をしました。
下界に魔力を充満させるために500年ごとに送られる転生者たち。
キャロルはマッド、リオに守られながらも一生懸命に生きていきます。
家族の温かさ、仲間の素晴らしさ、転生者としての苦悩を描いた物語。
隠された謎、迫りくる試練、そして出会う人々との交流が、異世界生活を鮮やかに彩っていきます。
一部、残酷な表現もありますのでR15にしてあります。
ハッピーエンドです。
最終話まで書きあげましたので、順次更新していきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる